ヨノワール

登録日:2011/08/20 Sat 01:32:05
更新日:2024/04/07 Sun 18:07:37
所要時間:約 10 分で読めます







■データ


全国図鑑No.477
分類 てづかみポケモン
英語名 Dusknoir
高さ 2.2m
重さ 106.6kg
タマゴグループ ふていけい
性別比率:♂50♀50

タイプ ゴースト
特性:プレッシャー(相手が自分に対して使用した技のPPを1余分に減らす)
隠れ特性:おみとおし(場に出た時、相手の持ち物がわかる。)

種族値
HP:45
攻撃:100
防御:135
特攻:65
特防:135
素早さ:45

合計:525

努力値 防御+1、特防+2

進化
ヨマワル(Lv.37で進化)→サマヨール(「れいかいのぬの」を持たせて通信交換)→ヨノワール


■概要


十分強かったサマヨールがまさかの進化を果たした姿。
一つ目死神のような姿をしている。

現世と霊界を行き来し、頭のアンテナで霊界の電波を受信し、さ迷っている魂を探し出し弾力のある体に入れて霊界に連れてゆく
腹に顔の模様があり、模様の口の部分は行動する度に開閉する。
中に入れた魂が漏れてまた探すハメにならないのだろうか。
まぁXYのモーションでもジュペッタは普通に口開いてるし…

進化前のヨマワルはローブを纏ったガイコツのような姿をしている。
夜に活動し、分厚い壁を通り抜けながらさ迷っている。
一度見つかると朝日が昇るまで追いかけまわされることになる
言いつけを守らない悪い子供はヨマワルにさらわれるという言い伝えもある。
一つ目に睨まれると大人でも足がすくんで動けなくなる。
子供の泣き声が好きで、たまに子供を驚かせ、泣かせることもある。

名前は夜と黒(ノワール)から。


■ゲームでのヨノワール一族


RSEでは進化前のヨマワルは「おくりびやま」で出会える。
ルビーでは出やすいが、エメラルドとサファイアではやや出現率が低い。
またルビーのみ「そらのはしら」に野生のサマヨールが出る。

トレーナーでは、四天王フヨウが進化前であるサマヨールを2匹使用してくる。
特筆して強いというわけではないが、特性プレッシャーと耐久力、「まもる」のせいでこちらのPPを削ってくるので非常にうざったい。
ちなみにORASではそのうち1匹はヨノワールに進化している。

リメイクのORASでは、たまに霊魂の状態で現れ、忍び足で近寄って戦闘できる。
…が、一定時間ごとに別の場所に移動するので、若干根気がいるかも。
サーチレベルを上げれば「みちづれ」など、タマゴ技を覚えた個体も現れる。

プラチナでは209番道路にあるロストタワーにも出るほか、ジムリーダーメリッサが手持ちに加えている。

ヨノワールはフロンティアブレーンのダリアやタッグパートナー・バク、強化版マツバやメリッサが使用する。


■対戦でのヨノワール


高い防御と特防の種族値を持つため、特化すればラティオス眼鏡りゅうせいぐんヒヒダルマの球フレアドライブも確定で耐えるほどの耐久を得る。
タイプのゴースト単体のおかげで高火力技の目立つかくとうタイプには滅法強い。

また弱点であるあくやゴーストは高火力な技が少ないため、一発攻撃を喰らっただけではなかなか倒れない。
ただしHPは低く、半減できるタイプもむしどくのみなので過信は禁物。
メジャー所の一致技を素の状態で2発受けたり「つるぎのまい」等で火力を補強されたりすれば驚くほど呆気なく倒れてしまうので注意。

ゴーストタイプの中でも屈指の変化技レパートリーを誇るのがヨノワール一族最大の特徴(下記のサマヨールの項を参照)。
ただ変化技中心の耐久型ならば基本的に進化前のサマヨールの方が優秀なため、大抵はアタッカーとして運用することになる。

攻撃種族値は100とそこそこ。
覚える技も三色パンチや「じしん」「いわなだれ」「がんせきふうじ」「かわらわり」「きあいパンチ」と範囲が広い。
先制技はタイプ一致補正で威力60になる「かげうち」と、条件付きだが威力70のあく技「ふいうち」を使用できる。
確実に先制ダメージを与えるという点では前者の方が安定するが、ノーマルタイプに無効である点に注意。
ただし、一致技の最大火力は基本威力60の「シャドーパンチ」止まりで、「きあいパンチ」を除くと最大威力の技は「メガトンキック」である。
だが第8世代のDLCにて新たなゴースト技「ポルターガイスト」を習得した事で相手の持ち物がわかる上に一致込みで「きあいパンチ」を超え、大幅に強化された。

火力を補う際は先制技や器用さ、耐久力を活かす関係上、「こだわりハチマキ」「いのちのたま」よりも「たつじんのおび」と相性が良い。
また「メンタルハーブ」で状態異常や「ちょうはつ」「アンコール」等を防ぎつつ変化技を撒くことができるのも奇石一択のサマヨールにはない利点。

進化前のヨマワルが「ふゆう」の特性を持っている故に第5世代では隠れ特性が与えられていなかったが、第6世代でめでたく「おみとおし」を会得した。
教え技で「トリック」を覚えさせ、持ち物を見てからデメリットアイテムを押し付けるという芸当もできる。
「プレッシャー」も耐久型では有用だが上述の通りサマヨールの方が適任のため、ヨノワールは基本的に「おみとおし」型で運用することになるだろう。

余談だが「この世とあの世を行き来できる」という設定を持つ割に「ゴーストダイブ」を覚えられなかった。
が、第9世代で無事習得可能に。

■進化前 サマヨール


全国図鑑No.356
分類 てまねきポケモン
英名 Dusknoir
高さ 1.6m
重さ 30.6kg

種族値
HP:40
攻撃:70
防御:130
特攻:60
特防:130
素早さ:25

合計:455

努力値 防御+1、特防+2→防御+1、特防+1(DPtから)


ヨノワールの進化前。一つ目のミイラのような姿をしている。
体内は空洞だが、人魂が一つ燃えており、それを覗き込むと魂を吸われる
そして口をあけるとブラックホールのようにあらゆるものを吸い込む
吸い込まれると二度と戻れない。その後、どうなるかは謎
某ピンクの悪魔ビッグバンといい勝負だが、コピーはできない。

一つ目と怪しい手の動きで相手を催眠状態にして操ることも可能


名前は彷徨う+夜が由来と思われる。
上述の通りヨノワール自体が後付け進化形であるため、こちらも元々最終進化形として十分な能力を持つ。
防御・特防共に130という圧倒的な数値であり、耐久を1.5倍上昇「しんかのきせき」を持つことで潜在能力をフルに発揮できる。
無補正無振りで種族値205並、特化したならば228相当とツボツボも冷や汗を掻くほどの値に上昇した。
実質的な耐久もメタグロスのコメットパンチやフーディンのサイコキネシスを確定四発にまで抑える。
このため、進化前でありながら耐久型ポケモンの代表格の1匹と言える存在である。

変化技は耐久強化の「おにび」「めいそう」に行動制限の「かなしばり」「ちょうはつ」「ふういん」、
自主退場技の「のろい」「おきみやげ」までレパートリーは豊富。
その他にも「トリック」「みちづれ」「トリックルーム」「いたみわけ」等ゴーストらしく幅広く取り揃えている。
このレパートリーのおかげでサーナイトの夫として重宝されている。今日もどこかの育て屋でよろしくやっていることだろう

特性の「プレッシャー」との相性が良く一発耐えて「まもる」「みがわり」を連発するだけで相手のPPが大幅に減ってゆく。
同特性持ちは火力で押すのが大半の禁止級(ギラティナは相性が良いが)や紙耐久のマニューラや4倍弱点かつ鈍足のビークイン等、持て余す者も多い。
その中では弱点の少ないゴーストタイプであることや耐久型向きの能力によってミカルゲと並んで特性を活かせているポケモンである。
(もっとも弱点がメジャーで一見アタッカー向きでありながらプレッシャーを活用しているサンダーファイヤーもいるが)

ただ「おみとおし」も耐久型の戦術を補助するために少なからず役立つためプレッシャーとは一長一短だったりする。
「トリック」の通じないメガシンカZワザ持ちや「ラムのみ」持ち、逆にトリックを仕掛けてきそうなスカーフ等も見抜ける。

低HPによる「いたみわけ」「ちょうはつ」のおかげでラッキー等のような高HPで耐久一辺倒なポケモンとの戦いでは有利に立ち回れる。
ただし素早さは平均を下回っているため挑発されやすいのでゴウカザルギャラドス等には気をつけよう。

「トリックルーム」始動役としても優秀で、引くに引けない状況になったときは「おきみやげ」による自主退場も可能なため使いやすい。
「こうこうのしっぽ」「くろいてっきゅう」を「トリック」して敵の高速サポート役を黙らせることもできる。

とは言え、ポケモンが使用できる技は4つしかないので型はある程度決まってしまう。
その上、どの型も対策しやすく読まれてしまうと役割が遂行出来なくなることも多い。

第五世代になってデスカーンというこれまた耐久型のゴースト単タイプポケモンが登場した。
物理耐久はこちらよりも高く特殊耐久もそれなりにあるが、向こうは攻撃技が特殊寄りであり特性も全く違うので差別化は容易である。

進化形のヨノワールと違って初見で耐久型がほぼ確定してしまう点に注意。
めぼしい攻撃技が「ナイトヘッド」か「かげうち」しかないため、特殊型でない限り「トリック」で機能停止する。
さらに「はたきおとす」は要である奇石を失ってしまう上、タイプ的にも弱点であるため注意。

特化して強くなるサマヨールに対し、ヨノワールには様々な道具を持たせることで数多くの型を取ることができるので一長一短と言える。
耐久のサマヨール、技のヨノワールといったところだろうか。
読まれにくさを重視する場合、奇石登場前と同様ヨノワールに「たべのこし」「オボンのみ」等を持たせて耐久型として使う手もある。

第八世代のダブルバトルでは、鎧の孤島期までトリパの始動役の代表的地位を得ていた。「じならし」、「かげうち」でのパーティアタックでダイマックスエースの「じゃくてんほけん」を発動する動きが強力。「じならし」は味方の素早さを下げてトリパで動かしやすくするのにも使える。ブリムオンの素早さ種族値29を下回る25なのもプラス点。


■アニメでのヨノワール一族


進化前のヨマワルは同時上映「ピカピカ星空キャンプ」で先行登場。
ソーナノの友達で夜、キャンプをしていたピチュー兄弟を驚かせた。
その後、ピカチュウたちとも出会った。

記念すべきAG編1話目からも登場し、自転車に乗っていたハルカを驚かし盛大に事故らせた。

サマヨールは仮面ファントムを名乗るコーディネーター、キミマロの手持ちとして登場。
シュウのロゼリアを容易く撃破したほか、サトシのピカチュウと戦った際も一度も攻撃をくらわず、一方的に攻めていた。
コンテストにも出場し、ファイナルでハルカのエネコと対戦。
やはり圧倒的な強さで追い詰めるも、とどめの「はかいこうせん」を土壇場で完成した「ふぶき」に押され、敗れた。

七夜の願い星ジラーチでは、バトラーの手持ちにもなっている。

他にもフロンティアブレーンのジンダイも使用。
先発として登場し、サトシの指示ミス*1が原因とはいえ、最強の手持ちであるリザードンを「シャドーパンチ」で撃破。
続くフシギダネも「あやしいひかり」でかく乱させて苦しめるも、「やどりぎのタネ」の蓄積ダメージと正気に戻ったフシギダネの「ソーラービーム」で倒れる。


ヨノワールはダイヤモンド・パールの第90話で登場。
サマースクールが行なわれていた学校の近くの遺跡の発掘事故で霊界の穴が開いてしまい、そこから現れた少女の姿をした悪霊からコウヘイを助けたが、勘違いにより犯人と思われてしまう。
その後も肝試しの参加者達を遺跡から遠ざけようとするたびに誤解が深まってしまうが、サトシ達が悪霊に霊界に引きずり込まれそうになった際に再び守り、「サイコキネシス」を使い、悪霊ごと霊界の穴を封印した。
この少女の姿をした悪霊が冗談抜きで怖い。

コウヘイの手持ちとしても登場(誤解が解けたとはいえよくトラウマにならなかったな)。
トリックルームを使った戦法でヨルノズクドンファンを倒しサトシを追い詰めたが、フカマルにシャドーパンチを口で受け止められ、最期は龍星群として射出されたところにりゅうのはどうを撃ち込まれ戦闘不能になった。


また、XY第30話のオーキド博士のポケモンホロキャスターにも登場。
博士に『ところでヨノワールよ。ワシも霊界というところを見てみたいのだが。』という素朴な疑問を投げかけられたので、
頭を鷲掴みにして魂を抜きとり直接連行し(かけ)た。
なお、霊体化に関してはスーパーマサラ人ことサトシが無印23話(ポケモンタワー回)で既に体験済みだったりする。

アニメ第8シリーズでは「ライジングボルテッカーズ」と敵対する組織「エクスプローラーズ」のメンバーであるハンベルのパートナーとしてヨノワールが第24話から登場。


■ポケモン不思議のダンジョンでのヨノワール


恐らくヨノワールとしてはもっとも活躍している作品。

未来からやって来た豊富な知識を持つ凄腕の探検家として登場。
物腰も丁寧で周りからの人望も厚い。
同じく未来から来たお尋ね者のジュプトルを捕まえることに尽力する。





↓ネタバレ
その正体は闇に染まった未来のディアルガの手下であり、
未来を変えようとするジュプトルを消そうと画策している。
しかし、未来世界に引き戻された後にあることがきっかけとなり考えを改めることになる。
消滅光を見た後も未来のために行動することを決意したヨノワールとジュプトルのやり取りは胸が熱くなること請け合い。



ポケモンGOでのヨノワール一族


2017年のハロウィンイベントにおいてヨマワルとサマヨールが実装、
そして2018年11月に実装された「シンオウのいし」を用いてヨノワールへ進化させられるようになった。

また、2022年11月に実施された死者の日イベントでは花飾りをつけたヨマワルが実装され、
サマヨール、ヨノワールへと進化もさせられる。

本作におけるヨノワールの性能は、当初だとハッキリ言って悲惨の一言だった。
というのも、ゴーストタイプのスペシャルアタック候補が低威力の「あやしいかぜ」オンリーであったからである。
ジム・レイド戦では言わずもがな、トレーナー戦では攻撃&防御UPの追加効果こそあるものの、
本編同様10%の確率でしか発動しないので全くアテにならない。
初期から存在するゲンガーなどの壁が厚いことや、当時ではまだまだ貴重品であったシンオウのいしを要することもあり、
性能面ではほとんど鑑みられない状況が続いていた。

2021年10月のコミュニティ・デイにはヨマワルが抜擢された。
ここで限定技として「シャドーボール」を習得し、ようやくマトモなゴースト火力を得ることに。
だが限定技ということで、後から習得するにはすごいわざマシンスペシャルを要する。
シャドーボールを得たとはいえどこれでようやくスタートラインに立てたに過ぎず、
イベント中に進化させて習得できたのならばいいが、わざマシンを使うほどの価値を見いだせるかというと微妙なところ。

2022年12月には「ポルターガイスト」を習得。
1ゲージ技なのでシャドーボールよりは取り回しづらいものの、
ようやく素で高火力のゴースト技を覚えられるようになったのは大きい。
先述の通りちょうど先月には花飾り個体が実装されたばかりでもあったため、
とりあえず使ってみたかったという人にとっても嬉しいだろう。

……とまあ、ゴースト技の問題に関しては現在だと概ね解決しているのだが、
他のスペシャルアタック候補が「あくのはどう」と「サイコキネシス」、
そしてシャドウポケモンからのリトレーン後に習得できる「おんがえし」ということで、
ライト個体で「おんがえし」を保持していないと、あくタイプ相手には効果いまひとつ以下となる技しか持たないという難点がある。
バトルリーグで使う際には要注意。


余談

初出の第三世代ではヨマワル、サマヨールはカゲボウズ、ジュペッタと対になるポジションであった。

しかし世代が変わる毎に強化されてゆくヨマワル系列と裏腹にカゲボウズ系列は、
一致技没収、トリックばらまきと最早公式に虐められているような扱いを受けていた。
しかし、第六世代でジュペッタはメガシンカを獲得しており、徐々に巻き返しつつはある。



ポケモン対戦には

目には見えない闇の廃人達がいる

奴らは時として牙を剥き君達を襲ってくる

彼はそんな奴らから君達を守るために

地獄の底からやって来た

正義の死者なのかもしれない





追記・修正よろしくお願いします。

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最終更新:2024年04月07日 18:07

*1 ゴーストタイプのサマヨールに対し、格闘タイプの技「ちきゅうなげ」を指示