キリマンジャロ降下作戦

登録日:2012/03/05 Mon 16:33:35
更新日:2024/04/01 Mon 18:55:52
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キリマンジャロ降下作戦は、『機動戦士Ζガンダム』で行われたカラバ・エゥーゴの共同作戦。


【概要】
宇宙世紀0087年11月2日に行われた、カラバのキリマンジャロ基地攻略作戦。
キリマンジャロ基地は地球連邦軍の基地であるが、ティターンズの拠点の一つとされていた。

エゥーゴは、衛星軌道上からのアーガマによる攻撃でカラバに協力。
しかし、思わぬアクシデントが発生し…。



【作戦の流れ】
カラバは計画通り、キリマンジャロ基地への攻撃を開始。
エゥーゴは衛星軌道からの攻撃でカラバに協力。

しかし、そこにヤザン・ゲーブル率いるハンブラビ隊が妨害に現れた。
カミーユ・ビダンΖガンダムととクワトロ・バジーナ百式が応戦するが、ハンブラビの海ヘビからΖを庇った百式が制御不能に陥り、地球に落下。
重力に引かれて落下し、燃え尽きるかと思われた百式だったが……間一髪、Ζガンダムに救出され、共に地球へ降下する。

その頃、ディジェに搭乗するアムロ・レイ率いるカラバの部隊は、キリマンジャロのティターンズ勢力を相手にやや劣勢に追い込まれていた。
一方で、地球に降下したΖガンダムと百式はキリマンジャロに到着。
そこで、キリマンジャロ基地から現れたサイコガンダムを目撃する。

真冬であるにもかかわらず凍結していない*1に二機を隠し、カミーユとクワトロは湖からキリマンジャロ基地に侵入。
そこで二人は、サイコガンダムの実験に利用されているフォウ・ムラサメを発見する。

クワトロはその場にいたジャミトフ・ハイマンを暗殺しようとするも失敗、彼にはシャトルで脱出されてしまう。
カミーユはフォウを説得しようとするも、ホンコンでの記憶を抹消された彼女に冷たくあしらわれてしまう。

基地から脱出したカミーユとクワトロは、アムロと合流。
その場を撤退し、今後の作戦の計画を練る。

そんな中、カミーユはクワトロの制止を振り切り、単身キリマンジャロ基地に侵入。
そこでフォウと再会する。

フォウは、カミーユに関する記憶を取り戻していた。
先程とは違うフォウの様子を気にかけながらも、コーラを飲みながら談笑する等、二人はしばし甘い時間を過ごすも、
突然フォウが激しい頭痛を訴え始める。
薬を貰う為に、フォウを連れて医務室に向かうカミーユ。
しかし偶然にも、怪我の治療の為にキリマンジャロ基地を訪れていたジェリド・メサと鉢合わせてしまう。
(実はジェリドにとっても「カミーユ戦で負傷したので後方に下がったと思ったらそこにカミーユがいる」というなんとも悪夢のような状況だったりするが)
ジェリドを背負い投げで振り切り、カミーユはフォウと共に基地から脱出する。

そんな中、カラバは再びキリマンジャロ基地への攻撃を開始。

それと同時に、フォウはサイコガンダムのサイコミュに惹かれるかのように変貌、搭乗して戦闘を始める。
カミーユは成す術が無く、クワトロと合流してΖガンダムに搭乗する。

必死にフォウを説得するカミーユだったが、無理矢理出撃したジェリドのバイアランが乱入、そのままバイアランとの戦闘に突入する。
その間に、カラバ部隊が基地施設の破壊に成功。サイコガンダムの動きが止まる。

Ζガンダムはバイアランを追い払い、サイコガンダムに取り付く。
正気を取り戻したフォウに呼びかけ、サイコガンダムから降ろそうとするカミーユだったが、後ろには追いついたバイアランが迫っていた。
切磋にΖは押しのけられ、ビーム・サーベルはサイコガンダムの頭部に突き刺さる。
バイアランを撃退し、カミーユはフォウをコックピットから回収するが、既に彼女は息を引き取っていた。

その光景を見ていたアムロとクワトロは、かつてのララァ・スンの悲劇を思い出すのであった。

カラバの活躍で、キリマンジャロ基地は陥落。
ジャミトフは逃がしたものの、キリマンジャロ降下作戦はカラバの勝利で終わった。
これによって地球上のティターンズ勢力は衰退し、カラバは新たな作戦を開始する。


【補足】
ざっくり言うと、次のダカール演説に繋げるためにクワトロを地上に降ろす為のエピソード…なのだが、
アムロとシャアの共闘や、自分たちのトラウマを想起させる場面を感慨深げに見つめる二人…など
見どころの多いエピソードとなっている。
サイコガンダムに乗ってしまったフォウとの戦闘を拒むカミーユに対して、クワトロは「戦いの中で人を救う方法も有るはずだからそれを探せ」と(無茶な)アドバイスしている。
カミーユは「ある訳ないだろ!」とバッサリ切り捨てているが、NTとして高い素質を見せていた彼への期待の表れだったと言えるだろう。
その後フォウを助けられず、遺体を抱いて泣くカミーユの姿に、
アムロが「人は同じ過ちを繰り返す…」と痛恨の表情を浮かべるのに対し、「同じか…」と続くシャアは目を伏せている。
ここで両者の使う「同じ」だが、少し意味が異なる。
アムロはかつてのララァの悲劇が再現された事を悔いているが、シャアはカミーユのような新たな時代を切り開くであろうNT能力者でも、自分達と「同じ」結果しか産まない事に落胆している。
この落胆はカミーユ・ビダンの精神崩壊を以って諦観へと変貌した事が、ハイストリーマ版の逆襲のシャアで吐露されている。


また、本作戦とダカールの演説により、エゥーゴは地球側で優勢となるが、
ティターンズはアポロ作戦で月周辺を制圧しているため、スペースノイド派が地球の、アースノイド派が宇宙の優位を得ているという、中々ややこしい状況となっていく。



【余談】
機動戦士Ζガンダム A New Translationでは、この作戦は尺の都合からカットされてしまい、フォウはスードリでベン・ウッダーに射殺された事になった。
これには、多くのファンが涙を飲む事になった。
当然ながら、この後のダカール演説もカットされている。


とは言え…「機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー カイ・シデンのレポートより」で補完されている。
こちらでは、カラバは旧ジオン残党と結託して作戦を展開した。
この時、ティターンズはサイコガンダムを二機投入。ロザミア・バダムとゲーツ・キャパが搭乗していたと思われる。
対してジオン残党は多数のビグ・ザムを投入。キリマンジャロ基地を沈黙させる。
また、ダカール演説はシャアに代わりハヤト・コバヤシによって行われた




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最終更新:2024年04月01日 18:55

*1 小説版では「普通なら凍っているはず」→「凍っていないということは基地で水源に使っているのでは?」→「この近くから基地に侵入できそう」と潜入の糸口にしている。