パチンコ

登録日:2010/05/01(土) 11:50:06
更新日:2024/04/18 Thu 07:51:53
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ここではギャンブルゲームとしてのパチンコを解説する。飛び道具の方はスリングショットを参照してほしい。


お金を払って小さな鉄のボール(パチンコ玉)を買い、それを掛け金コイン替わりにして増やしていくギャンブルゲーム。
増やしたパチンコ玉はお菓子などの景品と交換できる。換金はできない。だからギャンブルではない。いいね?


遊び方


球が出たらハンドルを捻り、真ん中辺りにあるヘソに入るとスタート。
一定の確率で抽選され、図柄が揃えば大当り。

下にあるアタッカーが開放し、一定の出玉が出たら大当り終了。
この大当りで確変(時短)に突入すれば、連ゾーンとなり連チャン開始。
パチンコはいかに確変(時短)を継続させるかが肝となっているが、継続率は元々決まっているので大体は平均的な連チャンで終わる。
打ち手はこれを見て楽しんだり、ガッカリしたりするのが基本。
パチンコの醍醐味はここにある。

歴史


古代から今のゴルフやゲートボールへ続く「球を転がして遊ぶゲーム」から派生したもの。
これが15世紀ごろに屋内で行われるようになったのが今のビリヤード。
18世紀にはそのビリヤード台にポケットが出来る過程で、
「弾を衝く位置を固定して穴に点数が設定され、傾斜が付いて玉が戻ってくる」 バガテル という変種が生まれた。
さらに盤面に釘が打たれたものが作られ(何故か ビリヤード・ジャポネーゼ (日本式ビリヤード)と呼ばれていたらしいが、一説によれば江戸末期には同じように釘が打たれた 玉転戯 と呼ばれる遊びがあったとか……)
「お金を入れると玉が出てきて、玉を正しい場所に入れるとお金が出てきてさらにゲームを続行できる」システムを備えて ピンボール へと発展したが、
大衆へ広まるにつれスペースの関係で垂直に向きを変えた ウォールマシン が生まれ、これがパチンコの直接の起源となる。
パチンコ となった過程は諸説あるが、一説には日本でお菓子を景品としてデパートなどに置かれたウォールマシンを見た子供たちが玉を打ち出す機構を指してそう呼んだのが由来とも言われている。


アニメとのタイアップ


90年代から『ルパン三世』などが存在していたが、2000年代に入ってからは『北斗の拳』、『新世紀エヴァンゲリオン』を皮切りに、
アニメや特撮とタイアップした台が続々とリリースされ、一大勢力を築いている。

パチンコ側はそのアニメ作品のファンを取り込むことができ、原作者側は著作権料が入る、というwin-winの構図である。
一方、アニメファンにはパチンコ嫌いも多く、「思い出の作品をギャンブルに汚された」と感じる人も少なくない。
とりわけ、近年では『世界名作劇場』など、大人の遊戯に登場させるにはどうなのかと思わせる作品もあり、物議を醸している。

しかしながら、収入の安定しない原作者にとって、古い作品でまた一儲けできるというのは魅力的な商談であり、
また、過酷な労働環境にあるアニメ業界がパチンコマネーで幾ばくか救われているのもまた事実である。
近年は『マクロスF』など、明らかに最初からパチンコとのタイアップを前提とした作品もあり、パチンコとアニメは抜き差しならぬ関係になりつつある。

本気でパチンコとアニメを切り離したいと考えるのなら、まずはアニメ業界のビジネスモデルの見直しから考える必要があるだろう。


主な用語


  • 特別図柄、特図
1つの機種につき2つまで付けることができる。
主に通常時に使われるのが「特図1」、確変中や時短中に使われるのが「特図2」である。

現在の下限は1/320、スマスロと違って影が薄い「スマパチ」は1/350。乱数は262144個まで可能な模様。
分母に応じ、概ね以下のタイプに分別されることが多い。
  • 300以上:ミドル
  • 200前後:ライトミドル
  • 100以下:甘デジ、遊パチ、デジハネ、ライト
最近はライトバージョンが1/130程度になっていることも多く、境目は結構曖昧。

過去には1/390台の「MAX」タイプと呼ばれるものも存在した。
実質下限の1/319.7や1/349.99を今もなお「ミドル」と呼ぶのはその時の名残。


  • 保留
スタートチャッカーに複数の球が入ると、1つの特図につき最大4つまでストックされる。
特図1と特図2を合わせると最大8つ。ヘソ入賞時に交互に振り分けて、通常時でも最大8個まで保留を溜められる機種もある。
それ以上入ると賞球として球が出るが、基本的には無駄打ちになるので打つのは止めよう。


  • 電チュー
電動チューリップの事。
主に台の右側にある、スルーに球が通過すると作動する電動サポート。
「電サポあり」の確変及び時短中に作動し、ヘソよりも球が入りやすいので持ち球が減りにくくなる。
大抵は「特図2」での変動となるが、「小当りRUSH」搭載機の場合は「特図1」での変動となることも。
タイミング良く打ち出し、電チューに入れ、持ち球を増やす技術を止め打ちと言うがやりすぎると店員に怒られる可能性があります。


  • 確変
確率変動の事。
いわゆる高確率状態で、大当り確率が通常時の最大10倍まで上昇。
一方で1段階(1/65536)しか上がらない機種もある。


  • 時短
電チューのサポートがある通常状態。『チャンスタイム』とも呼ばれる。
大当り確率は通常時と同じだが、電チューが作動しているので持ち球が減りにくい状態。
確変とは異なり、基本的に最大100回転までしか続かない。


  • 突然確変、突確
電サポ有りの出玉ナシ確変。
出玉は無いが、次回大当りが約束されている状態。


  • 潜伏確変、潜伏、潜確
電サポ無しの出玉ナシ確変。
見た目は小当りと変わらないが内部的に確変状態の事。
最近の機種に多い「小当りRUSH」と呼ばれるものも、内部的にはこの状態にあたる。


  • 突然通常、突通
主に電チュー入賞時に発生する、出玉ナシ通常の事。
出玉が無く、確変も終了してしまう、悲しい大当り。


  • 小当り
基本的に潜確のガセ。
…だったが、今となっては「1種2種混合」でVゾーンに進むアタッカーを開けたり、
大当り間に頻発させて出玉を増やしていく「小当りRUSH」に活用されることがもっぱら。


スペック


  • 一種二種混合
三共の『CRF戦姫絶唱シンフォギア』の大ヒットの影響で、最近の機種はほとんどこれ。
デジパチをベースに、羽根物のVゾーンを融合させた機種。由来はそれぞれが第一種、第二種と呼ばれていたことから。
主に時短中に高確率で発生する小当りで、専用のアタッカーの先にあるVゾーンに入れることで大当りを発生させる。
機種によっては初当りからVゾーンに入れなくてはならない実質二種タイプの場合もある。
小当りは大当りと違い、確率の変化を10倍以上に設定できるため、時短中の展開はデジパチよりもかなりスピーディー。


  • デジパチ
確変が搭載できるスタンダードタイプ。旧・第一種。
しかし、最近は『海物語』以外かなり少なくなった。
2022年時点の代表的な機種は『新世紀エヴァンゲリオン 〜未来(あす)への咆哮〜』など。


  • 羽根物
大当り確率等の概念が存在しない機種。旧・第二種。
現在はアムテックスの東京タワーと東京スカイツリーをモチーフにした『トキオ』シリーズなどを除いて絶滅に近い状態にある。
一定の場所に球が入るとV入賞となり大当り。つまり打つ場所を狙わなければならない。
また、大当たりを自力継続しなければならない機種もある。
難易度が高く、打ち手を選ぶスペック。
V入賞が1Rとして扱われるため、実質的な最大ラウンド数はデジパチなどより1つ少ない。現在の機種はこれに合わせて、ラウンドの表示が2Rから始まる。


  • 一発台
当れば一定の大量出玉を得られる機種をこう呼ぶことがある。大一の『天下一閃』を境に急激に増えた。
これらの機種は、『餃子の王将』シリーズのように役物を乗り越えた先にあるスタートチャッカーに入れて大当りの抽選を行うものや、
前述の『天下一閃』のように役物ですべてを決めるものが多く、
かつて存在した権利物(第三種)を擬似的に再現したタイプともいえる。


  • 一般電役
『ナナシー』でお馴染みの変態企業豊丸ぐらいしか出してないが、今も存在する。旧・第四種。
始動口がゲート、アタッカーが連動式で、大当り中に大当りが発生するのが特徴。


ラウンド振り分け


基本的にはヘソ入賞が特図1、電チュー入賞が特図2に割り当てられ、それぞれ大当りの振り分けが変わり、特図2の方が優遇される。

例1:CRヱヴァンゲリヲン7MRWA

特図1
15R確変(電サポ次回まで):40%
RUB15R確変(電サポ次回まで):1%
RUB12R確変(電サポ次回まで):1%
RUB6R確変(電サポ次回まで):1%
突確(電サポ次回まで):17%
15R通常(電サポ100回):40%

特図2
15R確変(電サポ次回まで):50%
RUB15R確変(電サポ次回まで):4%
RUB12R確変(電サポ次回まで):3%
RUB6R確変(電サポ次回まで):3%
15R通常(電サポ100回):40%

分かりやすく説明すると、特図2の時は出玉なしの確変が無くなっているのである。
これは元々「せっかく確変にはいったのに突確ばっかりで出玉が増えない!」と言うのを減らす、あるいはなくすためである。
機種によっては振り分けが変わらない物もあるがほとんどの機種は変わるので、打つ前にちょっと調べてみるのもあり。


例2:CRルパン三世7 H9AZ1

特図1
10R確変(電サポ次回まで):34%
4R確変(電サポ次回まで):35%
4R確変( 電サポ60回 ):1%
4R確変( 電サポ40回 ):1%
4R確変( 電サポ20回 ):1%
潜伏確変 潜伏中は突確となり、電サポ次回まで ):10%
4R通常(電サポ60回):3%
4R通常(電サポ40回):5%
4R通常(電サポ20回):10%

特図2
15R確変(電サポ次回まで):50%
10R確変(電サポ次回まで):2%
8R確変(電サポ次回まで):2%
6R確変(電サポ次回まで):8%
4R確変(電サポ次回まで):9%
突然確変(電サポ次回まで):11%
突然通常(電サポ60回):3%
突然通常(電サポ40回):5%
突然通常(電サポ20回):10%

2013~2014年を代表する機種の一つである『消されたルパン 394ver.』の振り分け。
少々ややこしいが、通常時は「左打ちで消化する確変」や、「右打ちで始まるが回数制限付きで、消化後に左打ちすることになる確変」がある。
当然フェイクとしての小当りもある。


例3:P新世紀エヴァンゲリオン シト、新生G

特図1・特図2共通
10R確変(電サポ次回まで、特図1消化):50%
2R確変(1.8秒開放、電サポなし、特図2消化):15%
10R通常(電サポ100回、特図1消化):35%

「小当りRUSH」搭載機の一例。
この機種の場合は、中央のヘソと電チューが特図1、右側のヘソが特図2に割り当てられており、常に両方の特図を消化しつつも、状態に応じて片方を分単位の超絶ロング変動にすることで、実質的に片方を機能させなくしている。
通常時でも確変・時短中でも「2R確変」に当選した場合に、大当たり後の電サポがなくなる。この間は特図2で消化し、専用のアタッカーで出玉を稼いでいく小当りRUSHが作動する。

ちなみに出玉ありの大当りが10Rしかないのは、「P機」のラウンド数の上限が10Rであるため。


確変のタイプ


機種によっては確変のタイプが大きく変わる。

  • ST
確変の回数が一定数決まっているタイプ。
現在はVアタッカーを使用してヘソ・電チューの確変割合を別々にする『V-ST』タイプが主流。
電チューの確変割合が100%になっているものが多いが、たとえ突入したとしても規定回数消化で確変が終了してしまう。


  • バトルタイプ
バトルをして勝てば連チャン、負ければ終了、と分かりやすいタイプ。
数字図柄が揃えば100%確変突入、特殊図柄停止時に通常大当りの可能性があるという機種も多い。
電チューからの通常大当たりは出玉ナシの場合が多く、次回大当りでの出玉が約束されない傾向にある。


  • ループタイプ
主に海物語シリーズが該当。一応前述のバトルタイプも該当する。
確変図柄ならば確変突入、チャンス図柄ならば時短と分かりやすい。
出玉が安定していることが多い分、確変突入率は低め。
最近は海系以外ではあまり見なくなってきた。


・遠隔
パチンコで有名なのが遠隔である。
遠隔とは強制的に大当りにしたり、大当りしなくするのが最もあるイメージであると思われる。
だが実際の所、遠隔してる店はほぼ無い(やってる店もわずかながらあり、こうした店は検挙されている)。

理由はバレると警察に捕まるから。

いやマジで。

遠隔や裏基板は法律で禁止されているのである
もう一つ、遠隔操作のための設備は整えるのに多額の資金が必要であり、売上をあげるならぶっちゃけ遠隔するより釘いじった方が早いのが現実である。

なのでパチンコを打ってる際に
激アツ外れたから遠隔だ
1000ハマったから遠隔だ
とか言うのは止めましょう。

激アツ外れた→所詮激アツです。当確じゃないので外れます。

1000ハマった→ミドル以上のスペックなら普通です。むしろハイミドル以上ならば2000ハマりも余裕であり得ます。
甘でも確率上1000ハマりはあり得ます。
パチスロのジャグラーだって1500ハマりますよ? あんまり騒ぐとバカ丸出しなので注意しましょう。


換金

だから換金できないっつってんじゃねーかよ(棒読み)

パチンコは換金ができない、よってギャンブルではない、という建前になってはいるが、実質的には擬似的に換金ができるようになっている。
パチンコ屋の隣に、物置か屋外トイレのようにひっそりと建っている小さな建物が換金所である。
店内の景品交換所で、換金用の景品(500、あるいは200円単位)に交換したのち、それを換金所に持っていって買い取ってもらう、という形になっている。
換金所は「古物商」、つまり、不要になった景品を買い取っているだけで、パチンコ屋とは無関係である、という建前になっている。
「三店方式」と呼ばれるこのやり方で、パチンコは賭博禁止法をすり抜けているのだ。


最後に

パチンコは紛れも無いギャンブルです。お金を浪費し過ぎないように無理のない範囲で楽しみましょう。
生活費に手を出したり、借金をするなどもっての外で、人生や人間関係に悪影響を与えることになります。
ついでに、パチンコ屋さんに行くときは必ず耳栓をしましょう。そうしないと確実に耳が遠くなります。最悪の場合聴覚を失うことも…

だからギャンブルじゃねえっつってんだろ!また殴られてえのかー!!


余談

転じて、運の要素が強く絡んだり、実力と関係なく結果を出る物を「パチンコ」と呼ぶことがある。


追記・修正しねーとかマジで遠隔だわ!

パチンコ店によっては飲食店を設けている店舗もある。

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最終更新:2024年04月18日 07:51