ワムウ(ジョジョの奇妙な冒険)

登録日:2011/11/16(水) 19:52:24
更新日:2024/04/12 Fri 03:55:11
所要時間:約 10 分で読めます






作った光でこのワムウを縛ったままに出来るかッ!





CV.大塚明夫(TVアニメ)


【概要】

「柱の男」の一人。
名称はイギリスのポップミュージックデュオ「Wham!」から。

西の果ての地(メキシコ)で置いてけぼり食らったサンタナと同年代(1万2千歳)だが、
その「戦闘の天才」ぶりをカーズ達に認められ、付き従っていた。

【人物】

性格は正に純粋戦士。戦いを生き甲斐とし、侮辱されることを嫌う。
また、絶滅すべき波紋戦士であるシーザーの様な若い戦士に対してもあえてその場で殺さず、
再戦の口約をしてから改めて敬意を持って殺すという楽しみも趣味の一つ。
逆に純粋戦士故に、戦闘能力を持たない少年や女性等に対しては、殺す事に躊躇してしまう一面がある。

マルク?ありゃどう見ても気付いてる描写すら無いような…。
どっちかというとワムウの預かり知らぬ所で勝手に怒りを買われてしまってた節が強い。

吸血鬼からは圧倒的な強さからカリスマ的存在として扱われていた。
ちなみに好物はその吸血鬼化した人間


風の流法(モード)

ワムウ固有の能力で風を操るシンプルな技。
カーズの「輝彩滑刀の流法」、エシディシの「怪焔王の流法」も波紋戦士に対抗するのに十分な強力な能力ではあるが、
風の流法はこれらと比較しても凄まじい破壊力に加え、飛び道具への対策や太陽光の遮断など柔軟な対応が可能。
ワムウ自身の機転と精神力の強さもあり、波紋戦士との戦闘で窮地に立った際も幾度となく自力で危機を脱出してみせた。
彼が「戦闘の天才」と呼ばれるのも頷ける所だろう。


  • 必殺流法(モード)神砂嵐(かみずなあらし)
左腕を関節ごと右回転・右腕を関節ごと左回転させ、その二つの拳の間に生じる真空状態を利用して触れる全てを削り取る、『風の流法』の代名詞。
破壊力は凄まじく、大理石の柱を削り取り、絞った雑巾のようになるまでボロボロにしてしまう、「必殺」に相応しい技。
ワムウの身体能力をもってしても制御が難しく命中率が若干低いのと、両腕が健在でないと放てないのが数少ない弱点。
何かしらの外的要因が重なると途端に命中精度が下がる。
それでも、咄嗟に直撃を外したジョセフですら瀕死の重傷を負うほどの威力があり、シーザーもこれを命中させられ、最終的に命を落としている。
並の人間では出されたら最後、まず生き残ることはできないだろう。
ナレーション曰く「圧倒的破壊空間はまさに歯車的砂嵐の小宇宙!!」

  • 風のプロテクター
胸から水蒸気と風を放つ管を展開し纏う能力。
これにより光を遮断し、短時間なら太陽下での活動が可能。
逆にこの性質からシーザーとの再戦でシャボンカッターの連撃を喰らうハメになる。

  • 風の最終流法(ファイナルモード)渾楔颯(こんけつさつ)
プロテクターに使用する管から逆に空気を収縮して吸収し、触角から「烈風のメス」を放つ最終技。
空気の急速な収縮や摩擦熱には不死身の肉体でも再生が追い付かず、崩れ行く自爆技でもある。
カーズですら使用時には「やめろワムウ!それだけはやめるのだッ」と止めようとするほど。
本編では(波紋のダメージのせいで)両手両足が使えない状態で放っていたが、ゲーム版ではシステムの都合上常に五体満足である。
このため発動時には頭をブンブン振り回して「烈風のメス」を数回当てる演出となっており、一度発生すれば出し切るまで終わらず派手で高威力な技。なのだが当てた後強制ダウンさせてしまい吸い込めないでスカるという哀れな姿を晒していた時期がある


その他能力、装備

  • 触角
風の流れの感知が可能な他、それ自体がドリルのように回転し敵を貫く武器となる。長さも伸縮自在。
影に足を踏み入れられることを極端に嫌う為、無意識の内にカウンターを放つ。
食らったのは何故か素敵なポーズしてたカーズのみ。

  • 対波紋ワイヤー
頭部の装飾品で伸縮自在。振り回すことによって真空波を巻き起こす。
ローマでシーザーと闘った際に彼のシャボン・ランチャーを無力化し、ついでに顔にかなりの切り傷を負わせた。
過去の波紋戦士の対抗策として身に付けたのであろう、と作中では示唆されている。恐らく飛び道具使いがいたのだろう。
アニメではサンモリッツでのシーザーとの再戦時にも使用している。


【劇中での活躍】

当初は主人であるカーズ・エシディシと共にローマ地下の遺跡で眠りに付いていたが、二人より一足早く目覚める。
ナチス部隊に紫外線照射装置を浴びせられ、目覚めを先延ばしにされていたものの、そもそも三人の「柱の男」の能力はサンタナの比でないため、効果を成さず覚醒。
「作った光でこのワムウを縛ったままにしておけるかッ!」と言っているので、やはり巨大すぎる自然エネルギーの太陽光に比べると効き目は薄いのだろう。
触角をドリル状にさせて兵隊の脳漿を装置に撒き散らして無力化させ、更に全員纏めて生命エネルギーを吸い取って全滅させた。
その後、「目覚め給え、我が主たちよ!」と石化している二人に触れ、カーズとエシディシを眠りから覚醒させる。

そのついでに気付かないうちにマルクを殺しちゃった。それが原因でジョセフ・シーザーと対峙。
シーザーとは対波紋ワイヤーを利用した真空波でシャボンランチャーを無力化・戦闘不能に追い込むが、
続くジョセフ戦では油断してた所をクラッカーブーメランで頭を5cm程抉られ、
今まで一度も顔を傷つけられたことの無かった事が原因でプライドを酷く傷付けられ、同時に戒める事を決意。
本気となって「神砂嵐」を放ち、直撃はしなかったもののジョセフを瀕死の淵に追い込む。
また、自ら傷つく姿を見られたことによりシーザー・スピードワゴンを殺そうとするが、
ジョセフの機転により、ジョセフを「卑怯者」とみなして深追いし、結果的に二人を逃す。
その後、ジョセフのハッタリにあえて乗り、「死の結婚指輪」をジョセフの心臓に埋め込み、33日間だけ強くなる為の時間を与える。

ついでにエシディシからも首に指輪を埋め込まれ、ジョセフも「重婚罪じゃねーか」と突っ込んでいた。
お前、後で浮気したくせに…。

「戦闘潮流」の物語が本格的に動き出したのはこの瞬間からと言っても過言ではない。








以下ワムウ戦ネタバレ。

スイス・サンモリッツの廃ホテルを根城として、哨戒していたところをジョセフと喧嘩別れしたばかりのシーザー(ついでにメッシーナも)と遭遇。
メッシーナは瞬殺したものの、波紋使いとして予想以上に成長し、新技「シャボンカッター」「シャボンレンズ」を身に付けたシーザーに大苦戦。
「戦闘の天才」としてのカンから機転を利かせたりするも、「シャボンレンズ」で直接太陽光を浴びせられて瀕死に追い込まれる。
だがシーザーがトドメに放とうとした波紋蹴りから影が生じ、
その瞬間を見逃さなかったワムウは、「神砂嵐」を放ってシーザーを致命傷に追い込む。
しかし、シーザーは「ツェペリ魂」でジョセフの「結婚指輪」の解毒剤が入ったピアスを奪い、
生涯最期の波紋で「鮮赤のシャボン」を作り上げて死亡する。
ワムウはシャボン玉を割り、ピアスを奪い返すことも出来たが「勇者こそ友であり尊敬する者」と敬意を表し、シャボン玉をそのまま放置。
「シャボン玉の様に華麗で儚き男よ」と告げ、その場を立ち去った。

ホテル最奥ではカーズの指示により吸血鬼100人が襲い掛かる予定だったが、ローマでジョセフと決闘の約束をしていたことを嘆願し、
また、リサリサが駆け引きで決闘に持ち込んだことにより、ジョセフとの再戦が実現。

決闘方式は吸血馬を用いた戦車戦。
ジョセフにあえてスレッジハンマーを譲り自らは武器を吊り下げる石柱そのものを、
ラリアートで破壊し武器にしてしまうというシリアスな笑いを誘う名シーンを演出。
ジョセフすら「発想のスケールで負けた」と言ってしまう。そら普通思いつかんわ。
ちなみに石柱攻撃でぶら下がってた可哀想な吸血鬼(武器設置要員)が潰されてお亡くなりになりました。合掌。
これによりジョセフを落馬させるが、ジョセフの機転により自らの戦車に乗り込まれ、「神砂嵐」を放ったものの、
手綱に波紋を流されて腕に絡ませられた為、威力を激減された挙句、「神砂嵐」を破られたという精神ショックを受けてしまう。
しかし、両目を潰す「スイッチング・ウィンバック*1」によって精神ダメージを克服。
触角をよって「風」のみでジョセフを捕捉しようとする。
第二の武器「大小がある鋼鉄球ボーガン」は小さい方を手にし、跳弾を利用してジョセフの脇腹にヒットさせる。
一方ジョセフは「大型ボーガン」を手にしており、自力では引けなかったものの落馬の衝撃で偶然ながらもボウガンのセットが完了。
しかしジョセフは瀕死の状態からあらぬ方向へ放ってしまい、更に小石を投げつけて命乞いを晒す醜態を見せる。







以下ワムウ戦最終ネタバレ。

「そこで おめーの つ…次のセリフはこうだ………『決闘を侮辱するなJOJO』」

「おれの前で決闘を侮辱するな!JOJO!! はっ!」

「目の見えないコウモリは……この程度の……小石群はかわして飛行出来ると言うが…おめーは…どうかな、ワムウ?」

ジョセフのボーガンは実はワムウの使用した跳弾の軌道を狙って放たれたものであり、ワムウの胸を砕き貫いた。
命乞いもワムウを引き付け、かつボウガンの弾を察知させず攪乱する為の策。
更に浴びせ蹴りに波紋を打ち込まれ、胸を貫いた鉄球にも微量の波紋が帯びていた為、この時点でほぼ全身に「波紋」が流されている。

しかし、胸に空いた大穴を利用して先にダメージを受けていた両腕を発射。
ジョセフの喉に掴んで拘束し、呼吸を出来ないように追い込み、「渾楔颯」で仕留めにかかる。
ジョセフも波紋に使用する食物油の瓶を火炎瓶にして投げつけて対抗するが、ワムウの感知能力の前に切り裂かれる。
更にジョセフはシーザーの遺品であるバンダナに着火して投げつけるも、再び切り裂かれてしまう。

が、

「ワムウ!今のシーザーの攻撃で最早お前は負けている!さっきの火炎瓶はあえて割らせる為に投げていたのがわからないのか!」

油はガス状になってワムウの体内に取り込まれていた。
また、バンダナの炎も消えておらず、油と同様にワムウに吸い込まれていた。

「ワムウ、貴様は戦士としてはスゴかった…だが、俺にはシーザーという強い味方が最後までついていたのさ」

結果、ワムウは爆発し、頭部のみ生き残ったとは言え致命傷を負ってしまう。
しかしジョセフの血で傷の痛みを和らげるという、かつて自分がシーザーに行った「敬意」を払われ、
ジョセフが自分よりも戦士としての高みに上ったことを賞賛し、自らの完敗を認めた。

直後、吸血鬼集団がジョセフ達に襲い掛かるも、自らの髪の毛を利用してボーガンで自身を発射。触角をドリル状にして外道吸血鬼どもをブチ抜く。
そして、自らを倒したジョセフに自分が消滅しないうちに解毒剤を飲むように促す。

「触覚も目も言葉もいらない……伝わるよ…動作だけで十分だ」

そして「結婚指輪」が消滅したのを確信し、

「悔いはない……心からお前の成長が見れて良かったと思うよ」
「俺はお前に出会う為に一万数千年も彷徨っていたのかも知れぬ…さら……ば…だ!!JO……JO……」

塵と化し、風と共に去り行くワムウにジョセフは「敬礼」を行い、カーズもまた塵と化したワムウを握り締めて思いを馳せた。



ワムウは風になった―――


JOJOが無意識のうちにとっていたのは「敬礼」の姿であった―――


涙は流さなかったが

無言の男の(うた)があった―――

奇妙な友情があった―――


【余談】

なお、アニメではシーザーとの再戦時に原作には存在しないオリジナルの戦闘シーンが追加されており、
腕を振り上げることで小型の竜巻を発生させる同じジャンプ出身キャラのような技も披露している。

これにより、互いに動き回って間合いを取りながら竜巻とシャボンを撃ち合う形となったが、
実はこの時に撃たれたシャボンがシャボンレンズの布石だったという、
原作ではシャボンレンズを用意する猶予がなかったことへのフォローにもなっている。





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最終更新:2024年04月12日 03:55

*1 精神回復のための儀式。激昂しそうになった時にエシディシが号泣、カーズが爆笑するのもこれに当たる