神谷薫

登録日:2011/09/11 Sun 19:14:40
更新日:2024/04/18 Thu 14:50:35
所要時間:約 9 分で読めます




漫画『るろうに剣心』のヒロイン。

【目次】

【プロフィール】

年齢:17歳(満15歳)
身長:155cm
体重:41kg
血液型:O型
生年月日:文久元年*16月
アニメ版CV:藤谷美紀 ドラマCD版CV:櫻井智 新アニメ版CV:高橋李依

実写版:武井咲

【概要】

神谷活心流の使い手で剣術小町と呼ばれるほどの美少女。
その為、人気も高く、出稽古先の前川道場を筆頭に下心を抱く男も少なくない様子。
本人も容姿にはそれなりに自信があり、さらしを巻いた上から谷間が見えるなどスタイルも良い。
平時はポニーテールリボンでまとめている。

活発な性格で懐が深く、正義感や母性も強いが、男勝りでやや怒りっぽいところもあり、普段は口より手が出やすい傾向がある。
ただし、ややお人好しが過ぎて道場を騙し取られそうになったり、酔った勢いで愚連隊にケンカを売っておきながら被害者ヅラした元門下生2人の嘘を信じ込んでしまうこともあった。

周囲が化け物レベルの猛者ばかりであまり目立たないが師範代を務めるだけあって実力は高く、作者曰く「少なくとも竹刀剣術では全国レベル」。
実際そこいらのチンピラや愚連隊数人程度ならあっさり返り討ちにしており、京都編をはじめとした激闘の最中であっても臆する事なく構えている。
旧アニメ版では、合気道、柔術、柔道などの日本武術も嗜んでおり達人レベルの腕前。

料理が残念な腕前なのが珠に傷で、見た目自体はまともなのだが、
  • ただ焼いただけの魚がマズい
  • どろまんじゅうのようなおはぎ
  • 毒と勘違いされる味噌汁
  • 焼き過ぎて木の根っこのような味のイワシ(CDブック版)弥彦「食った事あんのかよ木の根っこ」
  • 具も塩気もない米の固まりなおにぎり(キネマ版)
などを作り、(主に左之助に)度々迷言を残されている。
剣心は「食べる度に味が増す」とフォローしていたが……プロフィールの苦手なものが「薫の料理」である*2
薫もまさか原作が完結して8年も経ってそんな設定を叩きつけられる*3とは夢にも思ってなかっただろう
ただし、後年は子供達が喜んで彼女の握ったおにぎりを食べていたりとかなり腕を上げている。

小規模ながらかつての名門・神谷道場の主だが、門下生はいなくなってしまったため、修行も兼ねた出稽古で稼いで剣心達を養っている。
一方で、門下生が増えた北海道編では5年前のノリで道場を完全に空けようとして弥彦に「出稽古や撃剣興行の予定があるのに師範代が二人とも道場空けたらマズい」「キチンと金勘定しろ」と指摘されているので
剣心や左之助よりはマシなだけで割とどんぶり勘定である模様。居候ですらない左之助の飯代を毎回渋々とはいえ奢ってるし。

ちなみに彼女の祖父は剣道家であると同時にちょっと名の知れた画家でもあり、水墨画などかなり価値のある作品(薫曰く「売り払えば、当座の生活費にはしばらく困らない」)を少なく見ても数点以上残していることから、
かつては金銭的に豊かな暮らしをしていたことがうかがえる。

【活躍】

■東京編

人斬り抜刀斎(偽物)が神谷活心流の使い手を騙り人斬りをしたせいで門下生を失った薫は、
自身で犯人を退治しようとするも偽抜刀斎に惨敗。
道場も奪われそうになった所を本物の抜刀斎である緋村剣心と出会い、彼に助けられた。
事件解決後、剣心に人切りの過去があることを知っても深く追求することなく受け入れ神谷道場に居候させる。
剣心の勧めで明神弥彦を弟子にしたり、相楽左之助高荷恵と出会う。
抜刀斎に戻りかけ、相手を殺しかけた剣心を寸でのところで引き止めたこともあった。
剣心と過ごすうちに徐々に彼に惹かれていくようになり、再び流浪の旅に出るのを異常に恐れていた。
父親が死に、養っていた人間に裏切られたりと剣心が居候するまでに辛い出来事が多く寂しさを感じていためであるが、
居候その2の弥彦の目の前で「剣心がいなくなったらまた一人になってしまう」なんて発言してしまった事も。
(弥彦は気にしなかったが、聞いていた左之助は弥彦に同情していた)

ちなみに制作秘話で「剣心とくっつくかは今後次第」と恋愛関係についてはぼかされており、
打ち切られた場合は剣心にフラれる予定だった。
この前提があるためか、作者は平成アニメ版での黒笠編のサブタイトル(「愛する人を救え」と薫が剣心の恋人かのような扱い)を「見当違い」と苦言を呈している。

■京都編

剣心と斎藤一の死闘に立ち会う。このとき抜刀斎に戻った剣心を止めることが出来なかった*4
志々雄を討つべく京都へ行くことを決めた剣心に唯一面と向かって別れを告げられてしまう。
そのショックで寝込む…というか引きこもってしまうが、恵の叱咤激励もあり立ち直ると弥彦と共に京都に向かう。
ちなみにこの時読者からボロクソに叩かれたとか(作中で言及しているくらいである)。
京都で巻町操と出会い剣心の行き先をつきとめ比古の下で修行をしていた剣心と再会する。
この辺りから、薫は剣心を精神的に支える立場になっていく。
(作者もこの辺りで「これで薫をフったら剣心外道だろ」と薫とくっつける事を決めたとか)
「一緒に東京に帰ろうね」と剣心と約束を交わした薫は操の実家である葵屋に身を寄せ剣心の帰りを待つことに。
だがそこへ十本刀が襲撃。操とタッグを組み、神谷活心流の奥義を駆使し遥か格上の本条鎌足を撃破した。
その後約束通り剣心達と共に東京に帰った。

■人誅編

この頃には周囲からも完全に剣心の恋人と扱われるようになり、左之助に至っては所帯じみてきたと評するほどになる。
縁が剣心の前に現れたのをきっかけに、剣心本人から彼の壮絶な過去を聞かされる。
京都編を経て精神的に成長した為か剣心の過去をしっかりと受け止めた。
雪代縁を止める為、の本心が綴られた日記を持ってきてくれるよう操達に依頼する。*5
縁が神谷道場を襲撃する前日に剣心に「ずっと剣心のそばにいたい」と自分の想いを告げ、
剣心も「京都から帰ってきた時にただいまという言葉を使ったのは、流浪人になって初めてだった*6」と遠回しにだが応える。*7
この回のタイトルは「告白」なのだが、お互いあんまり告白している印象がない
だが、その後縁の襲撃に遭い、殺害されてしまう。
その無惨な最期はそれまで既に追い詰められていた剣心の精神にトドメを刺して廃人化に追いやり、弥彦、左之助、恵らも憔悴させ、弔問に訪れた多くの人々を涙させた……









殺害されたかと思われたが薫だったが、死体は外印により偽装されたもので、離島にある縁のアジトに拉致されていた。
縁に一度本当に殺されかけるが、縁は巴と同じ年頃の女性を殺せなかったため助かり、その後しばらくは目的を失い生気を失っていた縁の分まで食事を用意しており*8、縁も僅かながら心を許した様子を見せるなど奇妙な関係が続いていた。
その後、救出に現れた剣心と縁の対決を見届ける最中、錯乱した呉黒星に撃たれた剣心を庇い殺害されそうになるも、巴の姿がフラッシュバックした縁に救われる。
その後、警察に連行される縁に巴の日記を手渡した。
葬式まで開かれて弔問に多くの人々が訪れた事が語られているので、全く語られていないが事後報告が凄く大変だったであろう

戦いの後は京都へ帰還する操と蒼紫、会津へ旅立つ恵、海外へと飛び出した左之助を見送り、弥彦も左之助から破落戸長屋の部屋を譲られて独り立ちしたため、神谷道場で剣心と二人暮らしになる。

■終章(明治15年)

剣心と結婚し、息子剣路を授かる。道場の門下生も増え、かつての活気を取り戻している。
この頃には髪型はそのままだが、リボンは外している。

■北海道編(明治16年)

まさかの生存が確認された父・神谷越路郎を迎えに行くため、剣心と共に函館に向かう。最近になって剣心の体力が一段と落ちたことを弥彦に相談していたが、作中でも剣心本人が指摘した通り、薫は剣心と一度も剣を交えたことはない。
まさか夜の剣術のことだろうか?


■星霜編(OVA/明治26年)

贖罪の為に各地を回る剣心の帰りを待ち続けている。
覚悟して結婚はしたものの、自身の無力さに打ちひしがれてもそれを隠し通して贖罪の人生を送り続け、
遂には死病を患っても尚その生き方を変えられない剣心に心を痛め、せめて同じ苦しみを分かち合いたい、
という理由で、自ら望んで剣心の病気をうつしてもらった。
原作に比べてみると、性格がやや大人しくなっている。

【派生作品】

■キネマ版

物語開始時の状況が原作とかなり変わっており、武田観柳の劇剣興行に登板している。
物語開始前から弥彦が居候状態になっているためか、
剣心について「いつまでここにいてくれるんだろう」と原作ほど剣心がいなくなる事を不安がってる描写はなく、
最終的には抜刀斎化した剣心の心の闇を垣間見て、「時代を変えて、刀を変えても、(あなた)が変わらなければ意味がない」*9と説いて、
剣心が物語終了後も神谷道場に留まる切っ掛けを作った。
これについては作者も「剣心が精神的に未熟になった分、薫は本編より大人びた性格になった」と語っている。

あと、自分で自分の料理をマズイと言った。

■実写版

原作同様のポジションだが、あくまでもヒロインとしての立場を見せるためか戦う場面は少ない。
実写版二作目「京都大火編」では、薙刀を手にしかなりの立ち回りを見せていた。
また、剣心を道場に引き留めようとする理由も「剣心がいなくなってしまったらまた一人ぼっちになってしまう」から、
「(剣心自身が)昔のような人斬りに戻ってほしくない」に変更されている。

【余談】

キャラのモチーフは、坂本龍馬の元許嫁で北辰一刀流の千葉佐那子。

読切版では恵の妹で弥彦の姉という設定だった。

アニメ版で薫を演じた藤谷美紀と実写版で薫を演じた武井咲は同じ事務所に所属しており、共に全日本国民的美少女コンテスト出身であり、出身地も同じ名古屋市である。

ドラマCD版でCVを担当した櫻井智は、旧アニメ版では操を演じている。


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最終更新:2024年04月18日 14:50

*1 西暦1862年

*2 CDブック版では「この里芋など甘からず辛からず丁度良い味加減」とフォローしたがすかさず左之助に「つまり味が無ぇんだ」と無碍にされた。

*3 剣心が薫の料理を苦手にしている事明らかになったのは2007年発売の剣心皆伝である。

*4 刃衛の時は薫を救うために抜刀斎に戻っていたが、この時は完全に斎藤との私闘を制する為だけに戻っていたため、同じ動乱の時代の経験者の声でないと届かない、とされていた

*5 この時自ら巴の日記を取りに行く事も考えたものの、メンタルがボロボロになった剣心を置いておく事はできないと取りやめている。ちなみにもしに薫が日記を取りに行っていたら縁の人誅が潰れるかもしれない事態であった。

*6 実は東京編でも普通で言ってた事はよくツッコまれる。何故か令和アニメ版でも普通に言っている。

*7 というより剣心も薫の想いを聞いて「拙者は――」とはっきり言いかけているのだが、薫が照れて遮った。

*8 マズいと結局残していたが、いつも律儀に半分は口をつけていた。

*9 ちなみに原作では剣心が薫に同様の事を言っているが、「時代は変わった。剣術も変わる。けれど人だけは変わらない、そんな事はない」と全く違う意味合いの発言である。