紫雲統夜

登録日:2012/03/11 Sun 16:28:44
更新日:2024/02/29 Thu 13:06:59
所要時間:約 4 分で読めます






くっそおおお!
やれっていうなら、やってやるさ!!



スーパーロボット大戦J』の男主人公。読みは「しうん とうや」

『スーパーロボット大戦OGムーン・デュエラーズ』では、主要キャラを務める。新規に設定されたCVは島﨑信長
また、OG世界に合わせて名前が「トーヤ・シウン」名義となった。


【専用BGM】
Fate
Limit Over




■概要
陣代高校*1に通う高校生。
木星トカゲ襲来と同時に学校の校庭に墜落してきたロボットに乗っていた三人の女の子に強引に機体に搭乗させられ兜甲児らと共に木星トカゲと後から来た機械獣を撃破する。
これが原因で軍に目をつけられるが弓教授の紹介で軍も簡単には手が出せないネルガル重工の戦艦ナデシコの乗組員になる。
最初こそ渋々戦闘に参加するがグラドス軍の火星での虐殺やザフトによるヘリオポリスの崩壊、ラダムの襲来を目の当たりにしそういったモノと戦う事を決意する。
また、その頃から謎の勢力が度々現れ統夜の機体を破壊しようと目論むと同時に統夜に対し「同胞」「君を知っている」と言い統夜を混乱させ、彼らもまた戦うべき相手だと認識する。






以下、ネタバレ






紫雲統夜の本当の名前は統夜・セルダ・シューン。
謎の勢力、フューリーの英雄、エ=セルダ・シューンと地球人女性との間に産まれたフューリーと地球人のハーフである。
その為、フューリーの技術で出来たシステムを搭載する機体に対して、後天的に適応を得たカルヴィナとは逆に先天的に高い適応力を持つ。
中盤頃からフューリーとしての能力が度々見られたが終盤では特に発揮し短期の未来予知や記憶や知識の継承、フューリー同士でのテレパシーを行い、敵の襲来の予知やフューリーの重要人物との接触、暴走する移民艦の停止を成功させ地球を救った。



■人物
17歳の高校生で真っ直ぐな性格で正義感も強いが、少々臆病なところがあるらしい。
小中大の三人の異性パートナーがおり個別でのEDが有り、更に四人で暮らす通称ハーレムEDまである。これなんてギャルゲー?
更に更にフューリーのお姫様とは幼馴染みの関係である。なんてリア充。しかし個別EDは無い。何故だ!?

兜甲児、弓さやか、相良宗介千鳥かなめとは同じ学校。
……なのだがどうもSEED組よりも絡みが弱い。
無論、甲児が行方不明になった時に心配したり、宗介の人質救出を手伝ったりしてる。のだが…
自分と同様に巻き込まれて戦う事になったキラを気にかけたり、ラクスをザフトに返すのを協力したり、バルトフェルドにキラやレイズナーエイジと共にコーヒーをご馳走になったり、ジェネシスカガリを助ける際にフューリーの知識とゼオライマーの機能を活用したりと絡みが強い。
至極全うな正論述べたのに(ロボットに乗って戦争に参加して欲しいと言われたので拒否した……ら)弓さやかに「人でなし」だの「見損なった」だのいわれ*2剣鉄也に言いくるめられたのを根に持っているのだろうか?
まぁ、甲児達みたいに覚悟を持って参加してる奴らよりは、巻き込まれて参加した形のキラやマサト達との方が境遇が似てる分打ち解けやすいだろうし、エイジに至っては統夜が戦いを決意する要因になった尊敬の対象でもあるため、絡み安かったのだろう。


■余談
  • 一周目に機体をクストウェルを選ぶと精神コマンドの『突撃』が死にスキルになるので注意
  • 女主人公やパートナー達には乳が揺れる一方、彼は髪が揺れる。その為、ネタとしてヅラ疑惑が持ち上がっている。
  • 鏡俊也がシナリオ担当のスパロボにおいて、ヒロインが死ぬ、あるいはヒロインの死が示唆される、そもそもヒロインがいないなんて事がなく無事結ばれた唯一の男主人公だったりもする。
  • ハーレム主人公だからか、主役が三角関係になる『K』にこっそり登場している(ゲーセンの背景)
  • スパロボでは珍しいデフォルトネームが「漢字表記」の主人公。今でこそ南雲一鷹など他にも何人かいるが、発売当時はGCの秋月秋水と彼ぐらいであった(マサキ・アンドーを筆頭に日本人で漢字名の設定がある主人公自体は多かった)。
  • ラーゼフォン』の主人公、神名綾人とは横に跳ねた髪型や、境遇が似ていることから一時期、奏者(オリン)とあだ名が付けられていた。




■台詞
「統夜・セルダ・シューン、我が父と己の名誉にかけて(ヒロイン)を守らんがため!アル=ヴァン・ランクスにこの場を託し、先に行きます!!」

「遅い! そんな動きで!」

「わかってるよ、ずっと一緒に乗ってれば…あのシステムでお前達が俺の事がわかるのと同じように、俺もお前達の事がわかるから」

「何だって…ア、アンタという人は!!」

「そうだ、消えるんだ。永遠に…今度こそ終わるよ、辛い旅は…」

「生きてつぐなえよ、アル=ヴァン!アンタには守る人がいるだろう?俺と同じだ!だったら生きろ!守るべき人を残して簡単に死ぬのが、アンタの騎士道か!?父さんならきっとこう言うはずだよ。アル=ヴァン・ランクス、騎士道不覚悟!」

「黙れ! 騎士の風上にも置けぬ者、ジュア=ム・ダルービ! 武名を恥で汚す前に、我が剣でヴォーダの闇に帰してやる……覚悟!」





■OGMDにて
実質主役。上記の通り「トーヤ・シウン」名義で参戦。
グランティード周りの設定がえらいことになった結果、そのあおりを受ける(?)形でトーヤの境遇もまたとんでもないことになっている。

アカツキ姉弟やサキトと同じく北海道の郊外在住の高校生だが、母ユズキは既に亡く、父セルドアも月面のアシュアリー・クロイツェルの勤務にかかりっきりで、実質一人暮らしだった(別荘があるとの言及もあり、金銭的には裕福だったようだが)。

しかし、ある時突然謎のロボット・グランティードが自宅の近くに降りてくる。乗っていたのは謎の少女二人、そして重傷を負ったセルドアことエ=セルダだった。
わけもわからないまま、言われるがままにグランティードに乗り込んだトーヤの前で、エ=セルダは追ってきたゾヴォークの兵器を駆けつけたアカツキ姉弟やコウタ達と共に蹴散らしたが、そのまま力尽きて事切れてしまった。


グランティードに関する事情聴取を受けるため、カティア・メルアと共に伊豆基地へ移送されるが、元より答えられることは何もなかった。そんな中、基地をダークブレイン軍団の幹部・クリスタルドラグーンが襲撃。戦力の大半が出払い、手薄な中でコウタ達が迎撃するが、クリスタルドラグーンを止めきれず劣勢に陥る。
せめて的を散らせればとグランティードに乗り込むが起動できず、カティアが乗り込むことでどうにか起動に成功。
その場を脱してからしばらく後、グランティード奪還と威力偵察にやって来たアル=ヴァンの攻撃を受ける。アシュアリーの生き残りであるカルヴィナがベルゼルートで迎撃に出るが、性能差から圧倒される。が、脅威に立ち向かう覚悟を固めたトーヤの意志に反応し、グランティードが覚醒。高出力形態のバスカー・モードを起動し、アル=ヴァンを退けることに成功。以後、父とグランティードの謎を追いつつ、鋼龍戦隊と共に戦いに身を投じることになった。



そして、中盤。ラースエイレムを使用した奪還作戦に引っかかり、フューリーの本拠地であるガウ=ラ・フューリアへパートナーと共に連れ去られたトーヤは、そこでフューリーの君主である皇女シャナ=ミアから真実を聞かされる。
トーヤと三人娘はフューリーと地球人とのハーフであり、地球人との共存を試みるための「同化計画」によって生み出された子だということだった。サイトロン・コントロールに四人が対応していたのはフューリーの血を引くためである。

さらに、四人の中でトーヤだけはフューリーとしての「本名」を持っていた。それが「トウ=ヤ・シューン」である。の中でたびたびシャナ=ミアの姿を見ていたのは、幼少期にエ=セルダに伴われて一度だけ彼女と会った記憶が残っていたためだった。
(※Jでは前述の台詞にあるように「統夜・セルダ・シューン」と言っていたのだが、「エ=セルダ」で一つの名前なのに「セルダ」をミドルネームのように扱っているのが不自然だったためか変更されている)

しかし、地球人とフューリー人のハーフでありながら、サイトロン・コントロールに適合し、さらにはグランティードに宿る創世神フューレイムにも認められたトーヤ達は、種族の純血を絶対視し、地球人をさげすむグ=ランドン達から見れば目障りな存在だった。グ=ランドンはトーヤとパートナーに洗脳を施してグランティードごと引き込もうとするが、フューレイムの意志がそんな暴挙を認めるはずもなく、シャナ=ミアを連れ去ったグランティードが自立起動してラボを襲撃、二人を救出。
ラースエイレムが破壊されていたため、カタパルト部分でフー=ルーに追い詰められるも、玉座機の危機に反応した神竜バシレウスの介入とドラコデウスへの合体で危機を脱し、戦隊との合流に成功した。

真の姿となり、さらに皇族であるシャナ=ミアが座乗することで真の力を発揮した玉座機を駆って戦う中、ついに決着の時が訪れる。
カルヴィナ、監禁から脱出し合流したアル=ヴァンと共に父の仇であるカロ=ラン・ヴイを下し、新たな皇帝になることをもくろむグ=ランドンをインフィニティキャリバーの一撃で討滅。そして、全生命体の滅却を目論むXN-Lを戦隊と共に打ち倒したトーヤは、グランティード・ドラコデウスの持つ「ヴォーダの門の鍵」という役目の意味を知る。

それは、単にクロスゲートを閉じて封印する鍵…というだけではない。条件が揃えばその力は、ゲートを破壊する剣となる。仲間たちの意志を受けたインフィニティキャリバーの一閃によって、地球圏のクロスゲートは完全に消滅した。



終戦後、生き残ったフューリーの民たちは、遺恨を残したまま地球圏に残るのは難しいということで退去命令を受け、メキボスの伝手でゾヴォークに向かうことになる。その旅にはカルヴィナや三人娘、そしてトーヤも同行を決めていた。玉座機の主として、その力でフューリーの民を守ることを使命と心に定めて。

エ=セルダの墓前で、いつか必ずこの場所へ戻ってくると涙ながらに誓うトーヤの姿で、OGMDの物語は幕を閉じる。



+ ...
とまあ、ここまでは戦争中のトーヤの境遇である。
が、実は色々と考えると終戦後のトーヤの境遇はある意味もっと過酷である
その理由の最たるものが、皮肉なことに愛機・グランティードである。

OGシリーズにおけるグランティードは、真の力を発揮するために「初代皇帝の血を引くフューリーの皇族」「その分家に連なり、皇帝の剣であるシューン家の騎士」の双方が必要であり、この二人がフューレイムの意志に認められない限りその力は完全にならない。

そして、状況の展開やグ=ランドンの言動を見るに、初代皇帝の末裔はシャナ=ミア一人しか残っていない。
この二つを踏まえた上で、現在トーヤが置かれている状況を整理すると、

  • シューン家の最後の一人(言うまでもなく最重要な血脈)
  • 最後の皇女から明確に好意を寄せられている(王配候補ナンバーワン)
  • 大逆者を悉く討ち取った最強の騎士(文句のつけようがない武勲)
  • 聖禁士長の嫡子で、父に劣らぬ腕を持つパイロット(箔も十分)
  • フューリーとしての本名を多用している(帰属意識バリバリ)
  • グランティード・ドラコデウスの真の力を引き出せる(クロスゲートの破壊と、それによるルイーナの脅威の払拭を唯一可能とする)

と、フューリーの存続と守護神たるグランティードの力を発揮させるために、あらゆる意味で不可欠な存在と化している。
実質、盛りに盛られたグランティード周りの設定と、無数の伏線が絡み合うOG世界の設定の余波をモロに被った形である。
また、このことによりアキミ達とも別れを告げなければならなくなったため、かなり精神的につらいものがあるだろう。
結果的にフューリーの民が地球側に受け入れられ、三人娘と無事平穏に日常を過ごす結末を迎えた「J」と真逆の結末になってしまったというのも皮肉としか言いようがない。
尤も次回作に出るであろう敵のことを考えると再会自体はそう遠くない未来なのかもしれないが。
果たしてこの先、トーヤの身に平穏が訪れることはあるのだろうか……?

また、OGMD参戦に併せてスマホゲーム『スーパーロボット大戦X-Ω』にも期間限定参戦を果たしている。


■台詞

「カロ=ラン! 父エ=セルダに代わり、トウ=ヤ・シューンがお前を討つ!」

「父さんがもしここにいたなら、こう言ったはずだ! グ=ランドン・ゴーツ、騎士道不覚悟!!」

「トウ・ヤ=シューン、父エ=セルダと創世神フューレイムの意志を継ぎ、この戦いに終焉をもたらさんがため! 皇家の真剣にて、逆賊を討つ!!」

「父さんに代わり、俺が引導を渡してやる! ヴォーダの闇に還れ、グ=ランドン!!」

「クロスゲート! ヴォーダの門よ! 砕けて消えろぉぉぉぉっ!!」



追記・修正は女性にフラグを建てながらお願いします。

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最終更新:2024年02月29日 13:06

*1 …とされるが、実は『J』作中ではこの名称が出てこない。

*2 流石にスタッフもこの一件は失敗だったと判断したようで、後年『スーパーロボット大戦X-Ω』で再共演した際には、逆に民間人である統夜を戦場から遠ざけるよう配慮する立場に回っていた。