イクスブラウ

登録日:2012/07/09(月) 13:44:26
更新日:2024/01/21 Sun 11:49:41
所要時間:約 7 分で読めます





「イクスブラウ、出ます!」
「イクスブラウ、テイクオフ!」

イクスブラウとは、ゲーム『Another Century's Episode 3 THE FINAL』に登場する人型機動兵器にして、今作の主役機である。
パイロットは民間人の少年バレル・オーランド、及び地球連邦士官フェイ・ロシュナンテ。

メカデザインは機動戦士ガンダム00やエウレカセブンAOの柳瀬敬之。



†機体解説

UCE内の地球連邦軍が開発した新型機動兵器。青を基調とした全体的に細身で鋭角的なデザイン。機体各部の整流翼の様なパーツと鉤爪の様に見える脚部が特徴的。
物語開始時点ではロールアウト前の試験運用段階であり、パイロットのフェイが動作確認を兼ねてセント・クルスに落下した謎の岩塊の調査部隊に同行していた。

主役機にしては珍しい複座型で、前部に座るパイロットが機体動作を、後部座席のパイロットが火器管制を担当する。
どちらか一方だけでも戦闘は可能だが、操縦・管制負荷が高まる為か戦闘力はかなり落ちてしまう。
本編では主にバレルが機体動作、フェイが火器管制を担っている。

頭部、肩部、背部、脚部など、機体各所にジョイントを備えており、戦況に合わせて外装パーツを装着し換装する事で性能を最適化することが可能となっている。



†武装(素体用の主な装備)
  • イオンブリットライフル
イクスブラウのメインウェポンである、所謂ビームライフル。連射性に優れた汎用射撃武装で、状況を選ばず使える癖の無い銃である。
素体・form-Tにて使用。

  • レーザーエッジ
肩部に装備された、所謂ビームサーベル。
肩の整流翼の様なパーツがそのままグリップになっている。
素体・form-B・form-Tにて使用

  • ミサイルポッド
大腿部に内蔵されたミサイルポッドで、マルチロック機能を備える。
装弾数、威力、ロック数、どれも非常に優秀。ACE3が影でミサイルぶっぱゲーの謗りを受けるのは、やたらと使い勝手のいいコイツのせいでもあるかもしれない。
多重ロックは出来ないが、雑魚殲滅にはかなり御世話になる。APが高くて一発では落ちない敵も、ダッシュで近付きながらミサイル→ライフル連射でサクサク撃墜出来てしまう。
全装備共用(性能には多少の差異がある事も)。

  • スティールディフェンサー
身の丈に迫る大きさの大型シールド。先端部にレーザーエッジとワイヤーアンカー系武装であるシザーアンカーを備えるマルチウェポン。
素体状態だけの専用武装。







以下、作中のネタバレを含みます







†各種形態

  • 素体状態
外装パーツを装備しない状態。外見通り機動力が高く装甲はやや薄い。盾で補うか、強化するか、全て避けるかはあなた次第。
武装も機体性能もは癖が無く使いやすい。特にミサイルのロック速度が他装備より優秀なのが光る。
H装備やT装備がくるまでは対複数戦では一歩リードできる。
ただし全体的に爆発力に欠けるため、ボスユニット相手には苦戦を強いられるかもしれない。


  • form-B
最初に追加される外装パーツ。右肩に巨大なブレードを備えた近接白兵型。脛に足刀が追加され、くるぶしの整流翼もブレードに換装、頭部にもブレードアンテナが一本装備される。
格闘が三段から五段になり、威力も強化された一方で、ライフルはオミットされ左腕に実弾の連装マシンガンが装備される。
そのデカイ剣でさぞダイナミックに格闘するかと思いきや、通常格闘では五段目を派生させない限り使わない。

剣に何やら仕掛けがあるのか、振り回すことで衝撃波が発生し、それを攻撃に用いることができる。
前方に衝撃波を飛ばすツーハンデッドブレーカー、周囲を衝撃波で薙ぎ払うツーハンデッドストーム、突撃して大剣を突き刺し投げ飛ばすツーハンデッドチャージが使用できる。

大剣攻撃は全体的に癖がかなり強く、コンボも威力はあるが近接攻撃な為被弾が増えがちと非常に扱い難い玄人好みな形態である。
しかし慣れてくると、敵部隊に突貫→ストームで薙ぎ払い→リーダーユニットにチャージ→投げ飛ばされた敵にブレーカーで追撃、とやたらスタイリッシュな立ち回りも可能である。


  • form-G
背部に大型ブースターユニットを装備した、拠点強襲用高機動タイプ。他にも、肩とくるぶしにウイングが追加される。
ダッシュがとにかく速く、改造するとダッシュのパラメータがカンストする。更にグライダー機能を備えるために、ダッシュ中の機動力もかなりのもの。
しかしブースターが大き過ぎるせいか、格闘は一段になってしまっている。
銃はイオンブリットライフルから、連射性を抑えて単発の威力を高めたロングライフル“SR-99 ブラウモデル”に変更され
更に特殊攻撃として機体をプラズマで覆うことで至近距離に接敵するとダメージを与える“プラズマコーティングモード”が使用できる。

何を隠そう、ユーザーからは各形態の中でも最強フォームと名高い。

まずSR-99には高出力モードが備わっており、コレによって余程大型でない限り単発で強制ダウンを奪える。
更に発射間隔が短いため、初弾さえ当てれば残弾は全てヒットする。しかも射程は狙撃機並み。一方的に撃たれる怖さを教えられる。
プラズマコーティングを発動すれば、一段しか無い格闘も必殺技に早変わり。発動して格闘を連打するだけでゴリゴリ削れて相手は死ぬ。サコ集団も突っ込むだけで死ぬ。
グラインダー移動は若干のクセがあるものの、上下にも左右にも高速移動を可能としており、広いマップを駆けまわる本作にピッタリ。

唯一にして若干苦手とするのは対複数のザコ戦。平凡なマルチミサイルとPコートによる突撃位しか対多数へ瞬時にダメージを取る手段がなく、時間勝負となる一部局面では他モードに一歩劣る時も。
最も本作はそこまで固いザコはおらず、Pコートの切り所を考えればよいだけの話で大した問題ではない。総じて強襲型の名に恥じない制圧性能を誇る。

ちなみに機体改造によるリミッター解除との相性も抜群。高主力ライフルの連射と無制限Pコートにより「ずっと俺のターン!」状態となる。


  • form-H
重火器をこれでもかと詰め込んだ火力支援タイプ。頭部にバイザー状のパーツが追加され、増えた重量を補うためか腰部のスラスターが大型化している。というか機体のシルエットが激変している。
ライフル下部に散弾砲“スプリットガン”。左腕には巨大な爆発を起こすグレネードキャノン。両肩・脛・ふくらはぎに連装ミサイルポッドを外付けし、一体の敵に最大四重ロックが可能。
大腿部には新たにラピッドファイアミサイルを追加。そして背部にはチャージ可能な大口径ビーム砲“ベネレイトキャノン”を装備する。火器管制を担うフェイはてんてこ舞いであろう。
ミサイルは全て合わせると、詰めに詰めたり143発。もちろん全弾フルバーストも完備。圧巻の一言である。

単体高火力、広範囲爆発攻撃、マルチロック武装、マルチショット武装と、とにかく武装の選択肢が多く、群がるザコだろうと高機動重装甲のボスだろうと柔軟に捻じ伏せてしまえる火力バカ。form-Gと並んでプレイヤーに推される装備。
ただし全体的に動きが重く、更にミサイルポッド、グレネード、ベネレイトキャノンは発射時に足を止めてしまう。
前に出るのは控え、ミサイルは移動したまま使えるラピッドファイアミサイルとの使い分けが肝要。

コンセプトがコンセプトな為リミッター解除とも相性は良好。ただし元々有り余る程の武装を使い分けられる為、G装備程の恩恵は無いかもしれない。
なお余談だが、肩のミサイルに干渉するためレーザーエッジがオミットされている。そのためform-Hの格闘はグレネードの砲身でド突くという、ある意味で実にフロムらしい発想が見て取れる。


  • form-T
最後に追加される外装パーツ。小型の“ディスパーションダガー(以下ダガー)”及び大型の“ディスパーションセイバー(以下セイバー)”という二種の自律兵器(ビット)を用いたオールレンジ攻撃を主眼に置いた形態。
頭部をセンサーないしはダガーやセイバーの管制用モジュールらしきユニットで覆い、スラスターがやや大型化。
両肩にはダガーの、更に腰部と臀部を覆うようにセイバーのプラットフォームが装着される。地味に整流翼状のパーツも変更されている。後姿はドレスを纏っているように見えなくもない。
ちなみに膝にもダガーを装備しているが使用されない。連繋攻撃ムービー時にダガーとセイバーで円陣を組むのだが不自然な二箇所の欠落が有るので
おそらくゲームハード側の負荷による制限で膝の二基のダガーはオミットになった*1物と思われる。

セイバーはプラットフォームに装着待機した状態で“セイバーダンスレーザー”と呼ばれる敵を追尾するホーミングビームを放てる。マルチショットなので複数箇所を一度に攻撃することも可能。
ただし、セイバーが一基でも欠けるとレーザーは使えなくなる。前作とは違ってビット兵装の再利用が可能な今作だが、同時に撃墜される可能性が出たので注意しよう。

ダガーを振り回して火力の底上げをしつつ、ミサイルとレーザーでザコを一掃。ボス戦はダガー&セイバーの一斉展開を押し付ける…と地味で単純ながら優秀かつ安全なコンビネーションを売りとする。
盾は持っていないため、素体よりやや射撃戦向きか。とはいえクセのない動きと火力から汎用性に関しては全装備中随一と言える。
ただしビット系武装は総じて広範囲攻撃に弱い。ビット耐久力はかなり高めではあるのだが、相手によってはこの点が泣き所となる。
相手によっては大胆にインファイトを仕掛け範囲攻撃を抑制させる、レーザー中心に立ち回りここぞという時に展開する等一工夫を入れる余地はある。




以下、更にネタバレ





扱いは“地球連邦の新型”だが、実際は“向こう側の地球”の技術を用いて作られたワンオフ機。
作中でも言及される程パイロット不足にあえぐUCEが、わざわざ複座機を開発していると聞いて違和感を覚えた人もいるのではないだろうか。
パイロットのフェイ・ロシュナンテは作中初めて登場する“向こう側の人間”であり、かつて物語の黒幕であるベルクトの部下であった人物である。

“向こう側の地球”の軍に所属しベルクトの部下だった彼女は、何らかのきっかけでベルクトの真意を知り、軍を脱走。
バルドナ・ドライブの事故で飛ばされていたバレルの実父であるジル・バルドナに救われる。
しかしベルクトは彼を殺害。フェイはバルドナが作り上げたイクスブラウと、“息子を守って欲しい”という願いを受け取り、向こう側のバルドナ・ドライブでこちら側の地球に渡ってきた。
その後彼女は地球連邦に接触し、イクスブラウの技術開示と引き換えに軍籍を得て、恩人の息子バレルを探し始める。
そしてセント・クルスの未確認生命体の騒ぎに巻き込まれる中で偶然に彼と出逢い、わざとイクスブラウに乗せた。
彼女はこれを「目的のために利用してしまった」と負い目に感じており、戦闘に戸惑う彼に強く出れないでいる。



†余談
物語終盤に全てが明らかになると、様々な経験を共にしたバレルとフェイがコクピットでいちゃいちゃトークを始める。
お前らもう結婚しろ。




え?愛の巣?知らんなぁ。





追記・修正はパートナーと共にお願いします



この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ACE3
  • オリジナル
  • 主役機
  • 主人公機
  • フォームチェンジ
  • 換装機
  • 複座
  • ロボット
  • アナザーセンチュリーズエピソード
  • 機動兵器
  • 直訳「めっちゃブルー…」
  • ACEオリ機体最高傑作
  • 柳瀬敏之
  • 愛の巣
  • イクスブラウ
  • バレル
  • フェイ

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年01月21日 11:49

*1 本来の設定上は膝のダガーも使える