書淫、或いは失われた夢の物語。

登録日:2009/08/17(月) 18:47:05
更新日:2024/02/01 Thu 23:37:21
所要時間:約 3 分で読めます





物語の数だけキミを愛していた。


2000年7月15日にForceより発売されたアダルトゲーム



ホラー、恋愛、推理、陵辱…… ホテルの中で繰り広げられる、幾重の物語。

それらは蜘蛛の糸の様に絡み合い、リンクし、補完しあっています。

一見無関係に見えるこの物語は、《結末を迎えると増える選択肢》から次第にリンクを広めていきます。

やがて二つの物語を進めた時に迎える結末とは――?

『年齢制限ゲーム』でないと、伝えられない言葉があります。
画像だけでは、文章だけでは書ききれない夢と渇望をページに挟んだ、密室型ノベルタイプマルチエンディング・マルチストーリーアドベンチャーゲーム。

それが《書淫、或いは失われた夢の物語。》です。

※パッケージより抜粋

ストーリーは陵辱の「書淫」と純愛の「失われた夢の物語」の二つからなる作品。


「書淫」
連続婦女暴行魔Xが組織からの依頼を受け三人の女性を襲おうとする物語。
しかし組織の介入や不可思議な現象などで物語はXの考えもしなかった方向に傾いていく……

「失われた夢の物語」
「冬になったら迎えに来ます」の言葉を残してホテルに孤立させられた男女四人の物語。
近づいたり、遠ざかったりする人間関係。重く冷たい鉄扉が開くとき彼等は何処にいくのだろう……


共通する部分が多い二つの物語であるが、対立するテーマのため途中まで関連性を見つけることは難しい。

しかし、あるシーンを過ぎると物語は急速に収束にむかいはじめる。


システムがかなり特殊で、キーボードでも動かせる。
時にはマウスよりキーボードの方が操作しやすい事も。

最後辺りは選択肢をキーボード入力しなければならない場面があり、ここに気がつかないと延々と同じシーンを繰り返すことになる。
だが、それを狙って作られたシステムと言える。

かなり人を選ぶゲームで難易度も高いので、人にオススメはできない。
だが、正に「隠れた名作」という言葉が相応しい作品と言えるだろう。

また、現在では物凄いプレミアがついている上に基本的にオークションに出ないので入手困難になっている。


スタッフ
企画:深沢豊・月永真洋
シナリオ:深沢豊
原画/グラフィック:月永真洋
背景/グラフィック:B
プログラム:深沢豊
音楽:石原伸悟
特別音楽提供:A - Emu - Eye


余談だが、「書淫」という言葉は実在する。
意味は書物を愛好する人で、要は本(ブック)マニア。

決してエロい言葉では無い。


ネタバレ

































この二つの世界は精神病の主人公が作り上げたもので、医師と看護婦が介入し、真実に気付かせる。


主人公の「彼」は恋人と共に山で遭難した時に、生き延びるために恋人の肉を喰ったことから精神崩壊を起こし、
自分の中で2つの世界を作りそこに閉じこもっていた。

1つ目の世界「書淫、」は主人公・Nとして無限の罪と死を受け続ける世界
2つめの世界「失われた夢の物語」は主人公・明として無限の想い出と冬になると分かれてしまう後悔の世界である。

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最終更新:2024年02月01日 23:37