グリーン・ゴブリン(SPIDER-MAN)

登録日:2009/09/03 (木) 19:23:21
更新日:2024/03/11 Mon 13:31:49
所要時間:約 6 分で読めます




グリーン・ゴブリンスパイダーマン史上最大の宿敵。
のちにホブゴブリンと呼ばれる模倣犯が誕生している。


【初代】

本名“ノーマン・オズボーン(Norman Osborn)”。
ピーターの最初の恋人であるグウェン・ステイシーを殺害したスパイダーマンと最も因縁のある最大の宿敵である。

身長:183.4cm
体重:84kg
出身:コチカネット州ハートフォード

「パワー」
  • 薬品による知力・身体能力の向上
  • パンプキン爆弾
  • コウモリ型手裏剣
  • グライダー
etc


【2代目】

本名“ハリー・オズボーン(Harry Osborn)”。
ノーマンの死後、父の跡を継いだピーターの親友。
父を失ったことでスパイダーマンを恨むが、最後は親友のピーターを許して彼を庇って死んでしまう。
しかし、マーベルお得意の“なかったこと”により今は元気元気。

身長:177.8cm
体重:77kg
出身:ニューヨーク

「パワー」
  • 薬品による知力・身体能力の向上
  • パンプキン爆弾
  • コウモリ型手裏剣
  • グライダー
etc


【初代の経緯】

化学薬品を取り扱う会社“オズコープ”を経営しているノーマンは、元は悪い人間ではないが権力を求めるがゆえに人格が変わってしまう。

会社の研究を行う博士に罪を着せ追放し、変わりの研究を彼が全て行った。
そして博士の研究の中に“知力と身体能力を向上させる薬”の研究があることを知り、それを完成させ自分に投与する。

実験は成功、ノーマンの“知力と身体能力”は格段に上がった。
しかし、その副作用により彼の人格は崩壊。悪を悪と思わない狂気人に変えてしまう。向上した知力を使い、彼は多様な武器を作り出した。
そして緑のコスチュームを身にまとい、「グリーン・ゴブリン」へと変貌してしまったのだ。

出始めに彼はスパイダーマンを襲撃するが、見事に撃退されてしまう。
それから彼はスパイダーマンを執拗に追うようになり、ついには正体が息子の親友であるピーター・パーカーと突き止めた。

彼はスパイダーマンを誘拐するが、激闘の末にゴブリンは電気ショックを受けてゴブリンに関した一切の記憶を喪失する。それから理性的にはなったものの、発作のようにゴブリンが現れる二重人格の人間になってしまった。
ノーマンが理性を取り戻してから平和な日が続いた。ハリーとピーターは同じ大学に通い、2人とも彼女を作る。
ピーターは最初の恋人であるグウェン・ステイシー。
ハリーはピーターの紹介でMJと交際した。

しかし、華やかなMJと気弱なハリーの関係は、ハリーに身体的にストレスに追い込んだ。その上、父に認めてもらおうとするコンプレックスからハリーはドラッグに手を出してしまう。
ピーターが気づく頃には中毒だった。

ハリーの不幸はピーターのせいだと思い込んだノーマンは、再びゴブリンとしての人格に目覚めてしまう。
ピーター=スパイダーマンを精神的に追い詰めようとした彼は、ピーターの恋人のグウェンを誘拐・橋から落として殺害してしまった。

その後、ゴブリンはスパイダーマンとの戦いの最中に自分のグライダーによる衝突により事故死してしまった。

そして物語は2代目グリーンゴブリン“ハリー”へと移っていく…


【2代目の経緯】

父の命を奪った(と思い込んだ)スパイダーマンの正体がピーターだと知ったハリーは狂気に駆られた。

ノーマンの作った薬品を自分に投与して、彼もまた緑のコスチュームを身に纏い“2代目グリーンゴブリン”としてスパイダーマンを追うのだった。

しかし、彼も正気と狂気が入り混じる人格になり
普段のハリーは、オズコープの社長を継ぎ、スパイディの事を忘れて普通にピーターと会っていた。
元彼女のMJとピーターの恋を応援すらしていたのだ。

そんな平和も長くは続かず、再び彼は狂気の人となりピーターを襲った。
しかし、ふと自分の愛する家族を思い出し彼は正気に戻る。

そして自分の爆弾から親友のピーターを庇ってこの世を去ったのだった。


しかし、マーベルコミックの必殺技「あの事件は無かったことになった」「しかしあれは嘘だった」の餌食にかかり
(ストーリー上では悪魔の契約による力で)30年間の都合の良い話だけが無かったことになり、ハリーは生きている。


平行世界のグリーン・ゴブリン

原作と同様にグウェンを殺害したEARTH-21205の世界では、事故死ではなく復讐に燃えるピーターの制裁で命を落とした。
そして、仇を取ったピーターはグウェンを救えなかった無念から、スパイダーマンを引退して皮肉にもゴブリンの後継者となってしまった。

EARTH-TRN1074の世界では原作とは逆にピーターがグウェンを救うために命を落としており、生き残ったグウェンがグリーン・ゴブリンに復讐する展開となっている。


【実写映画】

ゴブリンが登場するのはサム・ライミ監督の「スパイダーマン(Spider-man)」(2002)と「スパイダーマン3(Spider-man3)」(2007)、
マーク・ウェブ監督の「アメイジング・スパイダーマン2(Amazing Spider-man2)」(2014)。

MCUで再リブートされてからはノーマンおよびハリーは未登場だったが、フェイズ4にあたるジョン・ワッツ監督の「ノー・ウェイ・ホーム(Spider-man No way home)」(2021)では2002年版のゴブリンが復活する。

「スパイダーマン」

初代グリーン・ゴブリン。キャストはウィレム・デフォー。
軍事企業オズコープ社の社長。息子想いでピーターの事も家族同然の様に扱う等、心優しい科学者だったが、軍に圧力をかけられた事で、自身が開発した身体能力増強薬を自ら服用した結果、肉体強化に成功したものの、副作用で誕生した凶悪な別人格「グリーン・ゴブリン」に意識を支配されてしまう。(支配されている間、ノーマンの記憶は無い。)その後、バトルスーツとマスクを着用したゴブリンはノーマンの私利私欲を(勝手に)満たすという理由を建前に、グライダーという飛行メカに乗って悪事を行い、街を恐怖に陥れる。そんな中、自身の邪魔をするスパイダーマンに味方になってもらう為、彼を仲間に誘うが、断られた事で逆上。その直後に彼の正体がピーターだと知ったゴブリンは、ピーターを想うノーマンの意志を無視して、彼の祖母であるメイおばさんやガールフレンドのMJに手を出し始める。最期はノーマンの人格に戻ったフリをしてスパイダーマンを油断させ、グライダーに装備されたカッターで騙し討ちにしようとしたが、回避され自らに刺さってしまった。最期の最後で意識を取り戻したノーマンはピーターにこの事をハリーには言わないでくれと言い残し、絶命した。この一件は後の「スパイダーマン2」、「スパイダーマン3」の物語にも大きな影響を与える事になる。

「スパイダーマン3」

2代目ニュー・ゴブリン。キャストはジェームス・フランコ。
フランコは親友のハリーとして三部作に出演している。
(元々はピーター役でオファーが来ていたのだが、格好良すぎるといった理由でハリー役になった)
前作で父の仇としてスパイダーマンを狙うが、その正体が親友ピーターと知って苦悩する。その後、亡霊となったグリーン・ゴブリンが自らの前に姿を現し、復讐を唆す。そしてハリーは遂に、かつて父が作った身体能力増強薬やバトルスーツ、グライダーを全て改良して自らに服用。理性を保ったまま、ニュー・ゴブリンとなりピーターを襲い始めてしまう。最期は自らの誤解に気づき、ヴェノムにグライダーで刺されそうになったピーターを庇って、父と同じ様に死亡した。

「アメイジング・スパイダーマン2」

ハリーによる初代グリーン・ゴブリン。キャストはデイン・デハーン。
亡くなった父にオズコープ社を託されるも、父と同じ難病に冒されており、治療のための蜘蛛毒を手に入れようとスパイディの血を求めていた。
だが、当のスパイダーマンからは蜘蛛毒の危険性を説かれた末に供血を拒まれてしまった。
その逆恨みから、エレクトロと結託して社内に隠匿されていた蜘蛛毒を探し出して自らに投与し、狂気にとらわれグリーン・ゴブリンとなってしまう。
スパイダーマンの予測通り、蜘蛛毒で一度死にかけたが、最新装備で一命を取り留めている。その後、こうなったのはスパイダーマンのせいだと思い、彼の希望を奪うという理由でグウェンが死亡するきっかけを作り、ピーターを絶望させた。最後はスパイダーマンとの戦いの末、気絶。後に逮捕された。
また、エピローグでシニスター・シックスの結成が示唆されていたが、マーク・ウェブ版の打ち切りに伴って白紙となった。

映画を原作としたゲーム版でも難病が原因でスパイディと敵対するものの、復讐よりもスパイディの力を手に入れる事に拘っている。


「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」

サム・ライミ版の世界から来たウィレム・デフォー演じるグリーン・ゴブリン。時系列はピーターがスパイダーマンだと知ってから死亡するまでの間。相変わらず、ノーマンはゴブリンに意識を支配されていたが、一時的に理性を取り戻し、この世界のピーターとメイおばさんに助けを求める。そして、時々ゴブリンに支配されて自分が自分で無くなってしまう事、息子もおらず、オズコープ社も無いこの世界に困惑している事を明かす。その後、同じ世界にいるオクタビアスやフリントらと出会い、彼らから自分がスパイダーマンと戦って死ぬ運命にある事を知る。そして、オクタビアスを始め、フリント、そして別の世界から来たコナーズとマックスもスパイダーマンと戦って悲惨な運命を辿ってしまう事を知ったピーターは彼らを救う為に、解毒剤やデバイスを開発する事を決意する。ノーマンも彼の意志に賛同して、オクタビアスの制御チップを作り直したり、自身の中に居座るゴブリンを駆除する為の解毒剤の開発を進めるが、その際に再び意識をゴブリンに支配されてしまう。更に、治療中だったマックスを唆して暴走させ、挙句の果てにはメイおばさんを殺害するという暴挙に出る。最後はスパイダーマンとの激闘の末、体内に解毒剤を打ち込まれた事でゴブリンは完全にノーマンの意識から消え失せ、彼は漸く本来の自分に戻る事に成功する。そして、別人格の行いとはいえ、自身がこれまで犯してきた罪を深く後悔しながら、元の世界へ帰っていった。



このように、どの世界線でもゴブリンはスパイダーマンにとって忘れる事の出来ないヴィランとして存在している。






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最終更新:2024年03月11日 13:31