白色彗星帝国

登録日:2012/00/00(日) 00:00:00
更新日:2023/11/12 Sun 10:10:44
所要時間:約 10 分で読めます





白色彗星帝国とは宇宙戦艦ヤマトシリーズに登場する星間国家である。



【概要】

さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち及び宇宙戦艦ヤマト2他に登場する敵対勢力。
両作はパラレルな関係にあるので、本項では合わせて記述する。

白色のガス状物質を纏った直径10000kmの巨大な彗星からなる移動要塞を主星とし、その超重力と高エネルギーでもって進路上の星々をことごとく踏みつぶす。
アンドロメダ銀河を手中に収めた後、我々の住む天の川銀河に進出してきた。
白色彗星帝国の名称は本星が彗星状であることから呼ばれる愛称で、本来の国号は「ガトランティス」

国家元首はズォーダー大帝。デスラー総統も一目置く大人物として描かれる。


ガミラス帝国のモデルがナチスドイツだったのに対し、こちらはアメリカ合衆国をモチーフにしているという俗説があるが
実際にはバルゼー(アメリカのハルゼー)ゲーニッツ(ドイツのデーニッツ)、ゴーランド(イギリスのホランド)、ナグモー(日本の南雲)など各国の提督をモチーフとしたキャラクターが設定されている。
また、そもそもさらば宇宙戦艦ヤマトにおいては地球こそが「アメリカ的」に描かれており、この説は信憑性が薄い。

後述の理由から、ヤマトシリーズ最強の敵として名高い。



【ガトランティス人】

肌の色は男性が緑、女性が赤であるが、例外も多いためおそらく多民族国家と思われる。
帝国内で開かれたパーティでは、大帝が歩いていても誰も敬礼する様子もなく大帝自身もそれを気に留めていないため、階級に縛られない国民性を持っている様子。
リメイク版となる2202では戦闘のためだけに生み出された人造人間と設定され(サーべラーを除く)、またクローニングによって世代を継いでいることが明言されている。


  • ズォーダー(声:小林修)
白色彗星帝国ガトランティス大帝。
黄金バットに勝るとも劣らない高笑いを披露するラスボス。
デスラー総統を客将として迎え入れる。
その暴虐非道ぶりは、古代が面と向かって徹底抗戦を宣言するほど。(毎回宣言してる気もするが)
高笑いと共に巨大彗星によって宇宙を蹂躙、地球連邦(ひいてはヤマトと視聴者)にこれ以上ない絶望感を叩きつけた。
彼が唯一無二、恐れるのはテレサのみである。
これは「さらば」、「2」ともに同じ。
ただし「2」では人物像が見直され、暴君ながらデスラーとの友誼を温め武人の情けを理解する等、大帝と呼ばれるにふさわしい器量と度量を備えた人物として描写された。
「さらば」では超然的態度を崩さなかったが、しかし「2」のラストでテレサの特攻に際し、これまでと逆にみっともないほどうろたえて悲鳴をあげる人間性を見せた。アッー!!

初代のリメイクである宇宙戦艦ヤマト2199シリーズでも本編の段階で既に存在が示唆されていた他、ラフ画段階の大帝が結城信輝氏によってお遊び的に描かれている
基本的なデザインはほぼ同じだが、旧作より筋肉マシマシで体格が良くまさに覇王といった風情である。
武と知略に長けた大人物というイメージらしい。
宇宙戦艦ヤマト2202にて本格的に登場。概ねラフ通りのデザインが採用された。
虐殺をしながら思案に耽り愛を語るなど、デスラー以上に何考えているのか読めない。

  • サーベラー
ガトランティス総参謀長。
基本的に仕事せずにデスラーの妨害工作ばかりする典型的な小物。
女の負の面が服を着て歩いているようなキャラクター。
参謀のくせにとにかく余計なことばっかりして帝国の足を引っ張りまくっている感が強く、TV版では大帝からも見捨てられた。
(そういや地球の参謀もそんな感じでしたね・・・)

「さらば」と「2」とで髪の色と衣装のデザインが違い、「さらば」だと白髪で、衣装は白地に赤い模様の入ったレオタード式のぴっちりスーツ。
「2」だと黒髪で衣装はドレス風で黒いマントを着用(なおこのドレスは赤、青、紺の三種類が確認できる)。
ゲーム版では「さらば」ベースのデザインだが、「さらば」では赤い矢印状の模様になっていた胸元からへその下まで素肌が露出している

2199シリーズでは丞相の肩書で登場。
猪武者のダガームを詰りまくるドS上司で、更にBD版では表情のドS度がハネ上がっている。ありがとうございます!!
旧作とは違い、武家言葉のような口調で喋る。肌の色は緑に変更となった。
そして2202では、なんと過去作での評価を払拭するように重要かつ名キャラとして覚醒。
その素性は、ズォーダーの妻(のような存在)にして、ガトランティス人を全滅させるシステム『ゴレム』の巫女。
ズォーダーが反乱を起こしたさいに死亡するも、彼がその彼女からクローンを生み出し続けている。しかし、クローンでも、記憶と愛を取り戻してしまうことがあり、そのたびにズォーダーに殺されている。(作中でも1回殺されている)
ヤマトに救助された『桂木透子』も、サーベラーの分身のようなものであり、当初は冷たいキャラだったが、彼女がヤマトクルーに関わってくるつれて柔らかくなり、さらにそれにつれてサーベラーの心境にも変化が現れる。
そして、ズォーダーに過ちを気付かせるため、ヤマトに力を貸すことになる。
衣装はゲーム版のものを鎧か宇宙服っぽくアレンジ(なので多少抑えめになったがやっぱり腹部が露出している)。
またTV版のデザインを踏まえてか、白地に炎をあしらったマントを着用している。

  • ゴーランド
ミサイル艦隊司令。
自身の艦隊には絶対の自信を持つが、ストレス発散のためだけに恐竜惑星の恐竜を狩猟するだけでなく、恐竜惑星を演習目標にして破壊してしまうなど極めて粗暴な人物。
ちなみにミサイルの名前は「破滅ミサイル」
誰が考えたんだその名前。

  • ゲーニッツ
肩書は総司令だが一体何をやっているのかいまいち謎な人。

  • ラーゼラー
征服した星々での占領政策を担当する軍事総議長兼参謀総長。
サーベラーやゲーニッツと違って実直で自身の出世のために他人の足を引っ張ろうという人物ではないが、それだけに地味。

潜宙艦隊司令。
『さらば』では台詞で語られるのみで実際に登場したのは『2』。
地球侵略の先方として破壊工作を行った。しかしパワーアップしたヤマトの敵ではなかった。

  • ミル
監視艦隊司令。
どういう役職かというと、小説版によると各艦隊が卑怯なことをしないように見張るのが仕事だという。戦争に卑怯もクソもないが、大帝の武人肌を考えると納得もいく。デスラーは卑怯な策略ばかり使っているし、ゴーランドも偽のテレサの声を囮にしたりしているが……。
作中での役割はデスラーを監視する彗星帝国のスパイ。
『さらば』では中性的な優男、『2』ではデスラーに振り回される若い青年将校だが、ゲーム版では中世的で性別が分からない。
というかゲーム版はヅカっぽいので男装の麗人かもしれない。
そんなミルであったが、リメイク版ではなんと若きズォーダーのクローン、すなわち次期大帝であるという設定が追加され今作一と言っても過言ではない程の大出世を遂げた。ズォーダーの高笑いも継承済み。

  • バルゼー
『さらば』では第7機動艦隊司令、『2』では第1機動艦隊司令兼シリウス・プロキオン方面軍総司令。
作品によってデザインが異なり、『さらば』ではガタイのいい中年の将校、『2』では壮年の将校として描かれている。
『さらば』では拡散波動砲のかませ犬だったが、『2』では土方艦長率いる地球艦隊と激しい戦闘を繰り広げた。


【保有メカ】

  • 駆逐艦
機動性に優れた最新鋭駆逐艦。
回転速射砲塔を無数に備え、機動力と手数で圧倒する戦法を得意とする。
『さらば』ではズォーダーからの餞別としてデスラーに送られ、デスラー戦法を以てヤマトを苦しめたが、『2』では殆ど見せ場は無い。


  • ミサイル艦(ゴーランド艦)
ゴーランド提督の艦隊に配備されている艦艇。三面図での英語表記でMissile Cruiserとなっており、巡洋艦の位置づけとなっている。艦橋から砲塔までハリネズミのように装備されたミサイルを武装としており、艦内にはミサイル工場まで備える超重装艦。
特に艦首に装備された2連装の「破滅ミサイル」は艦隊の一斉射で惑星を吹き飛ばす威力を持つ。

『さらば』、『2』共にテレザード星の防衛を担っていたが、ヤマトを侮っていたのが運の尽き。密集していたところを波動砲によって一挙に殲滅されてしまった。


  • 潜宙艦(スペース・サブ)
潜水艦型の宇宙艦。
「潜宙」とはいうが、あくまで高いステルス性と視認性の低さを活かして奇襲攻撃を仕掛けるさまを潜水艦に例えたもので、次元潜航艦のように亜空間に潜ることは出来ない。

『さらば』では地球艦隊に奇襲を仕掛けるも、アンドロメダのソナー(照明弾)で姿を晒されて返り討ちにあい、『2』ではヤマトに挑むも爆雷でいぶりだされて撃破された。


  • 高速中型空母
ガトランティス軍の中型宇宙空母。
高い機動力と迎撃力を持ちながら搭載機数は75機と、空母機動部隊の中核として相応しい性能を持つ。
また、艦橋には司令部施設を備え、小〜中規模な艦隊の旗艦としても用いられている。

『さらば』ではチョイ役でしかなかったが、『2』ではコズモダート・ナスカの前衛艦隊旗艦として不慣れな新人クルーを乗せたヤマトを撃退したり地球周囲への破壊工作など最初の内は活躍を見せていたものの、本調子を取り戻したヤマトの前では敵ではなかった。*1
その後はゲルン率いる機動部隊の戦力として地球艦隊への先制攻撃に向かうも、逆にヤマト率いる機動部隊の奇襲を受けて全滅させられた。


  • 超大型空母
機動部隊の旗艦を勤める大型空母。
上下対称の甲板上にそれぞれ2基のフライトデッキを持ち、前部船体をひっくり返すことで下面のデッキも使用可能となる。
宇宙でそれをする意味?知らんな。

『さらば』ではバルゼーの乗艦だが特に活躍は無く、『2』でもバルゼーの紹介時に乗艦として背景に映っていたが地球侵攻時はメダルーザに乗り換えたので配下のゲルンに与えられていた。
こちらではヤマト率いる機動部隊の奇襲を受けてあっさりと撃沈されてしまった。


  • 大戦艦
白色彗星帝国艦隊の中核を担う主力戦艦。
これまでのガトランティス艦とは大きく船体構造が異なり、葉巻状の船体に艦橋が高く積み重なった特異な構造を持つ。
主兵装の衝撃砲はビームが着脱すると対象を包み込むように衝撃波に変化するという一風変わった兵器だが、地球側主力戦艦以上の長射程で威力もかなり高く、アウトレンジからの砲撃で地球艦隊を一方的に粉砕してしまった。

『さらば』では拡散波動砲で一方的にやられるだけのモブだったが、『2』ではヤマトにこそ敵わないもののヒペリオン艦隊を一方的に全滅させる活躍を見せた。

  • メダルーサ
『2』におけるバルゼー艦隊旗艦。
一見すると艦首が二股に分かれた奇妙なシルエットで強そうには見えないが、シリーズ屈指の鬼畜兵器である火炎直撃砲を持つ。
ただし火炎直撃砲に全振りしているためその他の性能は低く、戦艦というより砲艦に近い。


カブトガニのような見た目が特徴の主力艦上攻撃機。
艦載機ながら全長50m弱というビッグサイズに違わぬ凄まじい攻撃力と古代が息を巻く高い機動性を両立した難敵。
『さらば』、『2』共に強い存在感を発揮した。

派生型としてレドームを装備した強行偵察機型があり、目視以外での捕捉が困難な高いステルス性能を持つ。
そのステルス性を以てメガロポリス上空に侵入するなど地球側の動きを逐一本国に連絡していた。


  • イーターⅡ
主力艦上戦闘機。
円盤状のボディに機首と尾翼を取り付けた変わったスタイルをしている。
武装はミサイルなどを持たない完全な航空戦特化で、速力は高いようだが詳しい性能は不明。
……というのも、数ある航空機の無かったでコイツだけ戦闘シーンが一切無かった為。
『さらば』では発進シーンだけ描かれて戦闘シーンには登場せず、『2』ではサーベラーの陰謀で監禁されたデスラーを救出したタランが帝国からの脱出に使用したが、やはり戦闘は無し。


  • T-2
テレザートに配備されていた局地戦闘機。
イーターⅡ同様に空戦特化でコスモタイガーⅡを苦戦させる程の性能を持つが、ヤマトの射程圏内に飛び込んでしまいパルスレーザーによって壊滅させられた。
『さらば』のみの登場。


  • パラノイア
都市帝国に配備されている迎撃戦闘機。
かなり小型だが性能は高い。
本土防空の要として内部への突入を試みるヤマト航空隊を迎え撃った。


  • 宇宙戦車
ザバイバル将軍旗下の機甲師団に属する戦車隊。
ザバイバルの乗る三連砲塔の指揮戦車と連装砲塔の一般戦車とがある。
テレザートに上陸した斎藤の空間騎兵隊を大部隊で攻め込んで苦戦させたが、命知らずの斎藤たちに飛び乗られて奪われてしまう車両もあった。
最終的に古代たちが運んできた多弾頭砲の広範囲攻撃を受けて指揮戦車以外は全滅した。



【作中での活躍】

さらばと2で細部の異なる似たような活躍をしてるので、ざっくりとまとめる(一部(さらば)(2)で明示)


前述の通り天の川銀河に進出、その一環として地球への侵略を開始。
唯一彗星帝国を滅ぼす力を持つ女神テレサをテレザートに幽閉し、先遣隊を太陽圏に送り込んでくる。


その後、本隊であるバルゼー率いる大艦隊を派遣、アンドロメダ率いる地球艦隊との一大決戦を繰り広げた。

激戦の末バルゼー艦隊が敗北した為、白色彗星本体による進撃を開始。


2では彗星ごとワープし、ワープアウト時の衝撃でヤマトを撃破。戦線離脱に追い込む。

その後の地球艦隊による拡散波動砲の一斉掃射すら通用せず、逆にそのまま飲み込んで壊滅させてしまう。(さらば)


デスラーからメッセージを得たヤマトの波動砲によって、渦の中心核を撃ち抜かれガス体は消滅するが・・・






ここまでは敵ながらあっぱれ。良くやったとほめてやろう。だがもはやエネルギーも残ってはいまい。

次はどうする!ヤマトよ!



下部は惑星、上部は魔天楼という威容。
全長15kmにも及ぶそれこそが、白色彗星帝国の真の本星「都市帝国」であった。


2では地球艦隊の拡散波動砲によってガス帯が取り払われ、ヤマトではなくアンドロメダに対してその勇姿を見せつけた。
その後、デスラーとの戦闘を経て、ヤマトは地球に着水した都市帝国に攻撃を仕掛け、宇宙空間に浮上した都市帝国との戦闘に突入する。


上下の接合面が回転することで発生する宇宙気流はあらゆる攻撃をシャットアウトし、その回転を利用して放たれるガトリング式の回転ミサイルは凄まじい力を誇る。さらばではヤマトに対して、2ではアンドロメダ率いる地球艦隊に対して用い、双方ともに甚大な被害を被った。

全力で攻撃を仕掛けるヤマトだったが、都市帝国の戦力はあまりに圧倒的であり、徳川彦左衛門機関長(さらば,2)、佐渡酒蔵(さらば)、アナライザー(さらば)、新米(2)と、数あるヤマトクルー達が次々と戦死してしまう。
そしてついには、先の戦闘で負傷していた森雪さえも死亡してしまう。(さらば)


古代達は帝国の艦載機発進口から進入し、内部からの破壊工作を開始する。
決死の戦いの末、山本(さらば,2)、真田(さらば)、斎藤(さらば,2)、加藤(さらば,2)ら、多くの乗組員の犠牲と引き換えに遂に動力炉を破壊、都市帝国の機能を停止することに成功した。

そして満身創痍のヤマトに帰還後、使用可能な全砲門を開いて攻撃し、遂に都市帝国は崩壊してゆく。



多くの犠牲と引き換えに、遂に彗星帝国を撃破したヤマト。


地球は再び平和を取り戻した・・・とでも思っていたのか?








どうだ、わかっただろう。宇宙の絶対者はただ一人、この全能なる私なのだ。

命あるものはその血の一滴まで俺のものだ!

宇宙はすべて我が意思のままにある。私が宇宙の法だ、宇宙の秩序だ!よって当然、地球もこの私のものだ……フハハ、アハハハハハハハハハハ!!!
(ズォーダー(さらば))



どうだ、思い知ったかヤマト!だが攻撃はまだまだ続くぞ!

フハハハハ……これで分かっただろう。この私こそ宇宙の絶対者なのだ!宇宙のすべての星、命あるものはその血の一滴まで私のものだ!私の意のままにあるのだ!

ヤマトよ、よぉく見るが良い!地球がこの私の裁きを受け、木っ端微塵になる様をな!フハハハハハハハ!!ハッハハハハハハハハ!!ハッハハハハハハハハハハ!!ハハハハ!ハハハハハハハハハ!!ハハハハハハハ……
(ズォーダー(2))


崩壊してゆく都市の内部から都市帝国にも劣らぬ巨大戦艦が出現する。
これこそが白色彗星帝国の中枢部にして最後の切り札、「超巨大戦艦ガトランティス」の姿である。
なお当初は「超巨大戦艦」としか名付けられておらず、ガトランティスという名称が付いたのは『PS版さらば』から。
一部書籍では「戦艦パラドックス」と名付けられているものもある。
全長は書籍によってバラバラだが大体8~12kmほど。文字通り規格外な超弩級戦艦である

ガトランティスは出力を絞った「超巨大砲」見せしめに月を破壊、破片でヤマトをじわじわと嬲り殺しにしていく。 

2では数多の主砲群でヤマトを集中攻撃、ヤマトを殆ど戦闘不能状態にせしめ、超巨大砲では出力を抑えて地球に対して砲撃を続け、破壊の限りを尽くした。


満身創痍、エネルギーさえ底を突いたヤマトにもはや反撃の手段は無く、古代はわずかに残った18名の生存者を脱出艇で退艦させる。
雪の亡骸を抱き、ガトランティスに一矢報いるためにと最後の特攻を敢行しようとする古代。

そこに現れたテレサと共に、ヤマトはガトランティスへ向けて発進する。


宇宙の彼方で閃光が走り、そこで物語は終わりを告げる。以上がさらばの特攻の流れである。



一方2では、古代と雪を制止したテレサが一人で特攻し、超巨大戦艦と絶叫するズォーダーを飲み込んで自爆している。


【戦力】

ヤマト史上最大最強は伊達ではなく、銀河系の二倍の面積を誇るアンドロメダ銀河を制圧し、銀河系にも進出してくるほどの力を持つ。
あのガミラス帝国でさえ、手中に収めていたのは銀河系より遥かに小さい大小マゼラン星雲のみだったことを考慮すると、その国力の凄まじさが分かるだろう。
また、アンドロメダ銀河以前に制圧した銀河の存在も考えられる。


とはいえ艦船単体の戦闘能力はガミラスと大差なく、艦隊決戦では地球艦隊に敗北。同規模の戦闘ではガミラス艦隊にも普通に敗北している。
やはり桁違いの物量と、母星である白色彗星が帝国繁栄の要と言えるだろう。
あの無敵のヤマトを満身創痍に追いやり、その乗員を尽く戦死させ、真っ向からの砲撃戦で事実上勝利し、
ついにはヤマトそのものによる特攻という最終手段を取らざるを得ない状況に追いやったのは『2199』含めた全シリーズでも、白色彗星帝国が唯一無二である。(『2202』では、特攻しても倒せない(自己再生するので)とまで言われている。『2202』で古代が特攻を選んだのは、地球人類が地球を脱出するまでの時間を稼ぐため)

ラストシーンのあと、名曲『ヤマトより愛をこめて』と共にテロップが流れた時に涙を流した諸兄も多いはず。

侵略に本腰を入れる際は彗星本体による直接戦闘を仕掛けるため、下手すりゃ毎日が本土決戦である。


派生作品における活躍

ゲーム版

概ね原作通りだが、ラーゼラーのキャラが立ってたりと相違点もある。
特にサーベラーの最期はルート次第で大きく変わり、史実ルートだとデスラーによって葬られることになる。
その後の暗黒星団帝国編では、残存艦隊が背水の陣で地球に決戦を挑んでくるも、地球連邦の雷王作戦に敗北。その後は地球側から和平を勧告された(受理したかどうかは不明)


宇宙戦艦ヤマト2199

第一作のリメイクである本作にもまさかの登場。
小マゼラン辺境で先遣隊がガミラス軍と戦っており、ドメル艦隊に大敗を喫している。
さらに同作品21話において収容所惑星に捕虜として囚われているガトランティス人が登場。
基本的には蛮族扱いで、TVアニメ本編においてはガミラスにやられっぱなしな印象が残る。

劇場版「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」でも登場。
グタバ遠征軍大都督雷鳴のゴラン・ダガームが率いる機動部隊がヤマト&ガミラスの敵として立ち塞がる。
移動する本拠地を持っていることが示唆されている他、サーベラーも通信で登場する。
科学技術に関しては他国の捕虜を通じて技術を盗んでる面もあり、火焔直撃砲の転送技術のそれもガミラスの科学奴隷に作らせたと言及されている。
真田さんの対応からすると、ドメルが七色星団で使った物質転移装置と同系統の技術を用いている様子。

余談ではあるがダガームはサーベラーが「所詮は賊の頭目」と言い放っていた通り、
賊だった所を大帝の目に留まって成り上がったようだ。
このことからグダバ遠征軍は(一部を除いて)ガトランティスでも結構野蛮な連中の集まりであった可能性がある。


宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち

「2199」の続編であり「さらば」、「2」のリメイクでもある本作で遂にメインの敵として登場。
設定も大幅にアレンジされ、「帝星ガトランティス」という名称に変更された。

星巡る方舟の時点で指摘されていたが、やはりあのモンゴル風蛮族はグダバ遠征軍特有のものらしく、前作のような粗野な面は見られない。戦いを求める姿勢こそ共通しているが。
本拠地である帝星ガトランティスは荘厳な建造物に包まれ、閣僚陣も落ち着いた佇まいをしている。
しかし限度を知らない恐るべき戦闘国家という部分はそのままで、デスラー政権時代のガミラスが慈悲深く見えるほど容赦がなく、またその戦力も桁違いである。

旧作の時点でとんでもない戦力を持つ最強クラスの敵だったが、2202においてはさらに戦力がアッパー調整。
第一章の時点で2199に登場したメダルーサ級多数の他、2199にて登場した艦が多数登場し、また新たな艦も登場。
それが、旧作の大戦艦のリメイク版であるガイゼンガン兵器群カラクルム級戦闘艦であり、こちらは凄まじい上方修正がかけられ、決戦兵器の「雷撃旋回砲」で地球・ガミラス混成艦隊を半壊に追い込み、その後に登場したアンドロメダの拡散波動砲の余波に耐えてワープ、地球にラムアタックを仕掛ける凶暴さを発揮してみせた。
そして問題となる第三章。こちらでは、カラクルム級を複数用いて巨大なエネルギー砲塔を形成する、レギオネル・カノーネの陣を披露した際は、第一章で地球・ガミラス混成艦隊をフルボッコにしたカラクルム級がなんと250万隻という、銀河英雄伝説など比にならないレベルにまで肥大化して登場。

母星である白色彗星の直径は木星に匹敵する約14万kmにまで巨大化し、
その内部に火星とほぼ同じ大きさの惑星を内包したスケールがデカすぎてよくわからないナニカにまで強化。
実際の母星である都市帝国も、巨大な都市から檻のように足(プラネットキャプチャー)が伸び、その中に上記の惑星を含む複数の星が浮遊しているという様相をした土星クラスのサイズの人工都市に魔改造された。
加えて、第三章でとんでもない規模だったカラクルム級が1000万隻係留されており、他艦艇も膨大な数が都市帝国に存在している。
さらにその防御力も規格外で、三本の重力シールドを展開することで、地球連邦軍の数百隻の収束型波動砲を幾度受けても意に介さず、反波動格子やCRSブースター、デスラーから供与されたノイ・デウスーラのふく射からの盾など、数多の条件が揃ってようやく発射できた、通常の波動砲の何乗倍という桁違いな威力を誇るトランジット波動砲でようやく突破できた程。

なお今作では母星の設定そのものが変更されており、すべての人型生命体の始祖である古代アケーリアス文明が遺した破壊兵器(『滅びの方舟』)というある種のオーパーツ的な古代兵器であり、ズォーダー等ガトランティス人はこれを『間借り』しているに過ぎない。間借りしているだけでもそれほどの強さを見せているのが恐ろしいが……
劇中で見せた最終形態、もとい『滅びの方舟』の本格起動した姿は、キリスト教の十字架を模したような形状であり、滅びをもたらす兵器に相応しい、と言っても良いかもしれない。

星巡る方舟といいこの滅びの方舟といい、古代アケーリアス文明はどれほどぶっ飛んだ技術を持っていたのだろうか。


【余談】

■さらば宇宙戦艦ヤマトでは、追い詰められたヤマトはテレサと共に特攻し、ヤマトは白色彗星帝国と共に相打ちで最期を遂げ、古代も死亡する。
パラレルワールドである宇宙戦艦ヤマト2においてはテレサのみ特攻し、ヤマト及び乗組員は地球に帰還している。
これは松本零士が結末に異議を唱えたのが原因とも、『もっと金儲けたい』という事で復活させたという証言も残されており、真偽は不明。
後の『完結編』以後の時代において、シリーズ凋落の最初のきっかけとされている。が、さらばもさらばで大ヒットこそしたが、結末に賛否両論が大いに分かれていたのは事実でもある。
まあ、さらばと2どちらを取っても、ヤマト史上最強の敵であることは疑いないと思われる。


■さらば宇宙戦艦ヤマトはメインキャラクターの大半が戦死するという衝撃的な展開だが、実は砲雷長の南部も2で艦砲制御室で爆風に巻き込まれて死亡しているはずだった。
が、何故か新たなる旅立ちでは普通に生きてた。どう見ても死んでる爆発だったが軽傷だったようだ。
お前人間じゃねえだろ…


■巨大な彗星が荘厳なパイプオルガンの曲と共に近づいてくる演出は当時の視聴者に相当なインパクトを与えたためか、
銀魂ケロロ等、後々の作品でもよくパロディにされる。






「はっはっはっは!どうだ、わかっただろう。アニヲタwikiの絶対者はただ一人、この全能なる私なのだ。

Wiki籠りはその血の一滴まで俺のものだ!


アニヲタwikiは全て我が意思のままにある。

私がwikiの法だ。wikiの秩序だ


よって当然、冥殿もこの私のものだ


ふはははははは!あははははははは!!」



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最終更新:2023年11月12日 10:10

*1 ナスカ艦自体は逃げ延びたが、その後は登場しない。