ハッチポッチステーション

登録日:2011/01/21 Fri 17:00:16
更新日:2024/02/17 Sat 20:27:31
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♪はっちぽっちすてーしょん
はっちぽっちすてーしょん♪


ハッチポッチステーションとは、何でも有りの楽しい駅である。
基本的にいつもいるメンバーは同じ。楽しい仲間だからいいけどね!
所在地ははっきりしていないが、どうやら東京都渋谷区神南あたりらしいともっぱらの噂。
めったに電車はこないようだが…

概要

1995年からNHK BS2で放送されていた『にこにこぷんがやってきた!』の中のショートコーナーとしてスタートした。
開始間もない頃のタイトルは『リッチポップステーション』。
当時の人間レギュラーはグッチ裕三ではなく関根勤だった。

BS版が好評につき地上波の教育テレビに移転し、グッチがレギュラーに。
これにより作風が音楽とギャグを交えたミュージカル風のものに変化した。
ぶっちゃけ子供にはわからないようなネタも多く使用されているが(これは親が笑うと子も釣られて笑う事を鑑みての方針転換)、親子で見られる番組として子供向け番組史上最高の視聴率を記録するに至った名番組である。
さらにミュージシャンの中には、この番組をきっかけに洋楽に興味を持って業界に入った人も多いらしく、
King Gnu(キングヌー)の井口理は、「ハッチポッチステーション」が音楽のルーツだと言っている程。

ちなみに「ハッチポッチ」はごちゃ混ぜみたいな意味。


登場人物

★ツトーム・関根
演:関根勤
BS版で登場した駅前のレストランの経営者のマスター。江戸落語風の口調で話す。


★グッチ
演:グッチ裕三
教育テレビ版のレギュラー。
この世界では珍しい、人間らしい人間。作中ではコロコロ仕事が変わるがお金持ち。
初期「ハッチポッチホテル」
第3期「ハッチポッチシネマ」
第4期以降「ハッチポッチカルチャーセンター」
を経営。
ぶっちゃけカルチャーセンターは奇妙なことしかやってない。
よく儲かるな。
ちなみに演者のいとこに元うたのおにいさんがいる。

★ジャーニー・タビスキヤネン3世
(CV.林家こぶ平(現:九代目林家正蔵))
駅の改札係兼車掌で必ず駅か電車内にいる。まあ勤めているから当たり前だが。
遅刻や失敗が多く駅長に叱られる事がおおい。ちなみに駅長は一度も登場していないため素顔は謎に包まれているが、1996年度の初期に声だけ登場した事がある(登場シーンはやはりジャーニーを叱責する場面だった)。
「ミスターエクスプレス」という夢の特急列車に憧れており、その運転士になるのが夢。その割には乗り物酔いをする。
好物はあんパンと牛乳。
どうにも悪い顔色と緑の制服がトレードマーク。
1996年度の2週目の放送(4月17日放送)によると血液型がB型らしい。
後番組である『クインテット』では、クインテットのフラットとアリアに花束が贈られていることがある。

★ダイヤグラム
(CV.増山江威子→兵藤まこ)
「わったっしのだっいじっなだんなさま~」
ハッチポッチステーション構内のコンビニエンスストア、キヨス…「トランクマート」の店員さん。
ワガママで気が強く、さらに怪力の持ち主でもある、作中の最強候補。
金儲けに余念が無い。
後番組である『クインテット』では、クインテットのシャープに花束が贈られていることがある。

★ミス・ダイヤモンド
(CV.増山江威子→兵藤まこ)
ダイヤさんのもう一つの顔。
「世界の恋人」と称される映画スター。おしとやかで大人の魅力溢れる美女。
もうダイヤさんまんまなのだが、誰も気が付かない謎。
劇中番組の進行役として登場する。
ダイヤは、自分がミス・ダイヤモンドである事を隠しながらハッチポッチステーションで働いている。
映画スターならそんなにお金にこだわらなくてもいいと思うのだが。
1995年度のBS2版では「ミス・ダイヤ」の容姿でハッチポッチショップの店員さんだった。



★チケット・タベルノスキー
(CV.見栄晴)
ジャーニーの後輩。
第2期初回、オープニングが始まる前にわざわざ登場して視聴者へ挨拶を行った。
真面目で優秀だが、優等生すぎるため先輩のおバカなノリを理解出来ないこともあった。
車掌へ昇格した為第3期以降は登場していない。

★トランク
平べったい姿をした犬でダイヤさんの飼っているペット。
青い耳と黄色い体が特徴。
忘れ物のトランクの中から出て来たため「トランク」と名付けられた。
非常に賢く、言葉は離せないものの人間の言葉を理解でき、人間とコミュニケーションがとれる。
たまにトランクの中から不思議なものを出す、ドラえもんみたいな奴。犬だけど。

★エチケットじいさん
(CV.中尾隆聖)
「これ、エチケットやで」
ハッチポッチステーションの近くに引っ越してきた関西弁の老人。
1999年度から登場したレギュラー。
どこに住んでいるのかは誰も知らず*1、本名は本人も忘れてしまったため不明。
電車に乗りもしない癖に駅に来ちゃう困った徘徊おじいちゃん。
かつてトランクがエチケットじいさんの家を訪問した事があるが、どこにあるのかを忘れてしまった。
自分の誕生日も忘れてしまい人の誕生日に便乗したりもする。
稀に「はひふへほ~」「バイバイキ~ン」などと言うことがある。
杖と眼鏡がトレードマーク。
後番組である『クインテット』では、クインテットのスコアさんに花束が贈られていることがある。

★通行人
唯一のモブキャラで、人間体で登場する、眼鏡をかけた小太りの男性。
ショップで新聞を読んでいたり、駆け込み乗車でグッチさんとぶつかったりする。
顔は殆ど映らないか、映っても一瞬だが、演者は林家こぶ平。


主なコーナー

「WHAT'S ENTERTAINMENT?」については次述。

★ハッチポッチCATV
  • PNNヘッドライン
  • 大口博士のなんでも相談室
  • スマイリー高田のリズムでGO!!
  • ハッチポッチワイドステーション
  • きょうこそ料理
  • 新・たかた孝太郎SHOW
  • ドン高田のドンバルーム
  • とんでも鑑定団
  • グッチコックのいつでも予告劇場
  • ミスッタ・マジックの趣味の手品
  • ハッチポッチ・ワールド・ニュース・ネットワーク
  • 日用品美術館
  • B・B・キンゴロウの洋楽ことわざ
  • 小路ジャニ麻呂のザ・人生相談
  • すみの園芸
★エクスとプレス(アニメ)
番組オリジナルアニメーションで、最初に「鉄道唱歌」のメロディーを三味線でアレンジした曲が流れる。大柄な運転士と細身の車掌、2人のちょっとしたやりとりを描く。最後は「夜遅く着きました」で閉まると言うもの。
ちなみにこちらのコーナーは1998年度からスタートしたが、それ以前は海外で製作されたアニメーション作品が放送されていた。種類は以下の通り。
  • 『動物オリンピック(Zoo Olimpics)』1996年度放送。ナレーションは小島一慶が担当。実は1992年に製作された作品であったりする。
  • 『トリプレ - いたずら3つ子ちゃん(Les Triples)』1997年度放送。声の出演は長沢彩ほか。
  • 『Quaq Quao』1997年度放送。声の出演は無し。
★検札です
★トランク劇場
★ママへの手紙
★センチメンタルジャーニー
★ダイヤの占い日記
★小言の花道
★駅の伝言板
★じいさんてんさいじ
★エチケット@メール
★にらめっこ
★サークルゲーム

「WHAT'S ENTERTAINMENT?」

本編のメインともいえる、グッチさんが様々な洋楽アーティストに扮して童謡+洋楽の合体ソングを披露するコーナー。
タイトルは「ザッツ・エンターテインメント」のパロディで、「既存のエンターテイメントへの疑問」という意味もあるのかもしれない。
アーティスト名は元ネタのアーティストの名前をダジャレでもじった名前になっている。
全員の体形が同じことを人形から突っ込まれたこともある

このコーナーをひとまとめにして進行パートを新規に追加収録して放送する「江戸川サリバンショー」なるコーナーも存在した。
元ネタは1948年から23年間、全米で放送された音楽バラエティー番組「エド・サリヴァン・ショー」。*2
ちなみに、この番組を見て育った子どもたちが、大人になって元ネタのアーティストを見たときに、「この人、グッチさんのまねしてる!」って言った人がたくさんいたという事を聞いて、グッチさんは大喜びしたとか。

★マイケル・ハクション
元ネタはご存知マイケル・ジャクソン
童謡『やぎさんゆうびん』を『今夜はビート・イット』と合体。
ちなみにハクションの衣装は何故か『スリラー』の時の服装だが。

★GUEEN・フレディ・マーキレー
元ネタはQUEEN
『犬のおまわりさん』を名曲『ボヘミアン・ラプソディ』と合体。
PVの再現度も高し。

★ジョン・トラボタル
元ネタは映画俳優ジョン・トラボルタ。
彼が主演の作品『サタデー・ナイト・フィーバー』のテーマ曲であるビージーズの「ステイン・アライブ」と『クラリネットをこわしちゃった』と融合。
今すぐオンボロクラリネット捨てーなさい、捨てーなさい♪
トラボタル(蛍)のシャレを尻に付けたミラーボールで回収しているのも芸が細かい。

★パパグッチ・フラミンゴ・カレーライス
元ネタは三大テノールとして知られるパヴァロッティ・ドミンゴ・カレーラス。
『シエリト・リンド』を『ぞうさん』、『ソーラン節』を融合させた。

★ブルー・コメツブ
元ネタは邦楽アーティストの「ジャッキー吉川とブルー・コメッツ」。
レコード大賞に輝いた曲『ブルー・シャトウ』を食べ物に因んだ替え歌にして披露する。
ちなみに『「ブルー・シャトウ」と食べ物のミックス』というネタ自体は、70年代に「元歌の語尾に食べ物を付ける」なんてのが子供の間で流行っていたそうだが、
ブルー・コメッツ自体、1960年代に活躍したバンドなので、完全に年配の人しか分からないネタである。

★ミスター・プレスリー&エルブス
元ネタは往年のロックスター、エルビス・プレスリー。
初期の頃の『ハッチポッチMTV』時代に登場していたアーティストで、『アイアイ』、『汽車ポッポ』、『もりのくまさん』、『桃太郎』を『シー・シー・ライダー』とミックスさせて歌う。
締めのところがプレスリーっぽい。
ただ、同じ名義でプレスリーとは別のカッコをしてニール・セダカ作曲の『DIARY(恋の日記)』(日本語訳バージョン)や『SO MUCH IN LOVE』を原曲そのままで歌ったりしている。

★KISSA(キッサ)
元ネタはKISS。これをキッサ(喫茶)と洒落るのがまた笑いを誘う。
『デトロイト・ロック・シティ』を、『おなかのへるうた』、『おはなしゆびさん』とミックスさせてしまう。
グッチさんはジーン・シモンズに扮している。

★ヒマン・ターナー
元ネタはティナ・ターナー。よく怒られなかったな……。
『プラウド・メアリー』を、『どんぐりころころ』、『村祭り』と融合。

★ヒマナスターズ
元ネタはこれまた邦楽アーティストの「和田弘とマヒナスターズ」(メンバーの一人の息子が「Cornelius」小山田圭吾な事でも有名)。
『愛して愛して愛しちゃったのよ』を、『おさるのかごや』、『虫の声』とミックス。
一応ハッチポッチ本編の時代でもまだマヒナスターズは存在していたが、ブルー・コメッツより古いグループのため、多分元ネタは年配の人にしか分からない。

番組の歴史

★BS2時代(1995年)
駅のある前にマスターの経営する食堂があった。
登場人物はマスター、ジャーニー、ダイヤ、トランク

★第1期(1996年)
駅構内に、グッチが経営するホテルが隣接し、ミス・ダイヤが出演するハッチポッチCATVが視聴できるミルクスタンド、ダイヤの経営するHP・SHOPが存在した。
登場人物はグッチ、ジャーニー、ダイヤ、トランク

★第2期(1997年)
駅構内の配置は換わらず、登場人物にチケットが登場。

★第3期(1998年)
第2期から数年後の世界。
ハッチポッチ鉄道が民営化。チケットが昇格・栄転し、再び登場人物は4人へ。グッチのホテルがつぶれてシネマに。

★第4期~第7期(1999年~2002年)
エチケットじいさんが登場。
ハッチポッチステーションが大改装し、グッチのシネマがカルチャーセンターに、ダイヤのHP・SHOPがコンビニになり、ジャーニーも車掌に昇格した。
現在「ハッチポッチステーション」といえば主にこの時期を指し、これ以前の内容が公式に触れられる事はあまり無い。

★あつまれ!みんなの広場ハッチポッチステーション(2003年)
駅構内にミニテレビ局が設置される。
『みんなの広場だ!わんパーク』の後番組という形で、公開録画方式の番組に。

★ハッチポッチあんこーる(2003年~2005年)
深夜番組。過去の放送(主に第4期~第7期)からセレクションで放送。


放送自体は既に終了してしまったが、パペットバラエティ自体は
クインテット→フックブックロー→コレナンデ商会 
と、2021年度(2022年3月末)まで放送された。
人形制作が同じ木ぐつの木なのでとっても懐かしい気分になれます。
ちなみに、コレナンデ商会の最終回にはハッチポッチはもちろん、歴代のパペットバラエティー作品のパペットキャラが総登場するという演出もあった。

また、2021年にはNHK総合テレビで放送された『おげんさんといっしょ』内でクインテットのメンバーと共に共演を果たした。
また、2023年4月からレギュラー放送される過去の教育テレビの番組を再放送する時間枠『Eテレタイムマシン』の第一弾タイトルとして第1期の初回から第12回までの再放送が行われ、さらには同年11月17日にも、「秘宝スペシャル」と題して関根務氏が務めていたBS2時代(1995年度)から1995年4月3日の第1回放送など一部回が再放送された。

さらには、2023年12月から、NHKの常時同時配信・見逃し番組配信サービス「NHKプラス」のテレビアプリ版の告知CMとして、グッチがニャンちゅう、コッシー(『みいつけた!』)、ぽぅぽ(『いないいないばあっ!』)といった2023年現在にて番組が放送されているEテレの番組キャラクターたちと共演する番組オープニングのセルフパロディ映像が放送された。
その映像はNHKの公式YouTubeでも見られるので必見。


追記・修正は電車が来てからお願いします

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最終更新:2024年02月17日 20:27

*1 グッチさんたちが歌で無理やり聞こうとしたが、全て失敗した。

*2 グッチさん曰く、「ハッチポッチステーション」のノウハウはこの「エド・サリヴァン・ショー」からきており、「エド・サリヴァン・ショー」内に「セサミ・ストリート」を生み出した、ジム・ヘンソン氏が手掛けていたパペットコーナーをグッチさんは一つにまとめて録画しており、「ハッチポッチステーション」のプロデューサーに見せて「こういうのをやりたい」とイメージとして伝えたとか。