グラディウス(コナミ)

登録日:2011/04/30 (土) 00:17:33
更新日:2018/03/15 Thu 18:59:11
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1985年・宇宙ガ・マルゴト・ヤッテクル


本作はコナミが1985年に販売した横画面横スクロールシューティングゲーム。
システム基板はバブルシステム。

全7面のループゲームで、7面をクリアーすると難易度の上昇した次週が開始される。基板内部では27週目まで難易度が上昇する。


○ストーリー

超時空戦闘機ビックバイパーを操縦し、惑星グラディウスに攻めてきた『亜時空星団バクテリアン』と戦う。


○操作方法
8方向レバー:自機「ビックバイパー」の操作

Aボタン:パワーアップ
カプセル保持時に機能する。

Bボタン:ショット
装備している対空ショットを放つ。
装備のないときは2連射のノーマルショットで、違う性能のショットはパワーアップで使用可能になる。

Cボタン:ミサイル
ミサイル装備時に対地ミサイルを放つ。


○パワーアップシステム

グラディウスには自機を選択的にパワーアップさせるシステムがあり、赤い敵機及び一部敵編隊を全滅させると赤いパワーアップカプセルを出す。
それを取得することでパワーアップメーターが光り、パワーアップが可能となる。

パワーアップ項目は以下の通り。(以下の順に並んでいる)

  • SPEEDUP
自機の移動速度を上げる。
最大で5段階だが、上げた速度はミスするまで戻せないため自分の操作・認識しやすい速度を保持するのが有効。

  • MISSILE
空対地ミサイルを装備し、ミサイルボタンで発射できるようになる。
ミサイルは下部に向けて発射され、地形を沿って進むが登坂はできない。

家庭用移植及び関連作品でメインボタンが2つしかないコントローラのものでは、ショットと同時に発射される。

  • DOUBLE
ノーマルショットを前方に加え、斜め45度上空に向けて放てる。
ショットが2発で一組となるため、両方とも消えないと基本的に連射できない欠点がある。
LASERとの併用はできない。

  • LASER
あらゆるものを貫通するレーザーを放つ。
単純な威力もさることながら、自機に合わせて上下にワインダーをかけられる。
攻撃判定は見た目よりはるかに大きく、また連射も効く。
DOUBLEとの併用はできない。

ファミコン版では上下のワインダーをかけることが出来ない弾速の速い2連射可能なショートレーザーになっている。
MSX版では一定の長さを持ち、射出中のみワインダーをかけることができる。

  • OPTION
無敵の発光体を装備する。最大4つまで装備可能。
自機と同じ攻撃を行い、自機に合わせて後を追うように移動する。(静止時はオプションも静止する)
攻撃量が自機+オプション数になるので火力の底上げが出来る。

ファミコン版、MSX版では2つまでしか装備できない。

  • ?
自機の前方にバリアを張る。
敵の弾に対して27発分の耐久力があるが、地形に触れると激減する。

ファミコン版では5発分の耐久力しかないが、その代わり全方向からの攻撃を防ぐ。


パワーアップカプセルを取った回数に応じて強化可能項目が動き、たとえば3個カプセルを取ればDOUBLEが装備できるようになる。
強化段階を飛ばしてパワーアップすることは出来ない。

一定周期で青いパワーアップカプセルが出現し、取得した瞬間に画面内に表示されている敵全てにノーマルショット1発分のダメージを与える。


○ステージ/ボス紹介

各ステージ開始時に「空中戦」と呼ばれる、地形のない宇宙空間での比較的敵の攻撃が緩やかな場面が設けられている。
ここでは編隊や赤いカラーリングの敵機が多数配置されていて、パワーアップを望める様になっている。

ボスは6面まで全てビッグコア。卵型フォルムの戦艦で、ビックバイパーの4倍ほどの大きさを持つ。
上下に切り替えして動きながら停止した時に正面の4連装イオンレーザー砲を放つ。弱点は遮蔽板を破壊してから狙えるコア部分。
ビッグコアにたどり着く直前にスクロールが停止し、そのステージを象徴するラッシュポイントが待ち構えている。


1面「火山ステージ」

岩盤的な地形と細かな木々が特徴的なステージ。やがて大きな山脈や、宙に浮かぶ大岩などが現れる。
ラッシュポイント…2つの小火山が火山岩を大量に噴出する。

2面「ストーンヘンジステージ」

岩が積み重なり、地形を構成するステージ。上下任意スクロール面となっている。
後半部にはショット武器によって破壊可能な石が詰まった地形に遭遇する。
ラッシュポイント…突如出現する誘導型爆雷「ザブ」が大量に出現し、自機目掛けて突っ込んでくる。

3面「モアイステージ」

宇宙空間内の地形にモアイ像が多数配置されたステージ。上下任意スクロール面。
モアイは口を開いてイオンリングを複数吐き出してくる。
ラッシュポイント…耐久力が高く、本体から破壊不可能な円盤弾「チルド」を射出してくる「マザー」が複数機押し寄せる。

4面「逆火山ステージ」

1面の地形を上下ひっくり返したステージ。多数の空中敵、スクランブルハッチ、対空攻撃ロボット「ウロス」等が複合攻撃を仕掛けてくる。
ラッシュポイント…軸を近づけて攻撃を仕掛けてくる「ラッシュ」を発進させるスクランブルハッチと、突進型メカ「アイアンメイデン」の複合攻撃。

5面「触手ステージ」

地形は一切存在しないステージで、空中戦からそのまま流れるようにアクセスする。
触手の生えた耐久力の高い肉塊が多数漂い、空中戦とビッグコアを除けば本ステージの敵キャラクターはこれだけである。
ラッシュポイント…触手肉塊。スクロールの停止以外に大きな変化はなし。

6面「細胞ステージ」

巨大な細胞の内部を侵攻する。網目状の組織はショット武器で破壊可能。メカ系の敵のほかに、耐久力のあるアメーバが多数出現する。
ボス…細胞核。攻撃を加えると組織が裂傷し、そこから大量の破壊可能弾をばらまく。ラッシュポイントも兼ねている。

7面「要塞ステージ」

ゼロス要塞内部に突入、戦闘を繰り広げる。極めて動きを取りづらい狭い要塞内に多数の敵機からの攻撃が襲いかかる。
ラッシュポイント…電磁バリアゲート。天井部や地面部からは対空攻撃ロボット「ダッカー」の射撃も複合する。
ボス…マザーコンピュータ。天井部と地面部にコネクタを伸ばす巨大な脳。攻撃は一切してこない。コネクタ接続部を全て破壊すると撃破可能だが、他のボス同様時間経過でも自爆する。


MSX版、PCエンジン版では、この他に骨ステージがある。


○本作の特徴

まず、当時の水準をはるかに超えた圧倒的美麗さを誇るグラフィックが挙がる。
同じシステム基板を使用している同社のツインビーでさえも、同年代のゲームと比較するとそれなりにカラフルながら原色臭さが消せなかった点がある。

しかし、グラディウスのグラフィックは鮮やかなグラデーションと細やかなアニメーションが生き生きとしており、そのグラフィックの完成度は当時として非常識的とも呼べる出来である。

次に、ゲーム性。
まず「パワーアップシステム」の採用について、それまでのゲームにももちろん自機を強化するシステムはあった。
しかし、かなり限定的な強化にとどまっているものが多く、自機が激変を起こせるようなものは無かった。

本作では、自機の最弱状態では非常に遅い移動スピードと2連射ショットのみである。
これが一転フルパワー状態になると…

ショットボタンを押しながらレバーを上下に切り返すだけで、画面内の敵を殲滅できるほどの暴力的火力を持つ状態になる。

プレイヤーが自機のパワーアップに「実感」を持てるようになり、自機をパワーアップさせる楽しみを生み出した。

弊害として3ボタンという少し複雑なシステムとなったが、分かりやすく親切なインストラクションカードのお陰で心者でもすんなりとのめり込めた。

非常に斬新なシステムであるが、実は同様のシステムを採用したゲームは非常に少ない。


最後に、ゲームバランス。
パターンを覚え、適切なパワーアップを行えるようになれば比較的安定して先へ進めるようになるため自分の上達をいち早く認識できる素直なゲーム性が高評価であった。

また、後述の「復活」における副産物的な楽しみを生み出した点も見逃せない。


こうしてコナミは横スクロールシューティングの礎を築き、横STGの王道とまで呼ばれるほどのシリーズとなった。
そして息の長いグラディウスシリーズを産み出して行くこととなる。


○復活
ミスをすると自機は装備を全て失い、一定ポイントまで戻されての再プレイとなる。

前述したように初期装備は貧弱極まりなく、非常に遅い移動スピードと2連射ショットのみとなる。
ミスしたポイントによっては、再開しても間もなく敵の集中砲火を浴びるような場所もあり、一連してゲームを建て直すのは容易とは決して言えるものではなかった。

そのためグラディウスが出た当初は圧倒的人気とは裏腹に、1ミスですぐに席を立つ人もいた


しかし、「絶望的な状況でこそ燃える」人々が居たのである


この絶望的な状況からゲームを再開することに執念を燃やしたプレイヤーたちは、所謂「復活」と呼ばれる緻密なパターンを体系化した。

絶対に復活不可能と呼ばれていた高次週の逆火山面や要塞面においてもその復活パターンが編み出され…


結果的に本作は


どこで死んでも建て直しができる


というレベルまで解明された。

その中にはプログラムの限界や、キャラクターオーバーなどを利用する基板の性能に依存したパターンもあるのだが、
それらを含めて熟練すればかなり安定するため、最終的には完璧なゲームバランスを持つシューティングであると再評価されるようになった。
そして「復活」とは一種の大道芸となり、またグラディウスの華となった。

インターネットが普及した現在では、さまざまな場所で芸術的な復活パターンを見ることができ、
またレトロゲームをメインに置いてあるゲーセンでもオールドシューターの復活劇を生で見ることができる。

「ゲームを建て直す」という楽しみを生み出し、また復活パターン自体が各プレイヤー同士での情報交換の的となった。


○サウンド

グラディウスは波形メモリと優秀なサウンドチップによる恩恵を得て、実に美しい音色を得ることに成功した。

以降、グラディウスシリーズの楽曲を手がけていくこととなる東野美紀がBGMを担当しており、そのBGMは時代を越えて現在でも高い評価を得ている。

ちなみに東野はこのとき18歳、コナミのアルバイトであったとのこと。

本作で特に評価の高いBGMは「第4ステージ(逆火山面)」であり、そのきらびやかな音色を存分に活かしたノリのよいテンポの明るい曲となっている。

また、BOSS BGMは平成教育委員会のシンキングタイムに用いられていたり、続編の「グラディウスII -GOFERの野望-」のクレジット音は正解音に用いられていたりと、一般における浸透度も高い。


○逸話

本作のシステム基板「バブルシステム」はその名が示す通り磁気バブルを利用してメインデータを保存するシステムとなっている。

これは当時EEP-ROMが高価であったため、廉価で比較的大容量な磁気バブルを使用してコストを下げようという目的であった。

磁気バブルは過電流、電圧差異、磁気異常、衝撃といったあらゆるものに対して脆弱で、非常に不安定かつ壊れやすいものであった。
そのため全国各地で設置や移動といった際に磁気バブルのデータが消失してしまう故障が頻発してしまい、コナミに修理が殺到する事態に至った。

酷い場所では、基板購入後すぐにアーケードゲーム筐体へ接続した時点で壊れてしまったという場所もあったという。

また、-12Vという特殊な電源を必要とするため、各地のゲーセンに広まるのに多少時間がかかった。
この基板の扱いづらさをさすがに問題に思ったコナミは、-12Vを使わず、磁気バブルを通常のEEP-ROMに換装した、のちに「ROM版」とよばれるグラディウスを修理対応として出した。

こちらは丈夫で寿命も長いため長くゲーセンに愛されたが、最終的な数が少なく現在ではオークション/基板屋相場が約30万円という破格のものとなっている。


ループして進めばスコアが増えていくが、区切りの良い1000万点を目標にプレイするシューターが多かった。

グラディウスで1000万出せるということはある種のステータスであり、超上級プレイヤーとしての証であった。


バブルシステム版は外気温によって起動時にメモリを温める必要があり、内部の抵抗回路で温めるシーケンスがあった。

このとき、暖気が終わると磁気バブルのデータをメインメモリに転送するのだが、その際に「モーニングミュージック」という曲が用意されており、この曲を聴きたいがために朝イチでゲーセンに行く人や、勝手に電源を入れ直す人が後を断たなかったという。


○他作品との共演
「コナミワイワイワールド」のシューティング面で登場。

「beatmania IIDX」シリーズでグラディウスシリーズを元にした曲が収録されている。

「pop'n music11」に収録されている『GRADIUS -FULL SPEED-』担当キャラとしてビックバイパーが登場。

遊戯王OCGに「超時空戦闘機」や「巨大戦艦」、「モアイ迎撃砲」等が参戦。
アニメにも登場した。

OVA作品「がんばれゴエモン 次元城の悪夢」でゴエモンが次元城のグラディウスステージで搭乗する。

ときめきメモリアル4」に登場するヒロイン・七河瑠依がビックバイパーを召喚する。
おまけにコナミコマンドまで入力するという徹底ぶり。

「モンスター烈伝オレカバトル」で「時空竜ビックバイパー」として参戦。
技は原作を再現したものになっている。

先述したモーニングミュージックは初代KEYBOARD MANIA及びBEMANIシリーズ最新作「ノスタルジア」にも収録されている。



追記・修正はコナミコマンドを入力してからお願いします。

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