アイスソード(ロマサガ)

登録日:2011/04/07(木) 23:31:44
更新日:2024/02/01 Thu 22:16:29
所要時間:約 5 分で読めます




ねんがんの アイスソードを てにいれたぞ!



アイスソード……それは「ロマンシング サ・ガ」(以下ロマサガ)及び、
そのリメイク作「ロマンシング サガ -ミンストレルソング-」(以下ミンサガ)に登場する武器である。

その名の通り冷気を纏った両手持ちの大剣で、作中屈指の威力を誇る。
かつて破壊神サルーインに創り出された四天王の一角、フレイムタイラントが(相性が悪いとはいえ)警戒し、
手元に置くために主人公に入手して来るよう依頼するほど、と言えばなんとなくでもその強さが伝わるだろうか。

もちろん、そんな武器である以上そう簡単に手に入るわけがなく、
非常に厳しいダンジョンの奥にある……どころかアルツールという町で普通に売っている。どういうことだ。
また、終盤に条件次第で行ける巨人の里でも購入可能。

ただし当然のようにその値段は高く、中盤~終盤にならないとそうそう手が届かない。

その代わり、上記のように性能は折り紙付き。
ロマサガでは両手剣には珍しい遠距離攻撃もカバーしている。
ミンサガでは元々の性能に加えて固有の能力として高威力の全体攻撃術法「吹雪」が使用でき、
風系術法を唱える為の道具としても機能する。

本作において術法は、
火⇔水
土⇔風
幻⇔魔
といった相反した関係を持ち、一人のキャラが火の術法を覚えると水は使えず、土を覚えれば風が使えない。

しかし、ミンサガではアイスソードを装備すれば土の術法を使っている時でも風の術法が使用可能になる。
こういった術具という特殊な武器が各属性に存在し、強敵との戦闘に非常に役立つ。

これを入手するのは、ゲームの中盤頃だろう。
……とまあ、それっぽい話は置いといて。


ねんがんの ○○を てにいれたぞ!

殺してでも うばいとる

な なにをするきさまらー


という流れ、皆さんは時折見かけたことはないだろうか? この流れの原点が他ならぬアイスソードなのである。

上に書いたようにアルツールの町で売られているアイスソードだが、ある程度ゲームを進めたり、
フレイムタイラントさんの依頼を受けたり、(ミンサガのみ)必要金額を貯めて意気揚々と店に入ったりすると、誰かが買ってしまい、売り切れてしまう。

それと同時にアルツールの道端に現れる一人の聖戦士。
その名をガラハドという。
言わなくても分かると思うが、彼がアイスソードを買って行った張本人である。
よほど嬉しいのか、話しかけると主人公達に誇らしげに語るガラハド。

「ねんがんの アイスソードを てにいれたぞ!」

めちゃくちゃ嬉しそうである。なんせ孤島でお宝探しまでして(後述)手に入れた名剣なのだ。
そしてプレイヤーの前に提示される選択肢は……、

「 そう かんけいないね
 メ几
 木又してでも うばいとる
  ゆずってくれ たのむ!」

……ドラクエやFFで、否、当時のRPGでこんな選択肢に出会うことがあっただろうか。その結果、

「な なにをする きさまらー!」*1

アイスソードの誘惑に負けた主人公(プレイヤー)がボタンを押すとあっさりとガラハドは死亡。
悼むようなBGMに変わり、アイスソードは主人公達の手に渡る。

あんまりな選択肢とその後に続くあっけない断末魔のインパクト。
ロマサガの自由さの象徴として、プレイヤーの脳裏に刻まれるには十分過ぎるイベントである。

ちなみに、主人公の一人「グレイ」に至っては、
ガラハドは以前一緒に財宝探索をした仲間*2にも関わらず惨殺という鬼っぷり。
……いや、選択肢選ぶプレイヤーが悪いんだけど。
ただしある隠しパラメータの値によってはそもそもこの選択肢が表示されず、そして関係性を考慮してグレイだとこの選択肢が表示されにくくなっている。
自由な本作にはこういった制限はあまり設けられていないため、むしろ温情のある主人公と言えなくもない……かもしれない。

なお、このイベントでガラハドを惨殺すると、ラストダンジョンの場所を探るイベントが、
“最終試練”“巨人の里”“冥府”という三種類ある中で一番条件の悪い“冥府”に固定されてしまう。
その際、冥府に入った直後にガラハド他プレイヤーが殺害したNPCの亡霊がうろついていて罪悪感を誘う。

故に二周目以降、慣れたプレイヤーは彼を殺すことを避けるかと思いきや、
本来一つしか行けない三つのイベントを全て巡る(通称、三地点制覇)ために再び殺されることも。

さすがに可哀想だと思われたのか、ミンサガではアイスソードを奪おうとすると、アイスソードを持ったガラハドと戦闘になる。
半端なパラメータだと初手の「吹雪」一発で全滅してアイスソードの威力を実感するハメになるので注意*3

もっとも、ロマサガ、ミンサガ共にフレイムタイラントの依頼を受けた状態なら事情を話して同行してもらう、ということも可能。はっきりいってこの手段が一番楽である。
ちなみにミンサガではガラハドを仲間にした状態でフレイムタイラントにアイスソードを渡すと、ガラハドがとても悲しそうな顔をする。

余談だが、序盤に頑張ればロマサガでは普通に、ミンサガでも値段ギリギリまで金を貯めて、
アイスソードを売っている武器屋で物を売って必要金額を満たせば購入可能。
しかも、ミンサガの場合そこで売り切れる。ガラハドごめん。

ロマサガでは仕組みを把握すれば普通に何本も買えるのだが、ガラハドが来ることにより売り切れるため疫病神扱いされることも。
立ち回りに気をつけると終盤でも買うことはできるが、システムをよく知っていないと気づかないし自然と売り切れやすい。

ミンサガでは売り切れる条件が、
  1. ガラハドが同行者ではない
  2. 20,000金(定価)以上持っている
の両方を満たすことなので、最悪ガラハドを連れ回すことでアイスソードを買われることを防ぐことができる。

ロマサガではグレイを主人公に選ばないと序盤に仲間にならないが、
ミンサガでは主人公に関わりなく(グレイ主人公なら船旅の時に別れてしばらくすると)クリスタルシティのミルザ神殿にいる。
最序盤なら普通は金がないので、ぜひ仲間にして、アイスソードを買われるのを防ごう。


ちなみにミンサガリマスターでは多くのアイテムを周回時に引き継げるようになったのだが、このアイテムは四天王イベントに直接関わるためか引き継ぎ不可。残念。


ミンサガのアルティマニアに書かれてある小説では、
案の定グレイに殺されており、大枚を叩いて手に入れたアイスソードも失ったと愚痴をこぼす。

グレイ曰くデス(ラスボスの兄)に頼んで生き返らせて貰ったらしい。

インサガではホークに殺されたガラハドも登場した。海賊だしね。
ただし、このゲームでは時に別次元の同一人物が同時に存在するなどの複雑な世界観であり、この関係性が公式による正史という扱いではない。
続編インサガECを含め、アイスソードに執着して池で溺死したり、アイスソードの凍気で転倒死したりと、冗談みたいな死に方もしばしば。なんか呪われてないこの剣?

ロマサガRSではガラハドとアイスソードの二択イベントが実施された。
周回において非常に便利な本体と、2年近く経ってもいまだに他に実装されないSSレアの大剣の二択。

余談だが、ロマサガではフサフサだった髪もミンサガではハゲてしまっている為、ガラハゲとも呼ばれる。

ゲーム「半熟英雄」に登場するエッグモンスター「アマゾン」の技のひとつ「ガラハドのけん」の元ネタはこれ。
あんたも可哀想だが、これも定めさ。とっとと消えちまいなっ!!
この女剣士、奪い取る気満々である。
というかこう言いながら敵を凍結させるので既に手遅れか…。

ゲーム「サガ スカーレットグレイス」では初回生産特典&DL版早期購入特典として、『ねんがんのアイスソード』ことゲーム内で最初から“アイスソード”が使えるプロダクトコードが付いていた。
強力な武器ではあるが、このゲームは周回しても装備類が引き継がれず、DLC導入後の1度しか入手判定がないため、1周しか使うことができない
前半は装備強化しづらいウルピナ編がおすすめ。
諸々の仕様上、周回しないという選択肢は取りづらいので、全主人公ルートで使用、というのは現実的ではない。使いたいなら大人しく作ろう。


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最終更新:2024年02月01日 22:16

*1 パーティーメンバーが一人の場合、最後の一文が「きさまー!」に変わる

*2 グレイの序盤シナリオはこの財宝探索。パーティーにガラハドがいる。

*3 但しHPが通常500前後しか無いので、装備で防いだりファストトリック技で吹雪を使う前に倒せばいい。さらに言えば一人だけなら風術なのでトパーズで無効化できる