隠れ里の死神(ゲゲゲの鬼太郎)

登録日 :2012/05/19(土) 01:59:43
更新日 : 2016/12/09 Fri 16:10:30
所要時間 :約 4 分で読めます




アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』(2期)の38話。

【あらすじ】
とある村のお祭りにやってきた鬼太郎一行だが、ねずみ男は面白くない。
一足先に帰ろうに森へ向かうと、どこからか声が聞こえてきた。
そこにいたのは一人の少年。祭り見物の途中で親とはぐれたか、はたまた時代劇の撮影かと思いきや、どうもそうではないらしい。

「ちゃん……」ねずみ男を見るなり、涙ながらに抱きつく少年。もちろん身に覚えのないねずみ男が焦っていると、なんと少年が溶けて白骨化してしまった!

「お前が殺したんだろ」と疑いの目を向けられるねずみ男だが、必死に弁解していると村の男から「息子が消えた!」と鬼太郎に助けを求める声が。

消えた子供を探すと、今まさにその子供を誘拐しようとしている死神に出会う。
事情を聞くと、死神は「隠れ座頭という妖怪から、霊魂を与える代わりにできるだけ貧乏そうな12~13歳くらいの子供を連れてこいと頼まれた」との事。
鬼太郎は死神と共に隠れ座頭の下へ行くのだった。


隠れ座頭は、15年に及ぶ座禅修行によって「時の橋」を渡る事が可能になった妖怪である。
隠れ座頭の案内で鬼太郎と死神が橋を渡ると、見知らぬ空間に出た。
着物姿の子供たちに介抱される二人だが、子供たちによると今二人がいるのは「隠れ里」という不老不死の世界らしく、
この子供たちは隠れ里で実に400年以上も生活してきたという。
「親に会いたい」と願い、涙を流す子供たち。
しかし、隠れ里から出る方法がわからない以上鬼太郎にもどうしようもなかった。

隠れ座頭は言う事を聞かない鬼太郎と死神を召使いにしようとする。
騙された挙げ句妻子を貶められて憤慨する死神だが、一瞬であしらわれた上に空の彼方へ飛ばされてしまった。


鬼太郎はついに隠れ座頭と対決する。
「子供たちのためを思ってやっている」「ただ幸せにしてやりたいだけだ」 と嘯く隠れ座頭だが、
結局それは、当の子供たちの意志を無視した善意の押しつけでしかなかった。
隠れ座頭の神通力に苦戦する鬼太郎だったが、ふとした事で現世へ続く「時の橋」を見つける事に成功。
追いすがる隠れ座頭だが、髪の毛針で顔面を撃ち抜かれ、血まみれになって絶命した。


「鬼太郎さん、ありがとう」 涙ながらに感謝を述べる子供たちと「時の橋」を渡り、現世に帰還した鬼太郎。
……だが、現実は残酷だった。

現世に着いた瞬間、400年分の時の流れが一気に押し寄せたのだ。それは、何の力も持たない子供たちの肉体を崩壊させるには十分すぎる重さだった。
子供たちは白骨となり、そして風化していく。


子供たちを弔った墓前で「こんな事になるなら、救わない方がよかったかもしれない」と涙する鬼太郎。
そんな鬼太郎に、猫娘と目玉の親父は優しく語りかける。

猫娘「でもねぇ、こうやってみんなお父さんやお母さんの側に行けたんですもの……」
親父「なあ鬼太郎……人が死ぬのは悲しい事じゃが、もし永遠に死なない事があるとすれば、それはもっと悲しい事に違いない。わしはそう思うぞ」

そしてその陰で、まったくいいところのなかった上に霊魂も手に入らなかった死神は「もう死にたい」とこぼすのだった。




ちなみに原作短編(サラリーマン死神シリーズ)では隠れ里にいるのが 美女集団 となっており、
死神が美女の一人を連れ出して風化しても「 魂いただき 」と持っていくドライなオチだった。



追記・修正はこの話が強く印象に残った方にお願いします。

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