赤木剛憲(ゴリ)

登録日:2012/01/26 Thu 00:43:33
更新日:2024/04/09 Tue 12:39:33
所要時間:約 5 分で読めます






骨が折れてもいい…

歩けなくなってもいい…

やっとつかんだチャンスなんだ…!!



赤木(あかぎ) 剛憲(たけのり)とはバスケットボール漫画の金字塔『スラムダンク』の登場人物。
CV:梁田清之、少年時:緒方恵美(TV版)/三宅健太(THE FIRST SLAM DUNK)


【概要】



湘北高校3年生でバスケ部キャプテン(主将)。通称『ゴリ』。
ポジションはセンターを担当。背番号10(1年)→8(2年)→4→15。
誕生日5月10日、身長197cm、体重93kgと高校生とは思えない程の巨漢。
その体格と顔から、実年齢よりも老けて見られる。本人はかなり気にしており、桜木が来るまでは「ゴリラ」と呼ばれるだけで鉄拳が飛んできたらしい。
また、本当に血が繋がっているのか疑ってしまう程の美貌を持つ妹、晴子がいる。
なお、両親は特別体格が良いわけでは無い。よくあんなデカくなったな…やはり食事量が理由だろうか?



【人物】



普段は顔に似合わず礼儀正しく温厚だが、バスケの事となると人が変わる。
物語最序盤で、桜木がバスケ部のことを『玉入れ遊び部』と侮辱した際には、大激怒し、桜木がバスケド素人でもあるにもかかわらず大人げなく勝負を挑む程であった。


また、綺麗好きでもあり、練習前には1年生にボール磨きと体育館のフロア清掃を命じている。
ホコリでズルズル滑るのが嫌いな様子(床が滑ると怪我の恐れがあるから当然といえば当然だが)。


そんなゴリだが、これまた顔に似合わず頭が良い。
成績は学年上位で、見るからに優等生な木暮公延からも「敵わない」と認められており、まさに文武両道。
赤点でインターハイへの出場が危ぶまれたスタメンの4馬鹿(+柔道部の青田)の勉強を見てあげた事も。しかし引退後はバスケへの思いが足を引っ張り、勉強に集中できず成績が落ちた模様。



練習も厳しく、毎年何人もの部員が辞めていった。本人いわく、これでも甘さが出ているらしい。
小学生の頃から全国制覇という夢を持ち、日々努力してきたものの、チームメイトに恵まれずになかなか夢に近付けずにいた。
そんな中迎えた高校最後の春、桜木花道流川楓の入部、宮城リョータ三井寿のバスケ部復帰により、一気に夢に近付く事となる。


このチームメイトとの温度差を示した、赤木の熱意を拒むチームメイトの「お前とバスケやるの息苦しいよ」というセリフは、現在でもオタク界隈でたびたび引用される。一時期はなんJでもよく使われたらしい。
これは赤木にしてみれば「チームメイトがやる気も素質もない」というものなのだが、そうでない人からすれば「赤木があんまりにもガチ勢志向すぎて息苦しい、バスケを気楽にやりたい」というもので、この考えが軋轢を起こしてしまったというシーン。
いわゆる「ガチ勢とエンジョイ勢の温度差でコミュニティが崩壊していく」というもので、アニヲタ諸兄も格ゲーやカードゲームあたりで経験があるものだろう。
そして当時の赤木がフリースローすらド下手だった、やる気に対してまったく実力の伴っていない、しかもすぐに手が出る人だったというところにも注意すること。
だからこそメガネ君との友情がぐっとくるし、決して友情と呼べるようなものではないがその熱意を共有できる4人のチームメイトができたことが赤木にとって最高の喜びだったのである。
そしてみんなでスポーツやってる時の「あるあるネタ」を分かりやすく不快感の残らない形で90年代前半に描いているという、日本の漫画屈指の名シーンである。

そのやたらと濃い顔や作中での振る舞いもあって「作中屈指の常識人」なのだが、電車や新幹線で空気椅子をするシーンなどでは年相応に騒いで木暮に窘められている。


【人間関係】



桜木に対しては、初対面こそ印象最悪だったが、何だかんだで桜木の成長を楽しみにしている。
桜木の我がままや非常識な振舞いと増長に怒ったり呆れたりすることはあるが、懸命なプレイの末のミスを咎めることや理不尽な要求は決してしない。
むしろ素人ながらよくやってくれていると思っているほどで、制御の仕方もある程度知っている。実は作中で唯一桜木を鉄拳制裁できる人物だったりする。
正面から褒めるシーンは少ないが、本人がいない場所では「これ以上ない速さで成長している」、
「1分でも長くコートにいてもらわんと困る」、『湘北に必要な男』と評し、内心頼りにしているようだ。
桜木の方も、行き詰った時に真っ先に助言を求める相手は赤木であり*1、口先はともかく内心では赤木を信頼しリスペクトしていることが窺える。
赤木が桜木を鉄拳制裁できる唯一の人物というのも、桜木自身が赤木を強く信頼しているためにその拳を受け入れている、ということの裏返しである。

その他のバスケ部員との関係もわりと良好で、特に木暮公延とは中学時代から苦楽を共にした親友同士。



【選手としての特徴】



その体から繰り出される豪快なプレーが持ち味。
ゴリラ顔*2でダンクを決める『ゴリラダンク』や、バレーボールのスパイクのようにボールを叩き落とす『ハエタタキ』なる必殺技を持つ。
勿論、的確な指示を出したり、チームメイトを支えたり、決して諦めない姿勢を見せる等キャプテンシーにも優れており、湘北高校の精神的な支柱でもあった。
プレイ中にケガをしようが、根性で乗り切る事もある。

当初はドリブル、フリースローが下手くそで、チームメイトから馬鹿にされるレベルだった。(小学校からの経験があるのに…)
入学4か月目(夏休み)時点での実力を比較すれば、とんでもない早さで全国トップレベルと戦えるまでに成長した桜木の方が上だろう*3
しかし、努力でこれを克服。他校のプレイヤー達からも注目される存在となる。
また、大学バスケの強豪・深沢体育大学(現実の日大?)の監督、および日本代表の杉山からも「今大学に入っても通用する」と評価されており、
「インターハイベスト8入り」を条件に深体大入りのスカウトをされた(他の関係者が実績の無い赤木を入れることに難色を示したため)。


【本編での活躍】



自分にも他人にも厳しいが故に、時に気負いすぎてしまう癖がある。
山王工業高校との試合ではそれが顕著に出ており、初めて出会った自身を遥かに上回る実力者、河田雅史と対峙した時は河田を意識する余り、
「自分が河田に勝たなくては試合に勝てない」と考えてしまい、彼らしくない無茶なスタンドプレーを繰り返している(振り向きざまシュートなど)。
ぶっちゃけインサイドでの身体を張った勝負では河田とも五分の戦いができたのだが、事前に赤木を研究していた河田の策にハマり、
ゴールから離れたところでの戦いを強いられ本人もムキになっていた為、思うようなプレーができなかった。

しかしかつて神奈川で3年間覇を競い合ったライバル魚住純の助言によって本来のプレーを取り戻す。
一選手としての技量では(現段階で)河田に劣ることを認めるも、チームとして勝つ為にゴール下のディフェンスやスクリーンアウトといった自身の役割を果たし、
また河田に対しても小手先に頼らない正面勝負では決して劣らないことを示した。
魚住かはかつて赤木に完全にやり込められており、それゆえにエースの仙道を頼りにすることをよく知っていた。
つまりこのいろんな意味で名シーンである助言は『実力では勝てない相手への対策を知っている魚住』だからこそできたアドバイスであり、魚住が赤木に勝っていた部分なのである*4


【余談】



原作者の書いた読み切り漫画『楓パープル』(『カメレオンジェイル』2巻に収録)にも同名の人物が登場するが、その人物像は本編とは大きく異なり、中学生時代に特待生の推薦がかかった試合で流川に敗北した事でバスケに挫折したヤンキーというものであった。
キャラ自体はコミカルな味付けがされているので三井の様な悲壮感は微塵も無い。
ちなみにこちらも木暮とは中学時代からの付き合い。




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最終更新:2024年04月09日 12:39

*1 県大会予選で連続退場に悩んだ時、海南戦で宮益に調子を狂わされた時など

*2 ゲームなどでは「ウッホッ!!」という掛け声もつく

*3 とは言え、赤木あっての桜木の成長でもあるので、単純にどちらが上手か下手かとは言い切れないだろう

*4 山王戦では同様に、流川がかつて仙道との勝負でもらった「1on1は実践では点を取る手段のひとつにすぎない」という助言を生かしてチームプレイによって山王を追い上げていくシーンがある。