洋ゲー

登録日:2011/10/18(火) 16:14:02
更新日:2024/02/12 Mon 15:56:22
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洋ゲーとは、外国産のゲームのこと。
主にアメリカやヨーロッパ産のゲームを指し、アジア産のゲームはこのようには呼ばれない。

歴史は古く…というかコンピューターゲームの元祖は当然洋ゲーである。
  • RPGの開祖であるWizardry
  • FPSというジャンルの認知度を高めたDOOM
  • 箱庭ゲーの元祖Grand Theft Auto
…といったように、ゲーム業界に礎を築きつつ今なお絶大な人気を誇るゲームもある一方、黒歴史も相応にある。



洋ゲーのこれまで


洋ゲーが日本に流通し始めたのは1980年代中頃。それまでコンピューターゲームといえば、専らパソコンを持つ大人が楽しむものであった。
また、ファミコンというプラットフォームが無かった当時は、国内においてコンピューターゲームという物自体が割とニッチな市場だったために、ユーザーへの配慮が欠けたソフトも少なくなかった。

簡単に言うと、当時は国内向けにローカライズ(翻訳)されたゲームが少なかったということである。
正規の代理店から購入したにもかかわらず、海外版のディスクに操作説明のペラ紙一枚つけただけ…なんてのもよくあった。

これは日本語版OSのパソコンでそのまま海外のゲームがプレイ出来るため生まれた問題ではあったが、やがて日本語の詳細な説明書が作られたり、パッケージやプレイ中の言語表示を日本語に差し替えられるなどのローカライズがなされるようになっていった。

また、1980年代はインターネットはおろかゲーム雑誌などの情報源もほとんどなく、面白いゲームを見つけられるかは博打に近いものがあり、クソゲーを掴まされることも多かった。

このような問題もファミコンのヒットと普及をキッカケに日本のゲーム市場が拡大し、海外のメーカーが日本市場へ本格的に参入し始めた結果、

ローカライズには金がかかる

それなりの量が売れないと元がとれない

売れそうなソフト以外はローカライズを諦める

といった循環が生まれ、現在は日本未発売の直輸入品でもない限り、ハズレを引くことは少なくなっている。

一方で、21世紀になってからは、Steamなどゲーム販売プラットフォームや、管理ソフトの普及が洋ゲーの普及を後押ししており、ローカライズされていない小規模メーカーやインディーズゲームの購入も容易となった。
また、日本国内のメーカーによるローカライズに頼らずに、予め日本語が収録されているゲームも珍しくなくなっている*1
こうした事情もあり、更に近年は洋ゲーの情報も日本によく流れてくるようになった結果、昔のようにわざわざ「洋ゲーコーナー」を作って分けることもなくなりつつある。


CEROとの関係


家庭用ゲーム機の場合はCEROの審査を通す必要があるため、内容によっては修正が入る。
これは国ごとに表現規制の内容に差があるためで、最初から世界展開を考慮した大作でも、各国語版で表現に差が生まれることがある。
よく規制に引っ掛かるのは残酷ゲームで、日本で展開するために描写に制限が掛けられることが多い。以下がその一例で、
  • オリジナルだと民間人が殺せるのに日本版では殺せない
  • 首が吹き飛ばせず血が出るだけ
  • 血の色が青や緑に
  • 切断面が黒く塗りつぶされている
…といった具合であるが、極端な場合ではイベントそのものが削除されるなど、ビジュアルだけでなくゲーム内容そのものが規制されるものもある。
ターゲットの年齢層によっては、Z指定で発売して表現規制無しでローカライズされることも最近は増えてきている。

また、修正するとゲームとして成り立たないとして、日本での発売自体ができなかったり、修正が大規模で発売が延期されたりするものもある(DEAD SPACEやGears Of War2など)。

このためリージョンフリーのPS4、PS3、PSPなどでは北米版を、XBOXOne、XBOX360などではアジア版を求める人も多い。
当然日本語表記でないが、それでも欲しいという人が少なからずいるということである。

もちろんPCゲームについては目立った規制はなく、ローカライズは各メーカーの意志次第となっている。



近年の傾向

近年洋ゲーの台頭は目覚ましく、日本国内においても知名度が高くなっている。
特にビジュアル面での進化が著しく、息を呑むような美麗なグラフィックなものも多い。
高品質なグラフィックを活かせるアクションゲームやFPS、TPSの他、そもそも国産作品が少ないSLGなどの人気が高い。

アメリカなどはそもそも自国の市場規模が桁違いだったりするので、予算のかけ方もまた桁が違うし、
先に述べた通りきちんとローカライズするには金と手間がかかるので、国外から入ってくるタイトルはそれなりに力の入った良作であることが多いのも洋ゲーが魅力的に見える要因だろう。

また、そういう文化なのか、日本のような美少女やフェミニンな少年はあんまり登場せず、ゴツイ男たちがゴリゴリ戦う硬派なゲームが多い。
またファンの間ではネタとして「洋ゲーにガチの美女は出ない」と冗談交じりに言われる事がある。
まぁ全体的に若くて美男美女の多い和ゲーと比べてゴッツイ(濃い)女性が多いのも事実である。慣れると可愛い子も居るんだけどね。

一方で、洋ゲーではあるのだが、日本の作品に影響を受けたアニメ風グラフィックやJRPG風のシステムを採用した作品も登場しており、必ずしも、「洋ゲー=硬派」という訳でもなくなってきている。



最近の良く知られたゲーム


  • Grand Theft Autoシリーズ
箱庭ゲーとして絶大な人気を獲得したハチャメチャなゲーム。

  • GOD OF WARシリーズ
美麗なグラフィックとロードなしのアクションゲーム。

大人気TPSゲーム。2は日本の発売が危ぶまれていた。

すごい数の賞を受賞したアクションアドベンチャー。続編のグラフィックは見もの。

初代が700万本以上売れたステルスアクションゲーム。2のおかげでイタリアへの旅行者が増えたとか。

ポーズ画面が存在しない、頭より手足を狙う方が効果的等、従来のTPSとは違ったシステムで人気を博している。現在2まで販売中。日本では完全発売禁止。
興味のある方は北米版かアジア版を。wikiにいけば全文が和訳されているので心強い。

世界で爆発的なヒットとなったFPS。
CoDの名前を冠しているだけで出る作品出る作品バカ売れで2010年間最多売上を記録。
まだまだ続編が制作されているモンスタータイトル。

64人対戦や搭乗兵器など、溢れ出るお祭り感が特徴のFPS。
最初期の作品から和訳版が出てたり、グロ表現が控え目と日本には優しい。CoDとは今日も熱い火花を散らしている。

めちゃくちゃ広大なマップにwktkが止まらないゲーム。
21世紀に入ってからの作品は拡張性の高さでも有名。

リアル北斗の拳。3はElder Scrollsと開発元が一緒なので、ゲームシステムがそれとなく似ている。広大な(かつ汚染された)大地にワクワクするゲーム。
尋常じゃない数のバグに定評がある。

主人公がチート能力を持つアクションゲームで、垂直の壁を走ったり、ヘリに飛び蹴りしたり、人で的当てしたりなどできちゃったりする。詳しくは項目参照。

制作資金はクラウドファンディングで調達し、販売はSteamで全世界にという、ネットワークで世界中がつながっている時代を象徴するようなインディーゲーム。
MOTHERシリーズと東方Projectに影響を受けたという作風は一般的な「洋ゲー」のイメージからかけ離れており(あえて言えば主人公が特定の人種をイメージさせないデザインになっているくらいか)、「和ゲー」「洋ゲー」というくくり自体が無意味になる時代の到来を予感させる。


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最終更新:2024年02月12日 15:56

*1 ただし、自動翻訳レベルの日本語である場合も珍しくないが。