ミルストーリー(MtG)

登録日:2010/05/27(木) 14:34:14
更新日:2023/12/31 Sun 03:51:37
所要時間:約 3 分で読めます





概要


マジックでは敗北条件のひとつに「ライブラリーが0枚になり、ドローできなくなる」がある。そのため、古くからライブラリーを攻める=カードを減らす事を攻撃手段とするデッキ、いわゆるライブラリー破壊デッキが存在しており、ミルストーリーもその一種である。


Millstone / 石臼
(2)
アーティファクト
(2),(T):プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを2枚切削する。

Story Circle / 物語の円
(1)(白)(白)
エンチャント
物語の円が戦場に出るに際し、色を1色選ぶ。
(白):このターン、あなたが選んだ、選ばれた色の発生源1つが次にあなたに与えるすべてのダメージを軽減する。

上記2枚に加え、「神の怒り」が投入されており、クリーチャーへの耐性が非常に強い。

基本戦術としては「石臼」で相手のライブラリーを削りながら、「物語の円」で相手の攻撃を妨害、クリーチャーが並んだら「神の怒り」で一掃。邪魔な攻撃は打ち消し呪文で止める、という王道的な動きをする。

またクリーチャーがメインに採用されておらず、サイドボードにその頃基本セット7版に再録された青のビッグフライヤー「マハモティ・ジン」を潜ませ、入れ替え後にライブラリー破壊から一転してマハモティ・ジンをフィニッシャーにしたカウンターデッキとして戦う事もできるのも特徴である。


デッキの変遷


ミルストーリーが作られた背景には、当時の情勢があった。

その頃の、メルカディアン・マスクスブロック〜インヴェイジョンブロックが使用可能であったスタンダード環境には、「Fires」と呼ばれる強力な赤緑ステロイドが存在しており、それまで環境を席巻していた部族デッキ「レベル」や「ライジングウォーター」を押しのけ、各地で猛威を振るっていた。

それに対抗する手段として見出されたのが「物語の円」である。
この頃、既に「物語の円」はその高い性能から一部のコントロールデッキに採用されていたが、それを「石臼」デッキにメインボードから投入する事でクリーチャーへの耐性を高め、「Fires」は勿論、他のクリーチャーデッキ相手でも、より安定したライブラリー破壊を行う事に成功した。故に、デッキ名にキーカードの「物語の円」の名前を取り入れ、「ミルストーリー」と名付けられた。

ミルストーリーは確かな実力を見せつけ、01年アジア太平洋選手権では優勝の栄冠に輝いている。決勝戦は奇しくもミルストーリー同士の一戦となった。



その後。

ミルストーリーはトーナメントに姿を見せるも対策を練ったクリーチャーデッキや同じく基本セット7版に再録された青の強力なカード「対立」を軸に据えた「オーブ対立」の台頭もあって、目立った活躍はしなくなった。また「物語の円」が後の基本セットに再録されるまで一時的にスタンダードから姿を消すと、エクステンデットやエターナルではほとんど使用されなくなった。元々メタデッキであるため弱点も多く、カードプールが広いこの環境には対応しきれないのも理由としてあった。


ミルストーリーもまたメタという観点から見ればマジックの歴史を作ったデッキのひとつと言えるだろう。機会があれば是非一度プレイしていただきたい。




フレーバーテキスト
ひとりならぬ魔術師が、石臼の無慈悲な挽き音によって狂気に追いやられた。

石臼の効果から「ライブラリーのカードを墓地に置く」ことは「mill」と呼ばれており、基本セット2021によってこれはキーワードとなった。
日本では「切削」という語が当てられている。


(2),(T):wiki籠り1人を対象とする。wik籠りは、この記事の記述から2か所、追記・修正を行う。

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最終更新:2023年12月31日 03:51