ストライクフリーダムガンダム

登録日:2009/05/27 Wed 00:24:04
更新日:2024/04/18 Thu 10:55:28NEW!
所要時間:約 22 分で読めます







その命は君だ、彼じゃない!



「ストライクフリーダムガンダム」とは『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するMS。


データ

型式番号:ZGMF-X20A
所属:ザフト→ターミナル(クライン派)→オーブ第2宇宙軍
開発:ザフト→ファクトリー
生産:鹵獲改造機
全高:18.88m
重量:80.09t
装甲:VPS装甲
動力:ハイパーデュートリオンエンジン*1

武装:
MMI-GAU27D 31mm近接防御機関砲×2
MA-M21KF 高エネルギービームライフル×2(連結ロングライフル)
MGX-2235 カリドゥス複相ビーム砲
MMI-M15E クスィフィアス3レール砲×2
MA-M02G シュペールラケルタ ビームサーベル×2
MX2200 ビームシールド×2
EQFU-3X スーパードラグーン 機動兵装ウイング×8
MA-80V スーパードラグーン ビーム突撃砲×8

特殊装備:
ニュートロンジャマーキャンセラー
ヴォワチュール・リュミエールシステム

オプション:ミーティア07

搭乗者:キラ・ヤマト


概要

ザフトがフリーダムの後継機として開発していた新型機をクライン派が奪取し、キラ専用機としてカスタマイズしたMS。
元々はフリーダムと同時期に開発されていた同期の量産試作機であり、ザフトは当初、
「本機を大量生産して大部隊を結成・圧倒的な火力でもって敵を殲滅する」
という運用プランを計画していたらしいが、結果的に白紙になってしまったという。
これは、
  • 新型スラスターと次世代ドラグーンシステムの完成が間に合わなかった事
  • ユニウス条約の影響で開発が頓挫した事
が理由で、本機は日の目を見ることなくザフトの保管庫送りになってしまった。
それをクライン派(ターミナル)の人員が持ち出し、同じくザフトから盗んだセカンドステージシリーズのデータを用いて魔改造の限りを尽くしたという代物。

つまり世代的にはフリーダムと同じファーストステージシリーズ相当なのだが、最新技術でアップデートされているため、
性能的にはサードステージシリーズ(実際はそれ以上)のデスティニーレジェンドと同等という高性能機となっている。
ちなみに命名はラクス・クラインによるもので、キラが搭乗していた機体であるストライクとフリーダムを合わせたというだけの代物らしい。

ファンや視聴者からの愛称は「ストフリ」


機体性能

性能的には、中・遠距離戦を中心にマルチロックオンシステムも搭載して対集団戦に特化しただけでなく、
極めて高い機体動作の柔軟性を活かした高機動の近接戦闘も可能という、オールラウンダーな超高性能機。
一方で、高性能すぎて本機をマトモに扱えるのはキラだけだといい、名実ともに彼の専用機となっている。

外部装甲にはVPS装甲が導入され、高い対弾性を誇る。
加えて各装甲を細分化し機体動作に連動させるスライド機構を搭載しており、従来よりも機体の運動性を高めている。
この仕様は駆動時に装甲の隙間が発生し、防御力が大幅に下がるというデメリットを抱えているが、
結果的には向上した運動性を活かして機体の被弾率を低減させ、防御力低下は問題にならなかった。
要するに「当たらなければどうということはない!」という運用で防御力低下を無視できたということである。
ちなみに、この仕様にしないとストフリですらキラの反射速度に機体が追随出来なかったとのこと。

また、フレームにはPS装甲材を使用。
通電時はゴールドに変色するこのフレームは機体の機動負荷を軽減する効果を持っており、
最大駆動時には過負荷の影響で発光し、装甲の隙間から金色の光子を排出する。
ちなみにインフィニットジャスティスやデスティニー等、関節部にVPS装甲を用いている機体は他にもあるが、
劇中で金色(最大稼働)状態になっていることが確認できるのは当機のみである。
これは、上述した2機のパイロットはザフトでMSの操縦技術を含む正規の訓練を受けていた軍人であるのに対し、
キラは元々民間人で、MSの操縦技術は実戦で培った我流であるため、彼らの操縦より機体への負担が大きいからとされている。

なお、フレーム・装甲ともに同様の機構は後発機のデスティニーにも搭載されているが、
国家による大規模な施設で複数回カスタマイズ調整を受けているあちらの方が実戦的にブラッシュアップされており、完成度が高いとされている。*2
ただし別に性能が低いという程でもないらしく、実際にスペック上本来ではあり得ない上記の発光現象によりその欠点も緩和されている。

主翼内にはスターゲイザーの推進システムである「ヴォワチュール・リュミエール」を発展させた光圧式スラスターを搭載。
「ヴォワチュール・リュミエール」がスラスターに搭載されているのはデスティニーも同じだが、
その発展型が搭載されているのは(劇中に登場したMSでは)ストライクフリーダムだけであり、
発展型だけあって性能を活かすには熟練度と優秀な判断力をもっての繊細な操作が要求されるため、上手く扱えるのはキラくらいとされている。
なお、その仕様上ドラグーン部分が無い状態の方が機動力が上がり、フル稼働時には青色の光の翼を展開する*3
つまり事実上の宇宙用装備なのだが、『HDリマスター』版では地球降下時にドラグーンをつけたまま噴射する場面も。


豊富な武装による圧倒的な火力と高い機動力を持つ反面、
  • ビームライフル、サーベル、レールガンの同時運用問題
  • 重力圏ではデッドウェイトになるドラグーン
  • 被弾したら実質アウトの隙間が出来る装甲
  • ドラグーン装着状態だと稼働に支障が出るヴォワチュール・リュミエール
  • コクピットの真下に高出力ビーム砲
など、構造上欠陥が多いように見えるストライクフリーダムだが、
「キラなら何とかするでしょ」というキラへの熱い無茶振り理由でそのまま詰め込んだという、
非常に思い切った嘘のような本当のコンセプトで設計されている。

総じてスーパーコーディネイターたるキラに比肩しうるパイロットが存在しない(≒ストフリに弾を当てられる人間がいない)ことを前提とした、机上の空論に片足を突っ込んだ機体設計と言える*4
実際、TV本編の作中でこの機体は搭乗後一度もダメージを受けず、無傷のまま最終回を迎える異様の事態を引き起こした*5
初登場時にモブのグフ2機に鞭で拘束されていた為、あそこでパイロットがそのまま高周波を流し込んでいたら負けていた……という事はどうか密に、密に。
HDリマスターでは鞭が赤熱化、つまり高周波を発生させているのにもかかわらず無傷だったということになってしまい、この機体のとんでもなさを逆に強調する事態になっている。


●武装

  • MMI-GAU27D 31mm近接防御機関砲
頭部の近接防御機関砲。2門搭載。
牽制や迎撃等の目的で装備されている。
設計段階ではオミットされる事も検討されていたが、実弾兵器への高い信頼性から採用された。
……が、劇中では使用されなかった。

  • MA-M21KF 高エネルギービームライフル
『MA-M20 ルプス』を改修したもの。2門搭載。
本機は二丁装備し、近距離から遠距離、敵機の数量といった様々な状況に対処できるようになっているが、状況判断力が優れていないと使いこなせないとされる。
片方の後部からもう片方の先端を差し込んで縦に連結させる事で強力な「ロングビームライフル」に変形し、
この状態だと下記のカリドゥスでも突破できなかったビームシールドを撃ち破るほどの高威力を見せている。
不使用時は腰部にマウントされるが、その際にレール砲は背面に移動するために使用不可になる。

  • MGX-2235 カリドゥス複相ビーム砲
腹部に内蔵された高出力ビーム砲。
アビスガンダムにも同型のものが装備されているが、ハイパーデュートリオンエンジンの恩恵により威力と連射性能はこちらが上。
多数の火器を搭載する本機の武装の中でも、特に高い威力を有している。
腹部内蔵なので構える必要がないことが強みだが、射撃角度の偏向は出来ない為、標的に対しその都度向きを変えなければいけない。
砲口はフレーム同様の金色にフェイズシフトする。
なおこの兵装はコックピットの真下に搭載されているため、危険な設計だと思うかもしれないが、
コックピットとの間にはエネルギー防壁や超高精度の鏡面壁が完備されている。
カリドゥスはラテン語で「猛火」の意味。

  • MMI-M15E クスィフィアス3 レール砲
先代機のクスィフィアスの発展型。2門搭載。
3つ折り式から2つ折り式になり小型化されているが、威力は上回っている。先代機と同様に高速連射も可能。
先代機と同様サーベルの懸架ラックも兼ねている。
ビームライフルをマウントした際には腰後部にスライド、レール砲は使用不可となる。
「クスィフィアス」はラテン語で「メカジキ」の意味。
ちなみに先代の無印から一気に『3』まで飛んでいるのは、アビスガンダムの後部バラエーナが元々『クスィフィアス2』になる予定だった名残。

  • MA-M02G シュペールラケルタ ビームサーベル
両腰のレールガン側面にマウントされる2振りのビームサーベル。先代機のMA-M01ラケルタの改良型。
先代機と同様に刀身も長く、更に連結機能も引き続き採用されているが、実体式シールドがなくなったこともあり、
キラは近接格闘で二刀流の高速戦闘を主体としていたため劇中で使われる事はなかった。
威力はサーベル自体はセカンドステージシリーズのビームサーベルに匹敵するが、ハイパーデュートリオンエンジンの恩恵により実際はそれを凌駕する威力を誇る。
ちなみにサーベル連結状態は「アンビデクストラス・ハルバード」という名前がついており、これをフルで表記すると、
「MA-M02G シュペールラケルタ ビームサーベル アンビデクストラス・ハルバードモード」というガンダム界屈指の名称の長さを誇る。
「シュペール」とは仏語で「スーパー」の意味。「アンビデクストラス」は英語で「両利き」の意味、ハルバードは戦斧と槍を合わせた長柄武器。

  • MX2200 ビームシールド
ハイペリオンのモノフェーズ光波シールドを改良したもの。両腕部に装備されている。
改良元と同じく内側からの攻撃透過や展開領域の任意調節が可能で、機体全体を保護したり、ビームガンやサーベルとしても使える。
同時に軽量化にも一役買っているなど、従来の実体式シールドに比べ桁違いの性能を持つ。
エネルギー消費が大きいものの、本機ではハイパーデュートリオンエンジンを搭載しているおかげで問題にはならない。
デスティニーに装備されたMX2351 ソリドゥス・フルゴールよりも型式が古いモデル。*6

  • EQFU-3X スーパードラグーン 機動兵装ウイング
本機の背部ウイングに搭載されるドラグーン・システム。
これにより更に複数の敵機をより多角的に同時攻撃するオールレンジ攻撃が可能となっている。
フリーダムでは対応不可能だった背面のカバーが可能となり*7
対ドラグーンの迎撃も現実的になったことで、宙域戦では死角が無くなった。

また、ザフトで開発された第2世代ドラグーン・システム*8にキラ専用のチューニングが施されており、
彼の特異な空間認識能力に合わせた事実上の専用品となっている。
更にマルチロックオンシステムの制御とスーパードラグーンの誘導には膨大な量の情報処理がパイロットに求められるので、
スーパーコーディネイター故に常人とは一線を画す情報処理能力を持つキラでなければ扱えない。
第2世代ドラグーンとしてはカオスガンダムに搭載された『EQFU-5X 機動兵装ポッド』の系譜に位置するが、実はこちらのほうがモデルは古い*9

余談ではあるが、当初は「操作が普遍化された次世代型ドラグーン」とだけアナウンスされていたものの、
その直後に「特異な空間認識能力が必要な装備」とする説明がなされ、最終的には、
一度簡易化されたものを下地にしてキラ専用に改造した結果、また空間認識能力が必要な上に高い情報処理能力を要する仕様になってしまった
という話に落ち着いている*10

  • MA-80V ビーム突撃砲
背部スーパードラグーンに内蔵された合計8門のビーム砲。
デバイスそのものはカオスやガイアに搭載されたものの前駆型。破壊力と連射性を併せ持ち、広範囲に弾をばら撒く。
また、先端にサーベルを発振してビームソードとして格闘攻撃に用いることも可能。
こちらは劇中では使用されなかったが、ガンダム無双シリーズで使用された。某チャンプも使った。

これらの武装により、フリーダムの十八番であるフルバースト時には地上ではフリーダムと同じ5門、宇宙では13門もの一斉射を行える。

【劇中の活躍】

ファクトリーで建造されエターナル内部に格納されていたが、ザフトの部隊の追撃を受け地上から救援のため駆けつけたキラが急遽搭乗。
出撃までのわずかな間にOSの調整を行い、エターナルを撃墜しにきたザフト軍の25機のザクやグフを2分で撃破。
更に母艦であるナスカ級三隻もレールガンとドラグーンを駆使して航行不能に追い詰めた。

ほぼ同時期に行われていたザフト軍のオーブ領侵攻作戦にも、大気圏外から∞ジャスティスと共に降下し参戦。
絶体絶命だったアカツキを救い、デスティニー相手に善戦。
一度は武装の半分を削り、更にガス欠を起こさせた事で撤退に追い込むも、レジェンドガンダムと再出撃をしてきた時には連携によって追い詰められてしまう。
すんでのところで∞ジャスティスの助けが入って事なきを得るが、4機全てが決め手を欠きつつもザフト軍が主目的であったジブリールの身柄確保失敗で撤退したため、何とかオーブ防衛に成功する。
(※なお、ジブリールに関してはカガリ達としても身柄を確保したかったが、上述の通り逃げおおせられている)

オーブが公式にデスティニープランに反対姿勢を示す中、同時に反対意思を示した地球連合の月面基地を壊滅させたレクイエム破壊のため宇宙に上がる。
ミーティアとドッキングをして多数の機体や戦艦を行動不能にし、更には中継ステーションであるステーション・ワンを破壊。
続けざまに移動要塞メサイアから出撃してきたレジェンドやデスティニーと交戦。
内デスティニーはレクイエム破壊のため戦線離脱した∞ジャスティス追撃のために逃してしまったが、残るレジェンドと一騎討ちを繰り広げる。
一進一退の攻防を繰り広げたが、レジェンドのドラグーンを全て潰した上でキラの説得により動揺したレイの隙を突いてフルバーストアタックで大破させる。

その後ミーティアユニットを装備しエターナルと共にメサイアの防衛システムを破壊、内部も破壊行動をして陥落させた。

戦後はエターナルと共にプラントに入港する姿が映されているが、以後の動向は不明。




【ガンダムビルドダイバーズ バトローグ】では

クジョウ・キョウヤが駆る機体としてミーティア装備で参戦。
メイの駆るモビルドールメイ+IIネオ・ジオング戦ではバックパックにマウントしたままのドラグーンでビームナギナタを受け止め、至近距離のビーム切断で勝利した。

続くヒロトバルバトスルプスルクス戦ではミーティアを破壊されて大気圏内に突入する。
ここでキョウヤはドラグーンを手に取ってビームを発生させてバルバトスの肩に突き刺すという暴挙をやってのける*14
その上、本来複数の敵機をマルチロックオンの照準がバルバトス単体の各部をロックオンしているというハイパー無慈悲もいいところな面を見せた。
ガンプラバトルならではの大暴れである。

なお、作画の特徴およびミーティアとドッキング可能な点から、視聴者の間ではHGCE版ではなく旧HG版キットではないかともっぱらの噂。


ガンプラ・フィギュア

人気の高い機体故に、非常に多くのグレードで立体化されている。
…なのだが、そのディテールの細かさからキット化する際にトラブルに見舞われがちである。
キラの腕を信頼した結果とはいえ、構造に無理を抱えたままロールアウトしたこの機体の開発経緯を体現してしまっているが、モデラー目線ではたまったものではない。

1/144コレクションシリーズ、1/100、1/144HG GUNDAM SEEDの順に発売された。
…が、初期のHG版は劇中の作画に比べあまりにもメタボな体格に小さ過ぎる翼、黄土色にしか見えない関節部など、
その再現度の低さから今なおネタにされる「不遇のガンプラ」として有名。
当時のSEEDシリーズのキットが共通して「ボディブロックを小さくして肩を大きく見せる」というアレンジに走ってしまったことから、
大河原邦男氏の設定画と比べてもバランスはあまりよろしくない*15
関節部はやたらと色が鈍いが、これはBB戦士の黄土色+ラメ成型色をそのまま使いまわしている*16
更に、HG GUNDAM SEEDのライフルは全く設定色と合っていない成型色。再現する際にはもれなく全塗装必須という代物。
おまけとしてドラグーン展開用エフェクトパーツが付属するものの…2枚しか入っていないため、態々キットを2個買わないと完全再現が出来ない。
あと、これの影響でビームサーベルの刃がライトブルーになっている。
何より致命的なのは、HG GUNDAM SEED、1/100、1/60共通で、レールガンのギミックが腰部から腹部にかけての可動に干渉してしまう問題点だろう。
そのため腰がろくに回らない(後発のMGやHGCE、SDなどでは解決)。

1/60ではビークラフトによるアレンジが加えられ、MGに近いスタイルとなった。
全身に発光ギミックを搭載。金色フレームを発光表現で再現しようとした意欲作。
年末商戦に投入された様子はさながらクリスマスツリーのようであった…。
しかしながら可動域はHG GUNDAM SEEDに毛が生えたレベル。
更に、暗がりで発光させると、やはりまだずんぐりむっくりしたボディから淡い光が漏れ出て、禍々しい魔王か何かのような威容を見せる。
それでも発売当時は高い人気を誇り、かなりの売上を叩き出した。

放送終了後の2006年には、通常版、フルバーストモードの2種類でMG化。
本編の作画監督重田智氏とビークラフトによってスマートな体型にアレンジ(模型誌に掲載された伊勢谷大士氏による作例の影響もうかがえる)。
楕円でヘソのようだったカリドゥスの砲口は長方形に変更され、ウイングのデザインもアレンジが加えられ、全体的なイメージがようやく劇中寄りのものとなった。*17
リアアーマーにスライドギミックを追加する事で、腹部とレールガンギミックの干渉も解決。念願の腰回りの可動を手に入れた。

しかし、通常版の関節の色は鈍い金色で、劇中のキラキラ光る感じとは違っておりやはり微妙。
特別版では金メッキが使用されているが、全ての金色部分では無く、ゲート跡も目立つ中途半端な仕様。
更に、関節を含む金色部分のABSには金色っぽさを出す為の金属粉が混ぜられているのだが、そのせいで通常のABSより強度が落ちており、
塗装の際は細心の注意を払う必要がある*18


2010年にはPGにラインナップ。
デザインワークスとしてカトキハジメ氏が参加しているが、実際の製品はMGを踏襲した外観となっている。
フレームの表現はエクストラフィニッシュ、メッキ、通常の成型色と、3種類の金色を用いて再現。
過去のキットを踏まえた堅実なブラッシュアップが為されている一方、
接続パーツがどういうわけか肉抜き処理されており、翼の重量に比べて貧弱な為、翼の根元が折れやすい。真鍮線やパテなどで補強しよう。
ドラグーンのスプリングギミックが緩く、意図せず展開してしまう……といった難点もある。
また他のPGと比較してディテールが大味な趣がある。カリドゥスの位置がやけに高いのも気になるポイント。
3万円近くする超大型キットの翼がへし折れるというショッキングな出来事に、当時のSNSはお通夜状態だったという。

2013年にRGが発売された。
金色は黄土色(ABS)、パールイエロー(PS)、メッキ(ABS)の素材を部位毎に使い分け、
RG特有の一体成型のアドバンスドMSジョイントも黄土色に近い色とパールイエローに近い色の2色が使われている。
モデラーなら黄土色部分は塗装したくなるのが性だが、前述のようにABS素材は塗装に注意を払う必要があり、
アドバンスドMSジョイントの方も常に応力がかかっていることや、複合素材の一部がそのままでは塗料が載らない(プライマー等でコーティングする必要がある)ことから、
塗装にはやや上級のテクニックが必要になる*19
大まかなデザインラインはMGやPGを踏襲しているが、カリドゥスの砲口は縦長の八角形になっている。
RGだけあって色分けは完璧で、MGですらシール再現だったライフルの青いラインもきちんと色分けされている。
メッキパーツがウイングの極一部のみである点など不満の声もある一方で、総合的には最早前述のHGと同スケール・同機体には見えないという賞賛も受けている。

2016年にはHGキットがHGCEとして新たにリメイクされた。
RGにひけをとらないのプロポーションと可動域を持ち、塗装必須部分もビームライフル程度と少なめ。
気になる関節部分は、金メッキではないものの再現度は頑張っている*20
塗装しても割れる事はあまりないので、拘るなら煌びやかな金色にしてしまおう。
11年前のアレとは比べ物にならないクオリティを誇るなかなかの良キットであるが、
頭部に関しては今までのどのキットにも劇中の作画にも似ていない独自のアレンジがされており、ここは評価が割れている。
価格はHGにしてはやや高めだが、それでもRGより安い。

METAL BUILDでも発売。予約開始時点で一瞬で売り切れる事態となり、後に抽選販売も行うがこちらも大量の申し込みがあった。
このシリーズ特有の大胆なデザイン変更は良くマッチングし、劇中さながらの先鋭的な外見をよく表現できている。
金色のフレームはどの立体物よりも見えるようになり、それでいて耐久性は問題ない。

2022年11月にはユニコーンガンダムに続くMGEXの第2弾として発売。
やたらガチムチな体型をしており、あれだけ言われたスタイリッシュさからはかけ離れている。殴る蹴るだけでデスティニーをボコボコにしそう。
3色のコーティング(メッキ)と2色のメタリック成形色、エッチングシールという6種類の要素を使い分ける事で、
本機の特徴的な黄金に輝く関節・フレームの金属表現を追求する超豪華仕様となる。
全身の装甲は細かくパネルラインが分割され、そこから上記の金色に輝くフレームが見える。
なので全体的にメリハリが効くようになり、がっしりとした体格になっている。
通常MGと比べてそういった外見の大幅な変更は勿論、武装類にも大きく手入れがされており、
砲口再現までされたレール砲や砲身自体にスライドギミックが追加されたビームライフルが大きな変更点か。
可動域も優秀で、自然な膝立ちや連結ビームライフルの銃持ちも可能。背部ウイング可動は八の字にも可能で本体可動を妨げない。


【ゲーム中の性能】

スーパーロボット大戦Z
そこそこ高性能だが、フリーダムと同じく燃費が悪く気力が低いと武装がイマイチ。
最強武器が戦艦との「合体攻撃」と、使いにくい仕様になっている上に参戦も遅い。
アニメーションはかなり凝っていて、よく動く。

第2次スーパーロボット大戦Z破界篇・再世篇
相変わらず燃費は良いとは言えなく、強い武装は気力制限武装で気力が溜まるまで戦力的に心許ない。
しかしカスタムボーナスによって、EN回復(小)からEN回復(中)になる為、強化パーツなどの補強もすると燃費面の問題はほぼなくなる。
さらに参戦時にインフィニットジャスティスとの合体攻撃が追加され、火力は向上している。
再世篇では、カスタムボーナス変更によって再び燃費は悪くなってしまった。
武装面ではエターナル復帰によって無印Zの合体攻撃が復活。

第3次スーパーロボット大戦Z時獄篇・天獄篇
この機体に限らずMS系は大半が等身が上がり、アニメーションは一新されている。
システム的には、やはり燃費が悪いので気力をどう上げるかが肝になる。バサラさんラブハートお願いします。
SEEDとエースボーナスの効果変更、相方不在による合体攻撃の削除によって火力が大幅に減少している。
そのかわり自機を中心に範囲1~5の敵味方識別ありというとんでもないMAP兵器を手に入れた。
(ただし地形適応に難があるため、てこ入れは必要)
また前々作から一部の武装名が変更されたように、ドラグーン・フルバーストが一斉射撃に変更されている。
天獄篇では移動後攻撃可能の武装が追加。こちらは弾数制のため、やや継戦能力が上昇した。
恒例の合体攻撃も解禁され、これまでと違ってアスランが召喚される仕様になったために使い勝手が向上。威力も申し分ないため、火力は増強されたと言える。

スーパーロボット大戦K
比較的早い段階で手に入れることができ、射程も長い武器もある。
また、ステージが地上と宇宙で武装と地形適応が自動的に変化する仕様。
(地形適応は地上ステージだと空S、宇宙だと宇Sになる)
DSにしてはかなり動く方で、バルカンを撃つ時に左の手を突き出すなどのポーズもする。スパロボZと同じくミーティアは合体攻撃扱いになっている。
……未改造のストフリが改造したゾイドより強いMAP攻撃できるってどういうことなの……。
なお、ハイマットフルバースト/ドラグーンフルバーストの燃費が圧巻の100。最早燃費が悪いなんてレベルではない。
参考までにフリーダムのフルバーストはたったの30。どうしてこうなった。

スーパーロボット大戦L
恒例の強力なMAP兵器は今作でも健在だが弾数は1発。強化パーツ撤廃により、前作と違い弾数を増やす事はできない。
何度も使いたければ補給能力を持つ機体と共に行動するか、精神コマンドの「補給」を使うしかない。
アニメーションは基本的にKとかわりないが、動きがより速くなっている。
また大半の武装にとどめ演出が追加されており、機関砲とマップ兵器以外の全ての武装にトドメ演出がある。
気になる燃費は前作があまりに酷過ぎた反省か、フルバーストの燃費がわずか40に抑えられた(UXでも同様)。Kのアレは一体何だったのだろうか*21
コーディネイター技能が廃止されてもなおトップクラスにキラが強い上、上述の燃費魔改造に数少ない宇宙適性S持ちということで文句なしに強く、
本作には同じく長射程のユニットも多くボーナスで底上げしてくれるのも多いのでそれらと組むと活かしやすいが、参戦が全41話中32話終了後と言う遅さがネック。
ちなみにレジェンドと違い、地上に降りると武装自体が変わってしまうため、
本作でも地形適応をつけてやっても大気圏内でドラグーンを使う事はできない。

スーパーロボット大戦UX
アニメーションが一新された本作では短いながらもメリハリのある動きで比較的好評。
散々言われていた単機へのフルバーストの火線が集中して腹ビームことカリドゥス以外も当たるように。
また、マルチロックオンの演出はMAP兵器版のみになった。
しかしバランス調整のためか、携帯機では頑張っていた腰のレールガンがついにハブられた。クスィフィアス3の明日はどっちだ。
まぁ、相方の∞ジャスティスに至っては遠距離武器を取り上げられたのでそれよりはきっとマシ。
一方でスパロボシリーズ通してダサい武装の筆頭候補だった腹ビームのアニメーションが大幅にテコ入れされており、カットインの使い方とアングルの上手さか絶賛されている。
なお、初登場時はELSとの対話に失敗して取りつかれた刹那を救うべく(おそらくフルバーストで)ELSを薙ぎ払う*22のだが、
その時のアスカさんの反応は味方が救援に来たとは思えない慄きっぷりだったりする。

スーパーロボット大戦V
アニメは新規武装以外は第3次Zの流用。
通常兵器版のスーパードラグーンの追加で対応力は上がったが、こちらも地形適応は劣悪なのでアダプター必須。
∞ジャスティスが単独ユニットに戻ったため、合体攻撃を使う際には位置取りに注意が必要。
一方でミーティアはエターナルがマップ上にいれば隣接していなくても使用可能になり、一発力が向上している。
なお、本世界観ではヴィルキスをモデルに作られたという設定になっている。

◆スーパーロボット大戦X-Ω
本作ではマジンカイザーと対になるような扱いを受けており、
新属性ファイターとブラスターが実装された際に、ファイタータイプのマジンカイザーとともにブラスタータイプで初登場。
この時はイベントやログインボーナス等で入手できる新タイプチケットで引けるガシャで入手可能だったのだが、
特に際立って性能が高い訳でもないのにマジンカイザーともども排出率が他より絞られていたらしく*23、当初は入手しづらかった。
後にシュータータイプでも実装されるもこの時は10連ガシャ一回で確定で入手可能なのもあって、性能は控えめだった。

そして、後にニューカマーガシャとして、登場した成長タイプ:大器のシュータータイプは、確定ガシャということもあって、まあまあ強いくらいの性能だった……はずだった。
大器型実装から数日後、アビリティが正常に機能していないことが判明し、バグ修正ついでになぜか大幅強化。
当時トップクラスの命中・回避率に、なぜか指揮能力までついていたので、アリーナの人権機体とまで言われ猛威を振るった。
実装から一週間もたたないうちに大幅強化された異例の事態に、SEED1話に倣って「准将怒りのOS調整」などと言われたとかなんとか。
その後、新演出「Ωスキル」の実装に伴い、初のΩ機体としてまたしてもマジンカイザーとともに登場。
しかし、性能は大器型のほぼ劣化であり、Ω演出を見るためだけの趣味機体……だったはずだが、またして准将のOS調整が発動。
既存ユニットの調整が行われる度、何度も度重なる強化を受けたことで、性能インフレにも負けず長らく前線を張り続ける機体になった。
さらにインフィニットジャスティスとのX-Ωスキル*24実装と同時に、なぜか編成コストがそれまでの8から初期の型落ち機と同等の2に低下。
強力な性能に反して低コストで編成枠さえ余れば難なくねじ込めることとなった。
そして、流石にインフレの波にのまれたサービス末期には、大器を超える成長タイプ:極として、デスティニーガンダムとのX-Ωスキルを携えて登場。
今度は高コストではあるが、純粋に強力な機体として最後まで猛威を振るうのであった。

◆連合vsZ.A.F.T.
高コスト(590)の名に恥じず、機動性はトップクラスで射撃やタイマンを得意とする。特にBD格闘の切り抜けは発生・カット耐性に優れている。
しかしそこはやはり590。ガチ戦ではあまり使われなかった。

◆ガンダムvs.ガンダムNEXT
一部のコースを除き、条件を満たすと「FINAL」(最終ステージ)の後に出現する「FINAL NEXT」ステージで隠しボスとして登場。
Hコースのステージ8-βでも登場。

高い耐久値に神速のマルチロックCS(両手に持ったBRを自機・僚機に3連射する。ステージの端まで一瞬で届くほどの弾速)、
300以上のダメージのフルバーストと、低コストなら瞬殺可能な専用の格闘を装備。

耐久を1/3程度減らすとミーティアを装備。
楯無しでは回避に難がある格闘、処理落ちを起こすほど派手で威力も高いフルバースト(この時アシストの∞ジャスティスもフルバーストしてくる)があり、
下手に攻撃を喰らうと低コスなら一撃の下に蒸発する。グルングルン回りながら突っ込んでくるこの機体がトラウマになったプレイヤーも。
とはいえ何処まで行っても所詮はMA系ボス。まともな射撃を持った機体を使えば、慣れたらただの的と化す。格闘機だとかなり厳しいが。
さらに耐久を削るとミーティアが壊れ、覚醒(弾数制限無し解除なし)。
ND連発で射撃を避けまくり、さらに専用格闘の『キランザム(動作がトランザムそっくりの連続斬りのためにそう呼ばれる)』まで使ってくるチートと化すが、
耐久が少ない状態なのであっさり倒せることも。

また、随伴機のMSもかなり動きが良く、反面こちらの味方機はポンポン落ちるため、
キラを追っかけてたらいつの間にか自軍ゲージがレッドゾーンに差し掛かっていたなんてことも。
特にとあるルートの随伴機はあのCPUが使ったら偽援軍と名高いガンダムF91のため、
キラを倒せるところまで追い詰めたのに味方機が落ちて終了、なんて事態もザラだった。

また、稼働後期にプレイアブル機としても解禁されている。こちらはミーティアやキランザム無しの落ち着いた性能になっている。
……しかし、落ち着きすぎて低火力、紙装甲。
覚醒が使用できるまでに時間が掛りすぎるため、覚醒が使用できずに落とされることも。
しかし腐ってもラスボス。最高クラスの機動力を持つというゲームシステム上有利な点もある。フリーダムでよくね?は禁句
家庭用版では射撃が強化されており、立場が上がった。
玄人向け。

家庭用版のストーリーモードに当たるNEXT-PLUSモードでは、実質的な最終ミッション「真なる自由」にて、ボス版がデスティニーと一緒にプレイヤーを待ち構える。
アーケードモードから火力が超強化されており、フル強化した自機を2、3発で持っていく。耐久も非常に高く極めてしぶとい。
ただ思考ルーチンはそれほど変わらないので、ここにたどり着くまでに得た強化・スキル・成長したプレイヤーの腕を駆使すれば十分倒せるはず。

余談だが、NEXT-PLUSモードではデスティニー共々「主人公機」「ライバル機」の両方に該当する。

◆機動戦士ガンダム EXTREME VS.
コスト3000で参戦。
本作は上記のNEXTの続編であるものの、射撃・格闘技は一新され上記の『連合VSZ.A.F.T.』の時の性能に近いものに。
600という同コスト内最低の耐久を持つが、
長めの射程、高いスピードと慣性の乗りの良さに加え、弾数が多く射角広めのBR、誘導、弾速に優れたCS、
照射系武装の中では飛び抜けた当てやすさを誇り、ドラグーン展開で範囲を拡大できるフルバーストと、
これでもかとばかり射撃が充実しており、射撃戦の強さはトップを独走している。
またドラグーン展開・自機周辺に停滞させている時には、BRに連動してドラグーンを近距離から一斉掃射でき近寄った敵を蜂の巣にできる。
更に格闘までもが強く、クロスレンジにおいても隙が無い、と物凄いスペックの高さを誇る。
覚醒時は機動力に高い上昇補正がかかり、その性能に拍車がかかる。

その射程の長さや機動力の高さから、基本的にはNGとされる相方先落ちを許容しやすい。場合によっては一度も落ちることなく勝つことも。
といってもあくまで「許容できる」というだけで、いくつかの理由から、ストフリであろうとも先落ちが最も強いのは変わりない。
つまり先落ちを狙いつつも、生存力、射撃戦能力を活かさなければならないという、難しい立ち回りを要求されるのである。
耐久の低さもあり、「理想的な立ち回りをした時は最強」といわれることもあるが、実戦上の強さはトップのX1フルクロスクアンタに1歩劣るという評価が一般的。

覚醒技の「ミーティアフルバースト」は例に漏れずロマン技である。

◆機動戦士ガンダム EXTREME vs. FULL BOOST
コスト3000で続投。
赤ロック短縮、ほぼ全射撃武装と格闘の弱体化、機動力の低下と厳しい下方修正を受けて一気に3000コスト最弱級に。
アップデートで上方修正を受けてやや持ち直しているが、それでもコスト帯では不遇な部類。
周りに高機動機が増えていることもあり、前作とは異なる立ち回りが要求されるようになった。
一方、停滞ドラグーンの仕様が変更され、前作より使いやすくなった一面もある。

◆機動戦士ガンダム EXTREME vs. マキシブースト
相変わらずのコスト3000。
グラフィック調整がされ、ドラグーン展開時にはヴォワチュール・リュミエールが展開されるようになった。機動性に変更は無いため演出のみだが。
前作を基に若干のアッパー調整が加えられた。各種格闘やキャンセル行動が強化。
特にCSに慣性が付加され、滑り撃ちが可能となった。
稼働中期のアップデートで更に強化され、一気にトップメタに昇格。
ちょうど全国大会に重なる時期だったため、大会の使用率は3000コストではNo.1であった(優勝はバンシィ・ノルンだったが)。
大会後に弱体化調整が入り、イカれた強さを誇るナイチンゲールガンダムレギルスが解禁したが、強めの立ち位置からは退いていない。

今作では覚醒技のみならず、ミーティア状態で戦闘を行う事も可能。覚醒中の格闘CSでドッキングできる。
例に漏れずロマン技である。

機動戦士ガンダム Extreme vs. MAXI BOOST ON
ミーティア変形がオミットされ、いくつか弱体化調整が入った。
ただし無印→FULL BOOSTの時のような極端な弱体化ではなく、一定の強さはキープしている。
特に常時格闘CSでSEED覚醒が追加され、機動力上昇に貢献しているため生存力は高くなった。

機動戦士ガンダム Extreme vs. 2
HD画質になった恩恵で、フレームの金色が良く映えるようになったため、質感的にはメタルビルドに近い。
メイン射撃CSは連結ビームライフルのみとなり、マルチロックによるライフル連射は削除された。
サブ射撃にカリドゥス単体の照射攻撃が追加され、今までのハイマット・フルバーストは性能が変更された上で下サブ射撃に移行。
またドラグーン展開時の連動照射も若干性能が変更されており、扇状に発射するようになった。
発生速度とフルヒットしやすさや攻撃範囲で顕著に差別化されており、ドラグーンの展開も含めどちらか一方を的確に選ぶ必要がある。
また、レバーNのカリドゥス単品の照射はビームの細さ以外はかなり高性能。
レバー後はほとんどの性能でレバーNに劣るものの、攻撃範囲がかなり広く、超遠距離からでもヒットを見込める。
格闘周りは二刀流乱舞がBD格闘に新造された。性能が高水準に纏まっており非常に扱いやすい。
モーションも見栄えする上、コンボパーツにも使えるため、劇中のキラさながらの格闘攻撃が可能となっており魅力的。
同時に派生を含めキラキックがかなり増えた。しかも砂埃ダウンやバウンドなど、ヒットした相手の状態も多様に。
覚醒技も変更され、Next由来のキランザムになった。格闘ボタンの入力回数に応じて切り抜け回数が変わる稀有な覚醒技で、カット耐性も高くダメージも取れやすい。

突出した強みというのはないが、ストフリの代名詞でもある高い機動力は健在。
さらに今作で追加されたM覚醒とL覚醒の相性が良く、中堅上位、プレイヤーによっては環境機にも抗える性能を有している。
ただし今作最初の解禁機体であるガンダム・キマリスヴィダールをはじめ、インフレが激しく、いくら高機動のストフリといえど苦しい場面が増えている。
歴代から続く弱点である低耐久も災いし、ハメ殺されるケースも珍しくない。
とはいえ高機動で戦場をかけ回りながら、高弾速の射撃CSと高性能なレバーNサブ射撃による高速戦闘は依然として強力。
新規覚醒のM覚醒を選択すれば、異常とも呼べるスピードとなり、格闘CSのSEEDも合わせれば、
たった1回の慣性ジャンプ(基本的な移動法)でステージの半分以上を移動できるとてつもない機動力になる(そのぶん制御もとてつもなく難しいが)。
稼働中性能に関わる修正は入らなかったが、一定の立ち位置をキープし続けていた。

機動戦士ガンダム Extreme vs. 2 X BOOST
マルチロック射撃が下射撃CSに移行。
誘導が強化され、いちいちロックを二機に合わせる必要は無くなったので、コマンド効率は上がっている。性能は相変わらず低いが。
新規武装としてNサブ射撃にカリドゥスの単発射撃が、下サブ射撃に単発のレールガンが実装。
下位コストのフリーダムのサブ射撃と使用感はほぼ変わらないが、気軽に使える射撃武装に乏しかった本機にようやく補完されたような形。
Nサブは誘導と弾速のバランスがよく、キャンセルも合わせて扱いやすい武装であり、強力なストフリの射撃戦を支える縁の下の力持ち。
前作サブ射撃の照射攻撃は特殊射撃に、前作特殊射撃のドラグーン展開は特殊格闘に、前作特殊格闘の宙返りは下入力のものが下格闘へ移行した。
格闘CSのSEED覚醒は、ブーストゲージ回復の恩恵は健在だが機動力上昇効果がかなり削減。
被ダメージ増加効果は健在なのでリスク面が強調された形になったが、代わりにリロード対応になっているので1出撃に3回程度回すのも可能。

環境面では前作の万能枠だったM覚醒が機動力以外の補正を削除されているので、
元々低耐久の本機の場合は豊富な射撃を更に伸ばすS覚醒や、そこそこ優秀な格闘を頼りにF覚醒などを採用するプレイヤーも増えてきた。
前作での強化点はそのまま受け継がれている。またサブ射撃という気軽に使える射撃武装を手に入れ、
さらにSEEDのリロード化により敵機の攻めを捌ける回数が増えたため、機体性能は低くはない。
ただしSEEDリロード化の代償である機動力低下や本機特有のステップが削除されており、参戦から続く低耐久も相まって非常に打たれ弱い。
また射撃武装のほぼ全ての挙動が単調であることも弱点と言えば弱点。
全体的な操作感は前作と変わらず、新しくやれることも増えているため、使い手は変わらない使用感で使えるだろう。

その後、中間アップデートで格闘CSのSEEDがリロード非対応の使い切りになった代わりに、発動中の機動力が前作レベルまで上昇した。
加えて素の機動力も上昇したので、やけにふわふわと身軽に舞うストフリが散見されるようになった。
慣性ジャンプは全機体でもぶっちぎりレベルの移動量であり、非常に軽やかな動きを見せる。
度重なるアップデートで全体的に突出した攻め性能を持つ機体が少なくなり、結果的に試合の低速化が進んだ。
これにより、高い機動力と優秀な射撃武装を持つ本機の評価も変わった。
相変わらず事故に弱く荒らされると脆い側面はあるものの、タイマンでは高い位置調整力を持つ。

さらに2022/8/2アップデートで機体のモデルが改修。
加えて勝利ポーズも追加。SEED DESTINYの3,4期のOPで見られるウイングと両手を広げ、佇むようなポーズとなっている。
非常に見栄えするモデルとなっており、ただ動かすだけでもファンからしたら非常に楽しめる。

機動戦士ガンダム Extreme vs. 2 OVER BOOSTでは、横サブ射撃にレールガン側転撃ち、格闘特殊格闘派生に回転斬り抜けが追加された。
自慢の機動力に若干の低下がみられた事、M覚醒が削除されV覚醒となった事でやや動きの最大値が減っている。

◆ガンダム無双シリーズ
「2」から登場。
2ではスーパードラグーンを直接相手にぶつける(格闘扱い)原作には無い攻撃があった。
何か違う。

「真」では多くの攻撃が一新され、大きく強化された。(上記のドラグーンでの直接攻撃も削除)
ミーティアの装着も可能。

SDガンダムGジェネレーションシリーズ
素のステータスが高いことに加え、オプションパーツ無しで飛行が可能。
実弾系の武器のダメージを半減するVPS装甲と、そのVPS装甲によるEN消費のスルーできる上、
デュートリオンビーム送信機を持つ戦艦からのエネルギー補給ができるハイパーデュートリオンエンジンによって高い継戦能力を持つ。
同等の性能のデスティニーやインフィニットジャスティスに比べ、覚醒武器やMAP兵器を持っている分、汎用性で優れている。
逆に覚醒値の低いパイロットにはあまり向かない機体となっているので、別の機体に乗せてやった方が良い。
また武器の属性が多彩なのが災いし、オプションパーツやキャラクターアビリティでのダメージ強化がし難いのも難点。

「PORTABLE」で初参戦。
「ゲスト軍として登場した機体はステージクリア後に自動で生産登録される」という同作の仕様のため、高性能機でありながら早期に生産登録が可能となっている。
DESTINY最終ステージのムービーでは左手のビームライフル以外のフルバーストという他に類を見ない攻撃方法を披露している。

「WARS」では武装が最大6種類まで使用可能になったおかげでクスィフィアス3とフルバーストモード(通常攻撃版)が追加。
ただし後者はEN消費が大きいので、EN系のオプションパーツを付けておきたい。

「WORLD」ではグラフィックがMG仕様に描き直され、モーションも一新。高性能かつなかなかカッコイイ。
通常攻撃版のフルバーストモードがマルチロック可能になったため、3機まで同時攻撃が可能に。
しかし本作から設定通りに防御力をかなり低めにされてしまったため、実弾系以外の武器で攻撃を受けると危険。
ステージC-EXのムービーではリボンズとシン、レイとの3対1での戦いを強いられて大苦戦。
防御してバランスを崩した隙を突かれて止めを刺されそうになったところを駆け付けた刹那によって助けられている。

「OVERWORLD」も性能や使い勝手は前作とだいたい同じだが、本作から序盤に設計可能なスターゲイザーからの開発ルートが追加されたため、
後半主役級機体としてはかなり序盤から手が届くようになった。

「CROSSRAYS」では先代フリーダム同様、フルバーストが攻撃ダウン効果になったため最大火力は低下。
一方、クスィフィアスが貫通、ビームサーベルが会心といった武装効果を持ち、
スーパードラグーンは覚醒付き特殊射撃、MAP兵器フルバーストは相変わらず扱いやすい範囲と武装のバランスは良好。
さらに本作でもスターゲイザーから開発できるため、フリーダムはおろかストライクより先に手に入れる人も少なくない。
戦闘アニメーションは再び一新。
特にフルバーストはこれまでのシンプルな一斉射撃から大きく変更され、ドラグーンと各武装を組み合わせたスピーディなものになっており非常に評価が高い。
ハブられがちだったバルカンもちゃんと使われている。

◆GENERATION of C.E.
原作で登場する所まで再現されていないため、先んじてゲームに登場する形となった。
デスティニーガンダム同様に破格の強さを誇る。しかし武装はビームサーベル、レールガン、ロングライフルとどこか中途半端な3つになっている。
また情報が下りていなかったのか、ビームシールドは陽電子リフレクター扱いとなっている。(これはデスティニーも同様)


【余談】

◆機体名の変更
最初発表された時の機体名は「スーパーフリーダム」だったが、
早稲田大学のイベントサークル「スーパーフリー」が女性を薬物漬けにした上でレイプするという事件が起こり、
事件を連想させるという理由で急遽この名称に変更された経緯がある。
公式サイトでは「一部媒体で別の名称が報道されましたが、本来の名称はストライクフリーダムです(意訳)」という注意書きがなされたが、
既にアニメ雑誌やホビー誌で情報が拡散した後の出来事であったため混乱に拍車を招いた。

◆機体の設定の変遷
この機体の設定に関しては時期による設定の変遷が非常に多い。
当初は「セカンドステージシリーズのデータと旧フリーダムのデータから開発」とだけアナウンスされていたが、
後に開発ベースがフリーダムの量産試作機であったという設定が追加された。
また、翼から出る青い光のエフェクトも、放映当初は監督が、
「デスティニーと並んだ時の見栄えを優先した物であり、演出によるフレーバーだから特に効果などはない」
と発言していたが、スターゲイザー登場後は「ヴォワチュールリュミエールの技術を用いた推進システム」となった。

さらに関節にまでVPS装甲を用いているというのも単純にフリーダムからさらにパワーアップしているという為の表現であり、
駆動時の負担の対策の為という設定はなかった。


◆1/1胸像
ダイバーシティにはかつてRX-78-2に続いて胸像のみだが1/1サイズがあり、コックピットで記念撮影ができる有料サービス「SHOT-G」を実施していた。
デザインはPGの物がモチーフとなっているが、キラのパーソナルマーク等が追加されている。

◆被弾回数
作中の被弾回数がゼロという事がよく取沙汰されるが、スーパードラグーンで自力対処したとはいえ、
グフイグナイテッド2機のスレイヤーウィップによる拘束を受けているため、厳密にはギリギリといった具合。
ただし、この相手のグラスゴー隊は分かっている限り全員赤服で、更にこの時期のザフトとしては珍しく連携を念頭に動いており*25
しかもヤキン・ドゥーエの激戦を乗り越えた者達と推測される……が25機も居る中、
母艦を守りながら戦うという状況だったことまで考慮すると、対処できた時点でヤバい(キラが)という感想になるだろう。

またこの実績を揶揄目的で取り上げる人もいるが、この後にも、
残像出しながら猛突進で迫りくるデスティニーと、全方位攻撃や弾幕射撃を仕掛けてくるレジェンドを相手に、
設計からして1発の被弾も想定されていない機体で相手取り被弾しなかったことは褒めるべきだろう。


ありがとう。
これで僕はまた、ちゃんと追記・修正できる。

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最終更新:2024年04月18日 10:55

*1 動力源は、「強化型核エンジン」「レーザー核融合エンジン」「原子炉」等の複数の説が存在した。後に∞ジャスティスと共に「ハイパーデュートリオン」であるとされた。にもかかわらず無双3などでは「レーザー核融合炉」になってたりする。

*2 例えばデスティニーの装甲スライドはシンの機体操作特性に合わせた分割が施されている為防御力低減は必要最低限に抑えられている

*3 2019年のガンダム公式ポスター等ではドラグーンをつけたまま光の翼を展開したイラストも存在する。

*4 こちらは作中の開発者が、ではなく監督によるメタ的な理由付け

*5 無傷過ぎて流石にマズいと判断されたのか、HDリマスターでは一目で分かる様な損傷が見られる

*6 本機のビームシールドがソリドゥス・フルゴールであるという記述の資料もある。

*7 単騎でそこまでカバー出来るようにしろというのも酷だが、艦隊を組めない・MS部隊も少ないという厳しすぎる運用が多く、艦を守るために避けられなかったり後ろを向かないといけないことも多かったため、実質弱点となっていた

*8 インターフェイスの改良によって操作を簡易化したドラグーン

*9 これに限らず、∞ジャスティス共々ストライクフリーダムはセカンドステージよりもやや旧式のデバイスを取り入れる傾向がある。没になった試作機を持ち出している所と言い、ターミナルの開発事情が透けて見える

*10 これは『SEED DESTINY』作中でキラが高い空間認識能力に目覚めた辻褄合わせもある。

*11 ただし、本機単独の出力では使用不可

*12 改修により追加された新機能なのか、それもと使っていなかっただけで元からあった機能なのかは不明

*13 勿論、ロボットアニメ全体を見渡せばタンデム式で戦う主役カップルの前例もあるのでコクピットの構図以上にオルフェの認識が問題と言える。

*14 明言されていないが、オールレンジ用のビット系列兵器を手に取って活用するという面では『ガンダムAGE』でジラード・スプリガンがやったビット投げの要素もあるのでは?という意見もある。

*15 例外的にHGのカラミティガンダムやプロヴィデンスガンダムはボディブロックがきちんと大きく設計されていた。

*16 大河原氏のカラー設定画ではこちらのほうがイメージには近い。プラモデルのカラーレシピでも塗装はダークトーンの金色にするよう指示されているが、ファンのイメージは輝く金色なので後年ではあまり尊重されない。

*17 デザイン画では、ウイングを閉じた際に根元部分が隙間なく合わさるようになっているが、MGでは根元部分に隙間が空くようになっている。このことでウイングの長さが強調され、スマートに見えるようになった

*18 ガンプラのABSパーツは細かい部品の応力を支えるために使用されているケースが多く、PSに比べて強度が高いものの、塗料に侵出されやすい特性がある。つまり目視できないレベルで塗料がパーツの内部に入り込み、生乾きではこれが亀裂となってクラックが入るのだ。これを防ぐ場合、パーツを可能な限り分割したうえで、すべてのパーツは完全乾燥するまで組み立てない、駆動部などは予めペーパーでクリアランスを調整して軸太りを防ぐか、そもそもその部位だけ塗装しない処理が望ましい。

*19 RGのRX-78の頃から塗装による素材への滲出とクラックが問題視されていたため、エアブラシで何度も薄い塗料を吹き付ける等の対策がとられた。駆動部分も組付けられた状態で完成しているため、さらに塗膜が乾燥したら露出部位を調整しながら再塗装しなければいけないなど、作業に手間がかかる。

*20 プレミアムバンダイ限定「光の翼DXエディション」では関節部分に艶消しの金メッキが使用されている

*21 ただし、Kで非常に燃費が悪かった機体がLで改善されたのは本機に限ったことではなく、デスティニーガンダム、ゴーダンナーTDM、ガイキング・ザ・グレート等も同様に武装の消費ENが激減している

*22 ダブルオーライザーがELSに95%侵食されている状態なのでダブルオーライザーもコックピット以外吹っ飛ばしていたかもしれない

*23 イベントガシャの排出率は公表されていないので、あくまでユーザー間の推測だが

*24 所謂合体攻撃

*25 FAITH且つエースパイロットでもあるハイネですら(仲間とのコミュニケーションが主体の会話だったが)地球軍に対して「群れなきゃ戦えない」と評し、実際に突出して反撃を受けたあとに背後からやられてしまった様にザフトは連携が拙い傾向にある