DHMO

登録日:2009/11/07 Sat 18:43:42
更新日:2024/04/11 Thu 15:44:28
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DHMOとは、ジヒドロゲンモノオキシドという化学物質の略称である。
日本語では水酸ともいう。


一見ありふれた化学物質だが、実は危険物質として指摘されている。

物質自体は昔から存在していたが、1990年にカリフォルニア大学の学生のエリック・レヒナーとラース・ノーフェンがそれまでどの科学者や権力者も気付いていなかったDHMOの危険性を提唱、
1994年にクレイグ・ジャクソンがその危険性を分かりやすくまとめた。
このDHMOの特性は以下の通り。


  • 常温で液体。この状態では工場での媒体や冷媒として使われる。さらにはそれを海や川へ流すこともある。
  • 海や川に多く存在する。海難・水難事故では多くの場合これが原因で死亡している。
  • 金属の腐食を助長し、さらには電化製品を破壊することもある。
  • 高レベルのDHMOを摂取すると死に至る。また大量に摂取すると中毒症状を起こす。
  • DHMOが原因で窒息死する人が大勢いる。
  • 大量のDHMOは戦争で相手の兵士を殺傷するためにも使われた。
  • 末期ガン患者の悪性腫瘍にも含まれる。
  • 火傷の原因にもなり、固体のDHMOを触ると人体の皮膚に重大な影響を与えることもある。
  • 酸性雨の大半を占め、地球温暖化の原因とも言われる。
  • 犯罪者の大半はほぼ毎日のように摂取している。
  • これを人間に与え、2、3日経つとまた異常に欲する。このことから中毒性がわかる。
  • これを規制する法は全く存在せず、誰でも簡単に手に入れることができ、これを売買して利益を出している企業もあるが、政府はそれを認識している。
  • アメリカ軍では兵器として研究されており、また、韓国では実際に暴徒鎮圧に用いられたこともある。
  • 福島の原発でもDHMOの管理が問題になっている。


現在DHMOは地球上の至るところで発見され、これのせいで伝染病が拡大したりもしている。
しかし多くの人間はそれを知ってか知らずか摂取し続けている。純粋にDHMOだけが原因とすると、年間で十数人が命を落としているとも言われる。

勿論、我らが日本にも例外なくこの物質は大量に存在する。
しかし、DHMOの監視調査の為に衛星を飛ばした例はあるものの未だにこのDHMOを法規制した国や自治体は存在しない。
恐らく、この物質の認知度が低いという事が理由として挙げられるだろう。

過去にカリフォルニアのある市で規制に対する決議が出た事があるが、規制には至らなかった。
人間、無知とは悲しいものである。


因みにこのジヒドロオキサイド、表記揺れで一番短く表記したものであり、
正しく表記するならジハイドロジェン モノオキサイド(DiHydrogen MonoOxide)と表記される。だからDHMO。



化学で物質名を表す際に原子の個数を表すものとして、(1-モノ、2-ジ、3-トリ、4-テトラ……)といった表記が使われる。
この数え方は日常でもジヘッドとかテトラポッドとかで使われている。














……そろそろ分かったかな?
あるいは騙されなかったかな?
そう、このジハイドロジェンモノオキサイド、化学式で表すと2つ(ジ)のH(ハイドロジェン)に1つ(モノ)のO(オキサイド)で構成された物質、つまりH2O、簡単に言うと


ただの水である。
日本語で敢えて化学物質的に言うと一酸化二水素。


これは水/waterと表記すればいいものを態々化学物質っぽい名称にして水である事を隠し、
水のデメリットのみを述べて、人がどれだけ騙されやすいかを試す、一種のジョークである。
もっとも、英語の知識、または化学の知識を持って少し思考を働かせればわかることではあるが。

1997年に14歳の中学生ネイソン・ゾナーがこれを用いた際にはその場にいた傍聴者50名のうち、
この物質の正体が水である事を看破出来たのはただ1人だけだったという(残り49人のうち、43人が規制すべき、6人は保留と回答した)。
カリフォルニアの市議会で審議されたのも事実で、正体が水のジョークだと判明するまでは大真面目に審議されていた。


とあることをある方面から見て、その一部分だけを言葉を変えて(難解にして)紹介するだけで屈折したものになってしまう。
中にはこれを利用して印象操作等を行う団体もあったりする。

これは単純に屁理屈であり偏った、あるいは限定された情報のみで物事を決定することなく、よく考えてから物事を決定しろということだ。

マスコミはよくある方面からしか情報を提示しない(一応できない)為、世間では屈折した事実を真実だと思い込むこともある。
また、ネットの場合も個々人の無責任な発言が飛び交う為、なおさら編集偏向に注意せねばなるまい。(所謂釣り、悪質なデマ)

まあ結局は情報に振り回されてはならない、というところだろう。

似たようなジョークに、パンを利用したものもある。

  • 多くの犯罪者はパンを食べてから24時間以内に犯罪を犯している。
  • パンを食べた生徒のうち、約半数はテストで平均点以下をとっている。
  • 人間にパンと水を与え二三日すると、パンを異常に欲する。
  • 生まれたばかりの赤ん坊にパンをやると喉を詰まらせ、窒息死する。

等である。
勿論パンを常食していない地域では当てはまらない。
イギリスのビスケット凶器認定等にもコピペ改変として利用されている。



またこういうものもある。

  • 力が強くあらゆるものを蹂躙できる。
  • 他者を服従させたがる。
  • 家畜をけしかけ傷害を負わす。
  • 略奪行為を平然と行う。
  • おこがましくも、自らを最強と名乗る。

さて、日本人なら誰でも知っている人物なのだが、誰だろう。恐らく、ほぼ全ての小学生は知っているはずである。








答え:桃太郎

鬼ヶ島へ行き、鬼を全て薙ぎ倒し、服従させた動物を率いていて、明らかに鬼達の全財産を搾取し、日本一を勝手に名乗っていた、と。
これもただの言い換えである。

かの芥川龍之介は相当に先見の明があったようで、こんな小説を書いている。

ありふれた物の危険性をそれっぽく書いてでっち上げるジョークの類例に
アフリカでは1分間に60秒が過ぎていますというものもある。


時代は情報戦、か。





  • アニヲタwikiに多数存在する。
  • 社会的ハンデを背負っている。
  • ネットスラングを多用する。
  • 追記・修正を行ったあと、再び項目の編集を欲する。
  • 冥殿はこれを容認している。






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最終更新:2024年04月11日 15:44