鳥取クモ屋敷の怪(名探偵コナン)

登録日 :2013/4/13(土) 16:04:26
更新日 : 2017/07/11 Tue 15:33:48
所要時間 :約 13 分で読めます





次の土曜、陽が傾く前に
絡繰峠の武田家に来られたし

さもなくば、また生きた人形が

蜘蛛の餌食になるであろう


鳥取クモ屋敷の怪 とは、『名探偵コナン』において、かつて江戸川コナン服部平次が解決した事件の一つ。
単行本第25巻に収録。アニメでは1999年に3週放送。2007年に1時間に編集したデジタルリマスター版で復活。


【あらすじ】

差出人不明の依頼状で呼び出された平次は依頼料を突き返そうと鳥取へ。
和葉の頼りないナビで迷ってしまったところに、武田家からの依頼で赴いたコナンたちが通りかかる。
事件が連続した武田家は「絡繰峠の蜘蛛屋敷、祟られたくなければ近寄るな」と噂されていた――


【事件関係者】


  • ロバート・テイラー
声:中原茂
日本の景色を愛する陽気なアメリカ人カメラマン。26歳
武田家に行こうとしていたが、道に迷い平次たちと合流した。
3年前、土砂崩れにあったところを美沙に救われ恋人となる。

  • 武田信一(たけだ のぶかず)
声:秋元羊介
小五郎の依頼人。武田家長男で人形師。45歳。
蔵で首を吊られて殺される。張り巡らせた糸に絡まった様は、さながら蜘蛛の巣にかかった羽虫のようだった。
依頼者の小五郎には気さくに接していたが、3年前に妻の絹代と娘の美沙に激昂しており、葬式の際にも涙を流すこともなく無表情だったという。

  • 武田龍二(たけだ りゅうじ)
声:古田信幸
武田家次男。東京在住の会社員。38歳。
東京での暮らしが長い為、訛りはない。
休暇を取って里帰りしたが、根岸の事件もあり、信一から「探偵が来るまで帰るな」と言われ、会社に休みを延長してもらい滞在している。

  • 武田陽子(たけだ ようこ)
声:堀越真己
武田龍二の妻。東京在住。33歳。
龍二の付き添いで滞在している。

  • 武田紗栄・武田絵未(たけださえ・たけだえみ)
声:吉田小百合小島幸子
武田家次男夫婦の娘で双子。紗栄が姉で絵未が妹。9歳。
龍二の付き添いで滞在している。
3年前には懐いていたロバートを会って早々に「人殺し」と呼んだ。

『黒きドレスのアリバイ』アニメ版にて、ネクストコナンズヒント「双子」に描かれている。

  • 武田勇三(たけだ ゆうぞう)
声:宝亀克寿
武田家三男。35歳。
会社が潰れ、兄の仕事である人形作りを手伝っている。
信一に依頼された小五郎を迎えに来ており、絡繰峠の蜘蛛屋敷のことを教えている。

  • 武田智恵(たけだ ちえ)
声:鈴木れい子
武田三兄弟の母。71歳。
蜘蛛御前の祟りを恐れている。

  • 塩谷深雪(しおや みゆき)
声:雪野五月
家政婦。26歳
自殺した美沙の友人。
元看護婦だが仕事を辞め、美沙の紹介で武田家の家政婦をしている。


【その他】


  • 根岸明雄
声:中嶋聡彦
人形の流通を手掛けていた男性。
事件の数日前、蔵で首を吊っており、小五郎が呼ばれたのは彼の死を調べるためである。

  • 武田絹代(たけだ きぬよ)
信一の妻。
娘の美沙の自殺後、後を追うように蔵で首を吊って自殺。

  • 武田美沙(たけだ みさ)
元看護師。信一の娘でロバートの恋人。
深雪が言うには気が利いて優しい人物だった。

3年前に父信一の怒りで額に傷を負っている。
直後の土砂崩れに巻き込まれたロバートを助け、怪我を負った彼を看病していた。
だが、ロバートが帰国した2、3日後に蔵で首を吊って自殺した。


【レギュラー陣】


お馴染み主人公。
小五郎の付き添いで武田家を訪れる。
和葉の身体(スタンガンによる火傷)を調べる際、子供の体だった事と足から調べていた為か、ビンタは免れた模様。

お馴染みヒロイン。
同じく小五郎の付き添いで武田家を訪れる。

お馴染み迷探偵。
信一の依頼を受けてコナン、蘭と共に武田家を訪れる。

お馴染み西の関西弁探偵。
謎の依頼書と金を送り付けられ、金を返すついでに謎を解こうと武田家へ向かう。
だが、バイクがガス欠して遭難しかかったところで、小五郎たちと合流する。
空気が読めない所が目立っており、和葉が紗栄・絵未にあげようとした魚を勝手に食べたり、和葉に「服を脱げ」と言って無理矢理脱がしている(無論、和葉にビンタされた)。


お馴染み関西娘。
幼なじみ』のナビを買って出たが、結局迷ってしまった。
現場付近で偶然証拠品を拾った事から、犯人からスタンガンを喰らってしまう。オマケにコナンと平次に身体を調べられそうになった。


【蜘蛛御前】


近辺に伝わる民話。
「峠を通る旅人を虜にして連れ去る美女が出る」と聞き、旅の人形師が一計を案じて峠に赴いた。
現れた美女は何も答えぬ相手(人形)に業を煮やして、蜘蛛の本性を現し襲い掛かったが、側に伏せていた者たちに退治された。
以後、峠には祠が建てられ、人形師に准えて「絡繰峠」と呼ばれるようになったという――

なお、現在の武田家は蜘蛛御前を祀った祠を壊して建てられたもの。


【以下さらなるネタバレ】

























  • ロバート・テイラー
根岸と信一の両名を殺した犯人「蜘蛛御前」。
恋人の美沙が自殺したのは信一のせいと判断し、今回の犯行に至る。
探偵たちがロバートに疑惑を抱いたきっかけは「突発的にやってきたのは平次・和葉・ロバートの3人」のはずが、「夕食で主菜が足りないのは2人分」だったため。
自供時に服部から無関係な和葉まで巻き込んだ事を問い詰められた際に、「もう何がどうなってもよかった」と逆ギレした事が平次の逆鱗に触れ、最後は――

  • 武田信一
事件の(ある意味本当の意味も含めた)被害者。
20年育ててきた娘が妻と弟の子と知り激怒。それから妻と娘をいびるようになったという。まあ無理もない。
娘の葬儀でも涙ひとつ流さなかったのはそのためである。

その一方、裏で根岸と組んで麻薬密売に手を染めており、
「高額の人形を購入額とほぼ同等の修理費で直す」、「構造の簡単なはずの繰り人形の方が絡繰人形より費用が高い」、
「にも拘らず多数の依頼が舞い込み続ける」といった矛盾から、捜査中のコナンたちに密輸の手口を暴かれた。
作中では描かれていないが、この一件で麻薬入り人形の購入者が芋づる式に発覚し、ほとんどが逮捕されたと思われる。

  • 根岸明雄
事件の被害者。
ロバートに美沙の出生の秘密をバラし、その時に美沙を罵ったため、衝動的に殺された。
信一の麻薬売買に関わっており、自身も麻薬を服用していたらしい。

  • 武田絹代
子供が欲しい夫のために夫の弟と子作り。発想がすごい。ある意味元凶。
(一応、人工授精という可能性もないわけではないが……)

  • 武田美沙
真相を知った信一にいびられた。
ロバートのことを好きだったようだが、ある誤解で自殺してしまう。

  • 武田龍二
美沙の実の父。涙ながらに頼む兄嫁を断り切れなかったらしい。
名乗れない関係とはいえ、娘の葬式で大泣きしていたとのこと。

  • 武田紗栄・武田絵未
3年前、美沙に頼まれロバートに美沙をどう思っているか聞きに行ったことを明かす。

  • 武田智恵
美沙の父が龍二であることに最初から気付いていた。
「美沙・紗栄・絵未」と娘の名前がしりとりで一周するのは彼女が名付け親だったためである。


【さらにネタバレ】

























双子「シャイン?」

  • 自殺の真相
3年前、帰りのバスで美沙に頼まれた双子から「美沙をどう思うか」と尋ねられたロバートは紙に「shine」と書く。
ロバートは「シャイン=光のような人(=愛する人、結婚したい女性)」という意味で記したのだが、
もともと精神不安定の鬱状態だった美沙は(看護中のロバートとの筆談がローマ字で行われていたこともあって)恋人から「死ね (shine)」と言われたと誤解し、その3日後に自殺してしまったのだった。
また双子も、当時6才に英語がわかるわけもなく、根岸 (negishi) の名刺からローマ字読みの「死ね」であると誤解。
再会した時の態度もそのためであった。

最悪の場合、彼を自殺に追い込みかねないために伏せるつもりだった探偵たちだが、ロバートの心無い言葉に激昂した平次から、
恋人の美沙を自殺に追い込んだのは、結果的に自分自身であったことを告げられ、ロバートはその場に崩れ落ちる。
連行した鳥取県警の警察官の話によると連行されるパトカーの中で、ロバートは何度も何度も同じことを繰り返してたらしい。


なんで僕は日本人じゃなかったんだ… なんで彼女はアメリカ人じゃなかったんだ…

まるで壊れたからくり人形のように何度も何度も繰り返して…

  • 武田紗栄・武田絵未
誤解でロバートに「人殺し」といったことを謝ろうと思っていた。
事件後、事件の真相は聞かされていないため、なんで警察に連れて行かれたかは知らなかった。
ロバートの仕掛けたトリックを見ていたが、智恵に蜘蛛御前の仕業だと教えられ、ロバートも自分の国に帰ったと聞かされて安心していた。


【余談】
SHINE→死ねだけを取り上げて某「動機はハンガー投げ」事件と並んで笑えるネタとして語られることが多いが、
実際は上記のようにコナンでは珍しい陰湿で救われない結末の悲しい事件となっており、
(この項目のコメント欄を見ればわかる様に)最後に平次がロバートにした行為もそれ故に賛否両論となっている。


追記・修正は絡繰人形を使ってお願いします。

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