アクセル・ワールド

登録日 :2009/06/30(火) 11:00:01
更新日 : 2017/04/03 Mon 00:00:05
所要時間 :約 9 分で読めます






もっと先へ――《加速》したくはないか、少年



レーベル:電撃文庫
著者:川原礫
イラスト:HIMA

既刊21巻

アニメは、2012年4月から9月まで放送された。

第15回電撃小説大賞「大賞」受賞作。初出は「超絶加速バーストリンカー」というタイトルで発表されたが、タイトルが不評だったぶっちゃけ中二臭いため改題された。
1巻の巻末には川上稔のキャラクター紹介が掲載されている。
数々のショップの売上ランキングで1位を獲得しており、今後のさらなる人気上昇が期待される。

余談だが、デュエルアバターの名称の一部はMagic the Gatheringが元ネタになっている。
(例:ブラック・ロータスは有名なぶっ壊れカードの一つBlack Lotusから)

SAOの時系列から20年ほどたった未来という設定なので、SAOの時よりも各種技術は進化しており、SAOに出てきたあの機械もちょこっと登場するし、たまにフルダイブしたりもする。
ただSAOとの明確な繋がりは無いとか。 


【あらすじ】
ニューロリンカーという携帯端末を用いることにより、生活の半分が仮想コンピュータネットワークで行われる近未来……。
デブでいじめられっ子の少年ハルユキは、現実を呪いながら学内ローカルネットの片隅で《速さ》を競う地味なスカッシュゲームのスコアを伸ばすだけの日々を送っていた。
そんなある日、ハルユキは校内一の美貌と気品を持つ少女、黒雪姫から謎めいた言葉を告げられる。

「もっと先へ──《加速》したくはないか」

ハルユキは黒雪姫から「ブレイン・バースト」というプログラムを受け取る。それは、ニューロリンカーの量子接続に作用して思考を1000倍に《加速》するという驚くべきアプリケーションだった。

《加速世界》の存在を知ったハルユキ。それが、中学内格差(スクールカースト)の最底辺である彼が、姫を守る騎士《バーストリンカー》となった瞬間だった。


【登場人物】

《ネガ・ネビュラス》
のレギオン

ハルユキ(有田春雪)
CV.梶裕貴
平凡な少年が主人公になることが多いバトル物のライトノベルにしては珍しく、マイナス要素ばかりの主人公。
中学一年生。デブで内向的な性格のためいじめを受けていた。学内アバターは《ピンクのブタ》。
ゲームが得意で、黒雪姫にその反射速度を見込まれバーストリンカーとなる。
デュエルアバターは《シルバー・クロウ》。必殺技は両腕をクロスさせ、大きく左右に開き、よいしょと頭を突き出す技…
その名も《ヘッドバット》。

黒雪姫
CV.三澤紗千香
ヒロイン。ハルユキの通う中学の生徒会副会長の二年生。その美貌により周囲から黒雪姫と呼ばれているが、本名は不明。
住基ネットまでチートを使って書き換えているので本人が本当に心を許した人物しかその本名は知らない。(少なくともハルユキとグラフ以外の四元素は知っている)
学内アバターはエディターで自作した《黒揚羽蝶》。
ハルユキLOVE。大人びた言動をとるが、ハルユキに近づく女子にヤキモチをやく姿は年相応のもの。
《黒の王》。デュエルアバターは《ブラック・ロータス》。両手両足が剣で出来ており近接戦闘を得意とする。
《純色の王》の一人だがとある理由によりハブられ気味。

チユリ(倉嶋千百合)
CV.豊崎愛生
ハルユキの幼なじみ。いじめられているハルユキの現状に心を痛めており、ハルユキが黒雪姫と親しくするのを好ましく思ってない。
学内アバターは《銀色の猫》。
同じく幼なじみのタクムと付き合っている。

タクム(黛拓武)
CV.浅沼晋太郎
ハルユキとチユリの幼なじみ。二人とは違う中学に通っている。チユリと付き合っており、ハルユキは成績・スポーツ共に優秀な彼に劣等感を抱いている。
初登場こそ爽やかスポーツマンだったが、後にメガネをかけ、その姿は《ハカセ》というアダ名をつけられそうになるほどサマになっている。
メインヒロイン疑惑アリ。


《四元素(エレメンツ)》
スカイ・レイカー
CV:遠藤綾
第一期ネガ・ネビュラスにおける4人の幹部《四元素(エレメンツ)》の一人。“風”担当。アッシュ・ローラーの《親》でもある。
第一期ネガ・ネビュラス解散後、旧東京タワーの天辺に家を造り隠遁していた。
ハルユキに《心意システム》について教え鍛えたことで、彼から《師匠》と呼ばれている。
お嬢様な見た目に反して行動は相当アグレッシブで、ハルユキを始め、多くの人間に色んな意味でトラウマを植え付けている。
さしずめ「鬼の副長」といったところ。

アーダー・メイデン
CV:原由実
第一期ネガ・ネビュラスにおける4人の幹部《四元素》の一人。“火”担当。リアルは初等部の四年生、つまり小学生。
寄生属性を持つオブジェクトを除去する《浄化能力》を持つ。
第一期当時はレイカーに抱えられて飛びながら火炎を撃ちこみ、最後は自ら火の玉になって突き落とされるというレイカー専用ナパーム弾にされていた。

アクア・カレント
CV:植田佳奈
第一期ネガ・ネビュラスにおける4人の幹部《四元素》の一人。“水”担当。
初出は10巻に収録されている短編「遠い日の水音」。
時系列的にはハルユキが一番最初に会ったエレメンツのメンバー。
バーストリンカーを救済するレベル1の《用心棒(バウンサー)》、《唯一の一(ザ・ワン)》として活躍中。
性別不明だがたぶん女性。

◇グラファイト・エッジ
第一期ネガ・ネビュラスにおける4人の幹部《四元素(エレメンツ)》の一人。“地”を司る。
ロータスの剣の師匠。剣が本体のヒト。オリジネーターであり、容姿的に別作の主人公のアバターに似ている。
絶賛行方不明だったが、現在は緑のレギオンである《グレート・ウォール》に移籍していた事が明かされた。しかも幹部。


《プロミネンス》
のレギオン

ニコ(上月由仁子)
CV.日高里菜
小学五年生。《赤の王》。デュエルアバターは《スカーレット・レイン》。
《不動要塞(イモービル・フォートレス)》、《鮮血の暴風雨(ブラッディ・ストーム)》など数々の異名を持ち、強化外装による強力な火力で敵を圧倒する戦闘スタイル。

ブラッド・レパード
CV 川澄綾子
赤のレギオン、プロミネンスのサブマスター。
赤の王であるニコとはリアルでも親友同士。メイドライダー。
せっかちな性格で簡潔な話し方を好み、了解(OK)→K 問題ない(No program)→NP などと話す。
中二病?

◇レッド・ライダー
CV津田健次郎
先代《赤の王》。情熱的で友情を重んじる性格。
圧倒的銃撃センスと高い人望を持っていたが、とある理由により全損。加速世界を去った。
実は彼を倒したのは他ならぬ黒雪姫。とはいえある人物が黒雪姫をハメる際の犠牲になった形であり本人は恨めしく思っていない。

《クリプト・コズミック・サーカス》
のレギオン

イエロー・レディオ
声 – 石田彰
黄の王。アバターの外見はまんまピエロ。
ネガ・ネビュラス以外の各レギオン同士が不可侵条約を結んでいる中、策を巡らし合法的に王を狩ることをたくらむ。
やり方は異なるが、ロータスと同じくレベル10を目指している人物。でも小物。
『お前なんだか』『トランプとか武器にして戦いそうな顔だよな(笑)』


《グレート・ウォール》
のレギオン

グリーン・グランデ
CV:黒田崇矢
緑の王。
絶対的な防御力から《絶対防御(インバルナラブル)》の異名を持ち、一度もHPが半分を切ったことがないといわれている。
オリジネーターと呼ばれる最初にブレイン・バーストをインストールした百人の子供の内の一人。
殆ど喋らず本心が読めない。技の発動以外で喋ったら一大事レベル。

アッシュ・ローラー
CV.鈴村健一
緑のレギオンに所属するバーストリンカー。ヒップホップ調の喋り方が特徴。バイクに乗って戦う。現実世界の情報は長らく不明だったが……?
ハルユキの最初の対戦相手であり、それ以降良きライバルとなる。

◇ブッシュ・ウータン
アッシュを兄貴と呼び慕うバーストリンカーで、同じ立場のオリーブ・グラブとコンビを組んでいる。
親はすでに全損してしまっている。

《レオニーズ》
のレギオン
◇ブルー・ナイト
CV:櫻井孝宏
青の王。
単独で神獣級エネミーを倒した事があるため、《神獣殺し(レジェンドスレイヤー)》《剣聖(ヴァンキッシュ)》などの異名を持つ。
明るい性格でハブられ気味の黒雪姫にも好意的。だが《レッド・ライダー》が全損した時は誰よりも激昂し破壊不能のはずの地面を割ったという逸話も。
また違法ツールに対して非常に厳しく、掟を破った者を全損させた事もある。

◇コバルト・ブレード、マンガン・ブレード
青の王の側近。
瓜二つのアバターを持ち、リアルでも双子らしい。2人で1人のバーストリンカーで、通称《二剣(デュアリス)》。
姉妹のはずなのだが喋り方は武人のように固い。

◇フロスト・ホーン
青のレギオン所属の一般プレイヤー。
超脳筋で、なりふり構わず対戦を仕掛ける事で有名。
必殺技《フロステッド・サークル》の効果によりアバターに霜が貼りつく事ででお互いのスピードがダウンし、攻撃力が上がるようになるため脳筋大技勝負を強要される。光線や狙撃の命中も下がるのでかなり面倒くさい。

◇トルマリン・シェル
青のレギオン所属の一般プレイヤーで、ホーンの相棒。
アビリティ《圧電装甲(ピエゾ・アーマー)》により衝撃を受けると発熱するため霜が貼りつかず、《フロステッド・サークル》下でも自由に動けるためホーンとの相性は抜群。
対戦中ホーンと漫才みたいな事をする事もあり、コンビで人気。

《加速研究会》
ブレインバーストによる加速を悪用し、加速世界で多くの事件を引き起こし、陰で暗躍している謎の集団。
だいたいこいつらのせい。

ブラック・バイス
CV:飛田展男
加速研究会副会長を名乗るプレイヤー。レベルは8。薄い黒い板の集合体という異様な風貌。PS2に似ている。
体を一枚の板に集合させて影の中を移動する特殊能力を持つ。

能美征二
CV.小林沙苗
ハルユキたちが進級した春、新しく入学してきた新一年生。《加速》を学校生活でも使用し、黒雪姫不在時の中学内格差(スクールカースト)の頂点に立った。
デュエルアバターは《ダスク・テイカー》。

◇ラスト・ジグソー
CV.日野聡
完全な中立域にして対戦の聖地「アキハバラBG」でローカルネット荒らしをしていたプレイヤー。
鋸を主武器とし、設置罠や投擲武器として用いる。

その他の登場人物

クリムゾン・キングボルト
CV:新垣樽助
史上最強の 名前を持つ 男。
元・紫のレギオン《オーロラ・オーバル》のメンバーで、ロータスとも旧知の中。
ある日突然姿を消し、周囲にはポイント全損によって加速世界から退場したと思われていた。
しかし、ロータスと思わぬ場所で再会を果たすことになる。

◇荒谷
CV.千葉一伸
ヤンキー。脇役。使い捨て。DQN。どうしようもないレベルのクズ。手下と一緒にハルユキをいじめていた。
ソーシャルカメラ視界内でハルユキを殴り飛ばして黒雪姫に怪我を負わせた上に様々な違法物が見つかり逮捕される。
その後それを逆恨みし、保釈された後に車でハルユキと黒雪姫を襲い、ハルユキをかばった黒雪姫に大怪我を負わせ再逮捕された。

◇若宮恵
CV.戸松遥
生徒会書記。黒雪姫にとっては《ブレイン・バースト》とは無関係な唯一の友人でもある。
実は元バーストリンカーで、デュエルアバターは《オーキッド・オラクル》。退場者の宿命により加速世界の事は「昔好きだった本」程度にしか覚えていない。


◇生沢真優
ハルユキ達のクラスのクラス委員。この作品で数少ない《ブレイン・バースト》と無関係な人物。

【用語】
  • 《ニューロリンカー》
首回りに装着する量子接続通信端末。グローバルネットや学内ローカルネットに接続して脳と量子レベルでの無線通信を行うことで、仮想の五感情報を送り込んだり現実の五感をキャンセルしたりすることができる。
本作ではこれが国民ひとりに一台と言われるまでに普及している。

  • 《Brain Burst 2039》
ニューロリンカー用アプリケーション。インストールすると加速世界で現実を舞台にした対戦格闘ゲームが出来るようになる。このプログラムは適性が無いと使用できず、一度アンインストールすると二度とインストールできなくなる。コピーは一回しか出来ず、コピー元を《親》、コピー先を《子》と呼ぶ。
起動コードは《バースト・リンク》。

  • 《加速》
ブレイン・バーストを持つバーストリンカーは、ニューロリンカーの量子接続を応用して肉体や脳細胞に一切の悪影響を与えることなく、思考を1000倍に《加速》することができる。
《加速》した人間は現実の1秒を16分40秒として体感でき、生身では不可能な反射速度で状況を見極め、熟慮してから《加速》を解除して対処できるので、上手く使えばケンカに勝つことはもちろん、試験で満点を取ったりギャンブルやスポーツで大勝することも容易くなる。

  • 《デュエルアバター》
ブレイン・バースト内で対戦する際に操るプレイヤーの仮想体。
名前には必ず色が入り、色によってある程度の能力が分かるようになっている。

  • 《通信対戦フィールド》
ブレイン・バーストのノーマルバトル(一対一の格闘)を行うフィールド。30分の時間制限があり、対戦格闘ゲームのように相手のHPをゼロにするか相手よりHPが上回った状態で制限時間が過ぎると勝利できる。

  • 《バーストポイント》
《加速》を使うのに必要なポイント。《加速》1回につき1ポイントずつ減っていく。初期に100ポイント持っており、対戦に勝ったりエネミーを倒したりすることで増やすことが出来る。上限は不明。ポイントがたまることでデュエルアバターはレベルアップしていく(1~9まで)。
ポイントを全て失うとブレイン・バーストは強制的にアンインストールされる。

複数のバーストリンカーで形成される、占領エリア拡大と利権確保を目的とする集団のこと。各々《純色の七王》がレギオンマスターを担っている。

青、赤、黄、緑、紫、白、黒の七人のレベル9を指す。それぞれが自分のレギオンを持っている。

  • 《レベル10》
それまでのバーストポイントを得るというレベルアップ方法とは違いレベル10になるにはレベル9を五人倒す必要がある。しかしレベル9同士の戦いに敗れるとポイント全損ペナルティーがあるため、《加速》を失うことを恐れた王達は、黒の王を除き相互不可侵条約を結び現状を維持する事になった。



◇アニメ
2012年4月から9月まで放送。
原作4巻までの内容と10巻収録の短編のうち『バーサス』を除く2編を映像化。

サンライズによるクオリティの高い戦闘シーンなど、出来はなかなか良い。

2015年10月4日。電撃文庫 秋の祭典2015にて新作アニメの制作が発表された。
タイトルは「アクセル・ワールド -インフィニット・バースト-」。
2016年の夏ごろに劇場で公開予定。







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