渋井丸拓男

登録日:2010/08/07 Sat 20:17:33
更新日:2024/04/14 Sun 16:39:26
所要時間:約 6 分で読めます




俺、渋井丸拓男
略してシブタク

へへ…付き合ってよおねーさん


\タクそればっか/
\まー本名だし/


渋井丸(しぶいまる)拓男(たくお)とは、『DEATH NOTE』の登場人物。

◆概要

通称シブタク。取り巻きからは「タク」「シブタクさん」とも。
某抱かれたい男No.1常連のアイドルとは全く関係はない。
愛車はヤマハ・マジェスティ。

清潔感のない髪型に無精髭、加えて出ッ歯にケツアゴと、お世辞にもカッコいいとは言えない容姿のチンピラ。
いわゆるモブキャラに毛が生えたような超脇役の1人でしかないのだが、その登場シーン僅か4ページ(うち8コマ)に凝縮された謎の存在感やインパクトから妙な人気を博し、
同作品のモブの中でも屈指の人気キャラクターとなっている。
二次創作においてはMAD動画の素材としても非常に人気。

◆劇中での活躍

登場は1話。
彼の作品における役割を一言で言うなら、実験用のモルモットである。

取り巻き達とバイク(ビッグスクーター)でコンビニに現れ、上記のセリフと共に通り掛かった美人な女性を集団でナンパ。
描写から察するに常習犯であり、「困ります」と逃走する女性をバイクでしつこく追い回そうとするなど、その手口は悪質。

しかしこの時、偶然にもコンビニ内にいた、後に大量殺人犯「キラ」と呼ばれる一人の高校生にその一部始終を見られていたことが運の尽き。
自分が拾った『デスノート』の「名前を書かれた者が死ぬ」が本物か確かめるべく、その高校生にその場でノートに名前を「事故死」という死因と共に書き込まれ、
その直後、信号無視して急に飛び出してきたバイクを避けきれなかったトラックに跳ね飛ばされ、まさしくノートに書かれた通りに「事故死」してしまった。
この一件が、その高校生に「デスノートの効力は本物」という確信を持たせた一方で、「他人を死なせてしまった」という苦悩を彼に背負わせることとなった。

なおこんなのであるが仲間たちには慕われていたらしく「拓さん」と呼ばれていた他、シブタクが死んだときは激しく狼狽していた。

【別媒体での活躍】

自業自得とはいえ、ナンパごときで殺すのは苛烈すぎたのか、派生作品では悪事がより非道になっている
一部のファンからすれば「改悪」と思われそうな描写ばかりだが、
(アニメ版に関しては)「本編に描写が無いだけで過去にも似た行為をやっていそう」と言われれば十分頷ける範囲である。
なお「死刑にする程の悪人ではないシブタクを殺してしまったことが月をキラにしたターニングポイントではないのか」との尤もな指摘もあるが、
派生作品では月の正義感の強さを原作以上に前面に出しているため、「法で裁けぬ悪が世に蔓延っているのなら自身が裁くしかない」と思わせることで月をキラにする十分な動機付けにしていると言える。

アニメ版

声優は西村朋紘(マットと同じ)。登場シーンは僅か1分

取り巻き達と共に美人OLを取り囲むだけでなく、鉄パイプで抑え込んで服を無理やり脱がせようとする等の立派な婦女暴行まで行っている*1
その後の展開は原作通り。
なお上述の行為は人気の無い草むらとかではなく原作と同じく人通りの多い交差点で行っている。シブタク一派のみならず助けようとしない周囲の人達の態度も月を裁きに駆り立てたのかもしれない。

ちなみに第2部では、似たような行為に及んだ暴漢が魅上に瞬殺されている。

実写映画版

俳優は顔田顔彦。
上記のアニメ版も真っ青なレベルの極悪人に改変されている*2

薬物乱用による中毒状態で幼稚園に侵入し、園児ら5人を殺傷したが、心神喪失で無罪判決を受けた*3
…しかしこの心神喪失は単なる演技であり、釈放後にはたまり場のバーで仲間たちに対し平然と自慢した挙げ句、被害者や遺族を侮辱する発言までしている。
正真正銘の人間のクズである。

彼が無罪放免となり釈放されたことを知った月は、その会話を傍らで聞いていたところを絡まれ、このような無反省ぶりに激怒すると同時に法の無力さに絶望
雨の中で六法全書をゴミ捨て場にかなぐり捨てた直後*4、ちょうど目の前に落ちてきたデスノートに魅入られる。
そして、報道されていた凶悪犯の名前をノートに書いたところ、その犯人が死亡したことから、月はノートの効果が本当であることを確信。
ノートに名前を書かれた渋井丸は、月の目前で心臓麻痺により死亡した。
これを境に、月は「法で裁けない悪」を撲滅し、「正義」を実現するため、デスノートによる犯罪者の粛清を進めていくことになる。

ちなみに、原作での犠牲者第1号である音原田は通行人6名を殺害後、保育園に立てこもっている所を月に殺害されたため、
実写版においては音原田のポジションもシブタクが担っていると言っても過言ではない。

テレビドラマ版

なんと未登場
彼のポジションは月の元同級生で少年院上がりの不良・佐古田源武という人物に変更されている。

◆余談

彼にとって不運だったのは、勿論月に偶然目撃され本名を知られてしまったこともそうだが、自身の名前の漢字が容易に想像できるものだったことだろう。
現に作中では月は声で名前を聞いただけであり、思いつくままに7パターンもの「シブイマル タクオ 事故死」を書き並べたが、1つ目で正解されてしまっている。
もし彼が主人公のようなDQNネームだったならば、生き延びることができたかもしれない。
ちなみに苗字については「渋井丸」と「渋伊丸」の二通りしか書いておらず、「渋位丸」などの他のパターンは書いていない。どうもあの世界では「佐藤」と「左藤」ぐらいには知名度があって、音だけで容易にイメージできる苗字である様子。
また、彼は本編で唯一「当てずっぽうで(=本名を特定される前に)ノートに名前を書かれた人間」であり、
このとき月が4回連続で名前の漢字を外していた場合も同様に生き延びられていたはずなので*5、つくづく運が無かったと言える。
ちなみに殺されたのが初期かつ死因が心臓麻痺ではなかった為、L警察にはキラ事件の被害者として認知されてすらいない

そして、そのインパクト故に「デスノートによる死亡者第1号」と覚えている読者も多いが、
正確には「名前を書いた後、6分40秒以内であれば死因を指定できる」というルールの実験台1号である。
実写版の項目でも触れているように、最初の犠牲者は立てこもり犯の音原田九郎であり、シブタクは2人目の犠牲者である。

結果的には、この「悪人だが死刑になるほどではない」彼を裁いてしまったことが月を捻じ曲げてしまった原因の一つとも言える。
仮にシブタクを殺せず、リュークが訪れる前に月がノートを手放しでもしていたら間違いなく後の歴史は変わっただろう。
ただ、シブタクを殺せなかったとして、後日改めて悪事を働く人間を適当に選んで代わりのモルモットにした可能性もある。
実際、シブタクの前に、同じ塾に通う学生相手にカツアゲをした生徒をモルモットにしようとして止めているため*6
どのみちシブタクが殺されておらずとも、後に「キラ」が生まれた可能性が無くなるというわけでもない。


シブタク 「へへ…追記、修正ヨロシクね、wiki篭りのおにーさん」

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最終更新:2024年04月14日 16:39
添付ファイル

*1 しかも放置していれば強姦に発展していた可能性もあるほどの乱暴ぶり。

*2 これは漫画版では月の序盤の動機に「退屈」があるのに対し、映画版の月は最初から正義感のみで行動していることが理由だと思われる。

*3 本来ならば医療機関に送致されるはずだが、そのような描写は見られない。そもそも薬物使用での罪に問われた形跡が無い。

*4 同作で月は18歳の誕生日に父・総一郎から「人間が長い歴史を使って獲得した正義をなすためのルールブック」として六法全書を贈られているが、渋井丸との邂逅直後にかなぐり捨てたのはそれとは別に月自身が持っていたものと思われる。総一郎から贈られた方は、第2部で月の自室の本棚にあることが確認されている。

*5 デスノートには「名前を4回間違えて書かれた者は、デスノートによって殺せなくなる」というルールが存在する。本編にて適用例は結局なし。

*6 「自分のところの塾の学生を殺すのはまずい」という理由で未遂に終わった。ただし月は「こんな奴が死んでも誰も何も思わないだろう」とカツアゲした生徒を下に見ている。しかもカツアゲされた生徒は塾の帰りに「うちのババァ迎えに来てねェじゃねぇか!」と八つ当たりのような癇癪を起こしており、その性格の悪さには月も「世の中死んだ方がいい奴ばかりに見えてくる」と呆れていた。