クランシェ(ガンダムAGE)

登録日:2012/06/27 Wed 17:44:58
更新日:2023/02/17 Fri 17:41:29
所要時間:約 5 分で読めます





クランシェとは、『機動戦士ガンダムAGE』に登場するモビルスーツ (MS)。
第三部「キオ編」で初登場した。





型式番号:RGE-G2100
全高:17.6m
重量:26.5t

武装
ドッズライフル
ビームサーベル×3
ビームバルカン×2
シールド


概要

第三部時点での連邦軍の主力量産型MS。
アデルと同様にガンダムAGE-2のデータを元に開発した簡易量産型であり、原型機と同じくストライダーフォームへの可変機構を備え、単機でも大気圏内で飛行が出来る。

変形こそ自動で行われるが、アデルら純粋な人型MSとは操縦系統も異なり、
機種転換訓練の手間や両形態を使いこなせる技量を持つパイロットの少なさもあってか、配備・生産数はアデルMk-Ⅱに比べ少ない。
しかしその性能は「量産型AGE-2」の名に恥じないものであり、高い機動力を要される対MS戦では多くの活躍を見せたという。

機体の基本構造そのものはジェノアスを踏襲してはいるが、細部は様々なタイプのMSから得られた技術を結集して設計されている。
前述の通り、シンプルな関節構造や頭部前面を覆うバイザーはジェノアス、
ガンダムの量産型としての位置付けはアデル、
変形機構はAGE-2を経由してゼダス
H型に配置された頭部センサースリットはヴェイガン系MS、と、
まさしくA.G.の集大成的な機体なのである。

一般カラーはジェノアスⅡと同じく赤と白。
連邦宇宙軍旗艦アマデウス所属機は黒とグレー。

空戦を本機、陸戦をアデルマークⅡが担当するのがこの時代の主流となっている。

余談になるが、同じく第三部に登場するダナジンがいわば怪獣型の為、飛行形態で交戦する姿は何処か特撮を思わせる。


小説版では少し設定が異なっており、ガンダムAGE-2に搭載されていた疑似斥力システムが高価な為に導入されず、
代わりにマッドーナ工房や新生テクノソロン社から提供されたゼダスの可変機構や光波推進システムが採用されている。
言わばゼダスとアデルの折衷機であり、ウェア換装システムも採用されていない事もあって厳密にはAGE-2の量産機と言う訳ではなくアデルの後継機に近い。

要約すればアニメ版は正統なAGE-2の量産機であるのに対して、小説版は地球連邦版ゼダスと言った感じか


武装

  • ドッズライフル
二枚板の開放型バレルが際立つライフル。バーザムのそれに似ている。
本機の主兵装で、変形時には機首になる。MS形態では背中に装着可能。
このタイプは最新型のスタイルであり、変形こそしないがジェノアスOカスタム等も似た形状の物を装備している。

  • ビームサーベル
シールドの裏側に1基装備された近接用の武装。
ガントレットにも固定式の物が内蔵されている。

  • ビームバルカン
側頭部に備わっている近接防御用火器。

  • シールド
AGE-2と形状は似ているがサイズが若干大型化、また可変時には背部に移る点でも異なる。


可変機構

AGE-2を元にしただけあって、ライフルを機首とし、四肢を格納する基本的な部分はほぼ同じ。
だが、腕部を内側へ折り畳む等、機構はかなり洗練されている。



バリエーション


クランシェカスタム


型式番号:RGE-G2100C
全高:17.6m
重量:28.5t

クランシェの指揮官仕様で、カラーリングがジェノアスレッドからアデルグリーンに塗り変えられた、主にセリック・アビスが乗機とする。

部隊指揮官用の機体として少数配備されており、アビオニクス、反応速度、推力、機動力、攻撃能力を強化し、精度の高いパーツを選別して使用しているため、一般機との性能差は一線を画する。
頭部のセンサースリットは横1本のみとなったが、AGE-2と同型のサブセンサーが2基追加され、頭頂部には大型アンテナを追加したことで、指揮官機としての広い索敵範囲、高い通信能力を誇る。
大腿部には大型スラスターを増設したことで、ストライダーフォームでの推力やMS形態の制動力が向上。
ドッズライフルはバレルが延長・補強され、威力、射程、耐久性が増している。

最大の相違点は肘のバインダーの変更。ウイングが装備された大型の物になり、キャノンが追加された事で機動力と火力が一挙に強化された。

・ツインドッズキャノン
左右バインダーに装備された、DODSビームを放つ大型キャノン。
ストライダーフォーム専用の武装だが、このユニットの装備によりシルエットがよりAGE-2ダブルバレットに近いものになった。



プロトタイプクランシェ


型式番号:RGE-G2000X
全高:17.6m
重量31.5t

名前の通りクランシェの試作機。カラーリングはネイビーブルーと白のツートン。
両肩に4枚の斥力推進可動翼を備える原型機準拠の仕様だったが、
AGEシステムが生み出したそれを軍の技術力では再現しきれなかったため出力制御が難しく、テスト時に不具合が続出したため制式機では不採用となった。
背部と腰部には計4門のドッズキャノンを装備し、量産型ハイパードッズライフルを手持ち火器としたため火力は絶大だが、こちらもコストの増大と見られオミット&デチューンされた。



クランシェ・エンダ

ゲーム版及び『MOE』に登場したクランシェのカスタム機。
黒い塗装が特徴で、連邦軍旗艦アマデウスに配備されていた。



クランシェ偵察仕様

クランシェの偵察型。
小説版に登場。



活躍

第三部OPにて編隊を組みながら大暴れ。
特にカスタムは射撃を回避しつつビームサーベルを叩き付け、可変しつつ僚機と共に飛び去る等、かなりかっこいい一面を見せている。

本編ではヴェイガン地球侵略が始まった際、アビス隊所属機がオリバーノーツ防衛に参加。
ダナジンやレガンナー等と交戦し、次々と撃破していくがデビッド機は撃破された。
残りは生還し、基地へ帰還している。
因みにセリックが駆るカスタムはダナジンを撃破する戦果を上げている。

その後はディーヴァの投入決定と同時に艦載機として配備され、敵部隊の撃退及びAGE-3の援護を行なった。

その後、ロストロウラン基地到着時にパイロットの一人、シャナルアスパイだと発覚。
逃亡するも、追いかけてきたキオを守る形でウロッゾと相討ちとなり大破した。

宇宙に上がった後も変わらず艦載機として一般機・カスタム共に運用された。

ラ・グラミスの最終決戦で、デレク機が敵の動きに違和感を覚え、偵察行為に出た直後に要塞砲を喰らい消滅
セリックのクランシェカスタムはグルドリンと相打ちになった末ディーヴァのフォトンブラスターに呑まれ、
最後のジョナサン機もフォーンファルシアに撃破され、ディーヴァ所属のクランシェは全機撃破されてしまった。

MEMORY OF EDEN』ではモブ機体が新規映像でかっこよく二機連係プレイでドラドを撃墜した後、レギルスにかっこよく撃沈させられた。
またアマデウス所属のクランシェ・エンダも登場しており、同じくレギルスに頭を引きちぎられたりして破壊された。
(コクピットを攻撃したのはレギルスだが、本体に止めを刺したのはダークハウンドのビームバルカンである)


ガンプラ

第三部のプラモが次々と発表・発売される中、本機は全く情報が流れておらず、「このまま発売せずに放映終了になるのでは?」と大多数が予想した。
(ヴェイガン主力量産型のダナジンは第三部放送初期に発売)

……が、突如9月に一般機の発売が決定、無事発売された。
新規造型の左平手により幅広いポーズが取れる他、何とランディングギアが付属し、第三部冒頭の駐機状態をも再現出来る。
肘がそれほど曲がらない事を除けば、今までのAGEシリーズ同様遊び易いキットだろう。
クランシェカスタムも12月に発売。ドッズライフルが両サイドに追加パーツを装着するだけの仕様なので、設定と若干形状が異なる。


ゲームでの扱い

スーパーロボット大戦シリーズ
現状では唯一のAGE参戦作品である『BX』にのみ登場。
自軍で使えるカスタムとシャナルア機の他、ゾンダー化した機体やELSが寄生した機体がザコ敵として登場。
改造が進むと空適応ボーナスが得られ、更にシャナルア機は補給装置を持っているためサブとして有用だが、どちらも最大火力が貧弱なのがネック。
しかもどちらも条件を満たさないと永久離脱してしまう…。
ちなみに、「隠しフラグを満たすのに失敗する」ことをセリックの最期の台詞から「休暇を取る」と呼ぶこともあった。



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最終更新:2023年02月17日 17:41