機動戦士Ζガンダム A New Translation

登録日 :2011/01/20(木) 21:50:32
更新日 : 2017/04/18 Tue 23:50:57
所要時間 :約 7 分で読めます






再会は躍動する魂。とき放て、 !!




2005年から2006年に公開されたアニメ映画シリーズ。
監督は富野由悠季。略称は「新訳Ζ」。


本シリーズは1985年から1986年まで放送されていたTVアニメ『機動戦士Ζガンダム』を三部作に再編集した映画である。
上映された順番は以下の通り。

◇2005年 5月28日『機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-』
◇2005年10月29日『機動戦士ΖガンダムⅡ A New Translation -恋人たち-』
◇2006年 3月 4日『機動戦士ΖガンダムⅢ A New Translation -星の鼓動は愛-』


TV版では悲劇しかなく殺伐としていた本作を『「新たな解釈と異なる視点」を加えることで「健やかな物語」に再構成する』というコンセプトで制作された。
また百式のゴーグルの下のツインアイや、ガルバルディβビームサーベルの収納場所など、今回新規に明かされた設定もある。

その他、ドラッツェやTR-1ヘイズルなどマイナーなMSが出ていたりする(普通に見てたら確実に見逃すが)。


人気の高いΖのリメイク作だが、

  • 予算不足からか完全新規作画ではなく、一部(というかかなりの量)がTV版カットの流用 *1
  • 監督や音響監督による20名以上に及ぶキャストの変更(オーディションで選んだ事等から)
  • 尺の都合故の一部人気エピソード(キリマンジャロ編、ダカール編、ロザミィ関係など)のカット
  • 機動戦士ガンダムΖΖに繋がらない結末

などの要因からファンからは賛否両論の作品である。


前述の通りΖΖに繋がらない結末(カミーユの状態、アクシズの撤退)になっており新訳ΖΖの制作が期待されるが、肝心の御大は作る気が無いようである、10億貰えれば作るとは言っていたが…。
そのため今作はガンダムシリーズの正史から孤立してしまっているが、TV版とは別の形で第一次ネオ・ジオン抗争があったと考える事もできる(どちらにせよ、アーガマは補給の為にシャングリラによるだろうし)。
御大的には 劇場版ファースト3部作→劇場版Z3部作→逆襲のシャア という流れにも出来る様にしたらしい。

また、TV版カットもクリンナップの上でビームの色や各種エフェクトなどが訂正するなど創意工夫が為されているため、完全な使い回しでは無いことにも留意したい。
ちなみに旧絵を色だけ塗り替えるのは1から描くよりもっと手間がかかる様だ。


また富野コンテによる新規作画の迫力の殺陣や緩和された人間関係は何だかんだ好評を集め、星を継ぐ者の時点で3部作分の製作費はペイしたらしい。


余談だが、『劇場版銀魂 新訳紅桜編』は本作を参考に制作されている。
また、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』も本作を一部ヒントにして作られたのではないかという噂がある。


あらすじやその他細かい点はTV版を参照。

富野監督直々の依頼により、主題歌は三作全てGACKTが手がけている。



【登場人物】

テレビ版との相違点を記載する。


◆エゥーゴ

主人公。
キレやすい性格や支離滅裂な言動が目立ったTV版と比べるとまともになっており、彼の結末も大きく変更されている。
隣人愛を示し、ニュータイプ能力を前向きに受け入れ、ファという大事な女性の肉体的な触れ合いを得た今作のカミーユはニュータイプの理想像と語られた。
また、エンディングクレジットはTV版ではシャアに続いて二番手だったが、今作では恋人たち以降はとうとう一番手になった。

飛田氏は富野氏から「不甲斐ない演技をしたらカミーユ役を下ろす(意訳)」と釘を刺されたが、安定した演技を見せたことで流石の富野も舌を巻いたらしい。


今作のヒロイン、前任の松岡氏の声優業引退の為声優が変更された。
新井氏は御禿様のキツイ演技指導故に一時期は自殺も考えたが何とか無事に乗り越え、後の御禿様の平謝りの際には『今となってはいい思い出』とのこと。

TV版では軍人になって以降、勝手な行動をすることが多かったが、本作ではカットされ、モビルスーツに乗るのは、レコアがいなくなってから。
また、TV版ではフォウやロザミィにヒロインの座を取られ気味だったが、今作では、フォウとロザミィの出番が少なめなことから、ヒロインポジションは安定している。


エゥーゴのエースパイロットシャア・アズナブル その人。
今作ではカミーユに全く殴られないためヘタレ度が減った。
また人間くさい言動が増え、『クワトロ』という名前にもあまりこだわらなくなっている。
TV版で乱発していた名(迷)台詞「えぇい!」も僅か二回しか言わない。
全体的に前線に立つ指揮官らしい、頼もしい人物像に変化していると言える。


TV版よりはウジウジした面がなくなっている。
Ⅰでは輸送機特攻→クワトロと再会がラストシーンであり、気合の入った新作カットで存在感を示したが、キリマンジャロ〜ダカール戦が丸々カットされたため、後半はほぼ空気。ⅢではED部分に登場する。


TV版のような真面目で堅物というイメージはなく、頼れるお姉さんといった感じ。
また、今作はヘンケン艦長ともちょっとだけいい感じである。


相変わらずクソ生意気な問題児だが、TV版よりはおとなしめ。今回も前方不注意で死亡。
が、ヤザンに駄目押しされなかっただけ、まだマシか。
彼もキャストが変更されており、今作の中の人はポケ戦のアルであり、後のUCリディである。

後述のカイレポではコバヤシ家の仏壇に写真が立てられていた。


本来の鈴木氏がスケジュールの関係で出演出来ずまさかのキャスト変更。でも叫ばない。
アウドムラ内でのカイとの会話シーンが追加されている。



カミーユのライバルキャラだが、なぜか今回はモブキャラからの評判が良くない。
「口は災いの元」な人生を今回も送るが、実は今作では「災いの元」となった台詞を直接言うシーンはない。

「駄目な大人」の代表として描きたかったのか、TV版に比べてライバルというよりは完全な噛ませ犬状態。
「新進気鋭のエリート」というよりは「口だけのヒヨッ子」といった扱い。
ジャマイカンからの態度が特に心に刺さる。
挙げ句、断末魔の台詞さえ取り上げられた。
ジェリド好きなファンはあまりの扱いに涙したとかしてないとか……。
漫画版では散り際に亡き仲間たちの名を呟きながら涙を流すという、TV版とはまた違った悲哀を見せた。


ティターンズ所属のパイロット。
今回もカミーユと激戦を繰り広げる。今作では意外な事に政治的駆け引きに優れている面も見られる。


ティターンズの強化人間。声優が変更されており御禿様のキツイ演技指導を受けている、また地味に名前も一文字変更されている。
今作では地球でエゥーゴと戦った後は出番が一切無くなり『ロザミィ』にならないためトラウマクリエイターでは無くなった。

スーパーロボット大戦A PORTABLE』のゼータ組はテレビ版だが、声優は新訳版なので浅川さんのロザミィが出てくる。


  • ブラン・ブルターク(CV:中村秀利)

散 弾 で は な ぁ !

Ⅰのラスボス。新規作画で三つ目を披露したアッシマーと共に素晴らしい存在感を放つ。


二人目のティターンズ所属の強化人間。
彼女も声優が変更されたキャラの一人だが、この変更によって新たに声を担当したゆかなが旧来のファンから嫌がらせを受ける事態が起きた(詳しくは項目にて)。
今作はキリマンジャロ戦がなく、その後は登場しないためホンコン・シティ編で明確な死亡シーンがある。


木星帰りの男。
TV版での階級は大尉だが、映画版では大佐。
今作ではTV版よりもジュピトリス組はティターンズとは別組織であるという描写が強い。
女を口説きまくるが最後はカミーユによって"女たちの所へ戻された"。
結末が違うため、最期のセリフもカミーユ共々変更されている。
本作でも好物はスイカバー


  • サラ・ザビアロフ(CV:Ⅱ 池脇千鶴/Ⅲ 島村香織)
ティターンズの女性パイロットだが、実はスペースノイド。
TV版からキャストが変更されているが、劇場版でもⅡとⅢで再度キャスト変更が行われているため、立ち回りはTV版とさほど変わらないにもかかわらず、印象が違って見える。


◆アクシズ

ミネバ・ザビの摂政を勤めるアクシズの実質的リーダー。
本作では新たに専用の白いガザCが登場する。また、グリプス戦役終了後にアクシズを地球圏から撤退させる指示を出すため、地球には侵攻せずミネバが地球に留学するという展開になっており、ΖΖには繋がらない。
ただでさえ言動が達観しているのに、中の人の年齢の経過から 20歳 とは思えない声に。
ゲーム作品で慣れている人からすれば違和感ないだろうけど。


ΖΖのあの人っぽい動きをするガザCがいる。
自分の目で確かめて真偽を見極めよう。



なお、劇場版に出なかった要素+αは、ことぶきつかさ氏によるガンダムエースの漫画『デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』にて補完されている。
出番の少なかった人たち(コバヤシ家、ノア家、セイラさんなど)も結構出ているので、是非とも読んでみよう。

〈主な例〉


他にもラコックやナナイ、劇場版にも出たロザミアが登場している。

また、最終話ではアーガマがシャングリラに寄る描写がある。

対談やTwitterによると、本作は古川登志夫氏もお気に入りのようで、繰り返し読んでいるという。
そしてジャーナリストになってからのカイは、カイレポ、カイメモのイメージ強く定着していると語った。





アニヲタwikiだけは、幻覚でもなければ意識だけの存在でもない…こうして追記・修正することができるんだから…!

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