センリ(ポケモン)

登録日:2011/07/15(金) 21:06:49
更新日:2024/01/15 Mon 20:44:52
所要時間:約 8 分で読めます




ポケモン 一筋…… この道は 厳しい……



ポケットモンスター ルビー・サファイア』および『エメラルド』に登場するジムリーダー
紹介文は「強さを 追い求める 漢(おとこ)」。

トウカシティのジムリーダーを務めるノーマルタイプのエキスパート。

……そして、最大の特徴は

主人公の父親である

ということ。

これまで『ポケモン』の主人公の父親は登場したことがなくその存在に言及自体されないか、また、いることが判っているとしても後年の『サン・ムーン』のように離れて暮らしているなどの事情で直接姿を見せないパターンがほとんど。
その点、センリは名前や顔グラの設定があるのはもちろん、ジムリーダーということでストーリーにもガッツリ絡んでおり、歴代のジムリーダーそして主人公の親族としても一線を画している*1と言える。


◆人物

戦闘面では厳しいが、会話を聞く限り私生活では温厚で良い父親で、『ORAS』では更に親バカ要素も追加された。
また、ポケモンを持たないミツルにゲットのためポケモンを貸し与える度量の深さも持ち合わせている。
その他ポケナビの紹介文によれば、通勤の際は職場(ジム)まで徒歩で三十分かけて通っているとのこと。


◆ゲームにおけるセンリ


【『ルビー・サファイア・エメラルド』及びそのリメイク版『オメガルビー・アルファサファイア』において】

ストーリー上では最初に出会うジムリーダーだが、挑戦する条件としてバッジを4個集めなければならないため、事実上5人目。
ちなみに主人公と母親がホウエン地方に引っ越してくるまでは単身赴任だった。

使用ポケモン

『ルビー・サファイア』

『エメラルド』


この戦いだが、
  • 『ポケモン』シリーズ史上初(その後2023年現在の第九世代までの時点でも唯一)の自身の父親との真剣勝負というシチュエーション
  • 周囲からの「強い」という触れ込み
  • ストーリー中盤までの焦らしプレイ
など様々な要素が相まって、非常に燃える一戦となる。
そのため最大限の準備をして挑むと思われるが、この親父はそんな期待に恥じないほど強いので安心しよう。
「ちょwwwwww親父wwwwwまさかのwwwwwノーwwマルwwwwwかよwwwwwwwww」とか侮っていると大抵瞬殺される。

特に注意すべきは種族値670のバケモノ・ケッキング。
特性「なまけ」により2ターンに1度しか行動できないが、異常な火力に加えて高耐久&弱点の少なさ、さらに意外に素早さも高いため先手を取られやすく、デメリットを補って余りあるほど強いのが現実。『ルビー・サファイア』では2匹居るので尚更である。

以下、よくある例

  • 2ターンに1回しか行動できないなら余裕っしょwww→半分も削れず、返しのターンの一致からげんきで即死
  • いわタイプはがねタイプならノーマル半減!これで勝つる!!→きあいパンチ
  • よろしい、ならばゴーストだ→だましうち
  • それでも状態異常なら……まひやけどならきっとなんとかしてくれる……!!→「からげんき」が超高威力と化して飛んでくる
  • おい、ドーピングしろよ→回復で手いっぱいになるため使ってる暇がない
  • 仕方なくゴリ押し→「ジムリーダーの センリは すごいキズぐすr(ry」\(^o^)/

……と、非常に隙が無い。

現実的なのはかくとうタイプで挑むことか。特にバシャーモを育てていると有利。
他にも「きあいパンチ」で抜群にならないエアームドも有効か。

しかし、生半可なレベルだと耐えられてor先手を取られて返り討ちになるのがオチである。
それゆえ『必勝法』と呼べるものがなく、キッチリとレベルを上げて正面からぶつかるしかない。

その勇姿は多くのトレーナーにトラウマを植え付けた。さすが親父だぜ!
なまけの性質上「まもる」を覚えるペリッパーや「そらをとぶ」を使えるポケモンを通信で連れてきたり、いわタイプはがねタイプで「きあいパンチ」を誘発しつつ攻撃技でゴリ押しすれば楽勝だけどね

勝つとバランスバッジと、『RSE』ではわざマシン42(からげんき)、『ORAS』ではわざマシン67(かたきうち)が貰える。
「からげんき」は対戦、「かたきうち」はストーリー向きの技と言える。

『エメラルド』版では殿堂入り後にジムリーダーとダブルバトルで再戦できる。
再戦時には『ルビー・サファイア』時代よろしくケッキングが2匹に増え、ピンクの悪魔ラッキー一族が新たに加わる。
ダブルバトルの性質を利用して、ケッキングの「なまけ」を「スキルスワップ」で取り去り、耐久力を活かしてこっちに「なまけ」を押し付けてくる難敵。
メインのケッキング2匹にはしっかりと「すてみタックル」「はかいこうせん」(当時は物理技)を搭載し、サポート役に「ねこだまし」のガルーラと「フラフラダンス」のパッチール、最終的にはいかくもちのケンタロスも加勢。脇の面子も隙がない。
お父さんほんと自重して。
周回なのでレベルでゴリ押しがきくけどね


ジムリーダーとして いいようが ないくらい 悔しい……
だが 親としては うれしいような 寂しいような 不思議な 気持ちだ……



○○(主人公)…… お前の 夢は なんだ?
父さんの 夢はな…… 実は もう 叶ったんだよ


『ORAS』では更に「むげんのチケット」入手後、センリに話しかけることで「みなみのことう」へ案内されるようになった。


【『ブラック2・ホワイト2』において】
ポケモンワールドトーナメントに参戦。ジョウトアサギシティ出身という設定が明かされる。

先発はやはりケッキング。超火力から放たれる「ギガインパクト」は恐怖の一言。
その他にもカクレオンやパッチールといったステータスがいまいちなポケモンも、特性や技を巧みに活かし攻めてくる。
作品が変わってもセンリはやはりセンリだった。



◆『ポケットモンスターSPECIAL』におけるセンリ


第4章にて初登場。
ルビーの父親であることは原作通り。
だがゲームとは異なり、スパルタで破天荒な性格。というより同じ名前のよく似た別人レベル。そして……


とんでもなく強い


むちゃくちゃ強い


でもって怖くて容赦ない

トレーナーとしては満場一致でジムリーダー中最強。リーグチャンピオンのミクリを差し置いてジムリーダー最強と言われているのでホウエン最強説も。
さらに、

  • 数メートルの高さからリアルダイビング
  • 息子を片手で軽々と持ち上げる
  • 受話器を握り潰す
  • 超古代ポケモンを制御媒体である珠を使わずに操る
  • 戦る気満々のルビーを圧倒する

おい、ポケモンバトルしろよ


息子であるルビーにポケモンバトルの技術を叩き込んだ張本人だが、その頑固一徹っぷりはルビーの家出の原因となった。
また、ジムリーダーやポケモン協会と確執があるようだが……。

実の息子の胸倉を掴み階段から突き落として半殺しにしたり、緊急会議を途中で放棄したり、呼吸器の弱いミツルを酸素の薄い空の柱に連れていったりと、なかなかの外道である。
だが、決して非情なわけではない。ただ自分にも他人にも厳しい性格ゆえに誤解を受けやすいだけなのだ。
息子への厳しさは両親に黙って家出したことへのしつけ、緊急会議はマグマ、アクアのどちらを支持するかという議題への「どちらにもつかない」という意思表示、ミツルのは彼の心肺能力を鍛えるためと、どれも理由はあり、無意味に虐待したり席を立ったりしたわけではない。
妻や息子に対する愛情もちゃんと持ち併せており、親子ゲンカの際事故で本当に死にかけたルビーが恐怖に怯える姿を見て、流石に焦って必死で手を差し伸べている。
長期間家を空けたことがきっかけでルビーとは疎遠になったが、それも幼い息子の行動が原因で起きてしまった事故の責任を自ら被ってのこと。息子想いなのはゲームと同じだった。

物語終盤ではホウエンの危機を救うため、ミツルと協力してグラードンカイオーガを抑えられるだけの力をもった超古代ポケモン、レックウザを呼び出し、ルビーと協力して2匹を鎮める。
しかし、レックウザを無理に操った代償で心身共にボロボロになってしまい、息子の目の前で死亡してしまう。


もう一度言う


死亡してしまう


死後、遺体はマツブサヘルガーのかえんほうしゃで燃やされてしまい、そのまま炎の中に消えていった……


……と思われたが、ラストにルビーが隠し持っていたあるポケモンの力により復活!
エピローグではサファイアのジム戦を行ったが、彼女が無事にバッジを受け取っていたことから敗けたと思われる。どうやってセンリに勝てたのかは不明だし、サファイアは「(最終決戦時の消耗が残ってない)万全の状態だったらとても勝てなかった」と言っている。

第13章でも登場。
ルビー・エメラルドの二人より早く流星の民の集落に辿り着いており、ルビーとともにレックウザを追いジョウト地方に向かう*2
ちなみにルビーが起こしたレックウザ脱走事件の黒幕がヒガナだが、当の彼女がレックウザに乗った経験がない(=本来伝承者としての資格がない)のに対して、センリとルビーは第4章で既にいずれもレックウザに認められ乗っているため、やや皮肉な顛末になっている。
なお(自分も大概だが)ルビーの家族や周囲の心配も顧みずにひとりでなんでもやろうとする姿勢を問題視している。もっとも流石に自分の息子だからと理解はしている模様。 


アニメにおけるセンリ



ハルカマサト姉弟の父親。
四天王候補と噂される実力者で、ゲームと同じく威厳があり、かつ優しい性格だがアニポケではちょっと天然気味な要素も。
妻・ミツコとは人目をはばからずイチャつく程ラブラブ(一度誤解により離婚の危機に陥ったが)。
ゲームと違い家族共々トウカシティに在住、街ではカリスマレベルの人気を誇り最早一種の宗教と言っても過言ではない程。

大温室の中にナマケロ一族を放し飼いにしておりナマケロは酔拳の使い手、ケッキングは特性「なまけ」が発動しない等明らかにチート。
また、ケッキングはに向かって親父の一撃“きあいパンチ”をぶちかました。

『AG』3話ではサトシがポケモンを3体(ジム戦に必要な数)持っていなかったため、センリは「オーキド研究所から二体を呼び戻してはどうか」と提案。しかしサトシは「今度の旅はピカチュウだけでしたい」と言ったためその意思を尊重し、練習試合という形で対戦をする。

その後バッジをかけたジム戦でサトシに敗北した時、納得できずサトシからバッチを取り上げたマサトに言った台詞は名言。

マサト「パパなんで負けちゃったの?」

ハルカ「目の前でパパが負けたのは悔しいけど、でもかっこいいと思っている」

タケシ「勝つためにジム戦をするわけではない」


センリ「我々ジムリーダーが負ける事には意味がある。全力で戦って負けた時、その敗北の価値はとても大きいんだ」


◆余談


名前の由来はセンリョウ科クロランサス属の常緑低樹「千両(センリョウ)」。

花言葉は「富貴」「」「可憐」「財産」「恵まれた才能」「定める」「価値」。
主人公の厳しくも優しい父としてピタリと一致する言葉が並んでいる。




我々の項目が追記・修正される事には意味がある。全力で立てた項目が追記・修正された時、その編集の価値はとても大きいんだ。

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最終更新:2024年01月15日 20:44

*1 その後第九世代に至る現在まで、センリのような「ジムリーダーなど『ポケモン』世界における要職に就いており、かつ主人公の親族」といった設定のキャラは登場していない。

*2 『HGSS』ではジョウト地方にレックウザがいたからだが、奇しくもかの地はセンリ・ルビー親子にとっての出身地にして因縁の地でもある。