パラセクト

登録日:2010/08/30 Mon 01:20:11
更新日:2024/04/23 Tue 19:50:09
所要時間:約 7 分で読めます




ずっと エキスを 吸い続けられ もはや ムシではなく 背中の キノコが 考えているようだ。

ポケットモンスターシリーズに初代から登場するポケモン

■データ


全国図鑑No.47
分類:きのこポケモン
英語名:Parasect
高さ:1.0m
重さ:29.5kg
タマゴグループ:虫/植物
性別比率:♂50♀50

タイプ:むし/くさ
特性:ほうし(接触技を受けた時に各10%の確率で相手をどくまひねむりのいずれかの状態にする)
  /かんそうはだ(みず技を受けるとHP1/4回復。雨時にHP1/8回復。ほのお技の被ダメージ1.25倍。晴れ時に毎ターンHP1/8ダメージ)
隠れ特性:しめりけ(互いに爆発技と特性「ゆうばく」が無効になる)

HP:60
攻撃:95
防御:80
特攻:60(初代のみ80)
特防:80
素早さ:30
合計:405

4倍:ほのお/ひこう
2倍:むし/いわ/どく((初代のみ4倍)/こおり
1/2:みず/でんき/かくとう
1/4:くさ/じめん

努力値:攻撃+2、防御+1

パラスがレベル24で進化


■概要


巨大なキノコを背負う虫ポケモン。パラスの進化形なのでセミの幼虫みたいな姿をしていると思われるが、なんだかヤドカリみたいな格好をしている。

タイプはむし・くさで据え置きながら、その背中のキノコから強力な毒を持つ胞子を飛ばす攻撃を得意とし、キノコが育つ程その毒の威力が高くなるらしい。
このキノコのおかげか、命中100の眠り技「キノコのほうし」も覚えてくれるので捕獲要員にもなれる。*1


また樹木に集団で集まり養分を吸い付くして枯らしてしまう森林の天敵で、アローラ図鑑によるとマシェードとよく縄張りを争っているという。
ちなみにパラスはカイロスみたいな口をしているが、こいつの口はニッコリデカ口。どことなくカエルっぽい。


そんなパラセクトだがかなり悲惨な設定で有名で、進化する事により育ちに育ったキノコが体や意思を乗っ取り、ウルトラムーンではパラスの時点で虫の意思を無視してキノコが完全にコントロールしているらしいことが判明し*2、そして対する虫の命はほぼ尽きかけていてまさに虫の息、キノコがもげるともう動かなくなるという。だから白目を剥いているのだろう。
パラス、パラセクトというポケモンとは寄生しているキノコのことなのか?
パラス時代はまだ共存もしていたのに、キノコマジ外道

名前の由来はもちろんパラサイト(寄生)+インセクト(虫)。
元ネタはセミの幼虫等に寄生する冬虫夏草と呼ばれるキノコ。


中国ではこの恐ろしいキノコの胞子を集めて煎じて漢方薬の材料にするらしいが、我々の世界でも冬虫夏草自体は高級漢方薬として重宝されている。果たしてこいつのキノコはどうなのだろうか…。
アローラ産のものは土地が温暖で明るい南国のためか、質があんまりよくないとか。


■ゲームでのパラセクト


進化前のパラスは「おつきみやま」で入手出来る他、パラセクトは「サファリゾーン」や「ハナダのどうくつ」等で出現する。ハナダのどうくつはフラッシュがないとマトモに見えないほど暗く、水場も多いので「暗くて湿った場所を好む」こいつにはピッタリ。……木どころか草も生えてなさそうな所だが。

少々扱い辛いが「キノコのほうし」で捕獲要員としてそこそこ人気。
後の世代では「みねうち」で相手を倒すことなくHPを削れるようになり、「なやみのタネ」で相手が隠れ特性持ちかどうかを確実に判別できるようになり、自身は隠れ特性「しめりけ」ですぐ自爆するポケモンの爆発を阻止できるようになり…とまあ何度も強化を受けている。
苦手タイプに関してもレベル差でゴリ押しという方法がある。

Pokémon LEGENDS アルセウスでは唯一キノコのほうしとみねうちを両立できる存在だが、以下の様々な仕様と相まってそのアイデンティティは薄い。
  • 本作では バトルを介さずポケモンを捕まえる 場面が多い上に素の捕獲成功率自体が高めであるため、捕獲要員そのものの需要がほとんどない。
  • 「ねむり」が「ねむけ」に弱体化され、キノコのほうしをかけても攻撃されることがある。
  • 「すばやさ」の存在意義が大きく、相手が素早かったり「早業」を使われると連続行動されて倒される危険性も。
  • 野生ポケモン複数を同時に相手にすることがある点も危険(複数いてもボールを投げられる仕様ではあるが)。悠長に眠りをかけている暇がない。
  • もちものもないため、たべのこしを持たせて居座らせることも不可能。
  • 「みずびたし」など、みねうちが通り辛い相手への対抗策が存在しない。
  • そもそも野生ポケモンとのバトルがめんどくさい。

ちなみに何故か鳴き声がミュウツーそっくり。
というか彼らに限らず初代のポケモンは鳴き声が似ているものが多い(データ容量の関係)。


■対戦でのパラセクト


そこそこ攻撃が高いがそれ以外の能力は少し低めか平均程度。特に素早さはかなり鈍足。

100%でねむり状態にするというチートな専用技「キノコのほうし」が最大の強み。
しかし、後にドーブルキノガッサモロバレル、マシェード等が「キノコのほうし」を使用可能に。
対戦では元祖であるパラセクトが最もマイナーになってしまった。パラセクト哀れ……。

他の胞子使いとの比較を抜きにしても鈍足さやほのお四倍、ひこう四倍を筆頭に弱点も多い。
相手を眠らせる前に沈むことが多く戦力としては扱いづらい。
トリックルーム」下では最速の胞子使いになれるが、それはモロバレルやマシェードも同じである。

しかしじめん1/4やみず、かくとう半減等、耐性も地味に優秀だったりするので相手を選べばそこそこ戦えるかも。
特にDPtからは新特性「かんそうはだ」によるみず技吸収で上手くやれば雨パを止める事も出来る。
「かんそうはだ」のおかげでほのお技が五倍となってしまうが四倍の時点で既にオーバーキル気味なのであまり気にならない。
まあそのせいでほのお技の火力の高さを示すのを「レベル1のパラスを何匹倒せるか」で表されたりするんだけれども。

他2つの特性はキノコのほうしと相性が悪い「ほうし」、爆発技自体が下火で活きる機会が少ない「しめりけ」と微妙。
なので総合的に見ても「かんそうはだ」が最も有用。

ただし「れいとうビーム」「ストーンエッジ」等のサブウェポンで軽く落とされる可能性が高いのでやはり無茶は禁物。
半減実等で上手く対策さえ出来れば輝くか?

初代では攻撃手段が貧弱なものばかりで一致技が「メガドレイン」や当時威力20の「きゅうけつ」程度。
チート技だった「きりさく」ですら鈍足さが災いして急所率が半分以下という有様。
弱点が多いものの当時は大半がマイナーなタイプだったが、こおりに弱いのが致命的であり当時の強力技「ふぶき」で行動する前に葬られる。
ただ当時はむし技を一致で使えるのがコイツとスピアーのみなので、実はむしの中で一番まともにエスパーキラーの役割を果たせるのはコイツだった。
もっともむしがどくに弱かったので4倍弱点を3つ持つ唯一の存在でもあったが。
その後は世代が進む毎に「めざめるパワー(虫)」や「ギガドレイン」「シザークロス」の習得、「きゅうけつ」の威力が4倍になる等徐々に強化された。
現在の主力技は威力80に強化され受けたくさタイプを狩れる「きゅうけつ」と、同じく威力80で追加効果はないがみずやじめんに役割を持てる「タネばくだん」。

しかし耐性面の貧弱さとサブウェポンの乏しさという欠点は変わっていない。
主な技は対はがねの「かわらわり」、半減されづらい「はたきおとす」や「おんがえし」、4倍狙いの「つばめがえし」等。
その他、キノコのほうしから逃げる相手に有効な「おいうち」、「きあいのタスキ」と相性の良い「じたばた」「カウンター」も使える。

HGSSからは新たな遺伝技として「こうそくいどう」も習得。最速で使用すると一回で110族まで抜ける。
130族が抜けないから微妙と感じるか、110族抜きの素早さで胞子を撒けて強いと感じるかは人次第。

持ち物は上述のように最低1回は耐えてキノコのほうしや「じたばた」等が使える「きあいのタスキ」が無難。
鈍足な催眠使いという意味では「せんせいのツメ」とも相性が良いが、効果が発動してもファイアローには無力なので注意。


■ポケダンでのパラセクト


本編での微妙な扱いとはうって変わり、救助隊では多くのポケモンを戦慄させた恐怖のキノコ。

なんとポケダンでは「キノコのほうし」が部屋全体に効果があるというチート効果で、さらに能力値も何故かかなり高い。
その広範囲の「キノコのほうし」で確実に相手を追い詰め、その高い能力から繰り出される「きゅうけつ」や「ひっかく」でガリガリ攻めてくる。
特性「ほうし」もかなり厄介で、倒そうとしたのに眠って返り討ちにされたり、毒を盛られて次のフロアにたどり着く前に体力が尽きたりもする。
本編同様弱点こそ多いもののポケダンでは弱点を突かれる事が本編程痛くないのも大きい、というかレベルが低いと突いたとしても一撃で倒せるかどうか…。

特にあのポケダン版もっと不思議のダンジョンである「清らかな森」に登場するパラセクトは恐怖。
出現階層がラストフロアまで網羅されているのでまず間違いなく出遭う羽目になる。
「ふみんスコープ」や特性「ふみん」無しでの接近戦とかそれだけで死亡フラグ。
まさに「清らかな森最凶の敵」。対策無しで進むと死ねる。

だが逆に仲間にするととても頼もしい。
技もかなり優秀で上記の技の他にわざマシンで「タネマシンガン」等を習得させると通常のダンジョンでは軽く無双状態となる。
純粋な能力だけでなくダントツで手に入りやすいグミである、わかくさグミとみどりグミが両方大好物。
わかくさグミかみどりグミのどちらかが「好物」なだけで優遇とされる中、
両方「大好物」でみどりグミはくさの弱点で更に効果が高いのはあまりに魅力的な要素。
本編クリア後に育てたいキャラ筆頭である。

ちなみにLv1ダンジョンでもレベルさえ上がれば強く、そのレベルアップが中盤以降早いので正面からの強行突破すらこなせる資質を秘めている。
代償としてタイプ相性が「くさ/あく」とか「くさ/エスパー」等に匹敵して悪く、弱点を突かれない階層はまずないため、防御面は数値や想像以上に劣悪である。
エアームド狩りが命がけだったり、終盤はプテラの「つばさでうつ」で3桁喰らってHPドーピングの上から即死したりするあたりでお察しください。

その強さのせいか続編の探検隊では能力値が大幅に弱体化したが「キノコのほうし」の恐怖は未だ健在。
技自体も前作同様優秀なので仲間にしてドーピングを繰り返せば前作の雄姿を取り戻してくれるだろう。
ちなみに初登場ダンジョンではモルフォンや「プテラ」も出てくるあたり前作経験者を明らかに狙っているとしか思えない。

その後マグナゲートでは登場しなかったが、で復帰。
ダンジョンでの台詞が異様に黒いと評判。


ポケスペでのパラセクト


クリス手持ちとしてパラセクトの「パラぴょん」が登場。
捕獲に欠かせない「ねむりごな」「みねうち」を修得している。
詳細は手持ち項目にて。

また進化前のパラスは、第2章にて理科系の男がガラガラとのコンビで使っている。
絶縁ストッキングで覆われているため電気技が効かず、ガラガラの骨にキノコのほうしを振り掛けることでイエローの動きを封殺。
更に助太刀に入ったジムリーダー達には、骨に毒の粉を振り掛けて投げることで殺そうとしたが、イエローの機転でトレーナー共々敗れた。

■パラスに似たヒロイン(一応)の登場。


2014年夏アニメにて月刊少女野崎くんのヒロイン佐倉千代の髪の色合いと赤いドット柄のリボンがパラセクトの進化前のパラスに似ていると、8月中旬ごろより話題になったことがある。

画像検索サイトなどで「パラス」と検索すると「佐倉千代」が、「佐倉千代」と検索すると「パラス」が検索結果にあがる。
「佐倉千代」で検索すると高確率でもしかして「佐倉千代、パラス」が出てしまう。
アニメ自体、話題になるほど良い出来だったので波及効果が凄いことになっていた。





パラセクト「……あれ……? ……進化……した途端……だんだん……意識……が……と……ぎれ……て…………


かゆ うま」


パラセクト「ぼくキノコ! 追記・修正完了です!」

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最終更新:2024年04月23日 19:50

*1 第4世代からは「みねうち」も覚えられるので尚更捕獲要員向き。ただしひこう・ほのおが4倍弱点になる上耐久自体低めで、そもそも鈍足なのでちょっぴり使いづらい

*2 元々「クリスタル」の図鑑説明ですでにキノコが虫に命令しているとの設定があった。また本体の摂取した養分はほとんどキノコに取られるらしい。