桜木花道

登録日:2011/05/09 Mon 17:20:29
更新日:2024/03/24 Sun 02:09:19
所要時間:約 10 分で読めます





天才ですから!

バスケ漫画『スラムダンク』の主人公。
CV.草尾毅(TV版)/木村昴(THE FIRST SLAM DUNK)

【概要】

真っ赤な髪をリーゼントにした大柄なヤンキー。湘北高校一年。
中学時代、50人に振られたという経歴を持つ非モテ男であったが、傷心の中迎えた高校初日、バスケ部の勧誘に来た赤木晴子に一目惚れ。
晴子とお近づきになるため、そしてその上で最大の障害となる彼女の兄・剛憲を攻略するためにバスケ部に入部する。
しかし、次第にバスケそのものを好きになり、ひたむきにバスケに打ち込むようになる。

初心者が飽くなき反復練習で基本に忠実なスキルを身につけるという王道な成長の仕方をするが、
有り得ない描写や物理の法則ガン無視の必殺技でキャラクターに個性を付けることが主流となっていた90年代のスポーツ漫画において、これは異彩を放っていた。
また、「バスケの上手い人」といえば、テクニカルなドリブルや高い得点力というイメージ(つまり、流川のような選手)であるが、
パワーフォワードという地味なポジションで上達する様を描いた『スラムダンク』は、そうした面でも斬新な漫画であった。


◆性格


基本的にはお調子者で喜怒哀楽がハッキリとしたおバカキャラとして描かれているが、

  • 常に自分に自信を持つ
  • 自分の中で目標を立てて練習をする
  • 貪欲に勝ちにこだわる

等々、スポーツ選手に不可欠なメンタリティを持っており、練習量や素質以上に桜木自身の成長を支える要因と言える。
さらに言えば、身近に流川というライバルがいた事も大きい。

だが、日常生活では前述したようにお調子者でおバカキャラ全開である。

そんな彼だが、中学時代は荒んでいた頃があり、高校生にケンカを売られることも珍しくなかった。
高校生とのケンカを終えて帰宅した際、父親が倒れ、すぐ近くの医者を呼びに行こうとするも、仕返しに来た高校生たちに阻まれたこともあった。
父親がどうなったのかは不明だが、この時のトラウマから、安西先生が倒れた際には、テキパキとした処置で安西を救っている。
前述の風貌とヤンキーという事でかなり近寄り難い雰囲気があるがその親しみやすい性格と意外な真面目さ*1からかクラスメイトからも「はなみっちゃん」と呼ばれ慕われているようだ。

  • 小学生以下の金銭感覚

10万円は下らないバッシュを30円で購入(二足目は100円)。
学食で大量に食う癖に全てツケ。
500円しか持ってないのにパチンコに行く。
挙句の果てには牧に誘われたからと言ってその所持金で愛知行きの新幹線に乗ろうとする(結局連れの清田が払った)。


  • 上下関係に無頓着

ゴリ、木暮といった上級生はもちろんのこと、監督である安西先生にすら敬語を使わない。
反面、女性に対しては腰が低い。(彩子からは「なぜ私に敬語使って先生に使わないの?」と突っ込まれている。)
憧れの晴子、先輩の彩子といった相手だけでなく、無礼極まりない流川親衛隊にすらはっきり物を言えず、
謂われのない中傷を受けたときでさえ、逆ギレもできずに黙り込んでいた。
(なおアニメ版では原作と異なり、晴子・彩子以外の女子に対してもややキツイ対応を取っている。
晴子の友達の藤井と松井に対しても「お前ら」と呼ぶシーンがある他、流川親衛隊に対しても原作よりはっきりと不平不満をぶつけている。)

  • 誰それかまわずあだ名を付ける
数少ない例外である流川(ルカワ)や仙道(センドー)、相田彦一(ヒコイチ)の場合は、漫画ではカタカナ表記されている。

湘北
赤木→ゴリ(出会った当初は「ゴリラ男」「ゴリラジジイ」とも)
三井→ミッチー(最初にバスケ部に殴り込みをかけてきた時は、肩まで届く長髪だったことから「女男」)
宮城→リョーチン
木暮→メガネ君
安西先生→オヤジ
青田→ジュードー男

陵南
魚住→ボス猿
福田→フク助
田岡監督→ジジイ

三浦台
内藤(アニメのオリジナルキャラ)→ナットー

翔陽
藤真→ホケツ
花形→メガネ(木暮と違い「君」付けしない)

海南
→ジイ
清田→野猿
宮益→宇宙人
高頭監督→オランウータンジジイ

豊玉
南→カリメロ
岸本→チョンマゲ

山王工業
野辺→ポール
河田雅史→丸ゴリ
沢北→子ボーズ
河田美紀男→丸男


基本的に第一印象で決めているようだ。
ちなみに、作者によれば「花道があだ名で呼ばない相手はカタカナにしていた」ために、当初名前で呼んでいた「宮城リョータ」は漢字が当てられなくなったそうな。

◆外見

真っ赤な髪がトレードマーク。坊主になってからも黒い部分が全く見られないので、染めてるのではなく地毛と思われる。
当初はリーゼントに固めていたが、海南戦での敗戦に責任を感じて丸めた。
髪形はスポーツマンらしくなったが、色は変わらないため、同級生からは「かえって怖くなった」という声も。
最終回では少し伸びて、スポーツ刈りに近い外見になっている。

高校1年生(15歳)にして身長188cm、体重83kgという圧倒的な偉丈夫。のちに1.2cm伸びた。
この体格と赤毛で、いやがおうにも目立つため、ヤンキーから絡まれやすい。むろんケンカ相手はことごとく返り討ちにしてきた。

顔立ちだけなら目鼻立ちの整ったかなりの美青年であり、なぜモテなかったのかと首を傾げたくなるのだが、中学時代はかなり荒んでいたそうなので、それが影響してしまっているものと思われる。
ひょっとしたら、レディースなどの気合い入った女子からは密かにモテていたが、本人のストライクゾーン*2などもあり気付いていなかったのかもしれない。


◆プレースタイル


もともと初心者であったため入部当初は徹底的に基礎を叩き込まれる。
その後、赤木に高さとジャンプ力を見込まれリバウンドを猛特訓。物語が進むに連れてリバウンダーとしての才能を開花させていく。
物語序盤は得点力が皆無だったため得点を決めるシーンは殆どない。
代わりに相手のシュートをブロックしたり、ルーズボールに食らいつくような泥臭くも気迫溢れるプレーが目立つ。
またスタミナも底なしで、海南戦では試合終盤にも拘らず神にフェイスガード*3で張り付きシュートをブロックしたり、
山王戦でも多くの者がその圧倒的な身体能力に驚いていた。

そして物語が進むに連れて、シュートのスキルもアップしていく。
序盤では身長とジャンプ力に任せたダンクシュートしかできなかったが、晴子との特訓でレイアップシュート(庶民のシュート)を会得。
インターハイの海南戦後のわずかな期間でゴール下のシュート、そして全国大会を前にして2万本の猛特訓の末にジャンプショットを習得。
(ただし習得後でも緊張したり意識過剰の状態に陥るとイージーな状況でもミスする事は見られた。)
フリースローはボールを頭上に構えるのではなく、両手で抱えてひざ下からアンダースローで放り上げるという独特のフォームを使う。
これはNBA往年の名シューター、リック・バリーのそれと全く同じだが、当然桜木は彼のことを知っていたわけではなく、フリースローの指導を受ける時間もない中、狙いやすいやり方を自分なりに考えて、試合中に独自に開眼したもの。
バリーほどの成功率ではないにせよ、今まで全く入らなかったフリースローがそれなりに入るようになり、「桜木がダンクに来たらファウルでブロックすればいい。バスケットカウントを取られてもフリースローは入らないから」という戦術を見直させることに成功している。
持ち前の身体能力はもちろんだが、自分だけが初心者という境遇の中、どうすれば短い時間で上手くなれるかを常に考えており、そこから身についたこれらの発想力は木暮にも「どうりで上手くなるはずだ」と感心されている。

ディフェンスにおいてもしばしば見る者を驚愕させる活躍ぶりを見せる。
そもそも技術面においてはまだまだ未熟で、翔陽の藤真には横の動きはまだ無理だと指摘されていたのだが、抜群の身体能力と「フンフンフンディフェンス」に代表される予測不可能な動きでカバーしており、陵南戦や山王戦など、ここぞという場面で決定的な仕事をすることが多い。
(不意打ちに近い形とはいえ)仙道と沢北のシュートを個人でブロックした唯一の選手でもある。
神からは豊富な運動量で圧倒されたディフェンスを「思い出したくない」とトラウマ気味に語り、沢北からも「お前のブロックは相当に高い」と縦方向のブロック能力を評価され、河田のアリウープを阻止したブロックには愛和学院の諸星と大栄学園の土屋は唖然としていた。

最大の武器は驚異的とも呼べる高さと速さを兼ね備えたジャンプ力。。
助走を付ければフリースローラインからジャンプしても手に持ったボールがリングに届くほど。(ずば抜けた身体能力を持つ沢北ですら自分には無理と述べている。*4
山王戦ではスクリーンアウトの位置取りで負けても背後からの連続ジャンプで無理やりリバウンドを奪う離れ業を見せている。
このため河田は「こいつは跳ばせないのが一番の対策であり、ボール取るのはその後でいい」という答えを出している。
また、全力でジャンプしてからの着地直後でも瞬時に全速力で走りだせるほど強靭な足腰も持っており、河田からは高く評価されている。
マッチアップする相手が強敵であればあるほど、それに引っ張られて自らもそれに追いつかんと食らいつき、実力以上の力を発揮する勝負根性も特筆すべき物であろう。
逆に、海南の宮益のような高さもパワーもない貧弱な選手にはこの性質が発揮されないようで、思わぬ苦戦を強いられている。

これら驚異的な身体能力と、それに反した素人丸出しのプレースタイルは観客の注目を集め、県大会決勝リーグが始まる頃には、桜木を目当てに観戦に来る客もいるほどの有名選手となっていた。
(流川や仙道のようなスタープレイヤーとは違い、何をやらかすかわからない珍獣扱いではあったが)

基本的に漫画においては練習や修行のシーンというのは地味になりやすく、特に極めて現実に即しているバスケットボールの基礎連というのは地味の極みですらある。
しかしこの漫画においては、桜木花道のコミカルな部分とひたむきな性格が、スポーツマンあるあるの「上達の楽しさ」と強烈にマッチしており、
試合のシーンよりむしろ練習をしているシーンの方が印象に残るという人も決して少なくない。「シュートの練習は楽しかった」など。



【作中での活躍】


赤木との対決を制し入部……するが退屈な基礎練習の日々に耐え兼ね、1週間でバスケ部を飛び出してしまう。
元のようにファミレスで仲間とダラダラするが、激怒する赤木や悲しむ晴子が脳裏に焼き付いて離れず、バスケ部から逃げたのは間違いだったと悟る。
因縁をつけてきた他校の不良を文字通り「一蹴」すると、すぐさまバスケ部へ復帰した。

そんな彼に目を付けた人物がいた。柔道部主将で赤木・晴子の幼馴染、青田である。
青田は晴子の貴重な写真をエサに桜木を引き抜こうとするが、桜木は誘いに乗らなかった。
「オレはバスケットをやる……バスケットマンだからだ」という理由で。
既にバスケット選手としての自覚を持ち始めていた桜木。
陰から様子を窺っていた赤木もその言葉に感化され、桜木に技術を叩き込む。

その最中、湘北は神奈川の強豪である陵南と初の練習試合を行う。バッシュを持たない桜木は体育館シューズでプレー。
色々とデタラメな事をやらかしたが初の試合で得点を記録したり、リバウンド能力の片鱗を見せたりしていた。陵南の田岡監督も、試合後に一目置いていた。

そしてインターハイ県予選がスタート。
ベスト4をかけた翔陽戦までの全ての試合でファウルアウトという不甲斐ない成績で、自身もこれを気にしてかゴリにアドバイスを求める。
その後、学校で一人自主練している流川に触発され、翔陽戦では流川より得点を多く取る、退場しないという目標を建て試合に臨む。
前半前はイマイチで、やはりというか流川より多く得点出来なかったが、
この試合でリバウンダーとしての才能を開花させ、県内随一の高さを誇る翔陽にリバウンドで圧勝している。
最後の最後で花形をぶっ飛ばしてダンクを決めるが、これがファウルを取られ退場。
だが、本人は自分が上手くなっていることを実感し、流川も少しずつではあるが、花道の実力を認めつつあるコメントを残すなど、確かな成長を感じさせた。

そして全国への切符を賭けた決勝リーグ初戦。王者海南大付属高校相手に序盤からまずまずの出だしを見せる。
しかし途中出場の宮益によってオフェンス力の無さを露呈し、一旦はベンチへ下がる。

その後、湘北はチームの大黒柱・赤木が足の負傷で退場するという大ピンチに見舞われる。
「いいからテーピングだ!!」
赤木にとって海南戦とは1年の頃から夢見、やっと実現させた特別な試合。骨の異常すら疑われる怪我を負ってもなお強行出場せんと吠える。
桜木はその様子を目の当たりにして胸を打たれた。
赤木の代わりに再び出場すると、彼の穴を埋めるべく目の覚める様なプレーを連発。
流川の好カバーもあり、リバウンドはもちろん清田のシュートをブロックするなど活躍を見せる。
「オレに今できることをやるよ!!やってやる!!」
バスケット選手としてはもちろん、ひとりの人間として成長した瞬間であった。

その後流川の無双で前半をイーブンで終えるが、神の登場で再び流れは海南へ。
安西先生は桜木をフェイスガードで神に貼り付け、残り四人で牧を抑える作戦にでる。
この際、一度抜かれた神に再度追いついてシュートを阻止するという超人的な身体能力を見せた。
迎えた試合最終局面、桜木は牧をぶっ飛ばしてダンクを決め、更にフリースローを獲得、その後赤木のリバウンドを信じて意図的にフリースローを外す。
赤木はリバウンドを制したが、その後桜木のパスミスによって試合終了。
悔しさのあまり涙を流し、しばらくは立ち直れないでいた。
その後晴子の支えや流川との喧嘩で復活。頭も坊主にし、気持ちを新たにする。

そして赤木との猛特訓の末にゴール下でのシュートを身につけ、陵南へのリベンジに挑む。
この試合も序盤こそ活躍するが、ディフェンスのの穴として陵南の福田に徹底的に狙われる。
そして前半終了前に負傷退場。この時悔しさのあまり震えていた。

その後も他のメンバーが活躍する中イマイチな出来だったが、ゴール下で粘り魚住を4ファウルに追い込むと、宮城リョータの一言で復活。
チームがファウルトラブルに見舞われ、三井も負傷退場する中、驚異の集中力で福田、仙道、魚住を止める。
木暮へのノールックパスで3ポイントからの4点差に繋げ、
ダンクを叩き込んだ後、「仙道が狙ってくる」と指示を出すと、チームの勝利に貢献した。



◆全国大会編

新幹線の中で豊玉と一悶着起こし、試合当日も無駄に目立つため豊玉サイドから野次と罵声が飛びまくる。
いきなり特訓の成果を見せようとジャンプショットを放つが、明後日の方向に飛んでいく。
その後一旦ベンチに引っ込められるが、チームが落ち着きを取り戻したあと再び出撃。今度はジャンプショットをきちんと沈め特訓の成果を披露した。

そして山王戦。
安西のモチベーションコントールによって最高の精神状態でコートに立ち、
アップ中に山王が練習しているゴールに挨拶代わりと称してダンクを叩き込み、観客を敵に回した。
試合開始後も宮城リョータとのコンビネーションでいきなりアリウープを叩き込み、その後もマッチアップした河田弟を叩きのめすなど活躍。
だが後半開始からエンジン全開の沢北の前にチームは窮地にたたされ、桜木も交代。
この交代中に、安西の

「君がリバウンドを取れれば勝てる」

という言葉で吹っ切れる。
意気阻喪していたチームメイトを横目に来賓席に飛び乗り、

「ヤマオーは俺が倒す!」

と観客に啖呵を切る。そして諦めていたチームメイト達に

「どーだオメーラ、これで勝つしかなくなったぜ」
「おめーらバスケかぶれの常識は通用しねぇ。シロートだからよ」


と絶望的な状況の中でも一人勝利を諦めないでいた。
そして直ぐに連続得点。更にマッチアップしていた野辺とのゴール下での戦いを制し、リバウンドを取り始める。
そこから生まれた流れをキッカケに、三井が再び3Pを決めはじめる。
追いつかれ始めた山王の堂本監督は、桜木のリバウンドを止めるために、河田兄をマッチアップさせる。


「信じられん光景だ。河田がウチの桜木をマークしている。あの、桜木を……」

「河田さんは間違いなく高校バスケの頂点に君臨するセンターよ。その人がマークにつくってことは、山王が桜木君にそれだけの価値を見いだしたってことだよね」


バスケを始めて4ヶ月の素人主人公に高校バスケ界最強のセンターがマークにつくこのシーンは、物語を通じて成長を続けた桜木の一つの到達点と言えるだろう。
その後、河田のシュートをブロックし、さらに3人がかりでも止められなかった沢北のシュートまでコンビプレーでブロックするなど流川とは対照的に守備面で大活躍し、流れを相手に取り戻されることを全力で阻止。
だが試合終盤で背中を強打し負傷退場。
痛みにより朦朧とする意識の中、

選手生命に関わる怪我というアヤ子の言葉


流川への嫉妬


バスケはもう出来ないってこと?

様々な思いが交錯する。
しかし、それでもプレーしたいという思いが、かつて晴子に言われ――その時は好かれたいがために大法螺を吹いた「バスケットはお好きですか?」という言葉ともに込み上げてきた。
桜木は立ち上がり、たまたま目の前に居た晴子に向かって言う。


「大好きです 今度は嘘じゃないっす」

ダンコたる決意とともに強行出場。
痛みを抱えながらも、河田弟と沢北のシュートを立て続けに防ぎ、流川の得点をアシスト。
そして試合最後に今度は流川からのパスをブザービーターで沈め*5、チームに勝利をもたらした。


全国大会終了後は、入院しリハビリ生活を送っているが、晴子の手紙と合わせて希望のあるラストとなっている。

また、外伝の「それから10日後」では晴子からの手紙で湘北の近況を知り楽しんでいた。

余談だが、湘北は全10試合で1005点取っているが、花道はそのうちの25点しか取っていない(山王戦では2桁得点)。
さらに実は湘北レギュラー陣の中で唯一40分通して出場が無い。これはファールアウトや怪我、安西先生の采配など様々な要因が重なったため。

【初出】

桜木というキャラクターの初出は、本編の連載開始直前の読切『赤が好き』。
キャラデザインとお調子者の性格は本編とほぼ同じだが、常にキセルをくわえているのが大きな特徴。
また、ストーリーにバスケットは全く関係なく、ヤンキーコメディといったところ。

通学途中の電車の中で、しつこいナンパに困っていた転校生の大咲晴子を助け、その後学校で再会。
しかし晴子は強度の近視かつヤンキー嫌いで、桜木が今朝助けてくれた人物だと気づかずに冷たい態度を取ってしまい…というあらすじ。

週刊少年ジャンプの増刊号1990年サマースペシャルに掲載されたが、単行本には未収録の作品であり、当時の雑誌を入手する以外に読む手段はない。
ちなみに桜木軍団や赤木晴子も本作が初出。桜木軍団の人物像は本編と同じだが、晴子はお嬢様口調、ヤンキー嫌い、眼鏡っ子、心理学好きと、本編と共通するのは外見とファーストネームだけ。

【モデル?】

NBAには、桜木のモデルと言われる選手がいる。デニス・ロッドマンである。

  • 真っ赤な坊主頭
ロッドマンはしばしば髪を染めており、多い時は試合ごとに色を変えた。
時には虹色に染めるなど、奇抜なファッションで知られていた。
もちろん、赤く染めたこともあり、そのいでたちは、まさに海南戦以降の桜木に生き写しである。

  • プレースタイル
高いリバウンド力とディフェンス力、それに反した低い得点力。
そして、ルーズボールに諦めずに食らいつくガッツあふれるプレーは桜木と共通する。

  • 赤地に黒字/白地に赤字のユニフォーム
ロッドマンが長く在籍したシカゴブルズのユニフォームは、桜木が所属する湘北高校のユニフォームのモデルであり、
デザインがほぼ同じ。

  • 背番号10
ロッドマンはデトロイト・ピストンズ在籍時代、桜木と同じ背番号10を背負っており、のちにピストンズはこの番号を永久欠番とした。

  • 問題児
ロッドマンはラフプレーが多く、ファウルで頻繁に退場していた。ついたあだ名が「退場王」。
また、コート外においても問題行動が多く、暴力事件で訴訟にまで発展したケースもある。
血の気の多い桜木も、作中でいくつもの問題行動を起こしていた(こちらはストーリーが進むにつれてかなり改善されたが)。

ここまで共通点が多いと、ロッドマン=桜木のモデル説も信じそうになってしまうが、実のところ、作者はこれを否定している
そもそもロッドマンの活動期間は、スラムダンクの連載期間とモロかぶりであり、時系列が合わない。
当時はネットも普及しておらず、NBAの情報が日本に届くまでにはかなりの時間がかかった。
いかに作者が熱心にニュースを追いかけていようと、ロッドマンの活動をすぐさまキャラクターに落とし込み、
週刊連載の展開にまで絡めるのは不可能であろう。

しかし、これでロッドマンに興味を持った諸兄がおられたら、一度「ロッドマン 桜木花道」で検索してみてほしい。
これは誤解もやむなしと言えるほどの共通項がわかるであろう。


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最終更新:2024年03月24日 02:09

*1 桜木軍団全員に言える事だがちゃんと学校に通っているし授業も受けている。授業態度は真面目ではないが。

*2 どうやら晴子のような清楚な女性が好みの模様。

*3 相手にべったり張り付くディフェンス。運動量が多く疲れる

*4 ちなみに、フリースローラインからゴールまでの距離はだいたい4.4m。身長190cmの花道が手を伸ばして届いたということは、その時点で60cmほど上空にいたことになる。これを簡単に例えると、車1台分前方にある机に飛び乗れるぐらいのジャンプ、ということになる。普通にヤバい。

*5 この時のシチュエーションは二人引き付けた流川からフリーでパスを受け右45度の位置からシュートするという、2万本シュート特訓時に安西が想定したシチュエーションと全く同じであった。