金剛阿含(アイシールド21)

登録日:2011/11/25 Fri 13:06:06
更新日:2024/03/25 Mon 00:31:10
所要時間:約 13 分で読めます





俺が22人いりゃ、それがドリームチームだ

金剛(こんごう)阿含(あごん)アイシールド21の登場人物。

声優-桐本琢也

プロフィール

身長175cm、体重67kg。
5月31日生まれ。
血液型B型、左利き。

40ヤード走:不明
ベンチプレス:不明

本人曰く、長所は「無敵な所」。
セナならチビカス、栗田ならデブカスなど、他人を○○カスと呼ぶのが特徴。

神龍寺ナーガ(神龍寺学院アメフト部)所属のプレイヤー。
金剛雲水の双子の弟で、その天性の才能は登場キャラクターの中でもトップクラス。
ポジションはクォーターバック兼ワイドレシーバーで背番号は2番。

初登場は春大会での泥門対王城戦での偵察。この頃は相手選手(特に進)をしっかりと偵察し、雲水たち神龍寺メンバーに泥門と王城のプレーを分かりやすく解説するなど、ほぼ別人。

100年に一人の天才と呼ばれるほどの才能の持ち主で、圧倒的な実力を持つ。
作中でも、
  • 葉柱含む賊学生を傷一つ負わずに半殺しにする
  • 顔色一つ変えずにフォークを片手で握りつぶす
  • ナンパ相手を神速で落とす
と、枚挙に暇が無い。

少年誌でありながら、朝チュンもやってのけた。
リア充死ね。

中でも特筆すべきは「神速のインパルス」と呼ばれる超反応。
人間の反応速度の限界0.11秒での動きにより、相手の動きに後出しで追いつけるというチートっぷり。

身体能力だけでなく頭脳も切れ、泥門戦の終盤ではヒル魔の策を見切り、一度は「終わった」と思わせた程である。


プレイスタイル

単独プレイでは、守備では神速のインパルスによってデビルバットゴーストすら見切るディフェンス。
攻撃ではパワー・スピードに加え、手刀による殴打などを使った破壊的なランを見せる。また、セナのデビルバットゴーストを見様見真似で模倣して見せたことも。

そして何より、兄の雲水とともに繰り出すタッグプレイ「飛翔龍(ドラゴン・フライ)」が神龍寺ナーガ最大の切り札である。
これはQBに阿含・雲水の2人がセットし、どちらにボールが渡るかの二者択一、様々な陽動などによって敵を混乱させる非常に高度なコンビネーションプレイである。
更に一休を交えた3人QBの「黄金飛翔龍(ゴールデン・ドラゴンフライ)」という派生フォーメーションもある。
総合力では作中でもトップクラスであり、日本チーム選抜の際には進が真っ先に名前を挙げた。

しかしアメフトという専門職の集まるスポーツのせいか、全分野でレベルの高いオールラウンダーの阿含よりも得意分野ならば上をいくスペシャリストが増えていった。
本編終盤ともなると、スピード・パワー・頭脳のどの分野でも彼を上回る選手が登場、人によっては噛ませと見られる事も。
卓球かボクシングならもっと活躍できただろうに…


性格

傲岸不遜の一言に尽き、凶暴かつ悪辣な才能至上主義者。
女遊びに飲酒や喧嘩と、不祥事には事欠かない破戒学生(ただしタバコだけはやっていない)。
その上一切トレーニングを行わなず、試合も中途出場してばかりだが、それでもなお衰えるどころかだいたいの相手を蹂躙できる隔絶した実力ゆえに全てを黙認されている(監督曰く、他の奴なら滝壺に叩き落とす)。

そのくせ相手によっては表面的には紳士的に振舞う事もできる為、非常に性質が悪い。
また、的外れな発言に対しては真っ向から否定はせず適当に肯定して鼻で嘲うという行動を取る位に底意地が悪い*1

才能の無い者や努力する事を極端に嫌い、アメフトをするのもそういった者達を潰す為であり、競技そのものに思い入れがある訳ではない*2。高校も筆記試験で神龍寺に入学できるほどの頭脳を持つが、栗田を蹴落とすためにわざとスポーツ推薦で入学し、ヒル魔・栗田・ムサシの夢を潰した*3
また他者に対しては非常に厳しく、妥協を許さない一面があり、1年の秋大会ではクリスマスボウルで実力差から一瞬手を抜いたチームメイト(先輩)を殴って退場になった経験がある。
チームが負けた一因でもある辺り、始末に負えない。
唯一、細川一休を認めているのは、彼が才能だけではなく「絶対に負けない」という一流選手の自負をもっているからである。

一方、試合で攻撃的な手段こそとるものの、反則行為や試合外での闇討ちといった卑怯なことはしなかった。

ヒル魔とは中学時代からの付き合いで、互いに利用し合ってただけの関係らしい。
だが、前述した栗田からの特待生枠強奪で完全に決別。
それでもヒル魔の40ヤード走のタイム(1年前)を正確に覚えていたり、世界大会ではヒル魔と見事な連携を見せ、「もしお前に自分並みの才能があったら最強のタッグができた」とタラレバを漏らすなど、根底では彼なりに認めていたような節がある。栗田を蹴落としたのも、ヒル魔が自分ではなく才能の欠片もない栗田に肩入れすることへの嫉妬だったのかもしれない。
ついでに、項目冒頭の「最強チームとは自分が22人」発言に対し、ヒル魔はその場で「そんなのは超カモりやすい雑魚チーム(要約)」と真逆の言葉を述べて一蹴している。


直接対決、そして…

そして、因縁絡み合う両チームは関東大会の一回戦で激突。
才能の暴力で泥門を終始追い詰めるも、最終的に敗戦*4
春大会でのリベンジを誓い、その為にはチームメイト達の力も必要なことを認め、自身もトレーニングに励むようになる。

泥門対王城戦の際は女を連れ込んでジムでトレーニングをしながら中継を見ていたが、激戦を見て立ち上がり、女とホテルに行く約束を破って車で江ノ島フットボール場に駆けつける。
しかも、その女の運転で。

観客席を見たセナが、かつて受けた阿含の手刀から進に対して腕を使って対抗し始めたのに対して、「チビカスがよ。随分とまあ野蛮になったじゃねぇか…!」と呟いている。

試合が激化すると最前列に行き、本庄を蹴飛ばして座る。
この時本庄に「このすげぇ攻防見てさ、間近で見たくなったんだろ?」と言われるが、鼻で笑うことは無かった。

試合後には再びジムに戻ってトレーニングを始めた。


クリスマスボウル前

クリスマスボウル直前にいきなり帝黒学園に現れ、泥門を潰したいから自分を帝黒に入れろと言い出す(大会規定で転校後半年は出場停止になるのだが)。

そこで大和と一騎打ちを演じ、その超スピードを捉えるも大和の様子が変わったのを感じて距離を取る。
この時に大和は、状況の変化に瞬時に対応した阿含を「狂った獣の皮を被った、洗練された戦士」と評している。
阿含の方は大和の真のスタイルを知り「はなからあのチビカスに勝ち目はねえ」と言って帰って行った。
この言葉は「軽量のセナでは逆立ちしても大和の攻撃を止めることができない」という意味であり、試合では彼の指摘した通り、セナが大和の攻撃を止めたことは一度たりとも無かった。



世界大会篇

ユースワールドカップが開催された時には始めは乗り気でなかった(あくまで泥門打倒が目的の為)が、MVPの賞金に釣られ参加を表明。
このころは傍若無人な態度はそのままだが、自分をからかう水町に対して拳骨だけで済ませたり、ヒル魔と息の合ったプレーができて無意識に笑ったりと、性格的にも少々丸くなっている。

自分が活躍する為に暗躍し、試合にて花形となるQBの座をキッドと蛭魔から譲るよう脅迫する。
が、蛭魔の「賞金は阿含に譲る」という取引により事なきを得る。
その際、NFL入りだけは譲れないと蛭魔に言われ、己が非凡であるが故に「分かんねぇ…ずっと昔から テメーの言ってることは分かんねぇよ」と心境を漏らした。
ちなみに、ミリタリア戦直前にドレッドを切られてしまい雲水と同じ坊主頭になってしまうが、カツラを被り何事も無かったかのように元に戻っている。
本人は「神速のインパルスで伸びた」と言っていたとか。

アメリカ戦前夜、Mr.ドンに喧嘩を売ろうとした峨王を止めようとした所(戦力である峨王が出場停止になるのを避けるため)、逆に攻撃してきたMr.ドンの腕をとっさの手刀で僅かにそらして峨王を庇う(あくまで戦力確保のため)。

そこで自分を歯牙にも掛けないMr.ドンに苛立ちを覚えつつ、決勝戦に臨む。

決勝戦では自分を「眼中にない」と言ったクリフォードにぶちキレて勝手な行動をとろうとしたりするが、ヒル魔とのドラゴンフライによるタッグにより、チームプレイを理解し選手としてさらに一皮剥ける。

その後やはり勝手な行動を取るも、それは蛭魔の計算の内で上手く利用された。
しかし結局クリフォードには逆襲できず仕舞いだった。
更に、進の穴を埋める為に出場した葉柱が何度倒されても戦い続ける姿に思う所があったのか、出場を諦めてしまった雲水に、カツラを外して雲水そっくりの姿で戦う事で無言の叱咤を飛ばす。

最終局面においては、キッドを加えたゴールデンドラゴンフライで敵を翻弄し、セナへとボールを繋げた。

物語序盤から秋大会にかけては明確な悪役としての登場だったが、世界編では髪の毛を剃られて坊主になったり、自分の計画が見事に頓挫して苛立ったり、水町の策により神速のインパルスでセナと進にハイタッチしてしまったりとコミカルな位置付けになっていった。


その後

神龍寺を卒業後は最京大へと進学し、最終巻にて大和と鷹・赤羽と同じコマにて登場している。
世界大会後に髪を切ったのか、肩にかかる位のドレッドに戻っている。
おまけでのリコの記事によれば、大学での試合は大和とタッグを組んでいるとの事。


兄・雲水との関係

兄が天才の弟を見て育ったように、阿含もまた凡人の兄を見て育っている。
人一倍の努力を重ねながらも自分を立てようとする兄に対し、阿含は何を思ったのであろうか。
回想の中で、「凡人は踏み潰して行け」という兄の言葉に「言われなくても」と応える。

事実泥門戦では、一流選手の領域に足を踏み入れようとするセナに対し、「ただすばしっこいだけのお前が入り込んで良い世界じゃない」と怒りを露にしている。

だからこそ、自分すら凌駕する天才であるアメリカペンタグラムに対し、全力で向かう凡人の葉柱を見て、カツラをとって雲水と瓜二つになるという行動を示したのであろう。
お前はそれで良いのか、と。
このことからも、自分の存在があったために周囲から理不尽に蔑まれる兄に対しては相当な負い目を感じていたと思われる。
ちなみに、初期の一年次の髪型はドレッドではなく明るい色のボサボサ髪であるが、後にドレッド一貫となった。

更に余談だが、初登場時からわずか7ヶ月程度でドレッド頭が急速に肩の下まで伸びており、単行本において「まさに神速」とネタにされた。

まあ、エロいからね。


次回作

原作者・稲垣理一郎が同じく原作を務める次回作「Dr.STONE」の主人公「石神千空」はこの阿含と同じ役者が演じているというイメージらしい。
「阿含が理系の天才だったら面白い」という発想から悪い所を出し切って演じさせた阿含とは一転、いい所を全部出して演じて貰ったという具合とのこと。
ちなみに千空はヒル魔と似てるとも評されがちだが、「ヒル魔は千空ほどウェットではない」とも語られている。


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最終更新:2024年03月25日 00:31

*1 これについては神龍寺の監督を含め、然るべき処置を取らずに彼を特別扱いした大人たちが悪いとも言える

*2 逆に才能のある進や赤羽、大和に対しては彼なりに警戒し全力で挑むほか、偵察も怠らない

*3 推薦枠は2つあったが、もう一方は細川一休が獲得

*4 その最後は自分が散々バカにしていた栗田に吹き飛ばされるという屈辱なもの