尾美一(銀魂)

登録日:2012/10/08(月) 02:59:35
更新日:2023/09/26 Tue 21:08:44
所要時間:約 6 分で読めます




本当に強い人間ってのは
泣きたい時程 笑うのさ


尾美(おび)(はじめ)は、『銀魂』の登場人物。

CV:小野坂昌也(幼少期:杉本ゆう

呼び名は、一兄(はじめにい)、尾美一(オビワン)など。
名前の由来は、言うまでもなくスターウォーズオビ=ワン・ケノービと思われる。

初出は第四百二訓『ビームという響きはあらゆる者のハートを射抜く』
新八たちの道場、恒道館道場が、かつて活気があった頃の塾頭である。

容姿は長い茶髪を無造作に束ね、無精髭を生やしていて、顔には右半分に大きな傷跡があり、目はオッドアイ(理由は後述)。
※ちなみにあっちの方は豆鉄砲らしい

新八やにとっては、兄貴分のような存在であり、特に妙にとっては、初恋の相手だったらしい。
その為、お妙を狙う近藤九兵衛からは目の敵にされている。

「本当に強い人間はどんなときも笑っている」という持論を持ち、常に笑みを浮かべている。

また、この教えが、妙が常に笑顔を絶やさない理由にもなっている。

当時の道場でも一番の使い手であり、その才を見込まれ、剣術留学生として宇宙へ旅立つことになったが、ターミナルの転送装置爆発事故に巻き込まれ、行方不明に。
長らく死亡したと思われていたが、奇跡的に辺境の惑星にワープしており、そこで剣術修行を重ねていた。

その後、その星に敵がいなくなると、また次の星へ、また次の星へと放浪を重ね、銀河剣聖(ギャラクシーソードマスター)の称号を得るが、
挑戦者がいなくなってしまったため、江戸に帰ってきた。
方々の星を回ったため、様々な方言が混ざっている(サンキューベリーハムニダ、どうもすんまそん等)。
一応ベースは博多弁かと思われる。


ちょうど漫喫で銀魂一巻を読み返し、道場復興を決意した妙達とともに、宇宙で習った「ビームサーべ流(るー)」を用い、門下生を募ることに。

以下ネタバレ





実は彼は転送装置の事故に巻き込まれた際、右半身に致命的なダメージを負い、一度命を落としている

しかし、その星の高い技術力によって、半身を機械化することで蘇生。
いわば、サイボーグである。
ビームサーべルを使用できるのも、その右半身のお陰であり、機械のため、至近距離でのバズーカや大砲も通用しない。
どうやら右目も機械化されているらしく、表紙では左目は黒いのに対して、右目は赤く発光している。

しかし、本来の人間としての心臓は、既に機能を停止しており、生命維持は右半身に委ねている状態であり、
右半身が機能停止、あるいは破壊された場合、尾美一自身も命を落とすことになる。

以下さらなるネタバレ





実は彼の正体は、星間波動ビーム砲の開発国、毘夷夢(びいむ)星から送り込まれた、時限起動型ビーム砲が組み込まれた秘密兵器。

自国のビーム砲が「危険すぎる」という理由で製造、輸出入を禁止する法案を提案した地球に対し、法案の取り下げを要求するために送り込まれた刺客であった。

ビーム砲の照準は銀河惑星同盟の星々。
簡単に言えば、法案を取り下げねば、地球が宇宙に戦争をしかけるよう仕立てあげようというのである。

しかも、一見まともな尾美一の自我も、実は機械に埋め込まれた、毘夷夢星人の指示に従い動く兵器としての人格に制御されたものであり、
尾美一自身も、既に半身を抑え込むには限界が来ていた。
ビーム砲の発射を止めるには、源外が製作した刀で尾美一の緊急システムを一時的に麻痺させ、その間に半身を破壊しなければならない。
だがそれは、同時に尾美一自身の死をも意味していた……

源外から事実を聞かされた銀時は、同様に事実を知りながらも、必死に制止する新八と妙を振り払い、尾美一に斬りかかる。
だが銀時の真の目的は、新八と妙を尾美一から遠ざけ、自身が一騎討ちを演じることで、機械の半身によって支配された、尾美一の自我を取り戻すことだった。

尾美一に手出ししないよう、真選組柳生家に対し、銀時が土下座してまで頼み込んでいたことを知った新八達は、
重傷を負いながらも戦い続けていた銀時のもとに急行。
近藤と九兵衛も、毘夷夢星人の母艦を捕らえ、ビーム砲を止める手段を得ようとする。
しかし、既にエネルギーがチャージされた尾美一のビーム砲は、止める方法は半身の破壊以外存在しないこと、尾美一の自我は、もう戻ってこないことが判明。
自らが尾美一を斬る覚悟を固めた新八は、銀時から木刀・洞爺湖を受け取り、妙を立会人に迎え、最後の仕合に臨む。



一兄イイイィィィィィイイイ!!


尾美一は、新八と斬り結ぶ瞬間、奇跡的に自我を取り戻し叫ぶ。




来いィィィィ!!

新坊ォォォォォォ!!




しかと見た

天堂無心流の行く末…


ほんに
強うなったの


新坊
…お妙ちゃん




─── 一本



新八によって半身を砕かれた尾美一。


冷たい鉄をつんざいてきこえた
新坊の声が お妙ちゃんの声が

坂田塾頭の声が…


みんなの声が 鉄に埋もれた
わしの魂を呼び起こしてくれた


おかげでわしも最後の最後に

半身(わし)から一本とれたわい




だが、毘夷夢星人は、最期のあがきとして、巨大な不発弾となった尾美一にビーム砲を撃ち込むことで、地球を破壊しようとする。

「宇宙に忘れ物をしてきた」と語る尾美一は、新八や妙と再会を誓い、銀時に二人を託す。
尾美一の位置を割り出し、ビーム砲を撃とうとする毘夷夢星人。
だがそこには、自らのビーム砲で毘夷夢星人の船に立ち向かい笑う尾美一の姿が。

ぶつかり合う二筋のビーム。
莫大なエネルギーのぶつかり合いの中で、少しずつ消滅していく尾美一の肉体。


本当に強い人間ってのは

泣きたい時程 笑うのさ


だが彼は、最期まで笑っていた。


痛みも 悲しみも
全部抱えて

それでも笑って
奴等と一緒に歩いていくのさ

今は泣きたい時に泣けばいい

でも いつか二人も



そんな強い 侍になれ




その後、恒道館に尾美一の姿は無い。
だが、確かにその遺志は、新八や妙に受け継がれている。


そして今日も、妙は笑う。


大丈夫
私と新ちゃんは

私達の 大切な仲間達は



今日も元気です






追記・修正は、笑みを絶やさずにお願いします。

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最終更新:2023年09月26日 21:08