特級厨師試験(中華一番!)

登録日:2011/06/09 Thu 14:39:23
更新日:2024/03/26 Tue 20:45:40
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特級厨師試験とは、漫画『中華一番!』の単行本第4巻〜5巻にて行われた、特級厨師の資格を得るための4年に1度開催される試験である。

【そもそも「特級厨師」とは】

作中における中華料理界の最高称号で、これを取得した者には料理界で最も日の当たる道が約束される
省や料理の種類別に認定され、広州だけでなく四川・湖南などの各省の特級厨師、面点(点心)師版である特級面点師などもいる。
この中でマオは最難関と言われる広州特級厨師に挑んだ。
ちなみに湖南省特級厨師はカラオ(餃子兄弟の兄の方)、山西省特級面点師はシェル、そして四川省特級厨師はショウアンがそれぞれ修得している。
なお、アニメ版ではショウアンは上級厨師という設定に変えられている。カラオは特に語られなかった。特級厨師を倒した後に特級厨師を目指すというストーリーが変だと判断されたためか。

合格者には龍(青龍)に「特」の紋章があしらわれた特別なコックコートが与えられる。
紋章のデザインは龍以外にもあるようで、後に四川省特級厨師は亀(玄武)に「特」の紋章であることが判明している。
この理屈でいけば恐らくは他の四聖獣である朱雀白虎の特級厨師の紋章も存在すると思われる。
ちなみにこの紋章、付ける場所はどこでもいいらしい。
基本はマオのように左腕に付けているが、チョウユはマントに付けている。

また、特級厨師は「料理で人を幸福にする」事が大前提の使命であり、料理と関係が無い場面では、「無闇に特級厨師の権限を振りかざしてはいけない」という暗黙のルールがある。
劇中では特級厨師を騙ってその権限を悪用し、福建省などで悪行三昧をしていたニセ特級厨師、ウォン・セイヨが登場したが、もし本物だったとしても、特級厨師の面汚しとも言うべきその行為は即資格剥奪・投獄モノの言語道断の行為である。*1

ちなみに、現実の中国でも1988年まで同じ名前の資格は実在した。が、これは最上級とはいえ単なる調理師免許なので、作中のようにあれほど絶大な権力を握れたわけではない。
とはいえ同国の調理師にとっては憧れ、かつ雲の上の資格であることには違いなく、持っていた人は尊敬されていただろう。
日本にも特級厨師がいるという触れ込みのレストランは何軒かあるようなので、その腕前を実際に堪能することも夢ではない。


【試験】

試験の数日前に、前もって2つの課題が与えられる。
「何の料理を作るのか」と、「その料理で何を表現するか」である。そして試験当日までに案をまとめ、準備を済ませるのだ。
ちなみにマオの師匠チョウユの時の課題は、「粥」と「青春」。どのようにクリアしたかは語られなかった。
あまりヒントを与えすぎてはアンフェアで、マオのためにもならないと思ったのだろう……たぶん。*2

リー提督の推薦でマオは特級厨師の試験会場に向かう。助手としてメイリィも同行するが……。



◇予選

課題は「麺」
そしてもう一つの課題は「国士無双」
つまりは、自分がNo.1だと思う麺を作り、そしてこの麺のどのような点が「国士無双」を表していると言えるのか、をアピールして審査員に納得してもらわなければならない。

5人が通過したらそこで試験終了という条件付で、次々と4人の料理人が己が理解で課題をクリアしていく。
諦めて会場を去る料理人*3もいる中、マオは時間ギリギリで、鹹水(かんすい)*4を使った、非常に歯ごたえがある麺を完成させる。
それを味付けしたラードだけを纏わせたスープ無し、現在で言うところの油そばやスパゲッティペペロンチーノに近い料理を出した。
時間がかかったのは、挽きたて、打ち立てにこだわったので、わざわざ会場で麺打ちをしたから。
そして「豪傑、韓信が『国士無双』たりえたのは武器や鎧ではなく本人の身体そのものが強かったから。
この麺はスープや具に頼らず、麺だけで美味しいことで韓信を表現した」
と示し、見事に合格。本選に出場するのだった。

ちなみにアニメ版では下記の4名の合格の後、マオが完成の宣言をする直前にモウコという男が名乗りをあげるという改変がある。
彼が出したのは東坡肉(トンポーロウ)*5をメインに、山海の珍味で飾り立てた豪華な麺。
彼曰く「わが国が誇る『国士無双』の一人である蘇軾(そしょく)を表現したもの」*6
味そのものは合格だったが、審査員の答えは……。
「蘇軾は決して驕らず、自分を飾り立てることのない人物だった。これは蘇軾にふさわしくない」
……ということで、モウコは失格となり、マオが審査を受けられることとなった。

マオの他には、以下の4名が本戦に出場。
後に準レギュラー兼マオのライバルにして親友となる少年・フェイ。
予選の課題は、前日に蓮の花にくるんで寝かせた麺生地を、20回以上も折り畳んだ“龍髭麺(ロンシャオミェン)”という髪の毛のように細い麺をピーナッツ油で揚げて、砂糖をふってお菓子のように仕上げた華麗で繊細な料理。
一見「国士無双」と程遠い料理だが、この料理が表現したのは「国士無双」の対になる「絶対佳人」(ぜったいかじん)
「夫婦は表裏一体。*7『絶対佳人』は『国士無双』から切り離せない一体のもの」として、その技術と逆転の発想が認められ合格。

「陶江館」の荒武者・ハン。
予選の課題は、牛・豚・鶏の油ギトギトの超スタミナスープと極太麺、今で言うところの二郎系ラーメンを拵え、「国士無双」らしい豪快さを表現して合格。
曰く「昨日の病人も今日は『国士無双』の大豪傑」

「伴林酒家」の副料理長・タン。
チョウユにも匹敵すると言われる技量を誇る、本大会の最有力候補。
予選の課題は、八宝菜のあんかけ麺。仁・義・礼・智・信・忠・考・悌の『国士無双』に求められる美徳の文字を具に彫り、その味と高い技術力を評価されて合格。

広州料理界の魔女・チェリン。
予選の課題は、カエル・蛇・ウサギ・ハト・キジ・サソリ・コウモリなどと言った、ゲテモノ「野味」を具にした、今で言うジビエラーメン。
『国士無双』の豪傑が食べるような野趣あふれる大胆さと、バラバラの肉の味を一体にした絶妙に調合されたスパイスによる味のバランスの繊細さの両立を評価され合格。



◇本選

本選の課題は引き続き麺。
だがもう一つの課題は「否麺」……すなわち、麺にあって麺にあらず。
この課題に合格した者が、特級厨師の資格を得る。

審査委員長は、マオの母「仙女」パイのライバルにして親友の「女虎」レイカ。*8

四川に「仙女」パイあり、広東に「女虎(女豹)」レイカあり、と謳われていた、パイと双璧をなすとまで言われた凄腕の女傑である。
ありあまる才能がありながら、自他ともに厳しかったためただ1人の弟子すら育てなかった伝説の料理人。

本選では、レイカから一つの特殊なルールが発表された。
それは「受験者同士がお互いの料理を実食し、採点する」というもの。
ライバルの作った料理を私情を交えずに評価する公平性を求めるものだ。

課題に従い、マオたちは各々料理を作り上げていく。
途中である人物の妨害を受けるも、フェイのおかげで見事に乗り越える。

そして遂に、「否麺」料理が完成した。


◆実食

  • 一番目
チェリンの烏賊墨(イカスミ)ビーフン
課題はクリアしており、普通に食べても充分に美味しい料理だった。
……はずなのに、なんと彼女は料理の中に、強い常習性を持つ「芥子(ケシ)の実」から取れる乳液(※アヘンの原料)を混入していたのだ。
更には、マオに対する妨害工作(味覚が麻痺するツボにこっそり針を刺していた。)まで発覚。
これを考えると、予選で作った麺にもまさか……?
この言語道断なゲスの所業が露呈した結果、チェリンは料理人の資格を剥奪され、広州より永久追放処分を受けることとなってしまった。

なお、チェリンはレイカと旧知の仲っぽい発言つまり結構なオバサゲフンゴフンや、その「どんな手段を用いてでも人に料理を食わせる」という卑怯な手段から、裏料理界との繋がりを匂わせており、続編の『真』にて裏料理界のメンバーとして再登場することが期待されていた……が、結局登場しなかった*9

ジビエ麺や、火薬の圧力で生地を網から押し出させて麺にする奇抜な調理など技量はとてつもないものを持っている。
卑怯な手段なんて使わずに真っ当に勝負していれば合格も夢じゃなかったはずなのだが…。
……ぶっちゃけ、この人一体何のために試験を受けに来たんだ?
本当は特級厨師の地位なんてどうでも良く、因縁あるレイカの試験をメチャクチャにしてやろうとでも考えていたんだろうか?*10


  • 二番目
タンの耳朶(マオアルドゥ)
小麦粉の生地を使い、麺の型を変えたマカロニパスタのような料理。

しかしハンからは「食べるまでもなく失格」「通常通り小麦粉を使い、ただ形を変えただけ」「発想が安易」……と、それはもうオーバーキル気味にボロクソに言われたばかりか、なんとフェイやマオにも一口も食べてもらえずに失格となってしまった。
他者の料理であっても素直に評価することの多いマオですら箸をつけもしなかったことから、余程呆れられていたらしい。試合開始前に勝利宣言するなど、あれだけでかい口を叩いておきながらこの体たらくじゃ、そりゃ呆れれられるだろう…。

実はタンの広州特級厨師試験は今年で3回目
マオの師匠チョウユに匹敵するとまで言われる技術を持ちながらも、タンが今まで、そして今回も合格できなかったのは、この発想の貧困さのためと思われる。
ちなみに予選の料理も、「国士無双」に求められる性格の漢字を具に彫るだけで特に味などに工夫は無い、というアイディア的には微妙なもので、合格できたのは総合力が高かったためといえる。

なお、作中の時代背景は鎖国状態で食に異文化をあまり取り入れられられなかった環境であるため、マカロニやパスタは十分新しい料理と言えるように思える。
が、そもそも中華における「麺」とは小麦粉そのもの、ひいては小麦粉を使った料理全てを指す。「麺」という漢字は、「麦」と「面」を組み合わせたものである。つまり、小「麦」粉を練って、「面」状に伸ばして作るものだから「麺」と呼ぶ。餃子やパンも、中華では「麺」なのだ。
彼の前に失格になったチェリンも、「小麦粉を麺状に仕立てて作るから“麺”であり、自分は米粉を使うことで否麺の条件を満たした」と説明している(そして、最終的にはゲスな行為のために失格となったものの、料理自体は試食してもらえている)。
小麦粉を何も手を加えずそのまま生地にしている時点でその料理は「麺」の範疇を出ておらず、テーマに沿ったものではないのだ。
ただし、「小麦粉を使うこと」自体は悪い事では無い。
小麦粉に何かしら別の食材を混ぜて小麦粉を「主役」にしない工夫をしたり、小麦粉の加工を独自にして違いを出せればテーマの「否麺」にはなるだろう。
後に小麦粉と混ぜて作ったショウアンの豆腐麺、アルカンの水牛麺が登場してるが、これらは試験に出しても文句無しに合格であっただろう。
タンの場合はあまりにもオリジナリティがなさ過ぎる事が問題なのである。

さらに、マオアルドゥはタンが独自に発案したのではなく、料理法は人から教わったもの
それに加えて、味付けに使ったのも彼が働く「伴林酒家」の秘伝のタレ。つまりは悪く言ってしまえば、彼なりの哲学とか独創性などが何一つ現れていないありものでしかない
そのことはタン自身も料理の説明をする際にドヤ顔で言及しており、あるいはそれも失格とみなされる要因になったのかもしれない。
仮に料理自体が誰かと同じものであっても、それがタン自身のアイディアによるもので、「なぜこれが否麺なのか」についてしっかり納得のいく説明ができていれば、あるいは何かしら独自色を出し、既存の麺とは異なるものがあると感じさせられれば、試食もされずに終わることもなかったかもしれないが……。

試験の「麺にあって麺にあらざる料理を作れ」という課題は、明らかに既存の麺の常識を覆す新しいアイディアを求めている
だからいくら珍しくても他人から教わった料理を、何一つアレンジもせずそのまま作っただけでは課題の要求を満たしていない、理解していないといわれても仕方がないだろう。


  • 三番目
出されたのはハンの牛筋麺。
あんかけの中に歯ごたえのある牛筋で作った麺が隠れている豪快なもの。
あんかけのとろみで滑らかに口の中に入り、肉汁と炒り卵あんが一体となって旨味を演出する逸品。
発想はシンプルだが味は抜群で、「牛肉が麺の形で口の中に入ってくるだけなのに全く新しい食感だよ」とマオの舌を完璧に唸らせ、フェイにさえ「くやしいが(現時点では)最高の味」と言わしめたほど。


  • 四番目
フェイの馬鈴薯(ジャガイモ)麺。今で言う冷麺に近い料理。
冷たい唐辛子味のスープに、馬鈴薯で作った麺が入っている。
本場韓国の冷麺はそば粉を使った麺が主流である為、どちらかと言うと現代では盛岡冷麺のそれに近い。
ただしこの時代はもちろん盛岡冷麺など影も形もなかった時代なので、事実上時代を先駆けたフェイのオリジナル麺料理と言っても良い。
そのコシの良さはマオが予選で拵えた鹹水麺をも凌ぐほど。
馬鈴薯でんぷんで作った麺はコシは最高だが、暖かいスープではすぐにふやけてしまうため、冷たいスープで食べる。
馬鈴薯麺がアッサリ味なので、味のパンチを効かせる為に唐辛子たっぷりのスープで食べるのだが、ひんやり冷たいスープとアッサリした麺のバランスによって程よいピリ辛味となっている。
もちろんフェイ独自のアレンジも加えられており、隠し味に裏ごしした南瓜(カボチャ)が麺の中に練り込まれている。
馬鈴薯100%の麺は作るのが非常に難しい*11上に、少しでも南瓜の量を多くしてしまうと、味のバランスが崩れる上にコシも損なわれてしまうため、予選の龍髭麺に劣らず繊細な料理と言えるだろう。


  • 五番目
マオの(ナマズ)麺。
泥臭さの無い淡白な味の鯰のすり身で作った麺の中には、コシを出すために細かく裂いた(スルメイカ)の芯が一本一本に入っている。
ちなみに、鯰麺は試作の段階では鯰のすり身のみで作っていた。
この時点では極細のカマボコ*12みたいなもので、生麺の時点では問題は無かったが、温かいスープに入れるとコシが損なわれてしまうことをメイリィに指摘され改良した。
メイリィはこの時に鯰麺を改良する所を見てたはずなのに…
ちなみに、スープは鯛のアラと魚醤で出汁を取り、具も鯛のチャーシューと、オール魚介類で作られた贅沢な麺料理でもある。


◇結果

相互採点制により、「マオ・九点」、「フェイ・九点」、「ハン・十点」となった。
最高得点となったハンの勝利…
…かと思われた。


レイカ「残念ながら、そなたは特級厨師試験不合格だ…。」
「速やかに退散せよ。」

……しかし、実はハンは、マオとフェイがそれぞれハンには五点ずつ入れたのに対し、それぞれの料理に十点満点中たった一点しか入れていなかったのである。
つまり、ハンは特級厨師の資格に目が眩み、わざと低い点を付けたのだ。
ちなみに、マオとフェイは、それぞれ互いには八点入れた。
もしもハンが正当に点を入れたならば、確実にマオとフェイの点数は十点以上にはなっているはずである。
これでは完全に言い訳不可能の不正行為である。ハンはバレないとでも思っていたのだろうか……

なお読者からはしばしば「フェイがハンの料理を「(上記の通り)最高の味」と言っておきながら五点っておかしくないか?」と突っ込まれるが、これは単純に「ハンの料理は美味かったが、マオ(フェイ)の料理はもっと美味かった」というだけのこと。

更に言うならば、レイカは「相互採点で一番点数の高い者を合格とする」「この(5人の)中の一人を合格とする」とは、一言も言っていない。
この試験はあくまでも他人の料理を正当に評価出来るかを試すもので、点数そのものはオマケに等しかったのだ。
そして、不当な評価をした=正当な評価をすれば自分の方が劣ると暗に認めたということで、この後の最終試験で試された「自分の料理に対する自信」という面でも問題があっただろう。

他人の料理を純粋に評価できなかったハンは、不合格となってしまった。
この際、不当な点数を入れたにもかかわらず、「オレは勝ったんだぞ」と開き直るハンの姿は、レイカの叱責通りの言語道断の「愚か者」である。*13

結局、ハンは料理の「腕」ではマオ達に決して負けてはいなかったが、自分自身の「心」に負けるという結果となってしまった。
もしもハンが自身の舌と心を裏切らずに、マオ達に正当な点数を入れていたなら、点数上は負けたとしても、結果はまた違っていたかもしれない。
自身のおこがましさに後悔の雄叫びを上げたハンだが、スッキリした表情で四年後の再起を決意し、潔く去っていった。
ちなみに、アニメでは去る間際にマオ達に謝罪しており、原作以上に爽やかな結末となっている。
ハンの技量は今でも十分なものだし、更に「心」を鍛え直したなら四年後はきっと合格できることだろう。
そもそも特級厨師をあと一歩で名乗れるだけの「実力」自体は、本戦に進出した時点で既に証明されているのだから……。


そして最後は自分の料理を自己採点。マオ、フェイ、共に「十点」。
これは、料理人としてのプライド、つまり「コレが自分の作れる最高の料理だ!」と胸を張って言える「自信」を試されていたのだ。


結果、二人は晴れて特級厨師の資格を得たのだった


【余談】

そしてこれ以降、マオは特級厨師の身分を隠して旅立つが、
旅先で問題が起こる
→そのたびに料理でそれを解決
→最後に「特」のマークを出して人々がひれ伏す
……という水戸黄門』的展開がしばらく続くことになる。



余談だが、ハンとタンは、その後『真』終盤の紫禁城の料理大会にてモブ扱いであったが再登場している。
そして『極』でも、マオの回想でハンがチラッとだけ登場していた。



課題「追記・修正せよ」

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最終更新:2024年03月26日 20:45

*1 パイに対して悪辣な行為をしたショウアンだったが、特級厨師としての責務は彼なりにちゃんと果たしていたようである。

*2 この時のチョウユは、興味津々の様子といったふうのマオとメイリィを見て非常に決まりの悪そうな顔をしていた。「青春」という課題からして何が今語るにはこっ恥ずかしい内容、ひょっとしたら亡きメイリィの母に向けたラブコールのようなものだったのかもしれない。

*3 事実上の棄権。

*4 ラーメンの麺の生地によく入れられる、アルカリ塩を溶かした水のこと。

*5 現在で言う所の豚の角煮。皮付きの豚バラ肉を一度揚げるか茹でるかして余分な油を取り、醤油と酒と砂糖で煮含めた料理。

*6 蘇軾は政治家、詩人として名を残した人物だが、東坡肉の創始者でもある。蘇軾は蘇東坡とも呼ばれたため、これが料理の東坡肉の名の由来となった。

*7 アニメでは「二人で一対」としていた。

*8 アニメでは「女豹」と言われていた。

*9 代わりに彼女の上位互換とも言うべきシャンが登場しているが。

*10 実際、「なにが特級厨師よ…!」と特級厨師そのものを否定・冒涜するような発言をしている。レイカやパイに相当恨みでもあったのだろうか?

*11 普通は小麦粉を繋ぎに使う。フェイのように馬鈴薯100%の麺は普通ではほぼ不可能に近い。

*12 最近は現実世界でもこれに近いだろう「魚麺」が市販されている。

*13 レイカの方も「そなたのあんかけ牛肉麺、実に見事であった」「非の打ち所なき実力」と、きちんとハンの顔は立てており、ハンがこのような不正行為をしてしまったのは彼女にとっても残念だったようだ。