黒魔術殺人事件(金田一少年の事件簿)

登録日 :2012/04/24(火) 09:35:39
更新日 : 2017/09/25 Mon 13:10:52
所要時間 :約 13 分で読めます





エロイム・エッサイム
エロイム・エッサイム

悪霊よ我が願いを叶えたまえ


この人形に宿りし魂を

冥界へと導きたまえ!!


黒魔術殺人事件とは、金田一少年の事件簿での事件の1つであり、かつて金田一少年が解決した事件のうちの一件。全8話。
おそらくあの魔犬の森の殺人に匹敵する金田一にとって辛い結末となったであろう事件である。

アニメ版での容疑者リストは上の段が左から星子、九曜、暁、青竜で下の段が研太郎、黒瓜、夏目、葉村となっておりバックは黄色。

因みにアニメ版はTV版でなくOVA。
第3シーズンのコミックス第3巻と第4巻にOAD付き限定版コミックスに収録。

【あらすじ】

東京で発生した火祀コーポレーション社長の胴体切断事件。
幼なじみで旧友の井沢研太郎にその真相究明を依頼された金田一美雪と共に軽井沢にある火祀家所有の洋館「葡萄の館」へと足を運ぶ。
血の繋がりがない火祀家の三兄弟、黒魔術で発展したと語られる火祀家の闇…そして月に1度行われる黒魔術の儀式に現れた仮面の男。
様々な思惑渦巻くなか黒魔術の儀式が始まった時、怨念に彩られた惨劇は動き出した!


以下ネタバレにご注意下さい。








【事件関係者】
  • 井沢研太郎
CV:内山昂輝
金田一の幼なじみで、17歳で軽井沢に会社を立ち上げるほどの天才プログラマー。ノベルズ作品『邪宗館殺人事件』に続いて2度目の登場。
自身のクライアントである火祀青竜の死に疑問を感じ、一に調査を依頼する。

  • 火祀青竜
CV:岩崎ひろし
火祀コーポレーション初代社長。
物語が始まる二週間前、東京で列車に轢かれ胴体が真っ二つになり死亡。
なお余談だが、彼のみ(数少ない登場シーンの大半で)顔に影がかかっているシーンや目の辺りが描かれないコマが多く、
素顔が明確に分かるコマが実質的に1コマしかない。

  • 火祀九曜
CV:宮野真守
火祀家次男。30歳。メイドに鼻の下を伸ばしていた事くらいしか印象にない人。
黒魔術の儀式の後絞殺された。

  • 火祀暁
CV:及川いぞう
火祀家長男で火祀コーポレーション2代目社長。48歳。顔にある火傷が特徴。
幼妻をゲットしたロリk…紳士。
地下水の溜まった地下室に沈められ溺死する。

  • 火祀星子
CV:朴璐美
火祀家長女。28歳。なかなかの美人。
研太郎曰く【火祀家で唯一まともな人間】らしいのだが…

  • 火祀夏目
CV:彩夢
暁の幼妻。キャピキャピしていて可愛い。
その年なんと 17歳 で暁とは31歳差の夫婦であり、津雲と冬花を上回る年の差カップルである。
暁爆発しろ…というか、どうやって出会ったんだ、おい
これだけ年の差があると金目当てのために結婚したとも見えるが、暁がいなくなった時に泣いていたり、暁が殺された後は犯人に呪いをかけようとしたりと、その暁への愛は本物だった様子(最初は金目当てだったが徐々に・・・という異人館村的なパターンかもしれないが)。

  • 葉村いずみ
CV:牧野由依
火祀家のメイド。21歳。地味だが可愛い。
DQNの九曜に惚れられていたり、剣持警部にセクハラされたりとあまりいい目にあっていない。

  • 海崎深夜
青竜の秘書。40歳。青竜亡き後は暁の秘書をしている。
研太郎と同じく青竜の死に疑問を持つ一人。

  • 黒瓜鬼門
火祀コーポレーションが新しく招いた仮面を着けた謎の黒魔術師(笑)。
正体はもちろんあの人…だが、一に言われて仮面を取った時には別人だった。
しかし…


【主要人物】
毎度お馴染み主人公。
今回、旧友の研太郎に会社社長の胴体切断事件の真相究明を依頼され、軽井沢の葡萄の館を訪れる。

毎度お馴染みヒロイン。
金田一とともに葡萄の館を訪れ、事件に巻き込まれる。
ぶっちゃけ、今回は無関係だし、活躍も特に無し。

毎度お馴染みオッサン。
会社社長の胴体切断事件の調査で軽井沢に来ており、そこで金田一たちと鉢合わせる。


【以下事件の核心】






仮にあたしがあの3人を呪っていたとしても

そんなことで殺人罪が成立するわけないでしょ?


  • 火祀星子
実は火祀家の本当の長女ではなく、ある事件をきっかけに青竜と養子の関係を結んでいる。
本名は花木星子。兄弟である暁、九曜も同様である。
この事件は彼らが火祀家の人間として互いに秘密を守り通すことになるきっかけとなるものだった。
しかしその後、黒瓜にそそのかされるまま火祀家の人間に黒魔術の呪いをかけ、3人を呪い殺していた。

作中では中盤辺りでその本性を垣間見せることとなるが、一には早々にマークされていて、挙動も不審だったため怪しまれていた。
しかしあくまで彼女の殺害方法は「呪い」であるため、絶対に自分は逮捕されないという自信も持っていた。










―――そう、確かに呪っただけで人が死ぬわけはない

だが青竜、暁、九曜の3人はおまえが確かに殺したんだよ





井沢研太郎!


  • 井沢研太郎
この事件の真犯人「黒魔術の呪い」。
前述の邪宗館殺人事件の後軽井沢で会社を立ち上げ順調に歩みを進めていたが、
ある日彼のもとに十年前自分の家族を失った軽井沢のスキー場排ガス事故が殺人であると銘打たれた封書が届く。
しかしそこには事件についてではなく火祀コーポレーションとその一族について書かれていた。
その内容から疑惑を覚えた研太郎は火祀コーポレーションに自身を売り込む事で潜り込み、火祀家の四人が自身の家族を死に至らしめた真相を知る。
警察に訴えるにも証拠が足りない…どうしたらいいのか悩む研太郎にかかってきた電話。
それは地獄の傀儡師の悪魔の囁きだった…

スケープゴートの星子が黒魔術の呪いをかけるのに合わせ、青竜、九曜、暁の三人を殺害、
最後は一の提案した真相を明かすお茶会で星子を服毒自殺に見せかけて殺すつもりだったが、それを一に逆手に取られ犯行が露見するに至った。
自身の犯行を認めた後星子を短剣で殺そうとするが、星子を庇った一を刺してしまい気が動転、短剣を捨てて一に謝罪する。

俺は…そういうお前の優しさが好きだった…

いや…今だって――

そこで一に上記の台詞を言われ、家族以外に本気で自分を思ってくれる存在がいた事を悟り、泣きながら崩れ落ちた。

ちなみにこの事件を解決した後、入院した一は「しばらく1人にしてくれ」と、美雪すらお見舞いに来させなかった。
さらに研太郎を追い詰めている時も終始汗をかき、「こんな役回りは辛い」とまで言っている。
千家に続いてまたも親友の殺人を暴露しなければならなくなった一の気持ちは推して知るべし、なのかもしれない。


今回お前に追いつめられてよくわかったよ

家族以外にも本気で俺みたいなヤツのことを考えてくれるヤツがまだいたってこと!

これからもたまに会いに来てくれよ……な?金田一…!


ああ!もちろん!


  • 火祀青竜、暁、九曜
星子を含めこの事件の元凶である十年前のスキー場排ガス事故を引き起こした張本人達。
とある雪の日借金で首が回らなくなっていた四人は偶然出会い意気投合していたところ、
近くにいた研太郎の父親が住宅資金の三千万を預けた銀行のカードを持っているという話を聞いてしまう。
その後青竜がその三千万を奪うため井沢家を襲う事を計画し、四人は研太郎の母親と妹を人質に取り三千万を強奪、
暁が自殺するときのために持っていたクロロホルムで三人を眠らせ車にエンジンをかけたまま放置した。
ただし、彼らに対して殺意は一切無く、車のエンジンをかけたのはあくまでも目を覚ます前に凍死させないための措置だったのだが、不運にも降り続く雪が排ガスパイプが詰まらせてしまい、その結果三人は中毒死してしまう。
その後互いの監視のために暁、九曜、星子が青竜の養子になり、火祀家は完成したのだった…

事故とはいえ四人が研太郎の家族を死に至らしめたのは事実であり、その遺児である研太郎と普通に接していた事からも彼らが何の罪悪感も抱いていないのは明白。
青竜に至っては研太郎を雇うのをちょっとした罪滅ぼしと 笑いながら 言っている…
自分達のしたことの重大さを理解していない辺りは金田一少年の事件簿中でも悪質なレベルと言えるだろう。

  • 火祀星子
青竜達と同じく井沢家襲撃グループの1人。
本心では唯一罪の意識と後悔を抱いており、偽物の家族関係に苦しんでいた。
しかし、だからといって自首するわけでもなく、自由になりたいがため黒瓜にそそのかされるまま火祀家の人間を黒魔術で呪い殺そうと目論んでいたあたり、まともな人物だったとは言い難い。
真犯人のスケープゴートとして利用されていたり、本当に自分が黒魔術で殺したと信じ込んでいた辺りけっこうアホの子なのかもしれない。





Good Luck 名探偵君!

私の完全犯罪の前で「苦い現実」を噛み締めるがいい!!

  • 黒瓜鬼門
その正体は毎度お馴染みの【地獄の傀儡師】高遠遙一。「またお前か。」とつっこんだ人も多いはず。
一に素顔を晒した黒瓜は高遠があらかじめ雇っていた役者である。
研太郎に真実を匂わせるレポートを送りつけ、彼の憎悪が膨らんだ所に接触、犯罪計画を授けた。
推理の場にはいなかったため死の制裁こそしていないが、替え玉の役者を口封じに殺害したり、
さりげなく星子からお金を騙し取っていたりと他の事件に比べてやることがえげつない。
ぶっちゃけこの話が 高遠の残忍さが最も際立った事件 と見ても過言ではない。
さらに研太郎に一を軽井沢に呼び寄せるよう指示したのも高遠であり、そこには並々ならぬ一への悪意がうかがえる。
ちなみに今回の高遠の行動はさりげなく剣持警部の殺人で一が語った
「高遠は犯人にとって全く関係ない人間を巻き込む計画は決して立てないはずだ」 という言葉を否定している形になる。
もっとも、高遠自ら身代わりを頼んだ都合上、彼自身にとって「生かしておくわけにはいかない人間」にはなるのだろうが。(だったら正体を明かさずにやれ、とも言えるが)
また、相手が逃亡中の連続殺人犯とわかったうえで身代わりの依頼を受けたニセ黒瓜の方も、まともな人間ではなかったかもしれない…。





【アニメ版】
◇原作との違い
  • 原作には無かった怪人名が「黒魔術の呪い」と名付けられた。
  • 海崎深夜は登場しない。それに伴い、儀式の間の地下室の話をする人間を葉村に変更。
  • 九曜が葉村にデレない。
  • 登場人物紹介と儀式を行う順番及び金田一達と剣持達警察が火祀家を訪れる順番が逆になる。
  • 追加ゲストに正野刑事が出演。
  • 高遠遙一は身代わりを使わず、直接一に正体を明かす。それに伴い、ラストを身代わりの男が死亡した事が伝えられるシーンから明智警視が金田一に電話をかけるシーンに変更。


追記・修正は黒魔術の儀式を行ってからお願いします。

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