真マジンガー 衝撃! Z編

登録日:2013/09/21 (土) 22:10:25
更新日:2023/12/24 Sun 17:55:21
所要時間:約 10 分で読めます




『真マジンガー 衝撃!Z編』とは、2009年4月に放送されたテレビアニメである。
1972年のアニメ『マジンガーZ』のリメイク…と言って良いのだろうか。


概要

監督・脚本はGガンダムやミスター味っ子等で有名な今川泰宏
本作品は従来のマジンガーに今川泰宏の独自の解釈や設定を加え、タイトル通り「真のマジンガー」を描くというコンセプトで作られた。
ちなみに「今川好き勝手やりすぎ」とよく言われるようになったが、原作者の永井豪もちょいちょいと噛んでいたかなりノリノリであった。

基本的なストーリーは漫画版『マジンガーZ』を基準にしているが、後のマジンサーガやZマジンガー、マジンカイザー等の設定も多く組み込まれており、原作と異なる展開が多い。
また他の永井豪作品のオマージュ的なキャラクターや設定が多い。


特徴

やはりアクの強いことで有名な今川監督作品。
そのぶっ飛んだ演出や展開は賛否両論あり、ちょっとした問題作になってしまった。
更に永井豪作品全てのオマージュもしくはリスペクトが入り乱れ、予備知識の無い者には辛い部分が多い。


以下はよく言われている監督個人の作風も含めた、本作の特徴&問題点&賛否両論点。

◆マジンガー自体がロケットパンチに変形
◆何でもかんでも超合金Z製
◆ロケットパンチが100連発
これだけでもかなりぶっ飛んでいるが正直この程度はまだ序の口。というかこの部分はそれなりに受け入れられているため、問題点ですらないレベル。


◆第一話に最終話を持ってくる
厳密には最終回を含めた物語全体の場面を断片的に散りばめた総集編。
基本的に慎重に作るべきリメイク作品でいきなりとんでもないことをやらかし、開始早々多くの視聴者をポカーンさせてしまう。
まあ似たようなことをしたアニメは桃華月憚とかそんなの色々有るけど、天下のマジンガーでコレをやらかすあたり、今川監督はやはりどうかしている。


他にも↓
◆やたらと遅い展開(1エピソードに必ず3話使う)
◆肝心のマジンガーZを出し惜しみし過ぎ
◆マジンガーを差し置いてやたらと活躍する超人達
◆ご都合主義にも程があり過ぎる超展開
◆他作品の主人公ロボを敵として登場させる
今川泰宏ファンならデジャブな部分もあるだろうが、本作でもそこら辺は健在。


そして極め付けは↓
◆続編が決まってる訳でも無いのに続編頼みのぶつ切りエンド
しかも富士山をぶった切られるバッドエンドという、何とも丸投げ感全開な衝撃すぎる最終回。*1


…等々やらかしまくっており、まさに今川節全開のフルスロットル。



これには流石にマジンガーファンを始めとした多くの視聴者が凍りついた。
特に前述の最終話関連に関しては「今川だからしょうがない」ではフォローしきれないレベルの反感を買ってしまう。

……もっともこれはスパロボなど後発の二次作品から視聴者が新たに入ってきたことによって、当時不満を抱えていた人のそれが爆発したものがほとんど。
ぶっちゃけ放送直後はみんな「これだけやって続編をやらないなんてことはないだろう」という空気が漂っており、続編を楽しみに待っていた。
後の展開などの予想などでも普通に盛り上がっていたが、待てど暮せど続編が放送される気配がまるでない……。
その失望に対する反動でアンチイズムが育ってしまった部分が大いにあることは、本作を評価するうえではしっかり見るべき要素である。

結局「Z編」と銘打って息の長い展開や派生展開を匂わせておきながら続編の漕ぎ着けられなかったことが最大の失敗。

ただしその壮大な設定やダイナミックな必殺技、個性的な登場人物、熱すぎるナレーション、意外な展開、声優陣の熱演等、評価すべき点も多く、
他にも初期設定等を上手く流用して本編に登場させる(エネルガーZ)など、盛り上がる部分はたくさんあった。
当時もそうだが、今でもなんだかんだでファンも結構いたりする。新規視聴者が増える要因になったスパロボでも参戦してわりと喜ばれてたのがその証拠。

なお無責任に打ち切ったとやたら非難されるが、ぶっちゃけ原作の漫画のがぶつ切りエンドだったりする。
まあ、魔王ダンテなんか数十年未完だったのが、唐突に最終巻が出たり、豪ちゃんファンには想定の範囲内です。

そもそもマジンガーシリーズの最終的着地点は、人類の希望等の象徴である。
甲児の乗る光のマジンガーと、人類の業や悲劇により、破滅してばかりのデビルマン世界を象徴する闇のマジンガーに乗る不動明によって
永井豪世界の決着をつける事であり、「真のマジンガー」の導入として本作は、あらかた間違ってはいない。

ちなみに肝心の続編に関しては現状見る限り完全にお蔵入りしたようである……
まあGロボも未だに完結してないし……


登場人物


光子力研究所と協力者たち

CV:赤羽根健治
我らが主人公。
大まかな設定は原作と同じだが時折石川賢作品並にとんでもない発言をする超お爺ちゃん子。
今川節の煽りを受け空気化させられたが、主人公としての役割は一応こなしてはいた。
詳細は項目参照。

  • 兜 シロー
CV:藤村歩
甲児の弟。アニメ版より頭身が高い。
若干空気気味だがTVアニメ、漫画版共に名エピソードだった「ローレライ編」では主人公。

  • 兜 十蔵
CV:鈴木泰明
兜兄弟の祖父。
マジンガーZを作った張本人で本作品のキーパーソン。
漫画版同様に顔が怖いが、お茶目で可愛いお爺ちゃん。

  • 兜 剣造
CV:高瀬右光
兜兄弟の父親。バードス島での発掘調査にてケドラの暴走に巻き込まれ、当初は死んだと思われていたが頭部だけになりながらも存命。
Dr.ヘル達の目が届かないほどのバードス島の最深部へと逃れ、15年の間ヘルの野望を阻止するために暗躍していたらしいのだが...

  • 弓 さやか
CV:本多陽子
アフロダイAのパイロットにしてヒロイン。
しかしヒロインとしての描写がつばさやあしゅら男爵に奪われてる節があり、若干空気気味。原作者の永井豪氏ですら「もっとさやかを活躍させてほしい」と思ったとか。
一応お色気要素こそ僅かに残されてはおり、甲児に対しても好意はあったのだが…。

  • 弓 弥之助
CV:中博史
さやかの父親にして光子力研究所の所長。
原作と違って後述の通りにつばさが目立ちすぎたあまり、甲児があまり研究所と接点を持たせられなかった為に少し空気化。
しかし最終話付近で娘を助ける為に漢化する。

  • ローリィ/ロール/東 しゅん/大出 政雄
CV:門田幸子、牧口真幸、一馬芳和、澤田将考
ミリオンα、バイオンβ、ダイオンγの通称マジンガー軍団のパイロット。
基本的にかませ犬。後半にて新機体を与えられるのだが、原作版やOVAのマジンカイザーの時よりも改悪させられた点が目立っている。

  • ボス
CV:松田健一郎
学生日本征服を目指す番長にして愛すべき馬鹿。
後半は本来の目的がうやむやになっている。珍しくもさやかとの接点が殆ど盛り込まれておらず、一方的な片想いどころか興味すら持っていなかった。

  • ヌケ、ムチャ
CV:吉開清人、中西英樹
言うまでもなく、ボスの子分達。ムチャは指弾の使い手、ヌケは酔拳の日本チャンピオンという意外な設定が盛り込まれていた。

  • 暗黒寺刑事
CV:伊丸岡篤
熱海での事件を調べてるうちに巻き込まれた人相が悪すぎる刑事。
序盤はギャグキャラだが、終盤はとある人物の密命を受けて活躍する。
しかし肝心な事を先に伝えようとせずに先送りにさせてた辺り、今川節の癖が前面に出たと言える。

CV:粟野史浩
ご存知続編の主人公にして伝説の天才パイロット。
つばさの弟。つまり、甲児の叔父。どういうことだってばよ…。
本作品では既に故人のはずだったが最終回にはグレートマジンガーらしき機体を駆る「ブレード」と名乗る謎の人物が…?

くろがね屋

  • 錦織 つばさ
CV:一条みゆ城
旅館「くろがね屋」の女将にして元ドクター・ヘルの助手。
そして甲児達の母親。通称女将。
本作品の実質的なヒロイン、下手すりゃ主人公。
恐らくこの作品の中でも特に問題行動が多かった故に、マジンガーファンから恨みを買い過ぎた人物。
単純に目立ち過ぎたが故に、甲児は愚か光子力研究所側のメンバーの存在を空気化させられたことが原因と思われる。

くろがね五人集

表向きはくろがね屋の従業員。
その正体は、その昔つばさに命を救われた超人集団にして護衛。
全員生身ユニットでデザインは他の永井豪作品の脇キャから流用。
マジンガーZの影を薄くしている最大の原因と言えなくもないくらい強い。

  • イタチの安
CV:加藤将之
湯流し。軽いノリのヤクザで爆発物のエキスパート。
体内に光子力爆弾を持つ。

  • クロス
CV:玄田哲章
番頭。女将の右腕的存在な大男。
異常な怪力を誇り超合金Z製の皮膚と拳を持つ。

  • 先生
CV:無し
板長。謎多き寡黙な人物。
尋常ではない剣術を持ち超合金Z製の刀を振るう。

  • ジャンゴ
CV:青山穣
送迎係(ボーイ)。メキシカンな大男。
天才的な射撃の腕を持ち超合金Z製の弾を放つ。
変な奴がいるぞ!

  • 菊ノ助
CV:巴菁子
仲居頭。超速いババアにして五人衆最強。
超合金Z製の糸を使い相手を切り刻む。


バードス島

本作では「地下帝国」の呼称は無し。原作でもそうだしな。

  • ドクター・ヘル
CV:岸野一彦
ご存知敵の首領にして外道。世界征服を目指す。

CV:石飛幸治(男) / 山像かおり(女)
本作の真の主人公。
ご存知半男半女。
この作品ではつばさに次いで優遇されておりで、他の作品と違い元ミケーネの人間である事が強調されている。ある意味この物語はあしゅらの物語である。
また素手でマジンガーやアフロダイAを殴り飛ばしたり海を高速で走ったり(通称:十傑集走り)出来る超人としても描かれている。
…機械獣よりもこいつがそのまま戦ったほうが強いんじゃ…迷わず女風呂に入る。当然女側の胸は隠すが。

  • ブロッケン伯爵
CV:稲葉実
ご存知デュラハン
本作屈指のギャグキャラ。そして変態。
あしゅら男爵とは違い、人間時代のエピソードは描かれず。

  • ピグマン子爵
CV:望月健一
人権的な問題か、原作とは違いバイオレンスジャックに登場した黒人空手家、ジム・マジンガな姿になり性格もかなり紳士的に。
だが終盤は正体を表し、原作の小人のような姿になる。
ヘル軍団最強の生身ユニット。


ミケーネ帝国

CV:矢島正明
古代ギリシャ神話の光の神。またの名を「Zマジンガー」。
神の中の神とまで言われた存在であり、全知全能の大神。ミケーネの地球人抹殺指令に反対し、たった一柱で他の神々に反逆する。
本作品のマジンガーは彼の姿を模して作られた設定で、本作品のキーパーソン。
ちなみに全知全能という割に、ハーデスの罠に簡単に引っかかったり腕を切り落とされたりと結構隙だらけ。まあ神話ではよくあることである。
切り落とされた自分の腕を「ロケットパンチ!」と叫びながら綺麗な投球フォームで投げつけるなど、ノリがいい。
腕投げただけで冥府の王を倒しちまうあたり流石は神である。

CV:内海賢二
ゼウスに並ぶ冥界の神。
地球人抹殺計画に賛同しゼウスと敵対、最終的にはゼウスに敗れるが後に「闇の帝王」として復活すると告げる。
スパロボでシリーズ史上類を見ない酷い目に遭った事でも知られる。

ゼウス、ハーデスと並ぶミケーネ三大神の一人。詳細は不明。

ゼウスより位の高い神。詳細は不明。

  • ゴーゴン大公
CV:梁田清之
ご存知ミケーネの司令官。
あしゅら男爵の元の姿とは親友という設定。

  • イゾルデ
あしゅら男爵の元となったミケーネの女性。
トリスタンの妻で赤髪巨乳の美人さん。

  • トリスタン
あしゅら男爵の元となったミケーネの男性。
イゾルデの夫。

  • 暗黒大将軍
CV:なし(スパロボでは飯塚昭三
ご存知ミケーネの大将軍。
ゼウスやハーデスより位の低い神であると思われるが、その力は圧倒的。
降臨後、あいさつ代わりに富士山を切り飛ばす。
作中無敵を誇ったビッグバンパンチでも全くダメージを受けず、ついでとばかりにマジンガーZを倒してしまった。

その他

  • シュトロハイム・ハインリッヒ
CV:家弓家正
つばさの元婚約者だったが剣造に寝取られたロボット工学の権威。Kと先生か。
十臓との勝負に勝つ為にドナウaを開発する。
ドイツの科学力は世界一イィィィィ!!(声優的にはむしろ暗黒寺か)

  • ローレライ・ハインリッヒ
CV:藤田咲
シュトロハイムの娘。可愛らしい女の子で、シローの恋人。
しかしその正体はドナウaの頭脳にして本体で…
中の人は初音ミクの人で有名。

登場ロボット/メカ


マジンガーZ

ご存知鉄の城にして神にも悪魔にもなれるスーパーロボット。
本作品では光子力の力が強調されており、光子力を直接叩きつける光子力ビームが山を真っ二つにするなどムチャクチャな威力になっている。
ビッグバンパンチやロケットパンチ百連発などの新武装も追加されたが、アイアンカッターやドリルミサイル、ミサイルパンチは何故か省かれてしまった。
主役機なだけはあって、圧倒的な性能を誇っていており、腹を貫かれたり腕を失ったりなど多少苦戦することはあれど全ての戦いに勝利している。
が、暗黒大将軍には手も足も出ず、ビッグバンパンチを放つも逆に一撃で倒されてしまった。

ジェットスクランダー

ご存知マジンガーZ飛行用の強化パーツ
…しかし一話でグールに撃墜された形で、呆気ない退場をさせられてしまった。『第2次スパロボZ破界編』では後半追加で最後まで使える。
(追加時に「一回で壊さないでね」的なメタ発言がある)

ゴッドスクランダー

ゼウスの腕から作られた本作品におけるマジンガーZ最強にして最後の翼。
これを用いてマジンガーは「ビッグバンパンチ」に変形出来る。
ビッグバンパンチの演出は、勢い余って宇宙までぶっ飛んだり、地球が光り輝いたりとかなりフリーダム。

ロケットパンチ100連発

最終回にて使われたマジンガー軍団の体内に隠されたロケットパンチ軍団。
どう考えても100発以上あるのに突っ込んではいけない(『BX』では遂に純真な小学生から突っ込まれた)。
これの登場時の甲児とヘルの掛け合いは必見。
「能ある鷹はパンチを隠す!」
「馬鹿か!」

アフロダイA

さやかの乗機だが基本的に足手まとい。

ビューナスA

アフロダイの後継機。
大幅に戦闘力がアップしているがやっぱりかませ。

ミリオンα/バイオンβ/ダイオンγ

いわゆるマジンガー軍団。
しかしかませ。
終盤はマジンガーZの武装が組み込まれ強化される。
その体内には…

エネルガーZ

マジンガーに先駆けて作られた光子力を使うロボット。
原案は知る人ぞ知るマジンガーZの初期稿
回想エピソードにて生前の剣鉄也が搭乗し、その後はDr.ヘルに回収されマジンガーZの前に立ちはだかる。
マジンガーのプロトタイプゆえに光子力ビーム、ルストハリケーン、ロケットパンチ、ブレストファイヤーを使用可能で、その威力はマジンガーを上回る。
マジンガーとの対決終盤では機体色も紅く変化して禍々しい姿になったが、ビッグバンパンチの最初の標的として粉微塵に散った。
なおこの紅いボディのエネルガーは超合金魂で立体化された。

ボスボロット

毎度おなじみスクラップ…ではない。
今回は光子力研究所の作業用ロボットを改造したという設定がある。
そのためスパロボの修理費もチョットだけ高い。
戦闘力はそれなりに高く、戦術級のミサイルをアームで受け止めて投げ飛ばしたり磁場でマジンガーを海底から引き上げたりと活躍が多い。
監督繋がりかは不明だが『世界最後の日』版のゲッター3のように腕がやたら伸びる。


スーパーロボット大戦シリーズにおいて

原作が完結していないため、基本的にシナリオをオリジナル展開で補完されている。
毎度毎度プレイヤーを驚かせるサプライズが用意されており、もはや別物レベルで改変されることも珍しくない。原型ないやん(喜)
原作の展開を一切やらずに完全オリジナルでストーリーを進めることすらあるので、完全にフリー素材扱いされている。
『第2次Z』参戦以降は、共に参戦していた『チェンゲ』と同じく、それまで常連だった東映版に代わって参戦する事が多くなっている。

Zシリーズ

第2次スーパーロボット大戦Z』に東映版マジンガーシリーズと入れ替わる形で初参戦。
スパロボ初の石丸博也氏以外の演じる甲児となった(石丸氏は他作品の役で新録に参加されているが)。
既作品では弱武器だった「光子力ビーム」が本編の性能に則って最強武器になり、
ド派手に相手をブチ抜くその威力に「俺の知ってる光子力ビームと違う」と呆気にとられたプレイヤーもいたとか。

神話世界やゼウスなど、世界観が扱いやすいのか設定面でクロスオーバーが多い。
特に神話の遺産であるバードス島は作中最大の謎、「黒の英知」が存在し、Drヘルに継承されている。
光子力エネルギーも単なる超エネルギーではなく、明確に「光の神の力」として各作品の敵対勢力から恐れられるようになった。
日本が二つあるという衝撃!な設定も、終盤インベーダーが大挙してくるのも大体光子力のせいそれも光子力だ
ゲッター線「なんて迷惑な力なんだ」
おかげで甲児は、インベーダーやらズール皇帝、挙句の果てにアンチスパイラルにまで狙われる破目に…
ガイオウや螺旋王、ゲッター線やアポロニアスの飼い犬)等、神話時代のゼウス神に一目置いている者も多い。
設定に不明な点の多いミケーネ帝国もスパロボ補正を生かしてパワーアップ。かつてインベーダーやアンチスパイラルと戦った「光の神々」として位置づけられた。
くろがね五人衆の活躍も半端なく、破界篇では異星人をフルボッコし、再世篇ではボスボロットの武装にまでなってしまった。
宇宙空間であろうがスーツすら着ないで颯爽と現れ、敵をボコボコにする姿はシュールを通り越してもはやギャグの領域である。
影の主役であるあしゅら男爵も幾度もイベント戦闘に参加、挙句中断メッセージまで担当する優遇っぷりである。

ちなみに前作組はZ世界の甲児については基本的に言及しない。
曰く「多元宇宙のマナー」らしいが、どう考えても権利上の都合である。
が、Z2世界の剣鉄也が既に死亡していると聞いた時は流石に取り乱していた。

第3次スーパーロボット大戦Z』では遂にミケーネの神々が登場。雑魚ですらHP2万越えで2回行動という強敵として登場した。
ただし原作の神話世界篇で登場した神々のみであり、ウラヌス神と最終回に登場した暗黒大将軍&七つの軍団は未登場。
ゼウス神もユニットとしてスポット参戦し、時獄篇ではルート次第では仲間になってくれる。
ただし神としての力はもうほとんど残っていないため、スポット参戦時よりはかなり弱体化している。
それでも機体、パイロット性能共に自軍の中では最強クラスなあたり、さすがは神様。
一応残ったエネルギーはかなり微弱なものらしく、力を温存するため戦闘時以外は格納庫で寝ているらしい。
Zシリーズの世界の全てを知っているようだが、自軍に対しては度々「君達自身で確かめるのだ」とVジャンプの攻略本みたいなことを言って煙に巻く。
本当に知ってるんだろうか。

天獄篇では、ゼウス神が正式に参戦。本作品でハーデス神と決着が付けられる。
また、中断メッセージにてシローに声がついた。おそらくミネバのついで録りだろう(声の担当は『機動戦士ガンダムUC』でミネバ役を演じた藤村歩氏)。


スーパーロボット大戦Card Chronicle

なんと『マジンカイザー』及び『マジンカイザーSKL』と同時参戦。
甲児が二人いるというややこしい事態となったが、おかげでクロスオーバーが豊富で熱い展開も多い。
こちらのあしゅら男爵はカイザー版の暗黒大将軍を偽物呼ばわりしていた。
甲児はともかくさやかの顔がそっくりなため、原作視聴済みでもどっちがどっちだかわかりにくい。
ゼウス神はまたしても仮初の身体で復活する。


スーパーロボット大戦BX

マジンカイザーSKL』と共演。今回は海底要塞サルード戦の後からストーリーが展開。
本作品でも光子力ビームがブレストファイヤーよりも強い他、ブレストファイヤーと光子力ビームが射撃武器となった…が、肝心の甲児の能力が格闘特化
事もあろうにウイングクロスしてない海動よりも射撃が低いというか使いもしないのに海動の射撃が高すぎる

オリジナル勢とSKLとのクロスオーバー(スパロボ補正)により、最終回の展開に大幅に改変が加わり、
アイラの予知によりDr.ヘルがあしゅらの自害を食い止めるものの、ミケーネの時代に作られた重力炉の力により暗黒大将軍が現界する。
砕けた言い方をすれば『マジンガーZ対暗黒大将軍feat.マジンカイザーSKL』とも呼べる展開となっている。グレートの出番ねえじゃん!!
ちなみに今回はミケーネの神々は暗黒大将軍のみの登場。ある意味『第3次Z』とは逆の展開である。


スーパーロボット大戦V

今回は何と言っても、本編で故人だった剣鉄也と設定だけ存在したグレートマジンガー、そしてスパロボオリジナルの新機体マジンエンペラーGの参戦が衝撃的。
土星エンケラドゥスにてチェンゲの竜馬と共に宇宙戦艦ヤマトと遭遇する超展開を経て仲間になる。
主人公のマジンガーZ&甲児くんはというと、中盤のヱヴァステージで参戦とスパロボシリーズでも最遅の登場となった。
これまでの真マ参戦スパロボをプレイしていると、時折垣間見せる甲児のおかしな言動やマジンガーZの不自然なパワーアップに違和感を感じることだろう。

真マジンガーZEROが同時参戦している関係で、本編には存在しない武装が追加される。
またオリジナル要素がかなり強く原作再現はほぼ最終話のみ。
ミケーネが復活し自軍は大苦戦を強いられる…というおなじみの展開で話が進んでいた矢先、破壊された筈のマジンガーZのパワーが急激に上昇。
神話の神々すら容易く消し飛ばす最強最悪の魔神へと変貌していく…というZEROの設定を踏襲した独自のストーリーが描かれた。


スーパーロボット大戦X

今作では異世界が舞台であり、甲児たちの住む世界は便宜上「平和の世界」と呼ばれる。
事実上の版権主人公(もちろんオリジナル主人公もいるぞ)であるワタルもこの世界出身。
…が、勿論この世界が平和というのはガンダムとかの世界と比べて、という話であり、実際は勇者特急隊と一緒に悪と戦っていた。
Dr.ヘル撃破後、あしゅらの血の儀式によって舞台となる異世界アル・ワースに甲児達も転移した…という設定。
そのため、熱海が舞台になることはなく、つばさも未登場である。
グレートマジンガーの初登場ステージ「偉大な勇者」は東映版「マジンガーZ対暗黒大将軍」をオマージュしたステージとなっており、
同作の名シーンを真マのキャラで演じる(声付き)という誰もが待ち望んだ展開に。
今作でもZEROと同時参戦だが、ZEROはZとは別に存在しており、終始敵対する(ifルートのみ、最終話とその1話前で自軍入りする)。
代わりに、ゼウス神の導きによって魔神皇帝を受け継ぐことになる。


余談

  • 公式ガイドブックによれば、最終回の惨劇の直後にゼウス神が降臨して何とかする予定だったとか。コン・バトラーVかよ
    結局幻に終わったこの展開はスパロボで実現することとなった。


追記・修正は本作の続編を待ち続けている方がお願いします。

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最終更新:2023年12月24日 17:55

*1 ただこれにGOサインを出したのはプロデューサーの責任も大いにあるため、続編ありきに見える「Z編」という企画を通したプロデューサー陣もお咎めを受けるべき事例である。