葛西善二郎(魔人探偵脳噛ネウロ)

登録日:2012/01/04(水) 01:14:55
更新日:2018/07/13 Fri 06:29:49
所要時間:約 7 分で読めます




葛西善二郎は考える──


さ…始めますか

おじちゃんはいっちょ長生きしちゃうぞぉ


漫画『魔人探偵脳噛ネウロ』に登場するキャラクターの1人。


年齢:41歳
身長:179cm
体重:88kg
1日で吸うタバコの本数:8箱
「火」にかけたオヤジギャグのレパートリーの数:1000以上
生まれついての犯罪者として唯一後悔している事:「バブルの輪の中に入れなかった事」      
吸っているタバコの銘柄:じoker(オカー)(現在は絶版。自宅冷凍庫に残り2万箱保管中)


【人物】

「伝説の犯罪者」と称される連続放火魔。
その前科は放火を主に脱獄も含めて1342犯文字通りギネス級犯罪者である。
放火魔らしく(?)彼の台詞は「ひ」や「か」が「火」になっていたりする。例:「火火火(ヒヒヒ)」

見た目はキャップ帽を目深にかぶり革ジャンを羽織った中年の男。重度のヘビースモーカーで常に煙草を吸っている。
飄々としたおどけた態度と他人を煙に巻くような胡散臭い言動や冗談などで冴えない中年のようにふるまっているが、本性は罪の意識が致命的に欠如した所謂サイコパスと呼ばれる人物。
全国指名手配されて尚、警察の包囲網を掻い潜り生き延びて来たためか相当肝が据わっており、平然と白昼堂々表を出歩いて「警察は駐禁切符を切るしか能がない」と小馬鹿にしながら逃げも隠れもしない。


笛吹に「お前から犯罪を取ったら何も残らん」と言わしめる凶悪無比な極悪人だが、彼の最大の特徴は伝説的犯罪者とは思えないぐらいに非常に庶民的でしみったれている所。例を挙げると
  • パチンコではしゃいでいながらいざ玉が不足した途端隣の客から謝りながら銀玉を借りようとする
  • バブル時代の懐かしい思い出を振り返ってニヤニヤ笑う
  • 身分証がなければ自販機でタバコが買えない時代になったことを「世知辛ぇ」とため息交じりで嘆く
など非常にだらしなかったり哀愁漂う背中も見せており、この時の姿はどれもギネス級犯罪者とは思えないぐらいに情けない。

またむやみやたらに暴れるようなそぶりは見せず、一般人からいちゃもんを付けられてもまずは穏便に宥めようとしたり落ち着くよう説得するなど、犯罪者の牙をすぐ見せるようなことはしない。
この辺りは長年警察の包囲網を潜り抜け続けた大犯罪者ならではの処世術なのかもしれない。
ただし状況次第では軽い挨拶感覚のノリで初対面の人間を焼き殺すし、いちゃもんを付けてきた相手が話が通じないと判断したり忍耐力が限界を超えれば真顔で一般人を殺傷する。


【劇中での活躍】

作中で最初に名前が上がったのは電子ドラッグに操られた連続放火魔の叔父であったという説明だけの登場だったが、
後に怪盗"サイ"の協力者として再登場。
サイをバックアップし、ネウロを殺すというサイの目的の為に行動するが…


以下ネタバレ














前座は引っ込め怪盗"サイ"

なにが怪物強盗だ、笑わせるぜ


その正体は絶対悪『シックス』の手先であり、「新しい血族」の1人。
シックスの側近「五本指」の一人(指で言うと人差し指を担当)であると同時に、最古参の血族でもある。
少なくともジェニュインが勧誘された時には、すでにシックスと行動している。
ただしアクの強すぎる血族のフォローを務めた際は、葛西自身が比較的常識人的思考なのが災いし、基本常識のないイロモノ揃いな血族の仲間に振り回される苦労人ポジになった。

シックスの命によってサイの監視役として潜り込んでおり、
シックスが正体を現した後は五本指として他の血族のように破壊工作や、シックスの名を知らしめるテロを行う。

他の五本指同様超人的な能力も持ち合わせており、彼の場合は火に特化している。
手から火炎を放射したり、人間を発火させるという芸当も可能で戦闘や破壊工作はそれで行う。

序盤戦は他の血族のバックアップなどどちらかと言えば裏方の仕事が多かったが、
自らを除く五本指がネウロや人間達に倒された後はついに自ら動き出す。
「複数の高層ビルを一瞬で同時に燃やし尽くし倒壊させて『六』の文字を東京中に描きまくる」という他の血族同様「人間」には不可能なテロ犯罪を起こし、人間を殺しながらシックスの名前を宣伝してシックスを楽しませ、同時にネウロも消耗させるという一石三鳥な作戦を決行する。

ちなみに高層ビル群を燃やすワンシーンでパチンコを打ちながら解説していた。
しかも大当たりし、玉が足りないため隣の爺さんから玉を借りているお茶目なシーン(背景は大惨事で笑えない)。

しかし笛吹達警察の執念と精密な捜査、ネウロからのヒントによってトリックを見破られて犯行現場まで抑えられ、遂にビル内で追い詰められる。
得意の火を扱った戦術も対策されており、ビルの頂上に追い詰められ銃弾の一斉射撃を食らい動けなくなるが、
事前に仕掛けておいたトリックでバックドラフトを引き起こし自爆。
ビルの倒壊に巻き込まれ炎と瓦礫の中でシックスとの出会いを思い出しながら瓦礫に押し潰された。


以下、更なるネタバレ





その正体は「ただの(?)人間」。
「人間の限界を超えない事」を美学としており、派手に燃え尽きるような生き方をして死ぬ事を目標としていたが、
シックスから血族に勧誘された際にその悪意に魅入られ、「人間として、最悪の犯罪者であるシックスを超える(シックスよりも長生きする)」事を新たな人生の目標として掲げるようになる。

その為「強化細胞なんてズルい代物や生まれ持った超能力とやらに頼るのは美学と合わない」として、
他の血族とは違いサイの強化細胞も埋め込んでおらず犯罪や放火を行う際も血族が生まれ持って持つ超常的な能力には頼っていない。
事実ビルの放火に関しては、ビルの内部構造を利用し大量のガソリンをビル全体に散布、発火装置で時限式に燃えるという計画的なものであった。
ただし、ビルの壁面をすいすい登ったり、大量の銃弾を受けても致命には至らない所を見るとその身体能力は常人よりも遥か上だが。

全ては小細工とトリックによって引き起こしているのであり、葛西自身も「『ただの人間』が手から炎出すとかアホくせぇ」という発言をしている。
実際によく見れば火炎放射器を隠し持っているコマもあり、服の下にはガソリンかなにかを入れているチューブを全身に回る形で隠していた。
ただし「頼っていない」だけで他の血族同様火に関する何らかの特殊能力を持っている可能性はあるが。

それ故性格面もシックスに対する敬意や畏怖は抱いてはいるが他の血族程では無く、崇拝や依存心も無いため立ち位置としては傍観者ポジションに近かった。
血族についても生物の進化とペットの犬の品種改良を例に出し
「大量に人類の新種などできるわけがない」「他の血族はシックスに惹かれた『人間』であり真に『新しい血族』と言えるのはシックスただ一人」という核心を突いた発言をしている。

また、本来新しい血族は「人間」としての名前と「血族」としての名前、二通りの名を持っているのだが、
葛西だけ血族としての名前を名乗っておらず、その点でも他の血族とは一線を画した存在である*1
それに加え血族は基本的に「血族」同士でも他人であれば敵意を抱くものが多いのだが、葛西の場合、自身が始末したDRを含め「五本指」のメンバーたちには仲間意識を持っており、崩壊するビルの中でも「お前たちの理想郷を作ることは叶わなかった」と謝罪までしている。
尚それだと前述のように「仲間」と認識していた筈のDRを始末した件と矛盾しているようだが、逆に、もしああしなかったとしても今度は崇拝対象であるシックスに無価値認定される⇒普通に死ぬよりも遥かに恐ろしくもおぞましい殺され方で殺される…の鬼畜コンボが待っていた事は“ほぼ”確実だったので、だからこそ葛西は彼に対し、なるべくラクに引導を渡してあげたつもりだった…とも、解釈する事も(一応は)可能ではある。
それ以前からも、テラやヴァイジャヤのサポートに回っており、ヴァイジャヤからは誕生祝(「呪」と誤字ったもの)まで貰っていたことがプロフィールで判明している。

また、そのシックスが敗北者に対してはたとえ『新しい血族』でも敗北者になった時点で完全に興味を失ってしまうのにも拘らず、彼が死んだ?時に関して、対ネウロ戦の重要局面において彼のある言葉を思い出しそしてそれに対し「正しい」と、つまりシックスが物語中唯一他人の言葉…ひいてはその存在そのものを「肯定」している。







そして最終話にて傷と火傷だらけの状態で満身創痍ではあるが、生存していた事が判明。彼の目的は見事に達成されたのである。
可能性としては限り無く低い(残念ながら)が、もし次回作が出るとしたらネウロと弥子のライバル的なポジションとして登場するのだろうか。

犯罪者とは言え彼もネウロのテーマの一つであると思われる「人間の進化の可能性」を表したキャラクターだったと言えよう。


おーい
誰か追記・修正してくれよ



火火火 悪いな

この項目が面白かったなら……\ポチッと/