万次

登録日:2009/12/18 (金) 20:11:25
更新日:2022/09/14 Wed 13:45:20
所要時間:約 5 分で読めます






漫画『無限の住人』の主人公の素浪人。「卍」とも書かれる。


CV:関智一(2008年版アニメ)、津田健次郎(無限の住人-IMMORTAL-) 
演:関智一(舞台)、木村拓哉(映画)

元旗本・堀井重信の腰物同心だった隻眼の侍。登場時はニート。口癖は「めんどくせぇ」。
できるだけ「さん」付けする事が望ましい。年齢は心の中ではギリギリ二十代。
背中に「卍」の模様を描いた白黒の葬式幕みたいな着流しを着ている。
右目に縦、鼻の頭に横一文字の刀傷がある。(尚、目立たないが額にも薄っすらと傷がある)
髪型はボサボサの長髪を後ろで結んでいる。

概要

元は城勤めをしていた侍だったが、上司の不正を知りこれを殺害。
その後百人の追っ手を切り殺したことから、「百人斬り」の異名を持つ事になる。
なお、右目の傷はこの時に妹の夫につけられたもので、妹の前で夫を惨殺してしまったせいで妹は幼児退行してしまった。
その後、自分のせいで妹を死なせてしまった後は「百人の仲間を殺した償いに千人の悪党を斬る」と誓いを立てる。


ヒロインである凛の頼みを引き受け、用心棒として逸刀流やその他の剣人と戦うが、
万次さんは「これで悪党を斬ることになっているのか」と迷っている。


ちなみに妹に先立たれたせいか、万次さんはシスコンの気がある。
凛の依頼を引き受けたのも凛が妹「町」に似ているから。

呼び方だって一家言物申すものがある。

「大体だな、呼び方から違うんだ呼び方から、そこは「兄ちゃん」じゃなくて……「兄さま」だ!」

特徴


■不死身

万次さんは不死身である。
八百比丘尼と名乗る老婆によって体に「血仙蟲」と言う蟲を埋め込まれており、これによって不老不死の肉体になっている。
例え体の一部が切り落とされても、くっつければ元に戻る。

「不死身の剣士とか無敵じゃねーか」と思う人もいるだろうが、不死身といっても体を切られれば当然痛い。
本人は「死にたくても死ねない」とか言ってるが、案外死ぬ方法はたくさんある。
首を切り離されれば死ぬし、飢えれば死ぬし、体冷えても死ぬし、窒息しても死ぬので、そんなに無敵という訳でもない。
ちなみに血仙蟲の効力を無くす毒薬「血仙殺」には最も弱く、これを同じ不死身の閑馬永空に使われた際は、今まで切られた部分の傷が開くという恐ろしい目にあった。
この体質が漫画的においしいので、作中ではいつもいつもそれはもうボロクソにやられる。

こんな具合に、

序仁魚仏に脳天銃撃
黒衣に胴体真っ二つ
ハゲに罠に引っ掛かったところで短刀を投げつけられる
凶に底無し沼に引き込まれて刀を突き立てられる
川上新夜に匕首で切り刻まれる
槇絵姉さんに完膚なきまでにやられる
ハゲ三兄弟に六ヶ所もぶっ刺される
グラサンの剣で脳天貫通
吐に心臓グサリ

etc……etc……。

あんまりにもやられる為、「万次さんって雑魚なんじゃね?」などと、
人の温もりを忘れた冷たいマシーンのような輩が揶揄する事もあるが、登場人物は逸刀流を始めとしてみんな手練ればっかりである。

え? それじゃハゲ三兄弟とかはどうなるかだって? 多分あいつらも凄い剣士なんだよ!*1

そして万次さん自身「不死の体になってから腕が鈍る一方だ」とこぼしているので、元々の実力は今よりも高いところにあったに違いない。
っていうかそもそも前述の通り「百人の侍を切り捨ててきた」のであり、しかもこの頃は不死ではなかったので、純粋な戦闘力でやってのけたこと。

それに不死身になってからはあえて不死性を生かしたごり押しの戦法を取っている。

これらの事を総合すれば、決して弱いと言う訳では無い……と思う……多分、きっと。


しかしこの体質を作者も持て余したのか、「不死実験編」では捕らえられてプリンセス万次状態となってまともに戦うシーンが無かった時期もある。

■武器

万次さんはたくさんの変わった武器を所有している。(ロックマンの如く倒した敵から収集している)


その着流しの一体どこにそれだけの武器をしまってるんだ? ってくらい持ってる。
普通に考えたらあり得ないので、きっと中は四次元(re

  • 妹守辰政(いものかみたつまさ)
名工虎徹の手による刀、一本だけならまともに見える刀だが、二本揃うともうダメ。
なぜなら二本の刀を連結する事ができ、その威容はさながらビームナギナタの如し。
この刀にある事情から万次さんの中でも思い入れの強い刀。*2

  • 四道(しど)
パンクな人とは関係ない、小ぶりな刀。デカい十手のように二股に分かれている。
作者曰く「まともな神経だったら服の中にしまったりしない」
妹を切り捨てた浪人集団『新鮮組』の司戸菱安から奪った後、鎖をぶっちぎって改造した。

  • 烏(からす)
刀というより、その形状は手裏剣に限りなく近い。
中央に穴が開いており、そこに指を通してクルクル刃を回転させて用いる。
万次さんの前の持ち主*3はこれで胴体真っ二つにしたりした。
飛び道具を打ち落としたりするのに使っている。

  • 小天狗(こてんぐ)
短い柄の先にコの字に刃が付いており、片側が折れ曲がっている。「ん」みたいな形。
多数の刀を受け止めたり、木に登ったりする時に重宝する。

  • 阿吽(あうん)
槍。普段は二つにたたまれており、戦闘時に一本にする。出番は少なめ。
前の持ち主は宗理先生の絵を踏んでバラバラにされたハゲ。*4

  • 無銘(むめい)
小さい鎌の様な武器、二本が鎖で連結されている。
偽一に借りパクされた。

  • 男転(おころび)
作者自身が「何これ?」と言っちゃった珍妙な武器。剣の左右に鉤が付いている。小さい七支刀みたい。
凛に貸し出すが、その特異な形状からよくお尻に刺さるとの事。

  • 女蛇(めらび)
もはや刀剣かどうかも怪しい武器。
切れ味が悪く、人に刺せば抜けないと言うどうしようもない武器だが、切った時に肉を多めにこそげ落とすと言う性質がある。
対尸良戦で活躍。


この他にも刀から刀身だけが飛び出すスペツナズナイフチックな武器や、小天狗の片側が折れてないバージョン、ただのドスや匕首なども持ってる。
……とまぁ色んな武器があるが、一番の武器は万次さんの根性だと言うことを忘れてはならない。



余談

初代アニメ・舞台版の関智一と実写映画版の木村拓哉は同じ1972年生まれであり、2020年のアニメ映画『ドラえもん のび太の新恐竜』で共演している。

また、PS2ゲーム「侍」にて、条件を満たすと主人公の外見を万次さんにする事ができる。不死身ではないが。


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最終更新:2022年09月14日 13:45

*1 ちなみに不意打ちで脳天に矢を一発撃ち込まれダウン、残る二人に滅多刺しにされた。ほぼギャグ。

*2 妹の夫、斎藤応為辰政の使っていた刀。万次の片目を潰した刀でもある。

*3 逸刀流の重鎮である黒衣鯖人。変態生首フェチおじさん。

*4 手下を多数連れて罠まで張ってた小物臭い男、土持仁三郎。