オノノクス

登録日:2010/09/23 Thu 00:56:11
更新日:2024/03/31 Sun 12:49:38
所要時間:約 10 分で読めます






心研ぎ澄ましポケモンと一つに! いけ! あたしの切り札!

オノノクスよ!



出典:ポケットモンスター、65話『ドラゴンバトル!サトシVSアイリス!!』、
19年11月17日~2022年12月16日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon





オノノクスとはポケットモンスターシリーズにブラック・ホワイトから登場するポケモン

■データ


全国図鑑No.612
分類:あごオノポケモン
英語名:Haxorus
高さ:1.8m
重さ:105.5kg
タマゴグループ:怪獣/ドラゴン
性別比率:♂50♀50

タイプ:ドラゴン
特性:かたやぶり(相手の特性の効果を無視して技を出せる)
  /とうそうしん(相手の性別が同性だと技の威力1.25倍、異性だと0.75倍になる。不明だとそのまま)
隠れ特性:きんちょうかん(場に出ている間、相手はきのみを使えなくなる)

HP:76
攻撃:147
防御:90
特攻:60
特防:70
素早さ:97
合計:540

努力値:攻撃+3

キバゴがレベル38でオノンドに進化
オノンドがレベル48でオノノクスに進化する。


■概要


非常に巨大なのような形に進化した鋭い牙と、黄色い鎧のような鱗が特徴的な二足歩行の怪獣型ポケモン。
その牙による攻撃の威力はとても強烈で、岩をも軽々と砕き、鉄骨や鉄塔を切り裂いても刃こぼれ一つしない程。
牙の強度を保つために定期的に土を舐めてミネラルを補給する。

主に洞窟や廃鉱山をねぐらにしている。
非常に縄張り意識が強く、その牙で樹木に傷を付けて縄張りの目印を付ける。
同族の縄張り争いはとても荒々しい。

ただ、普段は温厚で優しい性格をしている。
よく見れば物々しい外見の割につぶらな瞳をしているが、その優しさがキレイな瞳として外見上にも現れたのかもしれない。
ただし、不用意に牙を触ると激しく怒り出すので注意。

色違いは黒がベースで結構シックで格好いい。

実は進化前のキバゴと共にBW発売前から割と早い段階で公開されていたポケモンの一匹である。
しかし進化前のキバゴ諸共BW発売前から公開されるなど、イッシュの非伝説ドラゴン及びBWを代表するポケモンではあるのだが、
第五世代当時は進化前のキバゴの方を中心にメディア展開されていたためか知名度も低くなく強さや人気的にも不遇ではないにもかかわらず、非600族進化のチルタリスフライゴンに比べるとメディア展開やグッズでは意外にも恵まれていなかった。
しかし、BWから12年後下記のアニメの新無印におけるマスターズトーナメント編でアイリスのエースとして登場する事になったため、
イッシュチャンピオン兼元ヒロインのドラゴンポケとして商品イラストや食玩などプッシュされるようになり、そういう意味で文字通りの大器晩成のドラゴンである。


■ゲームでのオノノクス


進化前のキバゴは、BW・BW2共にフキヨセシティとホドモエシティの中間にある「フキヨセの洞穴」及び、その奥の「導の間」に出現する。
ただストーリー攻略上はここを訪れる必要は特になく、オノノクスが欲しい場合もBWではチャンピオンロードに出現するオノンドを捕獲した方が早い。

BW2ではイッシュ図鑑のポケモンを全て登録する(見つけるだけでも可)と「許可証」が貰え、
フキヨセシティから自然保護区に行けるようになり、そこに色違いの個体がいる。レベルは60。
自然保護区にも野生のオノンドが生息している。

進化がかなり遅く耐久も低いために育てるのはかなり大変。
しかしその苦労の分見返りは大きく、オノノクスに進化さえ出来れば非常に強力で、
即戦力になるが種族値が低めのクリムガン600族で進化が非常に遅いモノズ系に比べて旅パ向きのドラゴンポケモン。
レベルアップで「ダブルチョップ」や「きりさく」「ドラゴンクロー」など使いやすいドラゴン・ノーマル技を覚える。
この2タイプを半減する鋼タイプにもわざマシンで「あなをほる」や「かわらわり」を覚えさせることで対処可能。
当時はフェアリータイプが存在しないこともあり、攻撃面の相性で苦労することはあまりない。
そして「りゅうのまい」を覚えさえすればトレーナー戦で隙を見て積みまくり、そのままゴリ押ししてしまえる。
ゲーチスサザンドラもなんのその。


味方として心強い分、敵トレーナーに使われた時も凶悪。
トレーナーではソウリュウシティジムリーダーアイリス(ホワイト)・シャガ(ブラック)の切り札として登場(なぜかLv.43……)。

コイツも「りゅうのまい」積んで一騎当千を狙ってくるので氷技等を使って攻撃に入る前に倒さないと大変な事になる。
また「ドラゴンテール」で強制交換されて、一気に手持ちをボロボロにされかねない。


……但し「りゅうのまい」の積み過ぎで全然攻撃してこなかったり、
攻撃しても優先度マイナスの「ドラゴンテール」でりゅうのまいの素早さアップを無駄にしたりと結構なアホの子仕様だったりするので実際はあまり強くなかったり……
中には「前座のクリムガンのが厄介だった」という声まであったのだが……。

チェレンの最終パーティでは「ドラゴンジュエル」+「げきりん」でえげつないダメージを受けるため、攻撃される前に倒すなり眠らせるなり何らかの対処をしたい。

続編のBW2でチャンピオンになったアイリスのオノノクスの技構成は「げきりん」「じしん」「ハサミギロチン」「りゅうのまい」結構ガチ。
しかも「きあいのタスキ」を持っており、こちらの攻撃を耐えた後、龍の舞を積んで反撃してくる。
回復したスキを狙って倒したいが、時々龍の舞をせずに逆鱗などをぶっ放してくる場合もあるのでドラゴンタイプは要注意。


XYではキバゴがかなり序盤の「地つなぎの洞穴」に出現するため、旅パに加えやすくなった。
……が、早まった出現時期に対してその時点の戦力やLVでは法外極まりない火力となる「りゅうのいかり」をぶっぱなすため、捕まえるのは命がけ。
フェアリータイプなら無傷で流せるため、捕まえる際は活用したい。


ORASでは四天王ゲンジが強化版で使用する。

スパトレでは攻撃のLv.3のオノノクスバルーンとして登場。
ただし、「ゴールが密集している上にほとんど動かない」「攻撃が回避しやすい直線集中発射と動かなければ当たらない円形発射のみ」
という特徴であるため、こちらの努力値が低くても場合によっては一歩も動かずに連射するだけで勝てるほど弱い。


剣盾でも続投。
トレーナーではチャンピオンのダンデが使用。
アイアンテールとどくづきで天敵のフェアリータイプを叩きのめす。
…が殿堂入り後の再戦では外れるのでダンテの手持ちの中では影が薄い。*1

また、バトルタワーのレンタルチーム「きほんぐみ」にも選出されてる。
「げきりん」「じしん」「どくづき」「りゅうのまい」と充分な技構成でAS全振りのため、パーティを作るためのBP集めに使った人も多いのでは?


SVでも続投。
主にナッペ山の麓にキバゴやオノンドが生息しているほか、西1番エリアにテラスタル:じめんのキバゴがいる。
トレーナーでは四天王のハッサクが使用する。


因みに攻撃の種族値147は、元祖ドラゴンポケモン「ミニリュウ」の図鑑番号である。


■対戦でのオノノクス


最終進化形では初のドラゴン単タイプ。
公開直後は600族かと思われたが、実はカビゴンミロカロス等と同じ540族だった。

特筆すべきは、147というあのボーマンダカイリューですら軽々とぶっちぎり、
ゼクロムグラードンレックウザに匹敵する圧倒的過ぎる攻撃種族値を持ち、
その攻撃種族値は禁止級メガシンカ勢を除いてドラゴンタイプ最高(但し、厳密には特性による補正を含めると「はりきり」のジヘッドには負ける)。

ヒヒダルマとともにBWの能力の極端化を象徴する一匹。


またドラゴンタイプお馴染み「げきりん」や「りゅうのまい」の他、「じしん」「つるぎのまい」等の優秀な技も完備しており、更にその攻撃力を後押しする特性「かたやぶり」まで合わせる。
みがわりやきあいのタスキには「ダブルチョップ」も有効。「りゅうのまい」を積めば十分な威力が出る。
かたやぶりとダブルチョップのせいでヌケニンにとっては天敵ともいえる存在である。

「かたやぶり」が他のドラゴンにはない大きなウリの一つであるため、他の特性で使われることは稀。
「とうそうしん」+「メロメロ」が可能な中でも攻撃と素早さが高水準なほか、半減実や「オボンのみ」を無視して高い攻撃力を活かす事も可能ではある。

補助技主体の相手には「ちょうはつ」も有効で、かたやぶりと合わせれば特性「マジックミラー」で跳ね返される事も無い。


然しその見た目に反して耐久はかなり低め。物理面はそれなりだが、特殊耐久は脆くゴウカザル並でしかない。
ドラゴンタイプなので抵抗が多いのが救いだが、4倍弱点でないのにタイプ不一致のやフェアリー技で即死しかねない特殊耐久は致命的。
幸い素早さは意外に速めだが、ギリギリ100に届かずやや中途半端。

またドラゴンの割に特殊技が異常に乏しい。
ドータクンには「かたやぶり」+「じしん」で対処出来るが、エアームドテッカグヤのような飛行タイプ持ちには「タイプ相性」という壁に阻まれるので注意。
覚えられる技は「なみのり」や「でんげきは」と言った何とも悩ましい技ばかり。
特に相性補完になる炎タイプの技の習得が絶望的なのが痛い。「だいもんじ」どころか「かえんほうしゃ」すらなく「やきつくす」が精一杯。
オマケに第5世代限定習得であり、第6世代で多少マシな威力になったにもかかわらずレート使用不可。

ざっくばらんに言えば少し速くなったドラゴンタイプ版ラムパルド
ラムパルド同様とにかく不安定な感が否めないため、人をかなり選ぶが上手く扱えば一騎当千の活躍が期待出来るロマン型のポケモン。

その微妙な素早さを補うため、戦法は「竜舞型」か「スカーフ型」が基本となるだろう。
ラムパルドと違って素早さ調整+一段階アップで130族を抜けるのは非常に大きい。
調整を掛ければ素早さ種族値150のメガフーディンあたりも抜ける。

しかし、微妙な素早さのせいでスカーフ持ちのガブリアスサザンドラに先手を打たれ易いというのは大きな欠点。

何気に「ハサミギロチン」も覚えるので「かたやぶり」と合わせてカイロスの真似事も可能。
本来苦手なエアームドはこれで突破するのも手。ある意味最強の役割破壊である。

因みに特性「かたやぶり」のおかげで、あの全ドラゴン中タイマン最強と言われるマルチスケイル持ちのカイリューを、唯一タイマンから潰せるドラゴンタイプである。
そのためカイリューに対するメタとして非常に有効なポケモンの一匹。

しかしオノノクス自体は素早さ種族値の関係でカイリュー、ヌメルゴン以外のドラゴンタイプ相手にはタイマンで勝つのが難しい。

つまりBWにおけるドラゴンタイプはオノノクス>カイリュー>その他竜>オノノクスという絶妙過ぎる三すくみが産まれているのである。
ある意味凄い。

第六世代以降はフェアリータイプが登場したが、タマゴ技で「アイアンテール」、わざマシンで「どくづき」を覚えるため、十分に対策出来る。
「どくづき」の方が命中安定な分だけ採用率は高いが、「アイアンテール」の方が命中こそ不安ながら一発で落とせる相手は多い。

第七世代からは、その特性とタイプから抜群の安定性を誇るミミッキュがトップメタの一角に昇りつめたが、
オノノクスはミミッキュを1だけ上回る絶妙な素早さから型破りで特性「ばけのかわ」を無視した上で「アイアンテール」で撃破を狙えるため、一部で注目を集めていた。
最速ならカプ・テテフも抜いてアイアンテールによる一撃突破(無論当たればの話である)を狙える。

第八世代では、新技「であいがしら」「インファイト」という強力なサブウエポンを二つも習得。
今作では全体的に素早さのラインが下がったので、オノノクスはやや速めの部類に入る。

相変わらずトップメタのミミッキュを僅かに上回る素早さが魅力的だが、環境に多いサザンドラやドラパルトに不利なことには注意。
ただしサザンドラに対しては「であいがしら」を撃てば、持ち物次第で一撃で落とすことが可能。
なので今作は龍舞型より火力アップアイテムやスカーフを持たせての一撃離脱型が主流である様子。
こだわりハチマキを巻いて「であいがしら」を放つ型は、これがひたすらカットロトムに強い。

第九世代にも無事続投、
相変わらず高い攻撃力を活かしたアタッカーとして活躍できる。ただし、めぼしい新規習得技は「テラバースト」程度で
BW発売から10年以上経つがやっていることは登場時からずっと同じと言える。

今作で実装されたテラスタルのおかげで耐性を変化させて無理やり「りゅうのまい」や「つるぎのまい」を積んだり、
テラバーストによる役割破壊ができるようになったことが強化点。

相手の能力変化補正を無視する「てんねん」を持つ強力な物理受けであるラウドボーンヘイラッシャに対して、
「かたやぶり」のおかげで「りゅうのまい」や「つるぎのまい」を積んでも無駄にならないのも評価点。
テラスタルとの噛み合わせがよく、トップメタに躍り出たカイリューのマルチスケイルをぶち抜けるのも追い風となっている。


バトルサブウェイ


スーパーマルチバトルで相方が連れてくる型に以下の型が存在する。

持ち物:ヤチェのみ
技構成:げきりん/いわなだれ/りゅうのまい/カウンター

竜の舞いで折角素早さを上げたのに「カウンター」をする等、無駄な行動をして足を引っ張るためにプレイヤーを悩ませる。
かの有名なこらきしダゲキ(ポケモン)程ではないが地雷になる事もしばしば…。


■アニメでのオノノクス系統


■アイリスのキバゴ→オノノクス

ヒロイン・アイリスのポケモンとしてキバゴが登場。CV:津田美波
普段からボールの外に出ており、なんとアイリスの髪の中を定位置にしている。なおキバゴは18㎏。
ちなみにサトシとアイリスが出会ったのも髪の中にいたキバゴにポケモン図鑑が反応したためである。

元々『竜の里』のオババからオノノクスにするように託されたポケモンで、アイリスの旅の目的の一つ。
タマゴから孵ったばかりらしく、サトシのズルッグとは仲が良くよくバトルの特訓している。
まだ赤ちゃんという事もあり当初は技『りゅうのいかり』が未完成であり、周囲を巻き込む大爆発を起こすことから『りゅうのくしゃみ』と呼ばれていた。
しかし潜在能力は非常に高く、『りゅうのいかり』を完成させ、ドンバトルで『げきりん』を覚え、シロナガブリアスとのバトルでは『ギガインパクト』を覚えた。
特に『ギガインパクト』はシロナのガブリアスにダメージを与えたほどの威力を誇る。


また、ベストウイッシュでは最後まで進化しなかったアイリスのキバゴも、
新無印65話にてチャンピオンとなったアイリスのエースとして、オノノクスに進化して登場。CV:光部樹
そのため視聴者はオノンド時代を見る事が出来なかったが、回想シーンで登場している。
圧倒的なパワーを持ち、りゅうのまいを積んだサトシのカイリューがパワー負けするほどである。
また逆鱗を発動し混乱しても、自傷することで混乱を解除する荒業を覚えている。

■シャガのオノノクス

BWにおけるオノノクスはシャガのポケモンとして登場。
アイリスの最初のポケモンであるドリュウズを圧倒し、ドリュウズがアイリスに対して心を閉じるきっかけを作った。


♪オノノノ♪

アイリス「みんなも斬るみんする?」




追記・修正はオノノクスの強さに恐れおののいた方がお願いします。

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最終更新:2024年03月31日 12:49

*1 バトルタワーでは使ってくるが、ランダム選出なうえ同じドラゴンのドラパルトの方が印象に残りやすい。