清里明良

登録日:2011/04/07(木) 21:55:50
更新日:2024/01/21 Sun 23:41:18
所要時間:約 6 分で読めます




清里(きよさと)明良(あきら)とは『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 追憶編』の登場人物。

CV:岩永哲哉 / 実写映画版:窪田正孝


原作

緋村抜刀斎時代の物語―追憶編の冒頭で登場、幕府の重役の京都所司代である重倉十兵衛の護衛を行っていた。



文武ともにからきし、かといって良家育ちでもないが人柄がとても良かった青年である。
登場シーンは数ページとはいえ追憶編のキーとなる人物であり、後に抜刀斎の妻となる雪代巴は彼の許嫁であり幼なじみだった。
巴が大切に持っている簪の贈り主は他ならぬ清里である。

彼が祝言を延ばしてまで京都見廻組に志願したのは幕府への忠義を立て男を上げてから晴れて彼女を迎えようという思いからだった。





しかし…

その決断が彼自身を…否、二人の男と一人の女を確実に不幸にしてしまう事を、
彼はまだ知る由もなかった…!!


巴との祝言を1か月後に控えた元治元年(1864年)4月の夜、
重倉十兵衛の護衛を行っていた時に、緋村抜刀斎と戦闘となり、重倉と共に斬殺される。
なお、この重倉は所司代という重役でありながらも清里の祝言を自分の事のように喜び、
更にOVA版では「そなたは死んではならん!」と本来護衛役である清里を逃がそうとする心優しい男であった。

その際に抜刀斎のトレードマークでもある、頬の十字傷の一方を付けたのは彼。


先述の通り、清里は剣の腕が立つ訳ではない。
彼が抜刀斎の頬に一太刀入れることが出来たのは、掴みかけた幸せのため、なんとしても生きて愛する人の下へ帰るため。

謂わば、生への執念が付けた一太刀である。




死…死に…たくない…

やっと…祝言…なのに…

ずっと…愛して…い…けると思った…のに…


と…



も…

え…



腕自体は大したことはないが、生きようとする執念は凄まじかった…

来世で幸せになってくれ……

それは、鬼の如く人を斬り続けた抜刀斎が唯一敵に見せた優しさであり、同時に彼自身の転落の始まりでもあった。


笑わない少女を幼い頃から大切に愛し続けた優しい男の末路は、
巴・縁・そして抜刀斎の運命を狂おしく変えてしまうことになる。


要するに…
  • 自分を殺した相手に許嫁の幼なじみを寝取られた

ワケで、剣心の十字傷が消えなかったのも当然だったといえる。

ただ、あの場から無事に逃げ延びた、あるいは抜刀斎を倒せたとしても、重役を護れなかった以上、待ち受けてるのは切腹の運命である。
そして巴と結婚出来たとしても、あの狂気ヤンデレシスコン弟が義弟になるわけで、幸福な結婚生活が送れたとは到底思えないのが悲しいところである…!!

良かれと思って選んだ「武士」という道が、結果的に周りの人間を不幸にしてしまった意味では、
とことんまで報われない青年である。


◆実写版

一作目から回想シーンにて登場。
基本的な流れは原作と同じだが、演じた窪田正孝氏の鬼気迫る熱演で、原作以上の執念と存在感を感じさせる。


俺には…大事な人がいる…!!

今ここで死ぬわけにはいかないんだぁぁぁぁぁ!!

一方的にズタズタに斬りながらも、そのゾンビの如き迫力に逆にドン引き追い詰められていたのは抜刀斎の方であり、やっと止めを刺せた時には、恐怖で心身ともに打ちのめされ、最早どっちが勝者なのか分からない状態であった。
その為、批判されがちな「来世で幸せになってくれ」の台詞も言っていない

そして、翌日土砂降りの雨の中、遺体に泣き縋る男の妻(巴)の姿を見た抜刀斎は完全に心が折れてしまい、それまでなんの疑問も持たなかった『人を斬ること』の重さと業を思い知る事となった…。




未来を担う若者を殺してまで…何が新時代の為の暗殺でしょうか…!!
オレのやっている事は正しいのか…!?



― オマエハ タダノ ヒトゴロシダ ―



ヒトゴロシダ   

ヒトゴロシダ…



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最終更新:2024年01月21日 23:41