ポケモンスタジアムシリーズ

登録日:2012/04/03 Tue 14:02:28
更新日:2024/04/06 Sat 23:15:44
所要時間:約 22 分で読めます




ポケモンスタジアムはNINTENDO64専用ソフトで、第一世代準拠のポケモン対戦ゲーム。


みんなのゲームボーイで育てたポケモンが3Dになってテレビ画面でダイナミックなバトルを繰り広げる。実況音声も熱い!

当時、ゲーム本編は基本的に白黒だった。ポケモンのグラフィックも化け物じみたものが多く、技エフェクトも決まったパターンを使い回ししていた。
そんなところにカラーで見た目も動きもカッコいい対戦ゲームが登場したため、多くのプレイヤーは衝撃を受けた。
本編で育てたポケモンを据え置きハードで戦わせると言うシステムや手持ちを見せ合いながら出場ポケを三匹選ぶルールは人気が高く、
この要素はポケモンコロシアムポケモンバトルレボリューションに受け継がれた。


本シリーズはポケットモンスターシリーズの歴史に大いなる一歩を刻んだ原点たる名作である。

追記・修正お願いします。


























…だが、初代の『ポケモンスタジアム』はどちらかと言えば黒歴史扱いを受けている。なぜなら対戦で使えるポケモンが極めて少ないためである。
第一世代151種の中でも、使用できるのは全国大会で使用されたメンツを中心とする40種のみ。*1その中には使い勝手の微妙な連中もいたため、対戦の出場ポケは偏りがち。…最も当時普通に対戦しようとしたら4種ぐらいは引っかかるメンツではあるが。特にライチュウを差し置いて進化前のピカチュウが選出された点に関しては、ポケモンとしての強さ以上にアニメの主人公格である事及びキャラクター人気に配慮したといった見方が強く、進化させると本作では使用不可となる。一方で、クリア時に条件を満たすと「なみのり」を習得できる点に関してはそれなりに評価されてたりする。
3Dで対戦出来る点は評価されたのだが、ポケモンの壮大な世界観と比べるとスケールの小さなゲームとなってしまった。
海外でも発売されていない辺りからもうかがえる。Nintendo Switch Onlineの追加パックでも2と金銀の配信が発表される中、シリーズで唯一スルーされてしまった。
基本的にテレビ番組『64マリオスタジアム』の収録と1998年の公式大会での使用のためだけに作られたゲームと言っても過言ではない。
まあ実際、このゲームが出る以前だとポケモンの流行があったとはいえ、64が発売しているにもかかわらず前世代機のスーファミで対戦しなければならなかったため仕方ない側面もあるのだが…

一応Lv50~55トーナメント(ニンテンドウカップ97)で第一回全国大会決勝大会の出場者15名のデータ(実名および描きおろし顔グラ付き)と戦えるのは数少ない利点かもしれない(AIが貧弱であるが)。
この頃は育成方法や戦術がそこまでは確立されてなかったため、手持ちのポケモンや技構成に異様なまでの偏りはない。
故に一部の出場者のポケモンが非常にユニークなことになっている。しかしこのことが原因で99カップで悲劇が…

なお、本作ではクリア時のご褒美として自分の育てたピカチュウなみのりを覚えさせることが出来た。
ピカ版でこのピカチュウを手持ちに入れると、波乗りのミニゲームが解放される。
覚えさせる条件はレンタル無しでピカチュウを含めた手持ちでLv50~55トーナメント又はLv30以下トーナメントのマスターボールカップに参加する。
そして最終戦に出す3匹にピカチュウを入れて勝つと覚えさせることができる。

命中90、3割でこおり(しかも自動回復なし)と凶悪な性能を誇ったふぶきに早速調整が入り、凍る確率が10%に下げられている。

ちなみにフリーバトルではレンタルポケモン……もといレンタルトレーナーが存在。
特に特徴的なのが一番下の「とりつかい」。
フリーザー、サンダー、ファイヤー、カイリュー、ギャラドス、プテラ全部LV100と壮絶な編成。
ぶっちゃけ弱点被りがきつすぎるけど

また、97のレンタルに関しては後作の物と比べても驚異的な質の高さを誇る
個体値全部MAXで努力値は最大でこそないがフルドーピング相当と言うこともあり、生半可なプレイヤーのポケモンよりレンタルの方が強いというのはザラ。
その中には大会レベルの技構成をしたポケモンも少なくなかった。
もっとも、40匹しか使えないルール上「進化前含めた全レンタルポケモンの中でのバランスを考えた技や能力の調整をする必要がない」のも理由の一つだろうか。
ケンタロスの自重感や「ふぶき」所持率の低さ等はあるが、それでも三鳥や多くのでんき・エスパーポケモンをガチ構成で使わせてくれる大盤振る舞いだった。
ちなみにカイリューもLV50

30カップの方はレンタルポケモンの技が全体的に貧弱な一方、敵のパーティもそれなり程度なので厳選したメンバーなら割と安定して勝てる。
ニドキング、スリーパー、マルマイン、ダグトリオ、ガルーラ、カビゴンあたりは有用な技を持っていて戦いやすい。
オニドリル、ストライク等も元のスペックはともかく技構成はガチ仕様なのでいつもに比べれば存在感があるか。
スピアーやイワークはこのルールですらキツイ


◇ポケモンスタジアム2

前作の問題点を概ね解消した、第一世代準拠の対戦ゲーム。151種全てが出場可能。ニドキングスターミーカビゴンなどのように本作にあたってモーション及びグラフィックが変更されたポケモンもいる。

スタジアムの他にジムリーダーのしろも追加された。
両方を制覇すると当時最強と言われたミュウツー1匹に挑む「ミュウツーをたおせ」が解禁され、クリアするとウラが解禁される。
ウラは登場するメンバーやルールこそ殆ど変わらないが、使用するポケモンや技編成が見直され難易度が上がっている。
ミニゲームもこの作品から追加された。

ウラスタジアムの98カップでは第二回全国大会の出場者のデータが出てくる。
(7人しかいない関係上15人のうち8人を倒すだけで済んだ1とは違い、全員と必ず戦う必要があるのでシリーズで最も難易度が高いとも言われる)
当時の強豪パーティだけあって、はかいこうせん・じしんと何らかのこおり・でんき技を備えたケンタロスが全てのチームに、高速アタッカーのサンダース・スターミー・ゲンガーが大半のチームにいるという魔境。
優勝者がポケモン史上間違いなく最強のラッキーボーイだったりするせいで一番弱かったり(インタビューによると当人公認で運が良かったと認めているレベルで、ガチ厳選した廃人を全員強運で倒している)、当時の劣悪極まりない厳選環境で個体値・種族値・努力値の仕様を完全に理解し、ラッキーケンタロス(サファリ産)のレベル30時点での理論上最速最強個体を用意した廃人の中の廃人がいたりする*2など、
恐らくここまで豊かなメンツは狙っても揃えられないようなバリエーションに富んでいる。

そしてこの執念すら感じる廃人の中の廃人を必ず倒さなければならない関係でシリーズで最も難易度が高いトーナメントの呼び声も高い。

イベント攻略のご褒美として御三家イーブイオムナイトカブトサワムラーエビワラーがランダムで何度でも貰え、
全クリアすればドわすれコダック(当時は自力習得不可)が貰えた。

猛威を振るっていた「はかいこうせん」に調整が入り、技を使えばたとえ外れたとしても反動で動けないという今よりも悲惨な仕様になった。(といっても当時の環境上あって困る技ではなくあったほうが便利な技だが)

また、みがわりでさいみんじゅつやでんじは等の状態異常技を防げるようになったのも本作から。(それまでのみがわりはステータスを下げる技を防ぐだけでイマイチ使いづらかった)

海外では本作をPokémon Stadiumとして販売。なみのりピカチュウもこちらに組み込まれた。

余談だが、バックアップメモリが不揮発(経年で消えない)らしい。



◇ポケモンスタジアム金銀

金・銀・クリスタル準拠の64ソフトで、日本では2000年12月14日発売、つまりクリスタルバージョンと同時発売だった。第二世代251種すべて出場可能。
海外では本作がPokémon Stadium 2

金銀クリスタル専用…と思いきや、第一世代にもバッチリ対応。技の仕様が第二世代準拠になって対応ソフトが増えた作品。
当時発売されていた全てのポケモンカートリッジからポケモンを出場させることが出来たため、本編では不可能な第一世代と第二世代の対戦も出来た。
ジョバンニ先生のポケモン講座が至れり尽くせりで、技の仕様を実戦形式込みで解説してもらえたり、積み技崩しやコンボ技を練習出来たり、全てのポケモンの覚える技を調べられたり、攻略本涙目。
完成度は高く、対戦抜きにしてもミニゲーム要素も強化されたことによりパーティーゲーとしても充分遊べるなど評価も高い。

ジムリーダーの城をクリアするごとに一度忘れさせた技を再習得出来るスーパーわざマシンが使える。*3
また、クリアのご褒美は当時習得不可能な技を覚えたポケモン。表がバトンタッチカモネギ。裏がじしんグライガー

しかしながら、売上は100万本を超えるヒットにも拘わらず、生産数が多かったのかバス釣りや羽生将棋と共に64ソフトの投げ売り常連となっていた。2012年あたりでも少し探せば新品を入手できた程。



◇基本的なシステム


  • 見せ合いバトル
今やオンラインのランダム対戦でお馴染みの見せ合い6→3ルール。意外にもゲームでの初出はこのポケスタ。
お互いの手持ち6匹の顔触れを見せながら対戦に出すポケモン3匹を選ぶ。どのポケモンを選抜するかによって有利不利が決まる。
フリーバトルでは6匹対6匹で戦うことも出来るが、この場合も見せ合いで順番を選択することになる…と今と全く変わらない。
フリーバトルであれば交代で全ポケモン使えるとはいえ、最初の一匹を何にするか、相手の最初の一匹は何か、を予測しての選出となるため、どのみち一匹目の選択が非常に大事。

  • 実況音声
バトルの様子を実況中継のように解説して盛り上げてくれる。1と2は長谷部浩一氏、金銀は大西健晴氏が担当。
パターンが非常に多く、金銀では天候の変化やレベル差による蹂躙、あるいはその逆の低レベル逆転劇などのシチュエーションにも台詞が用意されている芸の細かさ。
レベル差バトルのパターンは滅多に聞くことがない…かと思いきや、ジョバンニ先生のところで模擬戦を行うと簡単に聞ける。

  • ねむり重複禁止、こおり重複禁止
今ではローカルルールとされているが、当時はゲームシステムの方で禁止が掛かっていた。
相手の手持ちにねむり状態のポケモンがいた場合、催眠技は100%失敗する。相手の手持ちにこおり状態がいた場合、こおりの追加効果は100%発動しない。
ただしねむるを使って能動的にねむり状態を引き起こす場合、6匹眠らせることも可能。

  • ポケモン重複禁止、持ち物重複禁止
こちらも今ではお馴染みのルール。
殆どの対戦ルールでポケモンの重複とポケモンの持ち物が重複禁止。一度選択したポケモンやアイテムは選択出来なくなる。
ルール無制限にした場合のみ、いくらでも重複出来る。
え?制限付きルールでワタルが持ち物重複してた?ワタルだから仕方ない。

  • 対戦相手のポケモンのレベル
レベル制限がない「ジムリーダーのしろ」でのバトルでは対戦相手の使うポケモンのレベルはこちらの使うポケモンの最高レベルに合わせてくる。
例えばレベル100のポケモン1匹とレベル50のポケモン5匹が手持ちの場合は相手の手持ちは全てレベル100になる。
ちなみにこちらの最高レベルが55未満の場合、ワタルはレベル55未満のカイリューバンギラスと言う本来入手不可能なレベルのポケモンを使用してくる。

  • レンタルポケモン
ゲームボーイカートリッジがなくてもポケモンをレンタルして戦わせることが出来る。あまり強くないが、頭数が足りないときや縛りプレイで活躍できる。
ただし技のショボい厨ポケや、技は凄いが埋葬ポケが多いため、選抜は極めて難しい。強ポケに限って低個体値も多い。
『初代』『2』はカップとポケモンによってはガチでも通用する技構成のポケモンが用意されているものの、『金銀』だとこの点は露骨。レンタル縛りでは大抵マイナーポケモンが駆り出される。ゲームボーイカートリッジが使えない環境ではウラ突破はおそらくマゾの域。
金銀の「チャレンジカップ」ではランダムに組まれた*4レンタルポケモンのみで戦うというルールになっており、戦略性と運が求められる難関である。
後のバトルファクトリーである。
何故かポケモンのニックネームは1P側にポケモンの名前の最後の3~5文字をひらがなにしたものと、2P側にポケモンの名前の最初の文字になっている。

ポケモンにニックネームをつけると色が変わる。
これは色違いのポケモンが登場する金銀以前の初代ポケスタから導入されていた要素で色違いが登場した金銀でも引き継がれている。
ニックネームで色が変わるポケモンと普通に色違いのポケモンは色が異なり、例えば赤系色のポケモンであれば鮮やかな赤や朱色がかった赤などに変化する。
CPUのジムリーダー四天王などのボスクラスではない一般トレーナーもニックネームをつけている。
トレーナーごとに法則に沿ったニックネームをつけおり、例えばたんパンこぞうは「○○ごろう」、かいパンやろうは名前の後半が平仮名になるなど。
上記のような特定の単語や文字が入ったり、平仮名とカタカナを混在させるパターンが多い。
金銀のロケット団員に至っては1号やら2号やらといったニックネームを付けている。あれ?数字入りニックネームって第三世代からじゃ…?*5
金銀のエリートトレーナーのニックネームのお洒落さには定評がある。

  • ポケモンやどうぐの整理
ポケモンやどうぐを預ける、引き出す。
手持ちとボックスのポケモンやどうぐを入れ替える、ボックスのポケモンにアイテムを使う、持たせる、同世代の他カートリッジに預けるなど。
本編よりも扱いやすい。
持ち切れないときは64カセット側に預けることも可能。
金銀では預けたアイテムを同世代の別のカートリッジで引き出すこともできるようになっており*6、これは第一世代でアイテムを交換する唯一の手段でもある。
これを使いストーリー進行に必要なアイテムを別のカートリッジから送り込んで、本来ありえないルートでの本編攻略も可能。

  • ポケモン交換
手持ちやボックスに入ってるポケモンを交換出来る。第一世代と第二世代の交換では第一世代に送れるポケモンのみ選択可能。
今では本編でも使用可能だが、GB時代はポケスタで先行実装されていた。
コントローラ2個とGBパック2個あれば友達がいなくてもGB本体が1つしかなくても通信進化ができるよ!

  • GBプレイヤー
カートリッジを読み込んで、ゲームボーイを使わずに本編をプレイ出来る。
ポケスタ攻略状況次第では「ドードー(ドードリオ)のゲームボーイ」、「ドードリオのゲームボーイ」による倍速、3倍速、4倍速プレイも可能。
よく接触不良になるので、コントローラーが2つ以上あるならカートリッジは使わない方に差すとある程度安定する。

  • ウラスタジアム
オモテのストーリーを全て攻略するとウラのスタジアムが解放される。
大会形式と対戦相手はほぼ全てオモテと同じ構成だが、相手の手持ちのポケモンや技構成が見直され難易度が上がっている。
金銀ではタマゴ技+初代のマシン技を使うチートキャラが登場する。
マチスライチュウのなみのり(ポケスタ2)+きしかいせい(タマゴ技)、シバナッシーのげんしのちから(タマゴ技)+だいばくはつ(初代技マシン)など。
なお、ワタルは既にチートを使っているためチート技までは手を出していない。
持ち物重複と本来あり得ないレベルのポケモンという2つのチート行為を行なっている時点で既にアウトなのでチート技がないのは最後の良心といえよう。
特に持ち物重複に至っては先にも後にも彼しかいない。
一応、金銀には「虫取り大会」のバグがある都合金銀のチートトレーナーのポケモン達の再現はできる。

リンク先参照。


◇主な対戦メニュー

  • スタジアムバトル
NPCとの8連戦。プレイヤーは見せ合い6→3形式のトーナメント戦を勝ち抜くという設定。異なるルールによる複数の大会が開催されている。
ルールによっては「モンスターボールカップ」「スーパーボールカップ」「ハイパーボールカップ」「マスターボールカップ」の4つの階級が存在する。
以下作品ごとに登場する大会一覧(☆は4つの階級が登場するもの。)
『2』以降はパーフェクトで勝ち抜く(選出した3匹が健在の状態で勝利する)とコンティニュー権が手に入るようになった。

初代
  • レベル1~30カップ ☆
  • レベル50~55カップ
の2種類のみ。前者は4の階級が存在し、後者は1つのみだが全国大会出場者のデータの中からランダムで8人と対戦する。
CPUはどくどく&かげぶんしんをやたら好む。

2
の6種類と最多。
ニンテンドウカップ99は公式地区大会の優勝者が使用したポケモンの25種類が使用禁止になったため新たなポケモンや戦略を探すことになった。
ウルトラカップはミュウ、ミュウツー含めて使用ポケモン何でもありでレベルは無制限。
相手はミュウツーを使ってこないためミュウツーを使えば難易度が大幅に下がる。
ただし、ミュウは使用してくる。
海外版では「98」と「99」がオミットされた代わりに「97」にて階級制が設けられている。



金銀
  • ニンテンドウカップ*10 ☆
  • ウルトラカップ
  • リトルカップ
  • チャレンジカップ ☆
の4種。
チャレンジカップは階級が上がるごとにレンタルされるポケモンのレベルが上がり強くなっていく。マスターボールカップよりも未進化ポケモンと進化ポケモンが入り乱れるスーパーボールカップや、マイナーポケモンが数多く乱舞するハイパーボールカップが難しいとはよく言われていた。
ウルトラカップはミュウツーを使えば大幅に難易度が下がるのは前作同様。
同様にホウオウとルギアも使用してこないが、ミュウとセレビィは使用してくる。

  • ジムリーダーの城
ジムリーダーの待ち受ける城を見せ合い6→3形式のバトルで攻略する。
使用ポケモンとレベルには一切制限はないが1つのジムを同じパーティで勝ち抜く必要がある。
また相手のレベルは最低50で、それより1レベルでも高いポケモンがいる場合、全てのポケモンがそのレベルに合わされるという仕様。
その為ハンデとしてわざと使わないポケモンのレベルを高くして攻略するという縛りプレイも可能だったりする。
つまりワタルがレベル違反するのはこのシステムの影響でもある。*11
リーダーはある程度タイプを統一しつつ、弱点補完ポケも(例:タケシヤドラン)手持ちに入れていることがあるため、本編のノリで行くと潰される。
ウラではそれがさらに顕著に。
初登場の2では各ジムに前座となるジムトレーナー3人とジムリーダーの4人のセットだったが金銀では前座となるジムトレーナーの数がジムによって変わる。
ミカンと金銀カントージムリーダーは前座がいない。
2でのラスボスのライバルはこちらが使ったカートリッジによってパーティが変わる。*12

  • 対人戦
友人と好きなポケモンで自由に対戦を行うことが出来る。
スタジアム内の各カップのルールでの対戦や、更に制限を加えたオリジナルのルールを決めての対戦も可能。
多人数バトル対応で、タッグを組んで最大2人対2人で最大12→6の見せ合いバトルを行うことも出来る。
多人数バトルの場合、プレイヤーはそれぞれ自分のポケモンが場に出た場合のみ、技の指示を出せる。
見せ合いマルチバトルのプロトタイプと言えよう。
もちろんレンタルポケモンも使用可能。初代ではレンタルトレーナーが使用できる。

  • ミュウツーをたおせ/ライバルをたおせ
全ての大会とジムリーダーの城をクリアすると開放される隠し要素。
1~6匹のポケモンを選んでパーティを組み禁止級の伝説のポケモンを倒す。
これをクリアするとウラが解禁され、ウラのこれをクリアすると完全クリアとなる。
ウラでも一切対戦するポケモンは変わらないが、ウラのステータスは理論上最高値で技編成も練られているので強い。*13
使用ポケモンとレベルに制限はないがどのレベルのポケモンを使っても相手のレベルは100になる。

2では当時最強と言われたミュウツーと戦う。
技編成は「10まんボルト」「サイコキネシス」「ねむる」が共通でこれに加えて残り1枠がオモテが「ふぶき」、ウラが「ドわすれ」となっている
いくら強いと言っても1匹なので数の暴力でなんとかなる事も多い。
相手が交代できないことを利用してステータスを下げる技を連打、まひにしてからHP満タンの状態*14で一撃技連打や爆発技を連打*15という戦法を使えばレンタルでもそこまで苦労せずに勝てる。
表ではレンタルマルマインで先制でき、裏でも初手に必ずドわすれを使うのででんじはを使う隙がある。
まひさせたら倒れるまでフラッシュ連打でOK。

金銀では伝説厨と化したライバルがホウオウルギア、ミュウツーを引き連れて挑んで来る。
いくら強いとはいってもこちらは最大6匹まで連れていけるのでやっぱり数の暴力でなんとかなる。
しんぴのまもりが大好きで表に至っては全員に覚えさせている。
相手の弱点を付けずしんぴのまもりの効果が発生していない時に優先的に使うAIをしているため、その隙に好き放題できる。まもりのじゅうようさをおしえてやろう(キリッ)
レンタルでもソーナンスが強いのでこちらもこれでなんとかなることも。

チート対策

本来ありえない技を覚えさせたポケモンやありえないレベルのポケモンも使うことができるが、トレーナー名がピンク色に変わるので相手にはすぐにバレる。
開発者もチートプレイヤーの存在を認知していたということだろう……というかそもそもセレクトバグで簡単に技が変わっちゃうので。
ただ、このチート対策も完全とは言えず、ポケモンスタジアム2ではライバルが使ってくるカイロスがチート扱いになってしまっている

『金銀』ではチートポケモンで勝った場合、NPCが専用のセリフ(「そんなポケモン使って楽しいの?」等)を言う…などという都市伝説があったが、これは実は真っ赤なガセネタ
実は今作のトレーナーやジムリーダーには勝利・敗北セリフが複数用意されており、中には「つまらないなぁ…(スキーヤー)」「こんな大会に出るんじゃなかった(ジプシージャグラー)」のように結構とげとげしいものがある。
そのため毎回同じことを言うとは限らず、この変化した際のとげとげしいセリフがチート使用時とうまくかみ合った結果「チート対策だ!すげぇ!」と早合点してしまったのだろう。
「そんなポケモン使って楽しいの?」という有名なセリフは確認が取れていないが、セリフが変化する仕様をチート対策と勘違いした人がかいじゅうマニアあたりの台詞をうろ覚えにして書いてしまったものと思われる。

この風評はどうやらゲームカタログで紹介されているこの誤情報が「任天堂のチート対策はすごい」という文脈で取り上げられて、既成事実的に有名になっていったようである。
Youtubeなどにはチートをごりごりに使ったレゲー実況プレイヤーも多いため、興味があれば勝利セリフを照らし合わせて調べてみるといいだろう。
少なくともチート対策用に特殊なメッセージを用意しているという事実は存在しない

そもそもこういったセリフや演出によるチート対策は、後の大会等におけるルールで「公式にプレゼントされたポケモンが、特別に覚えている」として例外的に許可されているポケモンと技の組み合わせの場合に、わざわざ受け取ってくれた上顧客を不正呼ばわりするというものすごく失礼なことをすることにつながりかねない。
だから普通に考えたらやるわけないんだけどね。

公式チート?

ご存知の通りNintendo Switch Onlineにはどこでもセーブ機能があり、これがポケモンと相性が良いのは言わずものがなである。
このため2では「一撃必殺技を当たるまでリトライ」「影分身を積んで躱しまくる」というインチキ戦法でCPUを脅かすことが出来るようになった。
とはいえGBソフトとの連携が出来ずレンタルポケモンしか使えない関係上、こうでもしなければレンタルポケモンの貧弱さも相まって難易度が高いのも確かである。
さらに当時は「素早さで上を取れないと一撃必殺技は当たらない」という仕様上、実質ポニータ*16以外にとっては使いこなすのも難しいと一筋縄ではいかない。
金銀ではこうした乱数調整がターン中不可能になっているため一撃必殺に頼る事は実質不可能になった。

とはいえ初手の対面が都合良くなるまで調整したり*17、相手の使う技やこちらの技の命中を見て対応を変える事は可能なため楽になってる事は確かではある。

◇余談

当たり前の話だが、ゲームボーイとNINTENDO64は異なるプラットフォームである。
プラットフォームが異なるということは、ゲームボーイのプログラムを直接64に流用することはできず、ゲームボーイソフトのプログラムコードを元に64のプログラムコードを書く必要があった。
(同じゲームでもパソコン用ソフトをゲーム機に突っ込んでも動かないのと同じ理屈で、機械が変われば中身も変えないといけないのである)
このとき、移植作業を行ったのは当時HAL研究所の社長で、任天堂とゲーフリの仲介役を務めていた岩田聡氏である。
基本的なバトルシステム(分かりやすく言えばタイプ相性やダメ計算の処理)の移植作業を僅か1週間で行ってしまった。
しかも仕様書がなかったので、ポケモン本編のプログラムコードを読んで仕様を理解して、64のプログラムコードを書いたとか。
ポケモン本編のバトルシステムを作った森本茂樹氏は、自分が苦労して書いたコードを岩田氏があっさり理解して移植してしまったことに驚いたらしい。
それどころか、岩田氏はポケモン金銀の開発も技術的に支援しており、ポケモンの画像データを圧縮するプログラムを作って提供したらしい。
画像の容量が大幅に削減されたため、金銀はピカ版と同じ容量にもかかわらずカントーとジョウトという2つの地方のマップデータを内包できたのだとか。
この事実は後にUSUMの本編でもわざわざ説明されている。
ちなみに近年判明したのだが、実はほんの少しだけポケスタ1の挙動とGB版の挙動は異なる。
(調整が入っているねむりとふぶきを除く部分である)
具体的にはポケスタ2では廃止された初代特有の再計算仕様がGBとポケスタでは挙動が異なるのである。

つまるところ、ポケモン初代は同じ世代間でありながらGB・ポケスタ・ポケスタ2・ポケスタ金銀全てで対戦環境が完全に異なったカオスな対戦環境であるということでもある。

ちなみに、『ゼルダの伝説 風のタクト』に登場するチュチュ系モンスターの鳴き声は、このシリーズの実況音声を早送り、逆再生したものであるらしい。
風のタクト発売は2002年なので発売時期も決して離れているというわけでもなく、一部同じスタッフが関わっているとはいえ、とんでもねえ所にリサイクルされたもんである。


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最終更新:2024年04月06日 23:15

*1 全種出せなかったのは当時のカセットの容量が足りなかったためであり、「2」ではカセットの容量が増加されたので全種出せるようになった。ちなみに本来は64DDの追加ディスクで全種を使えるようにする計画があったらしい。

*2 ちなみに実際の大会では一回戦で優勝者と当たり敗戦。

*3 忘れた技の再習得は現在は当たり前のシステムだが、わざおしえマニアによる再習得が登場したのは第三世代からで、第二世代まではこれが唯一の手段だった。

*4 ある程度バランスは整えられる

*5 数字自体はUIで普通に表示する文字のため、ゲームシステム上は初代から可能なのだが、ニックネームとして入力可能な文字の一覧には数字が無かった。

*6 初代と2ではトレーナーIDごとに管理される。

*7 第1回全国大会と同じルールで前作のレベル50~55カップに該当

*8 第2回全国大会と同じルールで前作のレベル1~30カップに該当

*9 第3回全国大会と同じルールで本作が発売された年のルール

*10 2000年度公式大会のルール、大体はレベル50~55のルールに準拠している

*11 2では忠実に守っており仕様の影響を受けないハクリューを使用する。そのハクリューもウラではリストラされておりドラゴンを使用していないというある意味異常事態が起きていた。

*12 パターンは赤・緑・青版で最初にヒトカゲを選んだ場合、フシギダネを選んだ場合、ゼニガメを選んだ場合、ピカチュウ版でライバルのイーブイがブースターに進化した場合、シャワーズに進化した場合、サンダースに進化した場合、64のカセットに登録したパーティ又はレンタルポケモンを使った場合の全7パターン。

*13 個体値は最高値の4F、努力値カンスト

*14 ねむるが使えずまひを回復できない

*15 ひんしになった時点でターンが終了するのでねむる隙を与えない

*16 特にこうそくいどうを持つ個体

*17 どうも金銀はこちらも確実ではないが固定されやすい