痛風

登録日:2010/09/29(水) 12:20:53
更新日:2023/04/12 Wed 01:18:33
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※ご自身の健康問題については、専門の医療機関に相談してください

夜、なんか足がムズムズするな、と思ってたら、次の日の朝…


激痛

足が痛い。立てない。なんか赤く腫れてる。いや気のせいだ、ちょっと昨日飲み過ぎたからムクんで痛いだけだろ、よし仕事へ…



いや無理ムリ無理。立てない。



痛風である。
痛風とは、生活習慣病である高尿酸値症から来るといわれる、合併症の一つである。

主に足の親指の付け根に起こるが、膝や肱、肩に起こる事もある。

病名の由来はそよ風が吹くだけで痛いかららしい。

発症の原因は血液中の尿酸が関節に溜まり、それを白血球が攻撃し炎症を起こす自己免疫疾患なのだが、これがとにかく痛いのである。

どれ程痛いのか?
捻挫??そんなん比較の土俵に出す事自体おこがましい。ちょっと指で突いた程度だ。
なら骨折?それですらちょっと角にぶつかった程度である。

患部にちょっと負荷をかけようものなら、その痛みは患部から身体を突き抜け、脳天を直撃。無意識に全身をのけ反らせてガチで涙を流し、恥も体もなくのたうち回るレベル。シユウも顔が真っ赤である。

有名な話だが、男性がなりやすい症状で、女性がなるのは極めて稀である(患者の9割が男性と言われる)。これは、身体の関係上、女性のほうが尿酸処理を行う酵素をもっているためである。
人によって痛み、腫れの具合、発症から沈静までの期間は違うが、少なくともピーク時はとても歩けない。よちよち歩きもままならない。ハイハイするしかない。


昔から『贅沢病』とされており、ビールや肉汁、イクラなど高プリン体食品の継続的な大量摂取が原因ともいわれる。

DonDokoDonの平畠が痛風にかかった際、『なぁにが贅沢病じゃ』と皮肉ったのは、余りにも有名でもない。

ちなみにイギリスのスラングでは「サーモン&トラウト(鮭と鱒)」で痛風の事である。メシが不味いと言われるイギリス人でも痛風にはなるようだ。

不摂生な生活だけが原因ではなく、激しい運動を繰り返すアスリートでも発症する場合がある。
これは激しい運動でも痛風の原因となる尿酸が大量に生成され、かつ水分が汗で流れ出てしまうため尿での排出が間に合わず尿酸過多となり
結果的に痛風となってしまうからである。
スポーツ選手が痛風にかかったと聞いても笑ったりしないように。一般人の不摂生な生活によるそれとは全く事情が違うのだ。


昔からあるわりにはあまりメジャーでない病気なのか、発症経験者でないと辛さがなかなかわかって貰えない。


腫れもあまり出ない人もおり、骨折などと違い派手な包帯もしない為場合によっては『本当にそんな痛いの?』なんていう心ない疑いをかけられかねない、
悲劇の病だったりする。
今でもちょっとした炎症だろ?気合で耐えろよwwなんて気安く笑い飛ばす者も居るが、自分自身がそれを患った時、そんな己の狭量さを魂の底から悔いるのだ。まあ成ったものにしか判らん痛みやね。

原因も肥満や食生活が主とされる(本来は体質や遺伝が大きい)為、辛い痛みに耐えているのに『自業自得』と一蹴されブチギレたのは筆者だけだと願いたい。


加えて、痛風はこれ単体では終わらない。
要は血中の尿酸が高い(代謝出来ていない)身体状態という事で、高血圧や高脂血症、腎不全なども伴う事がある非常に恐ろしい病なのだ。全身を運ばれた高濃度の尿酸が関節以外でも悪さを働く可能性だって十分にある。

もし今これを見ているあなたが一度でも発症したら・した事があるなら『ただ痛いだけ』なんて考えず、自分の体がそれほどまでヤバい状態であると自覚し、今後の食生活や運動量などを根本的に見直し体質そのものを改善しよう。

尿酸値の目安(血液)はだいたい3.8~7.5mg/dL。
健康診断で7mg以上の数値を出してしまった場合は尿酸が結晶化し悪さするリスクが高まるので、以下に述べる対策でそれより下げるようにしよう。



〇予防法
尿酸の元となるプリン体の大量摂取をしない食生活をする
  • 主に肉や魚の内臓、油などの高タンパクのものなどは避ける事。特に魚卵やレバー、カツオ節なんかは厳禁。
    • お酒…ビールなんて論外。ビールはプリン体の宝物庫である。最近ではプリン体カットのものも出ているがアルコールを摂取する事自体代謝による尿酸産出に繋がるのでお酒自体控えよう。
    • 逆にゴボウ、大豆、ほうれん草、チンゲン菜などのアルカリ性の野菜や海藻などは積極的に摂取しよう。血液が酸性になるほど尿酸も溜まりやすいのだ。

ダイエットをする
  • 肥満体系だと代謝も下がり、尿酸の処理能力もそれだけ下がってしまう。太っているならとりあえず痩せる事。

体内に溜まった尿酸を積極的に排出するようにする
  • 水分との関係については上述したとおり、尿酸は尿から排出されるので水やお茶などを意識してたくさん飲んで尿酸を追い出そう。目安としては一日2リットルほど。水分を高める事で血中の尿酸の影響を減らす効果もある。スポーツや炎天下での肉体労働に従事している人は飲み過ぎでは?というくらいに意識して摂取しよう。
    • ただし一度に大量に水を飲むと却って腎臓を傷めるので、一日何度かに分けてそこそこの量を平均的に飲むのがオススメ。コーヒーやお茶といった利尿作用のある飲み物も有用。逆にジュースなどは糖分があるものは尿酸値を上げるのでNG(ただし炎天下での労働やスポーツなど熱中症のリスクがある環境下にある場合スポーツドリンクなどを摂取しておきたい。適度になら問題ない。)。




余談だが、デブタレの内山君は10歳から痛風らしい。


追記修正は、足の疼きがおさまってからお願いします。

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最終更新:2023年04月12日 01:18