登録日:2009/05/26 Tue 20:45:12
更新日:2023/12/21 Thu 17:47:40
所要時間:約 5 分で読めます






1.週刊少年ジャンプで連載されていたバトルアクション物。作者は杉田尚。


2.ライジングザン・ザ・サムライガンマンの主人公。本名はジョニーというアメリカ人だが、斬(ざん)と名乗っている。
頭の上で刀を回して滑空したり、ハッスルすると刀が伸びたりと無茶苦茶な人物。

また、どうやら「ごわすごわす」「チャンコチャンコ」「ジャカジャカジャッカル、ジャカ」等しか言わない謎の言語も理解できるらしい。




本項目では1について解説する。



◎概要

読切版(SWOT1巻に収録)を経て連載に昇格した。
廃刀令が出されず現代では帯剣がデフォルトという並行世界の日本を舞台とした設定で、近代まれにみぬネ申作品
画力が高過ぎて、他作品のレベルを低く見せてしまった為打ち切られた。
ちなみに読切版の方が主人公が相手を殺害してしまう(正当防衛だが)などハードな設定で、頭身がやや高い。

効果音によく「ドン」や「ゴゴゴゴゴ」を多用する。1つのコマに「くわっ」が2回入った事もある。
緊迫感を出すために、登場人物の吃音が非常に多い。「銀魂」や「DEATH NOTE」に匹敵するほどフキダシが多いことでも有名。

また、数々の名言が生み出された。

  • 左が全身やられちまうなんて
  • 並みの手練じゃない!
  • も……もう立つ事すらままならない……(立ったまま発言)
  • 貫(つ)き飛ばす
  • 無念
  • 俺様の邪魔をするくらい腕に自信のある研無刀の使い手の実力をなあ!
  • 太刀筋からして研無刀を全く使いこなせてねえのに所持してるような見たまんまヒョロいただのバカなド素人
  • 俺のブラザーをよくもやってくれたなボウズ!


◎登場人物

  • 村山 斬(むらやま ザン(←絶対にカタカナ表記でなくてはいけないらしい))
本作の主人公。凄まじく直線的な髪を持つ少年。
父親は高名な大剣豪・村山斬之介らしいが、既に故人であり一話にしか名前が出ない。しかも顔すら出てこない。
弱虫でファザコンでヘタレでちょっと思い込みが激しい、まあよくあるのび太タイプの主人公。
剣の腕は未だ未熟だが、父親のように強くなりたいという気持ちから達人にしか使えない「研無刀」を使う。
この研無刀、達人にしか使えないと言われているように非常に扱いが難しいらしく、作中のキャラからは、

真剣は切れ味がある分あつかいやすいし素人から玄人まで幅広く使われている武士の基本武器
対して研無刀は見た目なんかは真剣とほとんど変わらねぇがあえて斬れない様に鋭く研がない分
硬度と重量をかなり増加させて斬るより破壊を目的とした玄人好みのあつかいにくすぎる刀
使いこなせねぇとナマクラ刀より弱いただの鉄クズみてぇなもんだってのに何であのガキは?

とまで1コマで言われた。
ただ、現実に即して考えれば正しい角度で斬りこまなければ斬れないばかりが刃が撓んでしまう危険がある真剣(日本刀)に比べれば、
硬度と重量を増加させて鈍器として扱う研無刀の方が「初心者向け」である上、これを好んで使う玄人はまず少数派だろう。
片腕一本で貫木を一本釣りし、研無刀一振りでコンクリートをブチ割って爆風を巻き起こす程の比類なき強力を持つが気付いていない。

ピンチになれば人格が変わり運動能力が向上するが、目つきと口が悪くなる。必殺技は刀と鞘で同時攻撃を仕掛ける「双刃殺」。
後に自分で覚醒状態を維持できるようになったが、口調が悪くなるのは本人も止められないらしい。

読切版では刀を抜いた瞬間に人格が変わるという設定で、真剣(鍔が卍型)を使用していた。
が、さすがに現代を舞台にして高校生が殺人を行うのはいかがなものかということで連載版の設定になったとのこと。


  • 月島弥生(つきしま やよい)
並のアイドルよりも可愛いと評判の美少女で本作のヒロイン。ポジション的にはしずかちゃん。女だからと馬鹿にされるのが嫌で刀(鍔がハート型)を持つ。
実力は剣道五段の腕前。なのにキチガイストーカーに半殺しにされる。
馬鹿にされることが多すぎたのかありえないぐらいに血の気が多い新基軸のヒロイン。
正々堂々の真剣勝負を尊んでいて、自身も真剣勝負をよくふっかける。そのため、横槍などは許せない性格。
必殺技は「やぁ!!」の掛け声とともに相手の背後から斬りつける、通称「横槍」。
読者もありとあらゆる感情を込めて月島さんと呼ぶことが定着した。

作者公認の「読切版の方が可愛かった」キャラ
SWOT単行本描き下ろしだとかなり頭身が上がり美少女に描かれている。絵心があるっていいことだ。


  • 貫木刃(つらぬき やいば)
見た目が怖く態度もデカく、他人から敬遠されがちですぐに絡んでると思われてしまう現代に生きる忍。ポジション的にはジャイアン
しかし貫木一族はあくまで武家であるため、全然忍べてないのも当然ながら彼が「忍術を使う武士」、忍武士だから。
わかりやすく言えばライオン丸
実際、史実でも服部半蔵は徳川家康の下で「武家」として働き、戦場で槍ぶん回していた挙句大名になっていたので、
貫木一族もそういうタイプの家系なんだろう。貫木のヒャッハー具合からして。
始めは「拳で戦うのが本気」とか言ってたが、最終巻のオマケ漫画では「剣を抜くまでもねえ」とか言ってる。どっちなのか。
相手によってスピードに特化する分殺傷力に劣る素手と、スピードは下がるが殺傷力が上がる武器での戦術を使い分けるとかそういうことなんだろうか。
必殺技はまっすぐ正面に投げた手裏剣が上や横から襲って来る、通称「ファンネル」。
他にも異様に丈が短い改造ボンタン制服の中に、煙玉や鍵縄を隠し持っている危ないヤツ。大食い。
壊原戦では相手が3コマ使って原稿用紙半分くらいの科白を使って驚いているのに、言い終わるまで待ってあげるという紳士的対応を見せた。


  • 金蔵銭太郎(かねくら ぜにたろう)
所謂スネ夫。おでんみたいな体型。
金で用心棒を雇い、強い奴を拐っては、学校の二階にある地下室でいたぶっているゲス野郎。
その謎権力はいったい何なのか…。
我が儘かつ身勝手を地でいく顔芸担当。
最期は目も当てられない程の精神崩壊で幕を閉じた。死んでないけど。
必殺技は特になし。


  • 刺々森鋭次(ささもり えいじ)
金蔵の用心棒。ツンデレ
家が貧しいので給料目当てで金倉に従っており陰では「クソ」呼ばわりし、討条相手に「あんたほどの武士がなんであんなやつに」と本音を吐露していた。
愛煙家(『斬』世界であってもタバコは20歳になってから!!)で右耳には刀型のイヤリングを、左耳には3連のピアスを開けたパンクボーイ。貧乏の癖に煙草はやめられないあたりが妙にリアルである
切れ味と扱い易さを追及した扱い辛い刀「鋭斬刀」を使う。
新ジャンル「裸学ラン」を開拓した。
その上で限界までずり下げたズボンがとても印象的過ぎて読者は刀や発言とかよりそこにまず目が行くおしゃれ過ぎる人。
耐久性のない「鋭斬刀」の弱点を補うため、「無崩篭」という筒状の篭手をはめている。
しかしいくら防具をしているとは言え、コンクリートすら粉砕する斬の剣を片手で受け止めるのは無茶があったようだ。
必殺技は特になし。


  • 壊原大五(かいばら だいご)
金蔵の用心棒。巨漢。剣の時代にハンマー(木鎚)を武器とする珍しい奴。
こいつも金蔵にまるで敬意を抱いておらず、討条の事を尊敬してつるんでいるだけ。
「パワーにはスピード。俺が一方的に殴って終わり」と宣言した貫木の飛び蹴りを食らっても平気という脅威のタフネスと、
貫木に引けを取らないほどの敏捷性を用いたハンマーによる戦闘での高度な技術を持った、作中唯一まともな人。

必殺技は地面にハンマーを振り下ろす事で衝撃波を生み出し相手を吹き飛ばす技。(名称不明)


  • 討条戒(とうじょう かい)
金蔵の用心棒。眼帯に顎髭と、とても高校生に見えない外見ラスボス
用心棒のリーダーで基本的に行動の指揮は彼がとる。
金蔵を尊敬しているわけでは無いが、一度ついた者に逆らうのは己の武士道に反する行為なので忠誠を誓う侍。
まだ高校生なのに「並の手練じゃない」と評価される程の実力者。

必殺技は一度かわした居合いによる斬撃がまた帰って来る(?)「居合い返し」
あまりに剣速が速すぎて人間の動体視力を超えているうえ、切り返しが全くのノーモーションなので先読みが困難らしいが、
なぜ正面から切り結んで背中の鞘が斬れるんだろうか?
また、斬とのラストバトルは「二刀流VS神速の切り替えし」ということで巌流島の戦いのオマージュと思われる。


  • 絶山剣舞(たちやま けんぶ)
かませ犬。通称「ザックス先輩」。
進学校を目指しているため、刀の存在を邪魔に思った校長が編成し、直々に指令を下し武力による真剣勝負根絶をめざす「生徒会執行部」の一員。

武器は炎が出ない封炎剣。サイズは当社比、2倍。先が尖っていない鉄板ブレードで突き主体の戦法をとる。
これは武器の重量で相手を押し飛ばしながら戦う為。一発で十分だと思うが…。

必殺技は剣が分裂して見えるほど高速の突きを繰り出す「百足刺し」
並々ならぬネーミングセンスの持主である。


  • 花咲ユリ(はなさき ゆり)
ザックスの後輩。童顔巨乳で喋り方がウザい。今ならメスガキ呼ばわりされてると思う。
ザックスと同じく生徒会執行部に所属している。金蔵を殺してくるよう校長に命令されやって来た。
足技主体の格闘戦を主体とするが刀も扱える。
普段は刀を背中に入れているのだが、長さとか、それを入れたまま高速格闘戦をするのは無理があるんじゃあ無いのかとか、とにかく突っ込みどころが多い。
必殺技は特になし。


  • 牛尾(うしお)
かませ犬以下のやられ役。斬を苛めていた。鞘より長い刃の大太刀を使用する。
今まで三度の命のやりとりをしてきたらしいが、一話と八話にしか登場せず、真剣勝負の最中に度々横槍が入れられ、毎回一撃でダウンする。
一話見開きのマヌケ面は必見。必殺技は「ゴヨウ・ラリアッ……特になし。
読切版では名前が違うが似たようなキャラが出てくる。


  • 赤井(あかい)
牛尾の舎弟。東北弁全開の坊主頭のバカそうな男子生徒。ヘタレ。


  • 勉三さん木下静夫
一目でわかる陰キャ。斬の同級生で、瓶底眼鏡をかけたクラい少年。
月島さんに目を奪われる斬に「彼氏がいる」と教え落胆させた。
その正体は月島さんを自身の恋人だと勝手に思い込んでいるド変態サイコ野郎で、彼女の前で牛尾を後ろから叩き斬ることで強さを見せびらかそうとした人間の屑。
魅力アピールをしても(木下の奇行に怯えるばかりで)尊敬のソの字も出さない現実の月島さん(残念ながら当然)に愛想を尽かし、
今度は心中を目論むも斬にボコボコにされた。
本項目冒頭のイカしたセリフ回しで読者を爆笑の渦に巻き込み、右手で相手を殴ったのに左手を痛めるという異様な身体構造をしている。
その後泳いで南極に行き、次回作「SWOT」第1話の噛ませ犬・攻森と噛ませ犬漫談を行うこととなる。


  • 蜂(はち)
貫木戦の時にいきなり現れた斬世界最強の
斬を襲うと見せかけて、手裏剣を全部弾き落とす技を斬に伝授させる。フットワークもよい。口癖は「シャ~~!」


◎余談

この漫画の世界では、物理法則が成り立たないような事例が非常に多い。

  • ビルや建物が古代遺跡レベルにガクガク。キャラは皆定規で引いたような髪型なのに
  • 右手と左手が反転する。
  • 廊下で窓側から殴られた相手が教室側ではなくなぜか窓に向かって飛んでいく。
  • 戦闘すれば室内でも砂漠のような土煙があがる。おい、掃除しろよ。
  • 刀身が鞘より長い。
  • タイルの大きさが一コマごとに変化する。
  • 一コマで風向きが変わる(時間経過にして恐らく数秒)。
  • 壁を突き抜けて衝撃波が発生する(壁自体は無傷)
  • 斬撃の方向と傷口が一致しない。
  • 傷口が瞬時に塞がる。または、勝手に開く。
  • 登場人物の立ち位置が瞬間移動したかのように変化する。トラファルガー・ローでもいんの?
  • 上段の斬撃を受け止めた相手が斜め上にぶっ飛んでいく。車田大先輩リスペクトかもしれない。
  • その場から動かずに2mほど離れた所を飛んでいる手裏剣を剣で打ち落とす。
  • 歩いている通行人同士が丁字路でぶつかって、力士と衝突したかのごとく後ろに2~3m吹っ飛んで尻餅をつく。
  • 真っ直ぐ蹴飛ばされた相手が壁にぶつかってもいないのに尻餅をついてジグザグに飛んでいく。
  • 校舎内が亜空間のように広大で、廊下の幅が片側一車線の道路くらいある。
  • その校舎内の間取りがしょっちゅう変化する。
  • 地下室に行くのに階段を上る。
  • 10mほどの距離を「走って」詰める間に、200文字以上の会話を行う。




また、後に同じジャンプ漫画のBLEACHにて月島さんという同名のとんでもないキャラが現れたため、
本作の月島さんと混同されたり、月島という名前は呪われているのか?実は師匠がリスペクトした?などと微妙に話題となった。






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最終更新:2023年12月21日 17:47