金田一少年の殺人(金田一少年の事件簿)

登録日 :2012/06/21(木) 05:48:27
更新日 : 2017/10/14 Sat 00:11:16
所要時間 :約 16 分で読めます





このままじゃ俺は殺人犯だ!!
俺がやるっきゃない!!
自分の容疑は自分で晴らしてやる!!


金田一少年の殺人とは、金田一少年の事件簿での事件の1つであり、かつて金田一少年が解決した事件のうちの一件。
単行本12~14巻に収録。全14話。
テレビドラマでは第2シーズン第4話として1996年8月3日に、テレビアニメでは第24話~第27話として1997年10月20日~11月10にかけて放送された。

アニメ版での容疑者リストは上の段が左から時任、鴨下、橘、桂、大村で下の段が針生、都築、棗、葵、野中の順で背景は薄い紫。
登場する怪人は「見えざる敵」。


【あらすじ】

人気作家橘五柳が自身の誕生日パーティーで新作の出版権を賭けた暗号解読ゲームを行う。
いつきの依頼で暗号解読の助っ人として軽井沢に向かった金田一はそこで事件に巻き込まれる事に。
被害者は橘五柳、そして犯人は…なんと金田一一!?


【以下ネタバレにご注意下さい】


【登場人物】
  • 橘五柳
CV:岸野幸正/演:麿赤兒
数々のノンフィクション作品で成功を収めた、人気ノンフィクション作家。50歳。
どういう伝手か、一のことを知っていた。
面倒見がいい面もあるようだが、かなり傲慢な上に女癖があまりよくないようで、(酔っ払っていたとは言え)美雪に迫ったり、自身で引き取っている花村姉妹にもセクハラをしたり。
キレた一にヅラ着用を暴かれたことでトラブルとなる。
いつきや葵にとっては恩人だったようだが、他の人間から見れば人間的にかなり問題アリな人物。
今回彼が書いたある犯罪を告発した新作はパーティーに呼ばれた誰かが実名で登場しているらしいが…
第1の被害者で、離れにある書斎で撲殺され、その罪は一に着せられてしまう。

  • 大村紺(ドラマ:赤帆紺)
CV:水内清光/演:梅垣義明
出版社「飛躍社」社長。40歳。関西人。
橘の死すら彼の作品の話題性になると考えていた典型的守銭奴。写真を無断使用したことで、針生とトラブルになっていて、以来犬猿の仲。
第2の被害者で東京都北区の自宅で剣持のふりをした一からの電話で、橘から聞かされていた伝言を伝えた直後、隠れていた犯人にゴルフクラブで撲殺された。
ドラマでは名字が「赤帆」になっており、編集プロダクションの社長となっている。
また、殺害方法も撲殺ではなく、カッターナイフで頸動脈を切られたことによる殺害方法に変更されている。
伝言は 「時任に聞けばわかる」(ドラマ版)「物部に聞けばわかる」

  • 時任亘
CV:鈴木琢磨
神田川出版編集者。24歳。
完璧な営業スマイルを持ち、誰に対しても腰が低い。初対面の一に対しても名刺を出しながら頭を下げていたほどだが、実は意外と腹黒い一面も持つ(後述)。
橘から伝言を受け取った1人で第3の被害者。
警察の名を騙った犯人に神保町の工事現場に呼び出され、たまたまそこに現れた一が呼び出し主だと勘違い。彼の「話を聞きたいだけ」という言葉を全く信用せず、鉄パイプで殴りかかるが、どんくさいのか、つまずいて転び、失敗。さらに怯えながら伝言を伝えた直後、犯人が崩した鉄骨の雪崩に押し潰され、死亡した。
伝言は 「桂に聞けばわかる」

  • 桂横平
CV:桜井敏治
落語家。30歳。
それほど有名ではないが、なぜか大物落語家を蹴ってまで橘からパーティーの司会を任されていた。
これについて、作中では「ギャラが安く済むからでは?」という推測がされていたが、実はその事が、今回の謎解きに大きく関わっていたのである。
第4の被害者で、仕事で野外コンサート会場のテントにいたところに一が来訪。時任ほどではないが彼に怯えていて、聞かれるままに伝言を伝えた直後、背中をナイフで刺され殺害された。
言葉遣いが微妙で、関西人なのかそうでないのかわからない人。
ドラマでは、完全に関西人になっているほか、殺害場所がどこかの建物内の控室に変更。
伝言は 「野中に聞けばわかる」

  • 野中ともみ
CV:沢海陽子/演:MIE(現:未唯mie)
フリー編集者。26歳。
AV女優のような色気を醸し出し、原稿のありかを探るため橘に色仕掛けを仕掛けたりも。
しかし情報収集の手腕には確かなものがあり、いつきに頼まれ一の無実の証明に繋がる情報を集めていた。
この際、土下座をしたいつきに対し「他ならぬいつきさんにそこまでされちゃぁね…」と真っ先に協力を申し出ていることから、仕事上での相当長い付き合いがあることが伺える。
取材旅行の際は偽名を使って宿泊する、用心深い性格。
第5の被害者で軽井沢の油ノ沢ホテル滞在中に今まで殺されたメンバーと同じように一に橘からの伝言を伝えた直後犯人に襲われ、その際に犯人の顔を見てしまい口封じとして刺殺された。
ただし、一に声をかけられた際、 口では「できることなら何でも相談に乗る」と言いつつ、後ろ手にペンを握っていた。 このことから、一が自分を襲おうとしたらそれを使って反撃するつもりだったと思われ、いつきの頼みなら嫌とは言えなかったものの、 内心では一を信用していなかった と思われる。
まあ、いつきほど一と付き合いがあったわけでなし、女一人でもしかしたら連続殺人犯かもしれない人物と対峙するのだから、それぐらいの用心は仕方がないだろう。かなり危ない手段で情報を集めたこともあったのだろうし。
一が去った後、真犯人に後ろからナイフを突きつけられ、「本当のことを言え」と迫られるが、「それしか聞いてない」と返す。伝言が一見意味不明なこともあり、犯人「見えざる敵」も、この時点では暗号の真実に気づいていなかったため、伝言の内容がウソと考え、正直に言えば命を助けると言っていた。しかし、手をかんで抵抗したうえに、犯人の顔を見てしまったため、殺されることになった。
犯人も彼女を脅迫し、考えてようやくその意味に気づいたので、もし顔さえ見なければ助かったのかもしれない。
ドラマでは作家となっており、橘五柳の弟子となっている。
伝言は 「私で終わりよ」

  • 鴨下あきら
CV:柏倉つとむ(現:カシワクラツトム)/演:市川勉
音羽出版編集者。28歳。
いつきを通じて一に橘の暗号解読を依頼した人物。気弱な印象。
事件発生後はいつきの頼みで情報を集め、橘の新作が 医学界 について書かれたものだという事実を突き止めた。
橘の振る舞いに怒った一が「意趣返し」をして彼を怒らせたせいで、出版権を取り上げられてしまう。それを取り消してもらうため、 元はと言えば橘のせいなのにそんなこと関係無い 」と言い放ち、一に彼への謝罪を要求した。そのせいで一が書斎に行き、殺人の罪を着せられる結果になったわけで、ある意味では、 一が疑われることになった元凶 という見方もできる。
ドラマ版ではバーコード頭の中年男性。

  • 都築哲雄
CV:堀勝之祐/演:山下真司
極東テレビディレクター。52歳。
良質なドキュメンタリー制作に定評のある人物。その手腕はいつきも認めている。
事件発生後はいつきに協力、警察に追われる一を助けてかくまい、いつきには彼を捕まえるため警視庁から「大物警視」が出てくるという情報をもたらした。
ドラマ版の中の人は食いしん坊万歳でお馴染み、のちにキョウリュウシルバーとして還暦で戦隊ヒーローに転身する山下真司である。

  • 針生聖典
CV:立木文彦/演:佐竹雅昭
カメラマン。40歳。手術をした直後のためにプールには入れなかった。
自分の写真を無断で使用されてトラブルになって以来、大村とは犬猿の仲。
いつきに協力して橘が 密輸について調べていた 事を突き止めたり、一が桂殺害の現場から逃げる手助けをした。
一見すると、一を信用していないように映り、「 一が犯人だったとしても知ったことではないが、いつきの頼みだから助けてやる 」というスタンスで動いているようであり、実際に一にその旨を発言している。
しかし、その冷たい口調とは裏腹に、用意したスタッフジャンパーを着させて桂殺害現場からの脱出の手助けをしたり、推理の足しにと橘殺害の当日に撮影した写真をどっさり手渡し、さらにはたまたま自分が持っていて一が目にした犯行現場の見取り図を貸してくれと頼まれてあっさり承諾したり、バナナを持ってくる(ドラマ版のみ)等、やることはいつきが協力を頼んだメンバーの中で最も協力的。何だかんだ言いつつ、いつきの頼みだからというだけで一を助けてくれるあたり、いつきへの信頼はかなり厚いらしい。
実際、一が密室のトリックや犯人を特定する証拠を見つけられたのは、彼が渡した写真と見取り図のおかげである。
ドラマ版では大食いキャラであり、常に何か食べている。

  • 花村棗
CV:日高のり子
橘家使用人。17歳。
花村姉妹の姉。美人ではあるが少々…かなりキツい性格。そのためか、橘ですら彼女には(少なくても作中では)セクハラをしていない。
橘殺害の第1発見者であるためか、一が犯人だと思い込んでいる。
状況的にはそう思っても仕方ないのかもしれないが、葵にかくまわれていた一が軽井沢に行くことを知って警察に通報する、かなり迷惑なこともしでかしている。
プールを捜索して濡れた人々にタオルを配る葵に「そんなの自分達の仕事じゃないからいい」と言い放つ。ただキツいだけでなく、思いやり、優しさにも欠ける人物。

  • 花村葵
CV:日高のり子
橘家使用人。17歳。
泣きぼくろが特徴的な花村姉妹の妹。双子のため顔はそっくりだが、性格面ではおっとりとしており、姉とは正反対。
本来の仕事でもないのにプールを捜索して濡れた人々にタオルを配る優しい性格。
昔間違って橘の大事な資料を捨ててしまった時にいつきが自分をかばって殴られたことなどから、彼を深く信頼しており、そのいつきが信じているからという理由だけで一が犯人のはずがないと考え、超協力的。川に飛び込んで岸で倒れた一を保護(女1人の力で彼を家まで運ぶのは大変だったろうが)、服を乾かし、食事を提供。また、橘が密輸について調べていた、という情報も与え、さらには、警官が来ても彼の存在を隠した。

  • 菊さん
CV:渡部るみ/演:牧よし子
橘家使用人。容疑者リストには載っていない。
高齢のため耳が遠く、その事から犯人のトリックに利用される。

  • 物部真理
演:加藤貴子
ドラマオリジナルキャラクター。タレントであり、桂横平の代わりに登場したキャラクター。
本来は橘のパーティーの司会に女優の水島あかりが来る予定だったが、橘の希望により彼女が司会を務めることになる。
第3の被害者で控室で一に伝言を伝え後、控室に入ってきたウサギの着ぐるみを着ていた犯人に刺殺された。
伝言は桂と同じく 「野中に聞けばわかる」


【その他の人物】
毎度お馴染み主人公。
今回は真犯人にはめられ、犯人として追われる立場に。
行く先々で殺人が行われるため探偵物主人公=死神という方程式を余すところなく証明した。
追われる身でありながらも、見つかる危険を冒してドアに銃を挟まれた警官を助けたり、都築にかくまわれている時に外出、美雪にバースデーケーキを買ってポケベルのメッセージとともに届けるという男気溢れる行動を見せ、前者は剣持の迷いを振り切るきっかけとなり、後者は美雪を感涙させた。

毎度お馴染みヒロイン。
今回は一が容疑者として逃亡しているため落ち着かない日々を過ごす。
事件中に誕生日を迎えるが、どさくさの中で自分でも忘れていた。しかし、それを逃亡中の一が憶えていて、捕まる危険を冒してまでケーキを買い、さらにポケベルのメッセージで祝ってくれた事に、嬉し涙を流した。
いつきとともに皆に協力を頼んだり、彼に一から連絡があったことを知らされるとすぐ桂の居場所への同行を承諾するなど、最後まで一の無実を信じ続けた。
また、いつきが仲間達に協力を頼む際、横から口添えをした。
彼女が序盤に一にポケベルを渡していなければ、一は完全に詰んでいた。

毎度お馴染み剣持警部。
一が無実であると最初から信じているが、警察としてはそれをあまり口にできないジレンマを抱える事に。
「金田一…。殺人が起こる度に必ずお前がいる…。そんなバカなことはないよな?」という台詞で、主人公=死神の方程式をさりげなく補強している(勿論本人にそんな気はない)。
栗田巡査が負傷した現場に一がいたことを知り、「いくら焦っていたとはいえ警官を電車から突き落とすなんて…」と、信念が揺らぎかけるが、当の栗田巡査の証言で、一が彼を突き落としてはおらず、それどころか助けようとしていたことを知り、事件解決について「 奴ならできる!! 」と、気力を取り戻した。

3度目の登場となる警視庁のエリート警視。今回から主要キャラになった人その1。
一を捕まえるための秘密兵器として捜査に参加、あらゆる手法で追い詰めるが内心では犯人ではないとわかっていた。
終盤一からのメッセージを受け取り、ノリノリで彼を射殺する共に一芝居うつ。
また、地味に最後にある少女を救うために粋な計らいを見せた。

兄弟揃って出演。竜二はこれが初登場。
竜太は序盤一の夢に現れてノリノリで死刑執行ボタンを押したり、竜二の夢に出て一を助けるようアドバイスを送った。
(アニメでは竜太が死んでいないのでそもそも夢には出て来ず、一の夢の内容が警察に捕まるものに変更されている)
竜二は父の仕事の手伝いでたまたま来ていた。棗と共に事件の第1発見者になったり、初回から兄に勝るとも劣らない証拠映像を撮影した。

2度目の登場となるフリーライター。今回から主要キャラになった人その2。
悲恋湖伝説殺人事件の時見せたイヤミな態度は鳴りを潜め、自分が一に暗号解読を依頼した事が発端である責任から一の無実の証明のために奔走する。
その覚悟は、土下座をしてまで親しい人たちに情報収集を頼み込んだシーンによくあらわれている。
悲恋湖で水恐怖症と自分で明言していたが、今回はそれと矛盾する行動をとっており、一からも指摘された。
(ひょっとするとあの哀しい結末のおかげで克服できたのかもしれない…)
今回の一件で人望の厚さと同時にロリコン疑惑が…とはいえ、もし彼の尽力がなければ一は完全に詰んでいただろう。
とはいえ、一が彼の名を騙って居場所を調べた桂の事務所からの電話にうっかり「そんなこと知らない」と言ってしまったことで事務所が警察に連絡するきっかけを作ってしまう、大ポカもやらかしている。

  • 佐木連太郎
佐木映像の社長で佐木兄弟の父親。
橘の依頼で誕生パーティーの撮影に来ていた。初対面の一たちに会った時は、特に挨拶するわけでもなく不敵な笑みを浮かべて去って行った変わり者。
ど、どーゆー一家だ……

CV:堀内賢雄
長野県警捜査一課の警部。45歳。
端から一を犯人と決めつけある意味逃亡の遠因を作った人物。
ハッキリ言って(今作では)無能刑事。
今回の犯人は恐らく全ての事件においてアリバイが無いが、それすらも調べていなかった。
高慢な態度で剣持に 「今までの事件も最初から洗い直す必要がありますな!!」 などと酷すぎる発言をした(しかし、その後の関係は案外良好になっていた)。
自業自得とはいえ今回の事件で振り回されたため一を好ましく思っていない(同時に、彼自身も読者から好ましく思われていないのは秘密だ!)が、なんだかんだでその後も何度か登場、協力していたりする。
グランドフィナーレでは悪態をつきつつも、一が知り合い達相手に実行した旅費のおねだりに対しても気前良く金を出しており、
ある程度は関係が改善されたことが伺える。

また余談ながら、アニメ版では若干出番が増え、後の事件では少々丸くなったというか人情家的な、もしくはツンデレ的なキャラになっている。

  • 栗田巡査
長野県警の巡査。長島の部下。
腰の拳銃を電車のドアに挟んでしまい、危うく大けがになりかけたのを一に助けられる。
自らの不利を顧みずに助けてくれた一を見て、『金田一一犯人説』を疑問視するようになる。
それでも上司の捜査方針との乖離から口に出せずにいたが、一に不利な展開ばかり続くことに消沈していた剣持警部にその一件を打ち明けて結果的に元気付けるなど、地味に重要な役回りを果たしている。



【以下事件の核心】









  • フロッピーディスクの在処
橘の考えたゲームはちょっと変わった伝言ゲームだった。最初の暗号「裏川辺奇々なる藻を」をローマ字に変換し、逆から読むと「OOMURANIKIKEBAWAKARU(大村に聞けばわかる)」になる。次に橘に「誰かが暗号の事を聞いて来たら「○○(人物の名前)に聞けばわかる」と言え」と言われた人物を訪ね、「私で終わりよ」と言われた人物まで辿り着く。そして訪ねた人物の名前の文字を抜き、繋げるとフロッピーディスクの在処を示す。
原作・アニメ版では「 村」「 任」「 」から最初の文字を取り、「 野中 」を付けると 「おおとけいのなか(大時計の中)」 (橘の書斎の大時計の中)になる。

ドラマ版では「 帆」「 部」から最初の文字を取り、読みがなを変換し、「 野中 」を付けると 「せきぶつのなか(石仏の中)」 (庭にあったもの)になる。
そしてそのフロッピーを狙っている犯人は…








「女房の死に目にもあえず…たった1人の娘すら不幸にしてしまった」
「そしてあげくの果ては5人も殺した殺人鬼――…!」
「サイテーな男……!!心底ダメな人間さ……!!」

  • 都築哲雄
この事件の真犯人 「見えざる敵」
優れたディレクターとしていつきからも信頼されていた彼が凶行を犯した理由…それは重度の腎障害を患った幼い娘、瑞穂のためだった。
腎障害を治療するため都築は自らの腎臓の1つを提供するが、こともあろうに病院側のミスで失敗、瑞穂は通院治療を受けながら1万人に1人しかいないドナーを待つことになってしまう。
妻を亡くした寂しさの反動で仕事にのめり込み、娘が腎臓移植を必要とする状態になるまで気付けなかったという罪悪感に苦しむ都築、
そんな彼の前に前田と名乗る医者が現れた。
瑞穂に合う腎臓を得るため力を尽くすという前田だが、その交換条件として都築に ある悪魔のような犯罪 を犯すように提案してきた。

それはテレビ局ディレクターとしての肩書きを利用した臓器の密輸だった…

許される事ではないとわかっていた都築ではあったが、瑞穂に合う腎臓を手に入れるため彼は立ち止まるわけにはいかなかった。
しかしそんな彼に転機が訪れる…橘五柳が前田と都築の犯罪を掴み、それを実名入りの本で公表しようとしていたのだ。
当然それを食い止めようとした都築だったが度重なる説得は失敗し続け、ついには、事情も聞かずに一方的に「社会悪」呼ばわりした橘な態度に激昂、衝動的に橘を殺害してしまう。
その後、橘の部屋から出た際に、 地面を通らず、事前に大きく開けたドアをつたって向こう岸に渡った。途中で閉まっているドアがあったため、菊さんに橘のふりをして電話して開けさせる。その後大きく開けたドアを伝って現場を離れた

そうなればもう…後は堕ちるしか道はなかったのかもしれない

橘殺害後は自分の名が書かれた原稿を手に入れるため、協力者のふりをしながら罪を擦り付けた金田一の動向と橘の伝言を受け取った人物の所在を掴み、他の者に伝言を辿られないように次々と殺害、野中殺害時に伝言ゲームの真の意味を悟る。
しかし、伝言ゲームの最後の1人である野中を殺したために、翌朝の新聞に、 被害者達の名前が、皮肉にも自分自身が殺した順に載ってしまう ことに気付く。そのままだと、連続殺人が橘の暗号を巡る謎の事件として話題になっていることも手伝って、翌日に読者が暗号の真の意味に気付き、誰かに原稿を見つけられてしまう可能性が浮上。そのため、野中を殺したその日のうちに原稿を取りに行かざるを得なくなった。
そこで、一が明智に撃たれたために別荘の警備が解かれたことを利用し、真夜中に侵入。
しかし、一が撃たれたのは犯人を欺くために彼と明智が仕組んだ狂言であり、その日のうちに侵入して来ることも一に読まれていたため、待ち構えていた警官隊と剣持・長島によってその身柄を取り押さえられた。
取り押さえられ、正体を暴かれてもなお、ぬかるみの足跡から一が犯人だと言い、足跡を残さず立ち去ったトリックを暴かれても「今のが事実だとしても、一を含めて誰にでも橘を殺せたという正面に過ぎない」と反論。
現場に落ちていたメガネのレンズの破片を突きつけられても「メガネをかけてるのは自分だけじゃない。そこにいる針生だって」、写真に写っていたメガネが事件前と後で違っていることを指摘されても「気分でかけ替えた」と、往生際悪く言い募るが、佐木2号が撮った映像から 事件前にかけていたのは近視用のメガネ、事件後は遠視用の老眼鏡だった ことが判明、 用途が全く違う2種類のメガネを気分でかけ替えるはずがない と一にとどめの追及を受け、ついに観念。全ての罪を認めた。
最期は自身の持つもう1つの腎臓を瑞穂に移植させるため自らをナイフで刺し、無関係なのに巻き込んでしまった一に謝罪するとともに、「娘の体の一部になれるなら死ぬのも怖くない」と語りながら息を引き取った。
都築の腎臓は彼の覚悟を汲んだ明智の采配により、パトカーを使って迅速に輸送することで無事瑞穂へと移植された。

娘の病気が原因とはいえ、罪もない人間を次々と殺害し、更に何の関係もない一に罪を着せたのはまったく同情することができず、責められるべきであろう。
ぶっちゃけ、やっていることが過去の犯人と変わらない(さすがに逆ギレしたりはしていないが)ので、シリーズの中でも同情できない犯人上位としてあげられることもある。
しかし、自殺という決して正しいとは言えない手段ではあるが自分で自分の始末を付けており(ただ、彼が自殺して腎臓を娘に託していなければ、瑞穂は助からなかった可能性もあるため、その意味では今回に関しては必ずしも自殺が間違っていると言うことはできない)、そのためか殺害=娘の治療費を得る手段だった後の事件の犯人ほどには批判されていない。

  • 都築瑞穂
CV:日高のり子/演:鈴木杏
都築哲雄の1人娘。笑顔がかわいい幼女。
事件後都築の腎臓を移植され順調に元気を取り戻しつつある。都築は外国に行っていると聞かされており、その面倒はいつきが引き取って見る事に。
その後は黒死蝶殺人事件で数コマだけ登場、いつきの家で2人で食事をする際に雑誌を読みながら食事をするいつきに「行儀が悪い」と注意する姿があり、子供ながらなかなかのしっかり者な姿を見せたが、本編ではそれ以外に登場無し。本編以外では、一のいとこの二三がメインの番外短編に登場したこともある。
いつの間にフミと知り合ったのかは謎だが。
ちなみに、番外短編での弁によれば、いつきの家では 炊事を担当している らしい。
自分の父が犯した罪をいずれ知る事になる彼女がその時にちゃんと立ち直れるよう、いつきさんには頑張ってもらいたいものである。
ちなみにドラマ版で瑞穂を演じた鈴木杏は、後年の松本潤版ドラマで美雪を演じることになる。

  • 橘五柳
自分の行いを正義と信じて疑っていない男。賄賂や懐柔工作に靡かない点は、正義感溢れる人物と見なされる事もあるが…。

  • 人気作家という立場を利用しての女漁り
  • かなり酔っていたとは言え、初対面の美雪の尻を触った上に、悪びれる様子もなく「パンツを脱いだら10万やる」と言って札束を叩きつける
  • 葵にも胸を触った上に「育ててやった恩」を盾にする

といったセクハラ行為や、憤った金田一の意趣返しに対する腹いせから、鴨下の会社からの版権引き上げを強権的に宣言するなど、酒癖が相当悪く、かなりの俗物(まあ、金田一のやった意趣返しも相当、あれだったが…)。
正直、こんなんでノンフィクション作家なんてやっていられるのかと、驚かずにはいられない(彼のように社会悪を取り上げるノンフィクション作家は脅迫などは日常茶飯事な為、勇気はもちろんのこと、人の信頼を得て味方を増やし、なるべく敵を作らないようにする魅力がなければとてもやってられない。まぁ、脅迫が日常茶飯事な世界でも1人で、ふてぶてしく生き残れるほど頑固な人間であったからこそ、都築の説得に対してあんな強硬な態度だったとも取れるが…)。
挙句の果てに、あくまで都築と前田を実名で告発することにこだわった上、出版を思い止まってくれと娘のために必死で説得する都築に対し、同情の気配すら見せずに高圧的な言葉を浴びせた。しかも、都築の台詞から「彼の会社の経費で散々女をはべらせて」おいた上での態度である(とは言え、そういう裏工作で原稿を頂こうとしていたみたいなので都築の会社にも非はあり、自業自得と言えば自業自得。実際、鴨下あきらにはそのことについて批判されていた)。
なんにせよ、この為、娘の重病とそれを救うためとはいえ犯罪に手を染めた二重苦に苛まれ磨耗していた都築の精神にトドメの一撃を与える結果となったのであった。
ただ、これについては完全に非があるとは言い辛く、事情を知らず臓器密売という大罪を犯した相手に対しての態度と考えればまあ納得もいくところもあるが、だったら経費で接待を強要するようなマネはしなければ格好も良かったものを…自分で遊ぶ金を持っていないわけじゃないんだろうし(「都築が出版を思い止まらせる為の説得を誤魔化す為に嘘をついた」という見方もあるだろうがその可能性は限りなく低い。何故なら、憤りのあまりに発言した内容にしては具体的であり、事実があったから言った可能性のほうがはるかに高いからである。と言っても両者共に既に亡くなっている為、この件についての真相は永遠に不明)。
身勝手で俗物な人物ではあったものの、いつきは橘に対して悪い感情は持っていなかった様子から、俗物で酒癖は悪いものの極悪人という訳ではない、かなり困ったちゃんなオヤジだったと思われる。

ドラマ版では事情を知った上で「 お前の娘のことなど知ったことか! 」と、絶対に言ってはいけない一言を言ってしまっているので、同情の余地はかなり薄れる(もっとも、「金に目が眩んで大罪を犯した男の見苦しい嘘」と考え、そう思っていたから言った可能性もあり、原作でも「堕落した人間の言葉に聞く耳は持たない」と罵っていたことから彼に対する感情は最悪だったことが分かる)。

アニメ版では、カツラがばれる原因が「美雪へのセクハラを止めようとした金田一ともみ合った際に偶然取れた」という形になっているため、原作以上に「身勝手な親父」という印象が強くなってしまった。


  • 大村紺、時任亘、桂横平、野中ともみ、(ドラマ版)赤帆紺、物部真理、野中ともみ
フロッピーディスクの隠し場所の暗号に苗字の一部を使われた結果、何の罪もないのに殺されてしまった可哀想な人達。
もちろん悪態をついてもいない。
ただし、大村は写真の無断使用で針生とトラブルを抱えていたし、時任に関しては、一が連行された直後に会社に電話をかけて、 彼の実名を伝えたうえに「顔写真はあとで送る」と発言している。 このことから、彼は本来許されない 未成年容疑者の実名&顔写真の雑誌掲載を行おうとしていた と思われ、殺されるほどではないかもしれないが、特に時任の方は、性格的には決して褒められたものではなかったようである。

  • 前田
今回の事件の元凶となった、悪徳医師。都築の回想シーンのみで登場。
臓器のドナーとなる外国人を、タレントと偽ることで入国させやすくするため、「瑞穂の体に合う腎臓があれば、優先的に提供する」という条件で都築をそそのかし、臓器密輸の片棒を担がせた(仮にもし瑞穂の体に合う腎臓があっても、本当に提供する気があったかは疑わしい)。
橘の遺稿が発表されたことで、悪行が表沙汰になり(流石に都築の名前は、いつきたちの配慮で伏せられた)、いつきをして「もう終わりだろう」と吐き捨てられた。
おそらく警察も本格的に動き出し、逮捕されただろう。犯した罪の重さを感じながら、一生償いを続けて貰いたいものである。

  • 花村葵&花村棗
両親が亡くなって祖母に身を寄せてから、橘に数年間仕事を貰い生活の面倒を見てもらっていた。
葵は昔、橘の大事な資料を台無しにしたことがあり、橘の激しい怒りを買ってしまい(相当大事なものだったらしく、かなりブチ切れてたらしい)、その時にいつきに助けてもらったことから、大きな恩と信頼を感じている。

そのため、いつきが信じているからというだけの理由で、一を信用し助けてくれた。
棗のほうは、家に一が来たことを速攻で通報したりと、長島と並ぶイヤな役回りである。
しかし彼女にしてみれば、自身が第一発見者ゆえに、一を犯人と思い込んでいたことと、事件の真相を何も知らず、しかも殺された相手は曲がりなりにも長年面倒を見てくれた人物とあっては、やむを得ない部分も多く、責められはしないだろう。

【原作との違い】
◇ドラマ版
  • (恐らく放送時間の都合で)被害者を5人から4人に削減。
  • また、それに伴い暗号文が(「裏川辺奇々なる藻を」から「裏川辺危機の墓」に)変わったため、時任亘、桂横平の代わりに物部真理(演:加藤貴子)が登場。なお、物部真理の殺害は「犯人が ピンクのウサギ の着ぐるみを着て、彼女を刃物で刺殺し、 噴き出した血が着ぐるみの顔を赤く染める 」という少しスプラッターな描写となっている。
  • 何故か都築の読みが「つづく」になっている。
  • 鴨下は眼鏡をかけており、針生は眼鏡をかけていない。
  • 原作ではパーティーは夜に行われ、その翌日の夜に橘が殺害されたが、ドラマ版ではパーティーは昼に行われ、その日の夜に橘が殺害されている。
  • 美雪の誕生日のシーンがなくなっている。その為、美雪の「もうすぐ私の誕生日」という台詞が「私の誕生日の時は盛大なお祝いをしてほしい」に変更。
  • 一がポケベルに気付くタイミングが学校の補習から物部真理を探してる時に変更。
  • 犯人が橘以外の人間を殺害したり、自殺する時に使った凶器はカッターナイフに変更。
  • 橘のカツラがばれる原因が「野中へのセクハラを止めようとした一が足を引っかけた際、プールに落ちて取れた」という形になった。
  • 橘の年齢が55歳に変更。
  • 長島滋、花村姉妹は未登場。その為、佐木と共に書斎に訪れた人物は鴨下に変更。長島の代役としてに向井が一を逮捕している。
  • 一が入ったトイレは公衆便所から別荘のトイレに変更。
  • 明智が橘殺害時に登場しており、一が犯人だと推理する。その後の一追跡役も、長島に代わって担当。そのせいで、 警視庁きっての切れ者警視が犯人のトリックに完全に騙されて間違った人間を犯人と断定して逮捕しようとする という、原作の明智のキャラとは完全にかけ離れた存在になってしまっている。
  • 大村紺の名前を赤帆紺に変更され、編集プロダクション社長となっている。死因もカッターナイフで頸動脈を切断されたに変更。
  • 一が野中に会いに行くのに乗った物は電車からトラックに変更。
  • 明智が長島の役目を担って一を逮捕しようとしているため、一からポケベル暗号を受け取って空砲を撃つ役が剣持に変更されている。
  • 救急車で一が目を覚ますタイミングが異なる。原作では明智に髪を引っ張られて起きるが、ドラマ版では一に寄りかかる美雪の重さで起きている。
  • 瑞穂は自宅で療養しており、ビデオを見ていた一と対面している。
  • 犯人の正体が暴かれるタイミングが犯人が石仏を壊し、フロッピーディスク(一がすり替えておいた偽物)を処分した時に変更。
  • 謎解きの際、犯人である証拠を明かす展開は原作の密室トリックの後から密室トリックの前に変更。
  • 都築が一に罪を擦り付けた事を謝罪していない。
  • 都築が橘を殺す回想シーンで、橘が都築に「 お前の娘のことなど知ったことか!! 」という、絶対に言ってはいけないことを言ってしまい、彼が殺されたことに対する同情の度合いが薄れる結果となっている。
  • 終盤、瑞穂は病院の外で一達と遊んでいる。いつきが彼女を引き取る理由の一つが「都築が犯罪を犯したことで親戚中揉めていた」との事。
    • 一は瑞穂に「大きくなったらお兄ちゃんのお嫁さんになってくれる?」とたぶらかしている。


◇アニメ版
  • 原作で佐木竜太が死亡した「異人館ホテル殺人事件」よりも先に放映されたためか、弟の竜二が登場せず、竜太がそのまま登場している。ちなみにアニメ版ではこの事件が佐木の二度目の出演だった。
  • 原作では一は橘の事を知らなかったが、アニメ版では知っている。
  • 大村と針生は対立していない。
  • 野中が橘に大胆な色仕掛けをするシーンはカット。また、テーブルから先に立った人物が野中ではなく、橘になっている。
  • いつき達がプールで探すシーンがなくなっている。その為、いつきが橘の別荘の屋敷内を探すに変更。
  • 花村姉妹の初登場は一が朝食をおかわりする時になっている。
  • 橘のカツラがばれる原因が「美雪へのセクハラを止めようとした一ともみ合った際に、偶然取れた」という形になった。
    • 原作とドラマ版では一が故意でやったので鴨下から非難を浴びるが、アニメ版では一の故意ではない為、鴨下は「関係ない」と言わずに、「橘に謝ってほしい」と頭を下げて頼んでいる。
  • ラストで取り押さえるまでの間、一は犯人を「見えない敵」と呼び、取り押さえた後で「見えざる敵」と言う。
  • 時任と針生が警察に逮捕された一の事を出版社に流したり、撮影するシーンはカット。
  • 一がいつきに大村の住所を聞く時の展開が異なる。原作ではいつきが電話に出て、美雪に代わるが、アニメ版では美雪が出て、いつきに代わっている。
    • なお、パーティーのゲームでの「秋はイカになるが、意味は変わらない」という意味が明かされるシーンが追加。秋(AKI)はローマ字に変換して逆から読むとイカ(IKA)、意味(IMi)はローマ字に変換して逆から読んでも意味(IMi)のまま。
  • 桂殺害現場、野外コンサートのテントだったのが、どこかの建物の控室に変更。また、桂の口調が、完璧に関西弁に。
  • 桂が殺される直前のセリフ、原作では「さあ、もう用は済んだろう。さっさとここから・・・」が、メッセージを話した後「だから殺さんといてく・・・」に変更。
  • 桂殺害時、桂に茶菓子を運んできた女性の悲鳴で警察に気付かれる(原作では金田一の叫び声で気付かれた)。それと前後して、倒れ掛かった桂の血が一の服に付着するシーンがカット。
  • 別荘の見取り図。原作では、針生が写真を渡す時にたまたま落としたそれを一が見つけ、彼が頼んで貸してもらうわけだが、アニメでは、最初から針生が写真と一緒に渡す。
  • 栗田巡査の助けられ方、原作では一が「手を掴んでいるから銃のベルトを外せ」と言い、やっている最中に手が離れてしまう、という流れだったが、アニメでは「一は何も言わず、銃が挟まった扉を手でこじ開けようとして、わずかに広がった隙間から銃が抜けて栗田が吹っ飛ぶ」という流れに変更されている。
  • 栗田巡査から話を聞いた剣持のセリフ。原作では「そうか、そういうことだったのか・・・」だが、アニメでは「どうしてそれを早く言わないんだ!!」と叱り、栗田を恐縮させている。
  • 電車内での攻防戦の際、長島は足で窓ガラスを蹴破って侵入した(原作では銃で撃ち壊した)。また、一が窓から川目掛けて飛び降りた後、それを見た長島が「くそっ!!」と悔しがるシーンが追加。
  • 棗が一の行き先を警察に密告するシーン。セリフになっているのは、原作では「連続殺人犯、金田一一の行き先がわかりました」までだったが、アニメでは「軽井沢です」まで言っている。
  • 野中が「見えざる敵」の脅迫を受けるシーンが丸々カット。彼女が「見えざる敵」にナイフを突きつけられるシーンの後、逃げる一のシーンに代わる。
  • 「私で終わりよ」のメッセージを聞いて野中と別れた後、一は「何だよ野中さん、せっかく軽井沢まで訪ねて来たのに」と悪態をついている。また、その後、走りながら暗号の本当の答えに気づき、そこに野中の悲鳴が聞こえて引き返す、という流れになっている。
  • 一を撃った明智に食って掛かる剣持、原作では 「警視!!どうして金田一を撃ったりしたんです!!こいつが殺人なんかする人間じゃないのは、あんただって知ってるはずじゃないか!!」 と、ほぼ敬語になっているが、アニメでは 「あんた、どうして金田一を撃ったんだ!!こいつが殺人なんかする人間じゃないのは、あんただってよく知ってるだろ!!」 と、 上司部下の立場を忘れたかのように 完全にタメ口になっている。ある意味、こちらの方が彼らしい感じもするが。
  • 一が撃たれたのが芝居と知った後、美雪が色んなもの( 注射器やハサミなど )を投げつけるギャグシーンがカット。その代わり、「馬鹿馬鹿・・・」と、涙を流して一の胸を叩く。
  • 犯人の正体が暴かれるタイミングが、原作では取り押さえた後だったのに対し、アニメでは「足跡を残さず立ち去ったトリック」の説明が終わった後になっている。
  • 一が都築の自宅に訪れた際、都築が瑞穂の話をする。
  • 都築の回想で瑞穂に「退院したら遊園地に行こう」と約束したが、手術は失敗し、瑞穂から「嘘つき!」と言われるシーンが追加。
  • 終盤、一達が病院で瑞穂と対面するシーンがなくなっている。


【余談】
  • 恐らく、本作に登場する出版社名は実在する会社(三大週刊少年漫画誌の発行元)のもじりである。
    • 「音羽出版」→講談社(本社は東京都文京区音羽)
    • 「飛躍社」→「飛躍(=ジャンプ)」→集英社
    • 「神田川出版」→小学館(本社が神田神保町付近)
  • 本作のメイントリックである「犯人はなぜ、足跡を残さずに現場を立ち去ることができたのか?」の発想の素となったのは、ドリフターズのギャグであり、
    原作者は思いついたとき、「これはおもしろい!」とは思ったが、あまりに面白すぎて笑われてしまうかも、と心配になり、
    そして、念には念を入れて試してみようと状況を紙に書いてスタッフに提出したら、案の定笑われて、
    「これじゃ解答編がギャグになっちゃうんじゃないの?」と言われたという。
    しかし、実際に使ってみたら全然大丈夫で、かえってミステリー作家からの評判がよかったのだとか。
    まさか当時のドリフターズのメンバーも、自分達のギャグがミステリーのトリックのネタにされるとは思ってもいなかっただろう。
    • この「ドアを伝って足跡を残さずに立ち去るトリック」だが、のちに「水曜日のダウンタウン」という番組で取り上げられ、いちおうの実証が成されている。
  • 明智と一の仕組んだ偽装殺人が法的にどう問題なのかは『空想法律読本3』に詳しい。
    • 挿絵では一と明智が巻き込まれたウエイトレスに内心「「ごめんよ~、あとでちゃんと説明するからね」」と謝っている(笑)。


追記修正はぬかるみに足跡を残さず部屋を脱出してからお願いします。

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