スーパーメトロイド

登録日:2011/06/02 Thu 11:58:07
更新日:2024/04/09 Tue 10:56:37
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1994

NINTENDO

PRESENTS


METROID 3


SUPER
METROID


スーパーメトロイドは1994年に任天堂から発売されたメトロイドシリーズ3作目。
基本的に流れは初代と同じでマップを探索し、各地にあるアイテムを回収してベビーメトロイドを奪還することが目的だが、ゲーム中一切説明もなく、ステージも似通っていて迷いやすかった初代と違いハードの進化によりさまざまな追加要素が増えた。
全体的に自由度が高く、プレイヤーの技量次第で必要アイテムを回収せずともクリアできたり、アイテム入手の順番を変えたりできるのでシリーズ中一番の人気がある。
本作のシステムが後のシリーズ作品の基本となった。
当時は完結作として作られたので、2003年まで新作が発表されなかった。

【ストーリー】

惑星SR388からメトロイドの最後の生き残り・ベビーメトロイドを連れ帰ったサムスはメトロイドの持つ優れた平和的利用のエネルギーを研究する為ベビーを銀河連邦の宇宙科学アカデミーに連れ帰る。その後もメトロイドの平和利用の研究が進められ、銀河に平和と秩序が戻ってきたと思われ、サムスも気のままハンター稼業に戻っていた。ところがそんなある日、サムスに宇宙科学アカデミーから救難信号が届く。アカデミーに到着したサムスが見たものは、何者かに襲撃され壊滅した研究施設と全滅した研究員達。そしてベビーメトロイドの姿もなかった。廃墟の奥に気配を感じたサムスはアカデミーを進み、ベビーメトロイドを発見する。しかし、闇の中からサムスとの戦いで戦死したはずのスペースパイレーツの最高司令官リドリーが姿を現した。サムスの健闘むなしくリドリーはベビーメトロイドを奪い逃走し、サムスは命からがらアカデミーから脱出する。スペースパイレーツの本拠地、惑星ゼーベスが再建された事を知ったサムスは、再び惑星ゼーベスへ向かうことを決意する。宇宙の未来を賭け、メトロイドをめぐるサムスとスペースパイレーツの最後の戦いが始まる。

【主な登場人物】

サムス・アラン
ご存知フリーのバウンティハンター。
どうやら作品が変わるとスーツがリセットされるようだ。


◆パワードスーツの能力

ミサイル系およびパワーボムは消耗品で、雑魚敵が弾薬を落としたりシップや各地のミサイル補給装置から補充できる。
特殊能力は入手後に取り外すこともできるがあまり意味はない…。

  • ビーム系
メイン攻撃手段。
初代やIIと違いビームパワーアップを組み合わせる事ができるようになった。(ゼロミッション・一部の作品を除く)

○チャージビーム
本作で初登場。ビームボタンを押し続ける事によりビームをチャージし、より強力で大きなビームを発射可能となる。ミサイルしか通用しない敵にも有効となる。

○スペイザー
前方への命中範囲が拡大する黄色の三連ビーム。プラズマビームとの同時併用が出来ない。

○アイスビーム
対象を凍結する青白い球状のビーム。一般の雑魚敵を後一撃で倒せる状態で当てると敵は一定時間凍結状態になり、凍結状態の敵は、足場として乗ることが出来る。

○ウェイブビーム
地形と障害物を貫通するピンク色の波形状ビーム。一方通行のシャッターの開閉等に役立つ。

○プラズマビーム
超高温の熱で対象を瞬時に融解させる緑色のレーザー状ビーム。敵を貫通し、最強の破壊力を併せ持つ。スペイザーとの同時併用は出来ないが、ウェイブビームとの併用で同様の効果を得る。


  • ミサイル系
サブウェポン。惑星ゼーベスの各エリア内のあらゆる場所に隠されているタンクを取得することで最大弾数を上げられる。

ミサイル
ビームより威力が高いが、弾数制限がある。連射力もビームに負けないぐらいには高い。
レッドゲートを5発で開けられる。

○スーパーミサイル
本作で初登場。ミサイルの強化型で、中盤から使用可能。通常ミサイルを上回る破壊力と弾速が自慢だが所持できる弾数は少ない。
レッド・グリーンゲート両方を開けられる。通常ミサイルと違ってこちらは1発で発射可能。
これでしかまともに倒せない雑魚敵も少なくない。

  • 特殊能力
サムスの能力を拡張してくれる。
アイテムは惑星ゼーベスの各エリア内にカプセル入りで安置されていることが多い。
これらを獲得することにより、それまで行けなかった場所へ行くことができるようになっていく。

○モーフィングボール
しゃがんでいる最中に更に下キーを押すことで、狭い通路に進入可能なボール形態に変形可能になる。

○ボム
ボール変形中に弾数無限の小型の爆弾を設置可能になる。ボムの爆風を受けると跳ね上がり(ボムジャンプ)、タイミング良くボムを置けば連続ボムジャンプ(ポップンボム)も出来る。

○スプリングボール
ボール変形中にジャンプできるようになる。

○ハイジャンプブーツ
ジャンプ力がアップする。

○スピードブースター
ダッシュがパワーアップする。

○スクリューアタック
回転ジャンプが高速回転による体当たり攻撃の「スクリューアタック」に変わり、雑魚敵であればほぼ一撃で粉砕する。


○スペースジャンプ
回転ジャンプ中にジャンプボタンを押すことで空中を移動することができる。

○パワーボム
本作で初登場。ボムの強化型。
数に限りがあり一度にひとつしか置けないが、その威力は画面中の敵全てを蒸発させる。
これもミサイル系と同様に惑星ゼーベスの各エリア内のタンクを取得することで最大弾数を上げられる。
また、イエローゲートを開けられる。

○グラップリングビーム
本作で初登場。アンカーブロックに撃ち込むことで、向こう岸に渡ったり崖登りができる。特定の敵に撃ち込んでぶら下がったり、振り子のように遠心力を利用して高くジャンプすることもある。一部の敵を一撃で倒せる事もある。

○Xレイスコープ
ダッシュボタンでバイザーを透視モードにし、隠し通路や壁の中のアイテムを見つけられる機能を持つ。制限は無いが使用中はダッシュが出来ない。

  • スーツ
○バリアスーツ
鳥人族に伝わるパワードスーツ。オレンジ色を基調とし、防御性能はノーマルスーツの2倍に相当する。耐熱性が高く溶岩地帯等、ノーマルスーツで居るだけダメージを受ける地帯でも活動可能。走る速度も向上する。しかし熱源体(溶岩等)に直接触れるとダメージを受ける点と、水中での行動制約がある点が解消されていない。

○グラビティスーツ
本作で初登場。水中における抵抗や重力を制御可能なパワードスーツ。紫を基調とし、防御性能はバリアスーツの更に2倍に相当する(ノーマルスーツの4倍)。水中でも地上のように自在に行動可能になる他、溶岩に侵入してもダメージを受けない等、酸と棘以外の地帯ダメージを全て無効化すると言う、本作では最も強力なパワードスーツ。
後からバリアスーツだけ取り外しても暑さに耐えられるが防御力は下がる。

  • 特殊アクション
ブリンスタに惑星ゼーベスの原生生物が居て、彼等がアクションのヒントを教えてくれる。

○キッククライム(壁蹴り・三角飛び・壁キック)
一部の場所では必須となる、垂直な壁を蹴り上げて上昇するアクション。初登場の本作では、惑星ゼーベスの原生生物エテコーンがヒントを教えてくれる。本来スペースジャンプでのみ到達可能な場所の一部は、これによってスペースジャンプ無しで移動する事が出来る。

○シャインスパーク
スピードブースターの発展技。スピードブースター走行中に十字ボタンの下キーでしゃがむ事でスピードブースター中のエネルギーをチャージし、その状態で十字ボタンを押さずに垂直にジャンプすると、無敵状態のまま一直線に飛び続ける事が出来る。十字ボタンを入力する事で飛ぶ方向は上・左右・左右斜め上の合計5方向となり、また垂直ジャンプ以外の場合は普通にジャンプする事が出来る。初登場の本作では、惑星ゼーベスの原生生物ダチョラがヒント教えてくれる。スピードブースター走行中でも回転ジャンプは可能で、その場合着地までブースト状態が維持される為長距離のジャンプを行える。

温めていた卵の行方は続編で判明。本作で親と共に崩壊する惑星ゼーベスから脱出した後、無事に雛が生まれたらしい。

○特殊チャージ攻撃
本作のみ登場。選択画面でビーム能力1つとチャージビームのみ選んで、武器選択からパワーボムを選んだ状態から、チャージビームをフルチャージすると自動的にパワーボムを消費して特殊なビーム攻撃が発動する。各ビームの能力によって効果・発動時間が異なる。
ダイアモンドダスト・スターダストシャワー・アステロイドベルト・エメラルドスプラッシュの4種。

○クリスタルフラッシュ
本作のみ登場。エネルギータンクの総量が30ポイント以下、リザーブタンクが空の状態でのみ発動可能な緊急時の自己回復技。発動中は、サムスのパワードスーツが解除され、サムス自身は眩い光に包まれる。


【主な敵キャラ】

■ゼーベス星人
スペースパイレーツ軍で最も多数を占める、中心的な種族。
頭部と両腕ハサミ先端及び両腕のハサミ内側から放つビーム砲を仕込んでおり、一般構成員として最初から最後まで出現する。
水色→緑→赤→紫(ピンク)→黄(金)→銀の順に強い。本作で初登場。

■キハンター星人
蟻や蜂と似た社会性を持つ昆虫型種族。本作の設定では、「ゼーベス再建の為に呼ばれた、同盟関係にある別銀河系の宇宙海賊」とされていた。
空中を飛び回り、サムスに接近すると鎌状の爪で引っ掻いて来る。羽を失って地面に落ちると、今度は口から吐く酸で攻撃する。
緑→黄→赤の順に強い。本作で初登場。

■マグドール星人
マグマと同化する能力を持つエイリアン。身体に付着した溶岩が冷え固まるのを防ぐため、基本的に外には出て来ない模様。
普段は溶岩や塩酸に身を潜め、サムスが接近すると身体を伸ばして溶岩弾を投げつけて来る。本作で初登場。

■鳥人像
クレテリアでボムをくれると思いきや、いきなり襲ってくるゼーベス最初のボス。サムスをパワーアップさせるアイテムの台座として各所に置かれているが、実は鳥人族が自らのDNAを操作して作った生命体でもあり、その内の一部がサムスを襲うのは判断機関が破損している為。
フュージョンでXが擬態したのもこれが原因。
知能や痛覚は無く、完全に倒すまでは例え頭が取れても暴れ続ける。
やり方次第ではスルー可能。

ノルフェア古代遺跡の中ボスでさらに強化された金色仕様の『黄金の鳥人像』が登場。
こちらのミサイルを躱したり、スーパーミサイルをキャッチして投げ返してきたり…と超強化。
ただしチャージビームなら必ず通る。
鳴き声がそれっぽいので通称『マーボー』。ノルフェアの方は『金』『ハイパー』とか付けて呼ばれる。

■スポア・スポーン
ブリンスタの中ボス。スペースパイレーツが遺伝子操作で作り上げた生体兵器で、ツルとそれに吊るされた目玉のような実が動物のように動き回る巨大植物。通称『スポスポ』
甲殻の中にある核が弱点。ミサイルかチャージビームのみ有効。
チャージビームを取らずに来ても、上から降ってくる接触するとダメージを受ける花粉を撃ち落とせばエネルギーやミサイルが出るので詰まないようになっている。


クレイド
スペースパイレーツ四天王その1。ブリンスタの大ボス。惑星ゼーベスに存在する最大級の怪獣。
初代ではサムスと変わらない大きさだったのに、本作から巨大化している。
棘や爪を発射して攻撃してくるが、スーパーミサイル数発で沈むため強さの印象が両極端。

■クロコマイヤー
ノルフェアの中ボスでドッキリ要員。強酸の煮えたつ洞窟に居座る爬虫類のような生物。
サムスの攻撃が一切効かず、攻撃を当てても後退するのみ。
ひたすら後退させ続けると酸に落ちて溶けて死ぬが…?
ボスの中でも執念深さは随一。

■ファントゥーン
スペースパイレーツ四天王その2。
クレテリアの外れにある難破船を制圧した、幽霊のような正体不明の生命体。本作の時点では旧マザーブレインの亡霊ではと言われていた。
難破船が停電状態なのはこいつのせいで、霊体化して無敵になったり姿を完全に消したりと謎が多い。
スーパーミサイルを使うと長時間無敵になって回避困難な炎を放ち続けるため、ミサイルとチャージビームで戦うのが望ましい。


■ボツーン
ウツボのような水棲生物。
マリーディアの中ボスで頭が弱点。それだけ。
だがスポスポの時と違って戦闘中の補給手段が無いので、チャージビームを持ってない場合はミサイルが切れた時点で詰みとなるため注意。

ドレイゴン
スペースパイレーツ四天王その3。マリーディアの大ボス。惑星ゼーベスのマリーディアに存在する肉食の大型甲殻類。
腹が弱点だが、かなりタフ。
壁の電極をあらかじめ破壊しておき、捕縛されたときにグラップリングビームを使うと…。

リドリー
スペースパイレーツ四天王その4。ノルフェアの大ボス。
スペースパイレーツの最高司令官かつ最高幹部。
の一撃が強烈だが、ミサイル連射してると…。
なんか決着がついたみたいになってるけど、この後もしつこく登場します。

■マザーブレイン
本作のラスボス
スペースパイレーツを統括する機械生命体(生体コンピュータ)で、再建に伴い復活した。
最初は第1作目と同様に再生する装甲「ゼーベタイト」の柱で守られ砲台「リンカ」からのエネルギー弾で攻撃する頭部だけの姿である。ある程度ダメージを与えると、巨大な胴体と手足の付いた巨人の姿となる。このマザーブレインが破壊されると同時に地下要塞の自爆装置が起動する。


【惑星ゼーベス】

本作の舞台となる恒星FS-176系の第2惑星で、スペースパイレーツの本拠地。
本作はスペースパイレーツの打倒並びにベビーメトロイドの奪還を目的とし、そのためには惑星ゼーベスの各エリアの攻略が必須である。初代でサムスに破壊されるも、(時系列ではプライムで)パイレーツの不屈の努力によって再建された惑星ゼーベスの要塞には、前作以上に様々な仕掛けが点在している。
クレテリア、ブリンスタ、ノルフェア、難破船、マリーディア、ツーリアンの6つのエリアからなる。

  • クレテリア
惑星ゼーベスの地表とその付近で、スターシップが停泊している。地下空洞の奥深くには、最初の戦いの傷跡が残されており、初代における旧ツーリアンが存在する。

  • ブリンスタ
植物と菌類が生い茂るエリア。クレイドと戦ったエリアがモデルになっている。スタート地点こそ初代のものが再現されているが、以後の道筋が異なる。ここから地下水脈と溶岩窟に繋がる道がある。深部には初代のクレイド戦エリアの入口を模したクレイドの顔型ゲートが隠されている。

  • ノルフェア
溶岩の煮えたぎる洞窟エリア。半数のエリアで熱気によって体力が蝕まれる為、耐熱装備(バリアスーツ)が必要となる。
  • 古代遺跡(鳥人遺跡)
ノルフェア奥のリドリーの顔型ゲートから向かうノルフェアの更なる深部。スーツを強化しても防げない強酸液が広がっている。

  • 難破船
クレテリアに墜落し、航行能力を失ったまま放置されている。最初は亡霊が潜んでおり、そのせいで電力が通っておらず大部分の機能が停止している。その為セーブポイントに着いてもセーブ出来ないが、ファントゥーンを倒すと亡霊が消えて、機能が回復しセーブが可能になり作業ロボット等が動き始める。

  • マリーディア
水脈内に広がる迷宮。水の抵抗をなくす装備(グラビティスーツ)が無ければ、迷宮を歩く事すらままならない。

  • ツーリアン
惑星ゼーベスの中枢。旧ツーリアンから移設・再建された。他のエリアの大ボスであるスペースパイレーツ幹部全てを倒すと道が開かれる。マップルームは存在しないがある程度進むと戻れない。


※ネタバレ

■ベビーメトロイド

リドリーに連れ去られたベビーのカプセルが割れており、生存が示唆されていたが、終盤にて再登場した時は、大量の捕食活動を行っていた結果、異常に巨大化成長するとともに、メトロイド本来の凶暴性が剥き出しになっていた。この状態のベビーは、サイズに比例した吸収能力の飛躍的な向上と、アイスビームさえ効果の無い耐性を獲得していた。
再会時はそのまま本能に任せてサムスに襲い掛かり、上記の成長によって抗う事は不可能だったが、「母親」であるサムスの事をしっかり覚えており、トドメを刺してしまうギリギリのところ吸収をやめ、サムスから離れていった。






追記・修正は3時間以内に師匠達と共にゼーベスを脱出してからお願いします。
スポスポ「解せぬ」
ボム鳥人像「元気出せよ」

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最終更新:2024年04月09日 10:56

*1 SFC版発売当時の実写版CMより引用。なお、本編にこうした会話シーンは無く「ベビーの収まったシリンダーの周囲に研究員達の遺体が転がっている研究室内」という実に殺伐としたタイトル画面から幕を開ける。