It's Not Empty At All(ペルソナ4)

登録日 :2012/03/12(月) 16:31:15
更新日 : 2017/07/15 Sat 11:26:49
所要時間 :約 7 分で読めます





ようこそ我がベルベットルームへ
さて、道程もやがて佳境。しかしそれ故に予想だにせぬことがいくつも待ち構えておいででしょう


お客様の運命は節目にあり、謎が説かれなければ未来は閉ざされるかもしれません
かかる霧は深く見えても、真実は一つ


戦いに敗れる以外にも終わりはありうる…
ゆめゆめお忘れになりませぬよう



It's Not Empty At Allはアニメ版ペルソナ4の12話。1クール目最後という節目を飾る回であり、2011年最後の放送。

以下、ネタバレ注意クマ!








モロキン殺しの容疑者・久保美津雄を追いテレビの世界に入る鳴上悠ら調査隊一行。

そこに待ち構えていたのは美津雄の心が作りだした、まるでテレビゲームのお城のようなダンジョンであった。


目指せエンディング!
男はみんな、ゲーム好き!

女はみんなクマが好き!ペルクマァ!!
初ペルソナに張り切るクマに雑魚退治を任せる一行 (みんなひどいクマ…)
事件解決を目指し犯人逮捕を意気込む捜査隊、そんな彼らの後ろ姿を鳴上悠は意味深な視線で見つめていた。



ダンジョン最奥部にたどり着いた一行。
そこで目にしたものは……


偽物が何を言おうと知るかよ!とっとと消え失せろッ!!


認めないんだね、僕を……

只管テレビゲームに興じる美津雄の影と、影の言葉を只管否定する美津雄の姿だった。


僕は影……おいで、空っぽを終わりにしてあげる



美津雄に否定された影が、異形の姿に変わり襲いかかってくる!!



…さあ、これから先の違和感に気付けるかな?



ヒントは



『音楽』



『人』



『カレンダー』



ハイハイハーイ!雪ちゃんのおうち行きたーい!エンカイ、オザシキ、オンセン、ユカタ、ゲイシャ、フジヤマ、ウッハウハ~~~
無事、美津雄の影を倒して犯人を捕まえた捜査隊は、事件解決の打ち上げに堂島邸でオムライスパーティーを開く。
急用により雪子は不在だが、それなりの盛況を見せる堂島邸。

事件解決で皆バラバラになることを悲しむ一同だったが、これからも変わらずこうして集まろうと誓うのだった。


しかし……

その安息の日々は段々と終わりを迎える。

テレビの世界に帰ったクマ、旅館の仕事に追われる雪子、何も言わず町を去るりせ、捜査隊の空気の居心地の悪さを尚紀に愚痴る完二、
長瀬や一条と仲良さそうに話し込む千枝………

それぞれ散り散りになる捜査隊に空しさを覚える悠。


そのまま11月になり、フードコートにいるのは悠ただ一人となっていた。クマに会いに花村を誘うも、そっけない態度をとられてしまう。


雨の日の夜。

悠は薄暗い部屋で只管消えたテレビを見つめていた。

そこには何も写らず、前のようにテレビの世界へ入ることも出来なくなっていた。

こうして事件の解決とともに、自称特別捜査隊の活動も終わりを迎えた……


追記・修正お願いします




あなたのテレビに
時価ネット田中
































ナニモ ナイ スベテハ ム ダ


影、なのか……!?

突如、部屋に巨大な赤ん坊の姿をした影のようなものが現れて、絆や仲間を否定する言葉を吐きながら悠に近づいてくる。


キズナ ナンテ ナイ ボクト オナジダ

やめろ……、違う……!!


謎の影の言葉を否定し、ペルソナを召喚しようとする悠。

しかし落ちてくるタロットカードには何のアルカナも描かれていなかった。


追い詰められた悠は謎の影に襲われ、首を絞めつけられながら意識が遠のいていくのを感じた……

ー!手を伸ばせーーー

そうだ、俺は……


突然聞こえてきた自分を呼ぶ声。

消えゆく意識の中、手を伸ばした悠が見たものは……


大丈夫か、!
ありがとう、陽介……


目を覚ました悠は、陽介のペルソナ・ジライヤに抱きかかえられていた。

悠は美津雄の影にとらわれ、幻覚を見せられていたのだ。

悠を心配する捜査隊一同。仲間の存在を確かめた悠は反撃を開始する。


影を守るブロックを破壊するペルソナ達の猛攻!再び再生しようとするブロックをペルソナを使い防ぐことで美津雄の影に隙が生まれる!


先輩今のうちに!
頼んだっすよ!
お願い鳴上君!
ガツンと行っちゃってー!!
センセイの出番クマ!
美味しいとこ、持ってけ!!!
俺は……空っぽじゃない!!

今まで築いてきた絆を活かして、
マカミ、キングフロスト、ハイピクシー、ジャックランタン、ヤマタノオロチ、リャナンシー、ラクシャーサ、アラミタマ、イザナギの計9体のペルソナを召喚し、
見事美津雄の影を倒す事に成功するのであった。

目を覚ました美津雄は捜査隊に問い詰められ、自らが犯人だと白状する。その言葉を聞いた美津雄の影は悲しそうな顔を浮かべ消滅した。



現実世界に戻り、警察に連行される美津雄を見つめる悠達。こうして町を騒がせた事件の犯人は逮捕されたのだった……


フードコートに集まり事件の終息を実感する一同。それにデジャヴを感じた悠はこれからもみんなで集まろうと呼びかける。

そんな悠に何を今更という顔をする面々。もう既に捜査隊は切っても切れぬ間柄となっていた。


堂島邸で行われる ムド オムライスパーティー。
雪子 のおふのような無味のオムライス、 千枝 の普通に不味いオムライス、 りせ の激辛オムライスが振る舞われ、
それらを笑顔で食す菜々子マジ天使。
そして悠が作ったオムライスを食べ満面の笑みを浮かべる。

やっぱりお兄ちゃんのオムライスが一番美味しい!!

その言葉に安堵した悠もまた微笑む。


賑やかなまま堂島邸の夜は更けていく。
騒がしくも楽しい夏休みが始まる。

そしてこれからも……



〔解説〕
色々な節目となった今回では、ゲームでは無かった「鳴上悠の内面を描く」というアニメオリジナルの試みがなされた。

絆や仲間が失われることを恐れていたが、自分が空っぽでないことを再確認し、よりいっそう大切にしていこうと決心する悠の姿は、アニメオリジナルの主人公として深みを与えただろう。
また、それまで「花村」「鳴上」と呼び合っていた悠と陽介が、今回を機に「陽介」「悠」と名前で呼び合うようになり、名実ともに親友になったと言える。


影との戦いをぶつ切りにする演出は放送事故を思い浮かばせ、その後のゲームと異なる展開はゲームクリア済みの視聴者を大いに混乱させたという。
…実は、ジュネスでの会話シーンで『ジュネスの音楽が鳴ってない』、『客が一人もいない』、
そして『異常なカレンダーの進み方』という『違和感』がヒントであった。

さらに放送されたのがクリスマス近くであり、リアルすぎる悠のぼっち描写に多くのぼっち視聴者は恐怖したとか。


バトルパートの悠のペルソナチェンジクレンダァ!はゲームシステムに準じたものとなっており、原作を再現しすぎているというスタッフのペルソナ4愛を深く感じさせる。

当然ながらアニメ製作スタッフは血ヘドを吐くような膨大な作業に追われ、
監督自らも 「(ペルソナを)こんなに沢山出しちゃうなんて…馬鹿じゃないの、僕!?」 とあまりのキャラデザの多さに弱音を漏らしていたようだ。

しかしそれと同時に 「悠が今まで積み重ねてきた、その集大成を視聴者に伝える為に、どうしてもあの数のペルソナを出す事が必要だった」 とも語っている。

苦労すると分かっていながらも英断を下した監督、それに従って最高の映像を作ってくれたアニメスタッフに敬意を評したい。


このアニメオリジナルの試みにより本作はゲーム原作でありながら、一つのアニメ作品として一人立ちすることに成功したと言えるのかもしれない。

また、リャナンシーがかなり美女である。

この回で悠が恐れた『孤独』は真の最終回まで尾を引くことになる


追記・修正は三人娘のオムライスを食べた方のみお願いします。

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