中野昭慶

登録日 :2012/01/27(金) 23:03:58
更新日 : 2017/02/02 Thu 17:56:20
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中野昭慶は日本の特技監督である。




東宝特撮の三代目特技監督であり、円谷英二氏亡き後の東宝特撮を支えたスタッフの1人である。
主な監督作品に「対ヘドラ」から「ゴジラ(1984)」までのゴジラシリーズ、「日本沈没」等の作品がある。


【来歴】
1935年満州生まれ。東宝には1959年に入社し、助監督となる。
1962年の「キングコング対ゴジラ」より特撮班に配属。円谷英二に気に入られたらしく、以降実質的に特撮班専属となる。

1969年、「クレージーの大爆発」で特技監督デビュー。1970年代から1980年代の東宝特撮を川北監督と共に支える。

「竹取物語」以降、特撮監督からは引退している。


【作品、作風について】
「爆発の中野」 の異名があり、その名の通りダイナミックにして鮮やかな爆発に定評がある。
特に「メカゴジラの逆襲」のセットに穴を空けての爆発や、「東京湾炎上」の鮮やかな爆発と炎は一見の価値がある。

また、「日本沈没」に代表される災害・スペクタクル物に強く、「日本沈没」の特撮はアジアの映画祭で賞を取ったらしい。

ゴジラシリーズでは、世の中はヒーロー全盛期でゴジラもそういう路線を取っていたことから殺陣を導入し、肉弾戦を主体にした演出を手掛けている。
ここらへんは光線主体で接近戦は野性味溢れる演出をした川北監督と対照的である。

また、予算が限られた「ゴジラ対メガロ」のような作品では、
一点豪華主義と銘打って特定の見せ場に集中的に力を入れて全体を盛り上げるという手法を使っている。
結果、使い回しまくりでグダグダしてると批判されがちなメガロでも、上記の手法で撮られたオープンセットによるダム破壊シーンはそれなりに評価されている。

反面、細かい場面や光学合成には弱く、合成は川北氏に任せていたり、見事な場面の次の場面がやたらショボかったりとややバランスが悪い時はある。


【評価について】
その良くも悪くもダイナミックな特撮や、予算が少なく子供向け路線を取っていた1970年代ゴジラシリーズの特技監督であったせいか、
かつてはやたら酷評されていた。

特に1980年前後から活発だった特撮のリバイバルブームでは、1950~60年代の作品の再評価が進む一方、1970年代の作品は代わりに評価が著しく低かった。
中野氏はそういう時代の流れのとばっちりを受けた恰好である。

現在では1970年代の作品も時代背景も含めた再評価が進んでいるので、前よりは評価も上がってきているようである。


【その他】
本人は気さくで人の良い性格で、上記の酷評されてた時代ではその評価を甘んじて受けてたらしい。
また、近年では雑誌取材やDVDのオーコメや特典映像にも度々出演している。

北朝鮮に一部のスタッフやスーツアクター共々呼ばれて、怪獣映画「プルガサリ」の特技監督を務めた。
そのせいか「プルガサリ」は日本でもビデオやDVDが発売、レンタルされており、日本で気軽に見られる数少ない北朝鮮映画になっている。

フリーの時期があり、その時期に東映の戦争映画の特技監督もしている。
東宝特撮の特技監督はあまり他社作品には参加していないため、結構珍しい。

「日本沈没」の撮影では、荒れた海の表現のために水にビールを混ぜた(水が泡立ちやや粘りも出るらしい)。
そのためにプールの周りは酒臭くなり、酔うスタッフもいたとか。

近年、自伝も発売された。



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