ウルトラ作戦第一号(ウルトラシリーズ)

登録日 :2012/09/03 (月) 20:57:07
更新日 : 2017/02/28 Tue 12:20:35
所要時間 :約 5 分で読めます





M78星雲の宇宙人からその命を託されたハヤタ隊員はベーターカプセルで宇宙人に変身した。


マッハ5で空を飛び、強力なエネルギーであらゆる敵を粉砕する不死身の男となったのだ。


それ行け!我らのヒーロー!





ウルトラ作戦第一号 」とは、円谷プロダクションが制作した特撮TVドラマ
『空想特撮シリーズ ウルトラマン』の 記念すべき第1話 である。


監督:円谷一
特殊監督:高野宏一
脚本:金城哲夫、関沢新一
放送:1966年7月17日



【あらすじ】

ある夜、竜ヶ森上空に謎の 赤い球青い球 が現れた。
調査に来た科学特捜隊ハヤタ隊員は小型ビートルで接近して正体を見届けようとするが、
竜ヶ森湖に身を隠した青い球を探す赤い球と正面衝突して墜落炎上、命を落としてしまう。

だが、たまたま近くにいたキャンパーや警察官が見ている目の前でハヤタの遺体が赤い球に吸い込まれていった。

一方、赤い球の中ではハヤタは球の中にいた何者かとテレパシーを受けていた。

ハヤタは、M78星雲から来たと語るその宇宙人から護送中に脱走した凶悪な怪獣ベムラーを追って地球に来たこと、
自らの過失でハヤタを死なせてしまったこと、そしてその代償として自分の命を与え、一身同体となって平和の為に戦うことを聞く。
そして話の最後、彼は宇宙人からベーターカプセルというアイテムを与えられる。


翌朝、ハヤタの捜索に来たムラマツキャップ、アラシ、イデら科特隊員の前に竜ヶ森湖から突如ベムラーが出現!
ベムラーはすぐに湖底に姿を消すが、「“彼”に助けられた」とだけ語って戻ってきたハヤタは、
ベムラーは長旅の疲れを癒しているだけで早く何とかしないと大変な事になると言う。

ハヤタの提案で空と水中からの両面攻撃、 ウルトラ作戦第一号 を仕掛けてベムラーを苦しめるが、反撃でハヤタが窮地に陥る。

何とか潜行艇から這い出たハヤタはベーターカプセルを点火。
ベムラーに苦戦する科特隊の前に謎の巨人が姿を現す。


こうして、地球人とウルトラマン達の長きに渡る歴史が始まった……




【概要】

記念すべきウルトラマン第1話。すなわち「ウルトラマンシリーズ」の始まりとなったストーリーである。

内容は第1話らしくスピーディーで堅実的なストーリーだが、科学特捜隊 怪獣 の存在が日常的なものとして描写されており、
“日常が怪奇に侵されていく”雰囲気だった前作『ウルトラQ』と違って“非日常こそが日常”として違いを明確にしている。

ウルトラ作戦は後に20話で二号が行われ、こちらは空中上下からの両面攻撃だった。
また36話ではウルトラ十文字作戦なる作戦が行われ、これは左右からの同時攻撃だった。
これらの例を見るに、ウルトラ作戦というのは2機のメカによる2方向からの両面攻撃に付けられる名前と思われるが、
何をもってウルトラ作戦なのかは いまいちわからない

なお、放送された順番こそ第1話だが制作順でいえば 第5話 であり、実はかなり遅く創られたエピソードである。
もっとも、この時期の番組では珍しいことではない。

ちなみに制作第1話は放送第2話「侵略者を撃て!」。みんな大好きバルタン星人の回。


【法律的にどうなのか?】
空想法律読本』では次のような記述がなされている。(一部要約)
  • ハヤタは衝突直前まで気づいていなかったためハヤタの不注意だった
  • しかし、ウルトラマン(以下赤球)の飛んできた方向が明らかにおかしくやはり赤球の不注意である
  • その為命を分け与えて償ってもやはり賠償金は払うべきである
  • 最終的に2人は無事分離したのだが、事情を知ったハヤタは慰謝料を払えと激怒したのでは?
  • 『帰ってきたウルトラマン』でハヤタも「チャンス!」と思ったのだろうが、結局別人だったのでガッカリしたであろう




【登場人物】

ハヤタ・シン
主人公。科特隊隊員で事実上の副隊長格。
ウルトラマンの不注意で命を落とすが、彼と一身同体になることで、平和を守るヒーローへと生まれ変わった。
ウルトラマン程ではないが、質問をはぐらかしたりと言動が胡散臭い。


ウルトラマン
誰もが知ってる伝説のヒーロー。
彼の不注意が起こした悲劇が長きに渡る地球とウルトラの星との関係の始まりになるとは誰が予想したであろうか。
よくネタにされることだが、言動が無茶苦茶怪しい。


◆ムラマツ・トシオ
科特隊の隊長。劇中ではキャップと呼ばれている。
ベムラーとの戦いでは適切な指示を出し、隊長らしい活躍を見せた。


◆アラシ・ダイスケ
科特隊のきっての射撃の名手だが、愛用のスパイダーショットはまだ登場していないので、特に活躍は無い。


◆イデ・ヒロミツ
科特隊の誇る発明家でムードメーカー。第一話から既にコミカルさを如何なく発揮している。
点滅を始めたカラータイマーの役割を分析する等、この時から既に学者らしい観察力を見せる。


◆フジ・アキコ
科特隊の紅一点。
潜行艇S-16号の輸送の為だが、珍しくジェットビートルを操縦していた。


◆ホシノ・イサム
まだ民間人だった頃のホシノ君。
顔見せ程度の登場。



【怪獣】

◆宇宙怪獣ベムラー
記念すべきウルトラ怪獣第一号。
ウルトラマン曰く「宇宙の平和を乱す悪魔のような怪獣」で、宇宙の墓場に護送される途中、脱走して地球に逃げて来た。

飛行する時は青い球体に変身し、口から熱線を吐いて暴れる。
長旅の末に竜ヶ森湖で休んでいるところに攻撃された為か大した強さは発揮しなかった。

劇中では球体になって逃げようとしたところにスペシウム光線を浴びて粉砕されたが、
映画版では科学特捜隊の攻撃で倒されている。(映像自体はスペシウム光線で粉砕されるシーンの流用)

小学館の書籍『ウルトラマンひみつ大百科』収録の漫画版では、
ベムラーを怪獣墓場に輸送していた際の様子が描かれており、実はウルトラマンは一人ではなかったとされている。
ウルトラマンクロードというカラータイマーも付いていない若いウルトラマンと二人で行っていたのである。
だがベムラーはウルトラマン達のスキを見て脱走。

近くの惑星で暴れ出したベムラーをクロードが止めに行くも返り討ちにあい、ウルトラマンにベーターカプセルを託し死亡した。
そしてベムラーは地球へと逃亡し第一話『ウルトラ作戦第1号』に繋がるのである。 「ベムラーは、悪魔のような怪獣だ……」
ちなみにその親友はウルトラマンエースに似ていて、ウルトラマンは会った時内心ビックリしていた。

ただしこの漫画は欄外に「編集部が創作したもの」と断り書きがなされており、公式設定ではない。
ウルトラマン STORY0』ではこのシーンをアレンジした様な場面が最終話に描かれた。


【余談】

ウルトラマンとハヤタが会話シーンは、ウルトラマンの掛け声を担当する中曽根雅夫がアフレコ現場に間に合わず、
急遽編集技師の近藤久が声をあてることになった。なお近藤は最終回「さらばウルトラマン」でもウルトラマンの声をあてている。

前作『ウルトラQ』の「あけてくれ!」が放送キャンセルになった影響で当初が7月10日に放送が繰り上げられることになったが、
第1話のファイムがまだ納品されていない等スケジュールの遅れ(納品されたのは7月17日放送の4日前の13日)から、急遽「ウルトラマン前夜祭」が放送された。


《ベル音》
アキコ「はい、こちら科学特捜隊本部」

ハヤタ 「元気かね? アキコ隊員」

アキコ「ハヤタ隊員!」
アキコ「一体何処にいるの? あなたの項目をみんなが追記・修正しているのよ」

ハヤタ 「そんなことはどうでもいい」
ハヤタ 「それより『ウルトラ作戦第一号』の項目を追記・修正してほしいのだよ」


アキコ「追記・修正ね? わかったわ」


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