圧し切り長谷部(名刀)

登録日 :2010/03/26(金) 23:46:02
更新日 : 2017/06/12 Mon 20:19:58
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南北朝時代の刀匠・長谷部國重が作製した名刀。織田信長の愛刀である。

この妙なインパクトのある名前は、次の逸話に由来する。
ある時、信長に無礼を働いた観内という名の茶坊主(現代で言う料理人)がいた。
気の短い信長がこれを許すはずもなく、成敗しようと観内を追い回す。観内は余りの恐ろしさに逃げ回り最後は膳棚の下に隠れた。「ふう、これで一安心…」

\俺の刃は防げないっ!!!/ ザシュッ

なんと信長、棚 ご と 彼を圧し斬り、あわれ観内と棚は真っ二つ。
こうしてこの刀は『圧(へ)し切り長谷部』という名が付いたそうじゃ。どんどはれ(?)
それにしてもこの信長、ノリノリである。

ただし、茶坊主が無礼云々については実際には『反抗』や『敵対』と書かれているため、これが事実とするなら単純ミスに怒って殺した訳ではないらしい。多分。


ちなみに「圧し斬る」とは『振りかぶらずに、刀身を当てた状態で押し斬る』という意味。もし茶坊主の逸話が本当なら物凄い切れ味の刀である


刃渡りは73cm。やや長く、刃身も直刃ではなく結構な反りが入っており、刃紋は「ど波」(垂れ波)。
直刀の刀が多い当時の名刀としては異質な部類に入る。
また長谷部國重自身も相模式(足軽の装備する刀を主に生産していた)鍛治師であり、これまた異質なものとなっている。


信長はこの刀の他に、大般若長光や長篠一文字などの名刀を所持していたが、一番大事にしていたのは、この圧し切り長谷部であった。


この刀は後に信長から羽柴秀吉(豊臣秀吉)に、更に秀吉から黒田長政、そして黒田家代々の当主に受け継がれた。
現存する史料の中には、信長から黒田如水(黒田官兵衛)へ褒美として渡されたとする物もある。


ちなみに現存しており、福岡市博物館に展示されている。
同博物館には漢委奴国王の金印や、日本三大槍の一つの日本号などの何気に有名どころが展示されている。
なお、大河ドラマ『軍師官兵衛』とのタイアップで2014年に福岡市博物館にて特別展が開かれた際、もちろんこの刀も展示されていたのだが、
官兵衛らをデフォルメキャラにしてかみ砕いて説明した子供用の解説でもしっかり信長が茶坊主を叩き斬ったことが説明されていた。
いいのか、それ…?


【ゲームでの圧し切り長谷部】


大体は天下五剣より価値が低い不遇の剣。
しかも所有者が所有者なので、結構手に入り難い…



無双シリーズ
織田信長の武器として登場。
シリーズを通して信長の2番目の武器である。
よっぽど運が高くない限り、もしくは OROCHI シリーズでもない限り、システム上大したステータスはしていない。
思い入れが無い限りは早々に第三、第四武器に取って代わられる。
グラフィックはつねに青紫色の炎のようなオーラを纏っており、振るとなんとなく電子音っぽい風切り音がする。

◆刀剣乱舞
この刀そのものが擬人化された姿で登場。刀種は打刀。
下げ渡された先の黒田家がキリシタン大名だったことにちなんでか、中世の宣教師の装いである。性能もなかなかのもので、育てて損はないだろう。
性格としては忠臣…といったふうではあるが、元の主であった信長については複雑な感情を抱いているようで、
自身を黒田に下げ渡したことや名前の由来になった蛮行について言及している。このどこか闇を抱えた彼の魅力に陥落する審神者(刀剣乱舞のプレイヤーのこと)は少なくないようだ。
また主の命ずること、すなわち主命を絶対のものとしており度々口にしていることから、二次界隈では社畜のようなイメージで描かれることも。



信長「追記修正せぬとな…?叩っ斬るがやぁぁぁ!」

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