イフリート [断罪の炎人]

登録日:2011/12/29(木) 22:05:15
更新日:2022/03/01 Tue 08:58:19
所要時間:約 5 分で読めます




力弱き者は力強き者には逆らえない。

もし逆らえば、神話の世界で主神ゼウスに反逆したティターン族の様に…神の放った炎でその体を包まれ焼き殺されるだけだ。

――だが、

オレは違う。オレはこの身が炎で包まれるならば…その炎で神をも焼き殺してみせる。





週刊少年サンデーで連載されていた漫画。全九巻。作者は吉田正紀。

プロトタイプ版の読み切り「断罪の炎人」が連載化したものである。

◇あらすじ

東京の片隅にある、小さな喫茶店「九条」。そこでは明るい看板娘ニナミと、寡黙な青年ユウが、マスターである源三郎のもと、給仕に精を出している。
しかし彼らには、法で裁く事の出来ない犯罪者を殺害する殺し屋という裏の顔があった。

何者かによる人体改造により、望まぬ身体を手にしてしまったユウとニナミは、復讐の為嘱託殺人組織「咎人会」の断罪者として生きる事を誓う。

◇用語

◆咎人会(とがびとかい)
法で裁く事の出来ない犯罪者の殺害を請け負う組織で、作中では主に関東支部が登場する。所属メンバーは「咎人」と呼ばれる。
依頼はインターネットの掲示板等で受け付け、組織の人間が依頼人に接触して依頼を受ける(依頼人の記憶は催眠術等の類で消している。特殊な状況下による依頼者の希望によっては記憶を消さない場合もあるが、その際は「他言した場合あなた(依頼者)を殺す」と条件をつける)。依頼するのに最低でも200万円は必要な模様。
その後入札を行い一番低い金額を提示した者が依頼を受け取り、標的を殺害する。

依頼内容が虚偽のものだった場合、依頼は破棄され最悪の場合依頼人本人が抹殺される。また、咎人会の活動に支障を来たす犯罪者が現れた場合は、咎人会本部が各支部にその人物の抹殺を通達することもある。
しかし、標的の家族や標的以外の関係ない人々を巻き添えに殺害することはない。

◆ユビキタス
後半から登場する組織。咎人会同様殺し屋の集まりだが、咎人会とは異なり快楽殺人者だったり依頼金目当てだったりと依頼人の無念をまったく感じていない。その為幾度と無く咎人会と衝突していたらしい。

その実体はいくつもの殺し屋のグループの群体であり、正確な規模が把握しにくい。そもそもユビキタスという名称も咎人会が仮に名づけたもの。
これらのグループの中には自分達がユビキタスの一員であると認識していないグループも多く、独自の意思で動いていると思っているが、実際は何者かによって裏から操られている。

◆イフリートの力
感情が高ぶると体温が急激に上昇する能力。この能力を持つ者をイフリートと呼ぶ。
ざっと1000度ほどまで上昇する為、余程のものでも無い限り接近・触れたものは瞬時に発火・溶解してしまう。また、限界を超えた放熱はイフリート自身の自壊に繋がる。
作中はユウの他、数人登場する。

◆氷の魔女
イフリートとは逆で、静かにしていると体温がー200度近くまで下がってしまう力。イフリート同様、使用者の命に危険をもたらす為、ユウとニナミは互いの力を相殺させながら生き延びている

◇主な登場人物

◆ユウ
主人公。普段は寡黙でのんびりとした性格だが、実際は本人が言うようにすぐに頭に血がのぼりやすい熱血漢。高校時代は明るい好青年だったが、イフリートの力を得て変わる。

◆ニナミ
ヒロインにして第二の主人公。ユウの嫁。氷の魔女の力を持つ。放っておくと自身が凍りついてしまう為、普段は兎に角テンションが高い。が、キレるととことん冷酷になる。
あと味覚音痴レベルの超辛党。基本のルーに「10倍」の赤、青トウガラシにガラムマサラ、ニンニク、具は全部ハバネロのカレーなんて貴様にしか食えんわ!商店街の皆さんを何度か辛味で毒殺した
これは氷の魔女ゆえにほっとくと勝手に冷えてきてしまう故の実質的なシバリングも兼ねているのだが
それ以前にも 元々生まれついての相当な味オンチ てかそれ以前の問題であった ことがバレンタインチョコをつくる回で如実にわかる。

◆九条源三郎(くじょう げんざぶろう)
ユウとニナミの保護者。作中における第三の主人公。表向きは喫茶店「九条」のマスターをしているが、かつては銃神の異名を持つ殺し屋だった。その腕は下級咎人ながら幹部昇進の話が来るという異例が起きるほど。支部長、神貫と並んで作中屈指のチートキャラ

◆支部長
咎人会関東支部の支部長。普段はにこやかだが、怒らせるとめちゃくちゃ怖い。だが、部下の死に怒る等部下思い。武器は鉄製のマント。銀龍のことは苦手視している。かなりのチートキャラでユビキタスのメンバー曰く「隊長(=神貫)と互角、もしかしたらそれ以上」。
主人公たちの殺し方と比べて明らかに描写がグロテスクで彼が出ると確実にバトルがエグくなる。ある意味出る作品を間違えた人

◆銀龍(ぎんりゅう)
チャイナドレスを着込んだ高圧的な女性。
咎人会の本部に所属する咎人会の幹部とのことだが……。
登場する度に支部長を絞っている

◆光の姫君
咎人会のブレイン。
ひょんなことからユウ達と交流を持つ。
その正体は脳の半分以上を機械化された少女。そして…

◆真嶋護(まじま まもる)
ある意味本作のもう一人の主人公。
警察の一員で階級は警部。非常に正義感の強い人物。エリートだが捜査には自ら動き、どんな悪事も許さず、法の裁きを受けさせることを信条としている。
ニナミに惚れるが……

神貫(かみぬき)
本作の最重要人物。かつてユウを救い、ユウを改造した張本人。ユウの傷は彼に付けられたもの。本人曰く「人間同士が争う事のない平和な世界を造る」ことが目的。源三郎、支部長と並んでチートである



ニナミ「追記・修正し過ぎて体温が下がってたみたいっ…ユウくん解凍!」

ユウ「おそらく携帯が破損する。おとなしく冥殿に怒られるしかない」

ニナミ「そんにゃ〜」



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最終更新:2022年03月01日 08:58