ゴディバ夫人(伝承)

登録日:2012/01/13(金) 05:18:00
更新日:2021/06/05 Sat 01:39:36
所要時間:約 9 分で読めます




ゴディバ夫人(Lady Godiva)とは11世紀のイギリスに実在し、伝承にもなっている女性である。


◆伝承

○領主レオフリック

昔々、コヴェントリーという街にレオフリックという領主がいた。

信心深かったという言い伝えもあれば軽薄な人物であったとも伝えられている彼であるが、唯一つ確かだったのは公共事業が大好きだったということである。

どこの族議員だあんた。
後述するが新婚ほやほやであったらしく、もしかしたら奥さんにいいカッコしたかったのかもしれない。

領主の権限で次々と事業に手をつけていくレオフリック。
その結果、大修道院の建設をはじめとした様々な施設ができ街はどんどん整備されていった。
しかし、公共事業もタダではない。箱物造るにもお金が要るのだ。


莫大な費用のツケは領民への課税という形となり、ありとあらゆるものに課される税金に領民は大いに苦しめられることになってしまうのだった。



○ゴディバ夫人の訴え

さて、そこに登場するのがゴディバ夫人である。

レオフリックの妻であった夫人はとても慈悲深く、大層な美貌の持ち主であったそうな。

また、レオフリックとは結婚したばかり。
若々しく、それでいて貞淑なぴちぴちの新妻。
エロゲーも真っ青の完璧超人である。
いくつ属性盛るつもりだおい。

夫の暴挙に苦しむ領民を見て彼女は心を痛め、重税をやめるよう夫に直訴したのであった。




○レオフリックの難題

ゴディバ夫人の訴えを最初はまともに取り合わなかったレオフリックであるが、それでも諦めずに説得してくる夫人をうっとうしく思い始める。

重税をやめる気などさらさらないレオフリックは、夫人に無理難題を押し付けることで諦めさせようとした。

その無理難題とは……















全裸で馬に跨って領地を周り、領民にその裸体を晒してくること




大事なことなので2回言いました。
駄目だこのレオフリック、早くなんとかしないと……

現代では言うまでもないが、こんなこと当時だってもちろん耐えきれないような屈辱かつ破廉恥な条件である。
というか自分の奥さんなのに……

紳士の国と言われるイギリスだが、1人ぐらいは変態がいるようである。

このように本当にどうしようもない無茶振りであったのだが、悩みに悩んだ末に心やさしい夫人は領民を救いたい一心でなんとこの要求を呑んだのである



○試練本番
試練に至るまでの経緯についても諸説ある。
あまりの羞恥に耐えかねた夫人がわらにもすがる思いで「見ちゃらめぇ……」というお触れを出したとか、領民が自発的に集まり話し合ったなどなど。


ただ、結果として領民達は彼らのために想像を絶する恥辱を受けようとしている夫人に報いるため、
家に篭って窓を閉め切り彼女の痴態を誰の目にも触れさせないことを決めたという。
流石はイギリス。紳士の国である。

そして聖霊降誕祭の次の金曜日、いよいよその時がやってくる……

Warning
これより先18禁

あなたは18歳未満ですか?
















日中にもかかわらず人っ子一人いないという異様な街に、白馬に跨る全裸のゴディバ夫人が姿を現した。

長く美しい栗色の髪に俯き加減の相貌。

乳房には申し訳程度に片手が添えられ、その体を力なく鞍に預ける。
恥辱に震える白い肌を太陽が容赦なく照らし、それは夫人の恥部すらも暴こうと言わんばかり。
時折馬の動きに合わせて彼女の身体が仰け反り、その度に手に余る乳房はこぼれ、上下に揺れ
その美しい肉体をまるで見せつけるかのように馬の足取りは遅々として進まず、恥辱の道は永遠に続くかのように思える。

馬の歩みによって生じる上下動は夫人の女陰に的確に刺激を与え、露出行為で唯でさえ高ぶっている肉体に突き抜ける悩ましい刺激。
そして、いくら誰も見ていないとはいえその刺激に艶めかしくくねる姿を白日のもとに晒す行為によって否応なく沸き上がる背徳感。

幾重にも重なった辱めは夫人の心を苛んでいき、そして―――




実際、一説によれば一連の行為によって夫人の秘部は濡れそぼり、絶頂を迎えてしまったとも言われている。
貞淑な夫人とはいえ、いや、だからこそこの常軌を逸した破廉恥な行為に反応してしまったのだろう。

とはいえ、結局夫人はこれらの恥辱に屈せずこの行為を完遂したと言われている。
彼女の民を思う心は辱めにも折れないほどに強かったということなのだ。



ここまで18禁


うっ……ふぅ……

と、こんな感じで夫人は無事に(?)試練を耐えきり、見事夫に重税を撤回させたのだった。

めでたしめでたし



















○紳士になりきれなかった男

さて、このようにゴディバ夫人は無事難題を乗り越え、重税を撤回させることができたのであるが、実はこの話にはもう1つ逸話がある。

先に述べたように流石イギリスと言うべき紳士ぶりを発揮した領民達だが、残念ながらその中に1人だけ変態と言う名の紳士が混じっていたのだ。


その名はトム。他の領民達よりほんのちょっとだけ女性の裸に興味があり、ほんのちょっとだけ変態だった男。

他の領民達が夫人の勇気に応えようと欲望を押さえつけて家に篭る中で



あろうことかこのトムという男、誘惑に耐えきれず夫人の裸体を覗き見てしまったのである。
まあ男性諸君ならその誘惑も理解できるだろうが…。
トムは正に有頂天だっただろう。
何せ、類まれな美貌を持つ女性の一糸まとわぬ姿という最高の夜のおかずをその目におさめたのだ。
そしてそんな極上のエロスを自分一人が独占しているという優越感。
夜と言わず今すぐにでもセンズリこきたい気分だったのではあるまいか。

だが、そうは問屋が卸さない。
彼が夫人の裸体を盗み見ていたように、トムの愚行を見ていた者がいたのだ。


神様である。


トムの行いに神様は


「実にけしからん! バルス!」


と憤慨。罰として彼から視力を奪い失明させてしまったのである。


あれ?神様も夫人の裸体見てたんじゃね?



一時の誘惑に負け、引き換えに視力を失ってしまったトム。
紳士の国と言われるイギリスだが、1人ぐらいは変態がいるようである。
あれ? これさっきも言ったような……

というか神様よ、まず民を苦しめた上に、妻に破廉恥な命令を出すアイツに天罰落とすべきじゃないか。

ちなみにイギリスの俗語でピーピング・トムとは「のぞき屋」という意味を指す言葉となっているが、この俗語はこの逸話が元となっている。


なお、彼女の勇気ある行動は英国では美談として伝わっており、
現在に至るまで全裸で馬に乗る彼女の絵画や彫刻が山ほど作られ、今日もゴディバ夫人の裸体は日々衆目にさらされ続けているのであった。
彼女を慮って家に引きこもっていた領民たちの配慮も水の泡である。
なぁ神様、トムくらい許してやれよ。

無粋なことを言うと、トムの伝承は同時代の記録にはなく、少し後になってから表れるため、史実としては疑問視されている。

あと、現代の英語では、Godivaという綴りは「ゴダイヴァ」と読むことが多い。

◆関連するもの

○ゴディバチョコレート

高級チョコレートの世界的なブランドとして有名なベルギー発祥の会社。
ゴディバ夫人の勇気と愛情に感銘を受けた創始者夫婦が自らのブランドにゴディバの名を冠したのが始まり。
シンボルマークにも馬に跨った夫人の姿が用いられており、その姿が大衆的な食べ物のシンボルマークにしてはなかなかどうしてエロい。

これに対抗できるのは洋ロリの尻が描かれた森永製菓の旧エンゼルマークくらい……てチョコ屋は変態しかいないのかよ!


○レディゴダイバ(コスメメーカーLUSHの商品)

夫人が裸になった際、長い髪の毛で体を覆っていたという言い伝えからこの商品もシャンプーである。
普通のシャンプーと違うのは、シャンプーバーという固形状のものであるということ。
これにより容器が袋だけで済むので、ごみの削減にもなる。
ここでは夫人は金髪だったという説を採用しており、それにちなんで商品の色も黄色。
なお香り付けに使われているジャスミンとイランイランの精油は催淫効果で有名な香り。


追記修正は全裸で馬に跨って白昼の街を闊歩しながらお願いします。

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最終更新:2021年06月05日 01:39