ガンダムNT-1のバリエーション

登録日:2012/10/06 Sat 23:19:31
更新日:2023/10/27 Fri 17:57:03
所要時間:約 4 分で読めます





本項ではガンダムNT-1こと「アレックス」のバリエーションについて記述する。
チョバムアーマー装備についてはアレックスの項目を参照。







■ガンダムNT-1プロト


型式番号:RX-78NT-1

アレックスの兄弟機。
あちらが実戦投入を急いで宇宙に送られたのに対し、こちらはオーガスタ基地でのデータ収集を継続する為に新しく組まれたもの。

アレックスとは全くの同一仕様で、完成は一年戦争終結直前だが戦後のMS開発に有効活用されたという。

カラーリングは紅白と、青白のアレックスとは対象的だが、これは主力MSであるジムシリーズに準じた為。




■アレックス増加装甲試験型


型式番号:FA-78NT-1(FA-78-X)

アレックスにチョバムアーマーとは別の追加装甲を取り付けた姿。別名「フルアーマー・アレックス」。
フルアーマーガンダムによく似ていて、武装も右腕の2連装ビームキャノンと背中のロケット砲、アーマーに搭載された多数のミサイルとやはりよく似た構成となっている。

一説にはチョバムアーマー開発に失敗した場合の保険として考案されたらしいが、実際に造られることはなかった……と思いきや



■フルアーマー・アレックス(コテヅ機)

連邦宇宙軍の軍閥の一つ「シン・フェデラル」が所有している機体。
カラーリングが赤く染め上げられている。

強化兵士のコテヅが乗ってでアンリ博士のグロムリンを撃破し、イットウ・ツルギのストライカー・カスタムを翻弄した。
シン・フェデラルの基地でもイットウやユージ・アルカナと戦ったが、強化の副作用などもあって今度は敗北している。

機体の入手経緯は不明。
ちなみに同時期に登場したこの人が乗るんじゃないかと言われたことも。



■ガンダムNT-1(コテヅ機)

コテヅのアレックスが追加装甲を外した姿。やはり赤い。
なお、外した装甲は「妖刀システム」を抑え込むためにストライカー・カスタムに装着されている。

シン・フェデラルを抜けたコテヅがイットウらの乗るトロイホースⅢを守るために乗り込むが、暴走していたスーチー・オコンネルのブルーディスティニーΩやカネサダ・ツルギのガンダム試作2号機の攻撃で破損した。




■NT専用プロトタイプガンダム


型式番号:MRX-002

コミックボンボンで展開されていた雑誌企画『MSV90』に登場したアレックスを基にした発展型。面影ほとんどないけど。

30mという巨体にサイコミュシステムを搭載し、腕や脚、背中に装備された有線式ビットによるオールレンジ攻撃が可能。
反面、重量が滅茶苦茶重くなってしまうので、それを推力でカバーすべく脚や背中などに多数のバーニアが増設された。ちなみに背中の大型バックパックは機体から分離・変形させることで戦闘機になる。

設計が行われただけで実際に製造はされなかった。
サイコガンダムの原点になった機体で、型式番号からもムラサメ研究所による設計と分かる。


『MSV90』というどマイナー企画の産物であるが故に本機も知る人ぞ知る機体であったが、『F90FF』にて何者かがデータを流失させていたことが判明。
U.C.110年代後期には軍放出品のジムⅢを改造した「エウリュアレ」として再びこの世に甦った。

更にエウリュアレのデータを基に改修キット化されて裏社会に流通していることまで発覚。
こちらは有線ビットをオールドタイプでも扱えるインコムに変更しており、「エウリュアレ改」として宇宙戦国時代の中、群雄割拠の各コロニー自治軍で運用されたという。




■ネティクス


型式番号:RX-78NT-X(MRX-003)

オーガスタ基地で開発されていたニュータイプ専用の試作機。コイツもアレックスの発展機である。

地球連邦軍が一年戦争の終結後に旧ジオンから接収したサイコミュ関連の技術の実験機で、背中には巨大な有線式ビットを2基装備している。サイコミュも搭載されたが、小型化は出来なかったのでやはり超重量機となってしまった。

後に開発はムラサメ研究所に引き継がれ、型式番号「MRX-003」が与えられた上で完成。また、有線式ビットの実験データは後の準サイコミュ兵器「インコム」の開発に活かされたという。



■ネティクス(コテヅ機)

破損したコテヅのアレックスを改修した機体。
改修用のパーツはBGST(バーゲスト)に協力しているアンリ博士がムラサメ研究所にいる友人から入手したデータを元に製造した物を使っている。

フルアーマー・ストライカー・カスタム「KATANA」の近くにいることで機体性能が通常よりも引き上げられるが、これは本機に搭載されたサイコミュが妖刀システムの異常な反応を敏感に感じ取ることで起こる現象らしい。
同様の現象はブルーディスティニーΩにも起こっていて、この3機が「サイコミュ・チーム」として連携すればかなりの戦果が期待出来るようである。

有線式ビット2基を使ったバリアは後にアムロνガンダムが使ったフィン・ファンネルによるバリアに近い。

アンリ博士によるとこの機体は「全距離・全方位に対応した究極のMS」で、使いこなすにはアムロと同等のNT能力とララァと同レベルのビットのコントロール技術が要求されるらしい。




■ガンダムAN-01


型式番号:RX-78AN-01
コードネーム:トリスタン

ガンダムNT-1をブッホ・コンツェルンが極秘ルートで入手し、修復と改修をした機体。
武装が特に分かりやすいが、新旧様々な機体のパーツを使用しているため原型が判別し辛くなっている。

漫画版『Twilight AXIS』ではトリスタンとなった経緯が掘り下げられ、一年戦争後はオーガスタ研究所が修復するとともに戦略研究所(後のサナリィ)が改修したものとされた。
オーガスタ研では強化人間の育成用に使用されていたが、同研究所が閉鎖した際にフェルモ兄弟が脱走した際に強奪してそのままブッホ・コンツェルンに渡り、その縁でサナリィとも秘密協定が結ばれて表向き「貸与」という扱いになったようだ。

私設武装部隊「バーナムの森」内でクァンタン・フェルモが搭乗しており、アクシズ内部で戦闘を開始。
本来既にロートルもいいところである本機のスペックなのだが、一年戦争期では珍しい全周囲モニターの採用や、当時のアムロ・レイを基準の反応速度で設計された追従性は20年以上先の機体を相手にしても引けを取らず、各所の近代化改修も合わさって相応の性能を持っている。

νガンダムの物に似たビームライフルや、ガンダムMk-Ⅱの物に似たビームサーベルを持っている。またNT-01由来の腕部ガトリング砲も健在。
また本機を核としたアームドベースであるクレヴェナールという外殻ユニットも登場。
マイクロ・ミサイルポッドや5連装ビーム・ポッドなどを三層に搭載した武装コンテナで消耗していく拠点制圧用のコンセプトが取られている。


2017年にはHGUCでガンプラが発売。
設定準拠とはいえ2004年発売のガンダムNT-1の金型流用をしたせいで、合わせ目や色分けが不十分で可動域も同年代はおろか5年前のキットにすら劣るクオリティを叩き出してしまった。時代遅れも甚だしいため評価は散々ではあったが、一部のモデラ―は加工や改造の土台になるとしてある程度受け入れている姿勢はあったのが救いか。

2020年9月にSNSで嘘情報に惑わされた転売屋によって買い占められたという事件が起きているが、実際は事実であるかは不明。
というのも、有名な超高額販売の画像はトリスタンだけでなく様々な商品を高額設定しているサイトの表示のみで、多くのサイトでは若干の上乗せこそあったが倍額までには至っていない。
その他の報告も信憑性に欠けるものや、便乗ネタやテンプレ改変によるものが多く、手あたり次第に買占め行為を行う転売屋に対する中傷やイメージを具現化した側面は否めない。

勿論全てが嘘ではないのだろうが、憎しみ余って虚構を流布させた結果、「ガンプラ界隈は転売阻止に躍起になる余り、むしろそこまで購買需要が集まるビジネスチャンス」と悟られてしまうリスクを背負ってしまったのではないだろうか。



■クレヴェナール

型式番号:RX-78KU-01

トリスタンをコアユニットとするアームドベース。
簡単にいえば「トリスタン版デンドロビウム」だが、あちらとは逆にクレヴェナールは拠点制圧用の兵器とされる。

トリスタンと同じく「バーナムの森」が何処からか回収して使っているだけで出自に関しては不明とされているが、やはりデンドロビウムの影響を受けた代物であるようだ。



■ガンダム・トリスタン《フェイルノート》

型式番号:RX-78AN-01FA

漫画版に登場しないクレヴェナールの代わりに登場した強化形態。

こちらも拠点制圧を目的とした仕様で、「フェイルノート・ユニット」という強化ユニットを装備。火力・機動力・防御力が向上している。
「攻撃をインコムに任せてパイロットは機体制御に専念する」というコンセプトで開発されており、武装はビーム砲/ビームサーベル兼用のインコムに偏っているのが特徴。

こちらはトリスタンやクレヴェナールと違って拾い物ではなくブッホ・コンツェルンが開発した物で、バックパックは後のビギナ・ギナやベルガ・バルスのフィンノズルの雛形とされる。





その他

バリエーションからは外れるがジム・カスタム/ジム・クゥエルにはNT-1の技術が多く使われ、ガンプラではかなりのパーツが流用されている。
ジムからガンダムに先祖返りを果たしたガンダムTR-1[ヘイズル]なんて機体も。






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最終更新:2023年10月27日 17:57