武装錬金

登録日:2009/05/27 Wed 19:26:07
更新日:2024/01/21 Sun 19:27:17
所要時間:約 8 分で読めます





和月伸宏(ストーリー協力:黒崎薫)作の漫画。

週刊少年ジャンプ』に2003年30号から2005年21・22合併号まで連載。
その後、2005年8月発売の『赤マルジャンプ』に最終章「ファイナル」、2006年1月発売の『赤マルジャンプ』に完結編「ピリオド」が掲載された。
単行本は全10巻+後日談を描いた小説版「//(ダブルスラッシュ)」「/Ζ(スラッシュゼータ)」全二巻(共に黒崎薫著)。
原作・アニメ版の内容を含む公式ファンブック「∞(インフィニティ)」がある。
テレビアニメが2006年秋から2007年春にテレビ東京系列で全26話放送された。
ドラマCDも集英社のシリーズで全2巻、アニメ版のサントラにミニドラマが合計4話収録されている。
2017年には全5巻で遂に文庫化。各巻描き下ろしで更なる後日談「アフターアフター」が収録されている。


【ストーリー】

私立銀成学園高校の2年生・武藤カズキは、ある日の夜、廃工場で巨大な怪物に襲われていた少女を助けようとして代わりに命を落とす。
…という夢を見る。

翌日、いつもの通り妹や仲間たちと普段と何一つ変わらない学校生活を謳歌する中携帯に届いた一通のメール。開いてみると

「新しい命、大事にしなさい」

と謎のメッセージがあった。
そして放課後、朝遅刻した罰当番である草むしりを終えた所にそれを命じた教師が現れ、身に覚えのない言葉と共に教師は突然怪物になり、襲いかかる。
逃げ惑う彼の前に、先日夢に見た謎の少女が現れ、突然取り出した謎の武器によってあっという間に怪物を倒してしまった。

そしてカズキは知る。夢だと思っていたあの出来事は夢などではなく、自分は昨晩本当に死んでいた事、怪物に貫かれた心臓には新しい命「核鉄(かくがね)」が埋め込まれている事、そして少女の謎の武器「武装錬金」、人食いの怪物「ホムンクルス」……。
謎の少女、津村斗貴子の口から語られるその言葉に、強い使命感を持ったカズキは人々を…仲間を守る為、錬金の戦士として戦うことを決意したのだった。


【登場人物】

★主人公達★

武藤 カズキ
声: 福山潤

主人公。かなりの熱血漢で正義漢。愛すべきバカ。バカップルの片割れその1。
人好きされやすい明るく朗らかな性格の少年。所謂「天然ボケ」で後先を考えない面もある。「○○の達人」を自称し数々の特技を持つ。岸辺露伴の大ファン。
物語冒頭で勇気ある行動が仇となって一度死ぬが、その勇気を見込んだ斗貴子に核鉄を埋め込まれて生き返り、錬金の戦士となる。しかしその核鉄が実は錬金戦団の負の遺産である黒い核鉄だったことが原因で、徐々に「人間でもホムンクルスでもない第3の存在・ヴィクター」となりつつあることが判明し、錬金戦団に裏切り同然の扱いを受けることとなり、戦団が送り込んできた再殺部隊から追われる身となる……。
「背中に人生を」のポーズは仮面ライダーZX最初から最後までクライマックスだぜ!!

キャラクターとしてのモチーフは作者の過去作『るろうに剣心』の巻町操から。
一説には、名前の由来は『遊戯王』の主人公である武藤遊戯と作者の高橋和希とも言われる。

序盤~中盤
◇核鉄のシリアルナンバー: LXX(70)
◇武装練金名: サンライトハート(突撃槍(ランス))
◇特性: 飾り布状のエネルギー体による戦闘補助

中盤以降
◇核鉄のシリアルナンバー: Ⅲ(3)=黒い核金
◇武装練金名: サンライトハート+(プラス) (突撃槍)
◇特性: 内蔵エネルギー放出による穂先の展開


津村斗貴子(つむら ときこ)
声: 柚木涼香

錬金戦団の戦士。バカップルの片割れその2。カズキの嫁。
自身を庇って死んだカズキの勇気を見込み、心臓に核鉄を埋め込んだ。後にカズキのクラスに潜入活動の目的で編入してくる。
基本的にはクールな性格だが、短気で負けず嫌いであり、敵対するものには非情になる過激な面も。ボケキャラが多いカズキたちにとって貴重なツッコミ役&ストッパー。
顔の一文字傷は過去の事件の際に負わされたもので、戦士の証としてあえて残している。戦闘時の口癖は「臓物(ハラワタ)をブチ撒けろ!」。
ジャンプ連載時の煽り文句で狂気の戦士と書かれたのはもはや伝説。・・・ほんまにヒロイン?
序盤では蝶野の罠に嵌り、ホムンクルスの本体に寄生させられ、危うくホムンクルスになりかけていたが、カズキの頑張りにより事なきを得る。中盤で戦団内部でカズキの抹殺が決定した際は、わずかな希望にかけてカズキと共に逃避行する道を選ぶ。
「背中に人生を」のポーズはセーラームーン(名乗りシーンではなく変身シーンの決めポーズ)。

◇核鉄のシリアルナンバー: XLⅣ(44)
◇武装練金名: バルキリースカート(処刑鎌(デスサイズ))
◇特性: 四本の鎌の精密動作


パピヨン
声: 真殿光昭

本名は蝶野攻爵(ちょうのこうしゃく)。
原因不明の難病を患っていたが、高祖父・爆爵の残した研究ノートからホムンクルスの製造技術を手に入れ、不治の病を持つ不完全なホムンクルスとなった。
ホムンクルス化してからは極めてハイテンションな性格になり、を模ったマスクと全身黒タイツを身に着けた「超人(蝶人)・パピヨン」となる。
人間の名を捨て、カズキ以外からは本名を呼ばれることを好まない。カズキのことは偽善者と呼んでいるが、彼のことを認め、ときには力を貸すライバルにしてダークヒーロー
ホムンクルスであるが、父と弟を含む20人を食って以降、二度と人を喰わなかった。

◇核鉄のシリアルナンバー: LXI(61)
◇武装練金名: ニアデスハピネス(黒色火薬(ブラックパウダー))
◇特性: 火薬を自由に操作・爆発させられる


★銀成学園高校★

武藤 まひろ
声: 平野綾

カズキの妹で兄譲り、あるいはそれ以上の「天然ボケ」で周囲を人見知りせず、初対面の人間ともすぐに仲良くなれるいい娘。
具体的には初対面の人間だろうと5分で日常会話に移れるレベル。コミュ力が限界突破している…
斗貴子のことも出会った当初からカズキの恋人(=未来の兄嫁)と思い込んで義姉のように慕い、非常に懐いている。
アニメではけしからんボディが更に強調されており、ガチレズっぽかった。いいぞもっとやれ。
時々兄達とセットで「四バカ+1(プラスワン)」と呼ばれた。
初期案では彼女自身が影武者の武装錬金で人間ではないというメチャクチャ重い設定も考えられていた。


六舛 孝二(ろくます こうじ)
声: 近藤孝行

カズキの友人で「四バカ」の1人だが、カズキや岡倉と違って成績は優秀。沈着冷静な性格だが友情には篤い漢。
読唇術や声帯模写や異様な知識量など、謎の多い一面を持ち、いろんなヤツから「オメー何モンだ!」とよくツッコまれる。このやりとり一体何秒!?
原作のアフターを拡張したドラマCDではやたらアダルトな考察までこなした。
LXEの銀成学園襲撃の際は非力ながらもネゴシェイターばりの話術でLXEの信奉者・震洋を追い詰めた。
もしも彼がいなかったらカズキ達は完全にやられ、学校も滅ぼされていた


岡倉 英之(おかくら ひでゆき)
声: 風間勇刀

カズキの友人で「四バカ」の1人。バカ呼ばわりされてるのは大体こいつとカズキのせい。長く伸びたリーゼントが特徴。ちなみに出臍。
無類の女好きで事あるごとに鼻の下を伸ばしている。しかし根は友達想いの熱血漢であり、襟を正していればかなりのイケメンである。
なお、学校に内緒でバイクを所持している。リーゼントは高校に入ってから「男のあこがれ」という事で始めたらしい。毒島に惚れる。
エロスは程々に。


大浜 真史(だいはま まさし)
声: 園部好徳

カズキの友人で「四バカ」の1人。大柄な体躯とは裏腹に穏やかで優しく、暴走しがちなカズキ達のストッパー&ツッコミ役。ただし、キレると怖い。
スク水がお好き。旧型が一番らしい。
「再殺編」にて、六枡・岡倉・大浜の三人のうちの一人が核鉄を手にし、カズキの味方となる案もあったらしいが、「カズキの日常で留めたい」という和月氏の意向で没になった。


若宮 千里(わかみや ちさと)
声: 猪口有佳

まひろの同級生。あだ名は「ちーちん」。「さーちゃん」こと沙織とまひろの3人でくっついて行動してるツッコミ役。
眼鏡をかけたややおカタい性格だがまひろ達との仲が良い。元々さーちゃん共々モブキャラだったがいつの間にか準レギュラーキャラになりホムンクルスに喰われかけてトラウマ刻み込まれたりアフター以降で剛太に惚れたりと随分出世した。


河井 沙織(かわい さおり)
声:下屋則子

まひろの同級生。あだ名は「さーちゃん」。「ちーちん」こと千里とまひろの3人でくっついて行動してる元モブ。
ちーちんと対照的に明るく奔放でまひろと気が合うポジティブなキャラだがちーちん程役割はなかった残念な娘。



★錬金戦団★

キャプテンブラボー
声: 江原正士

錬金戦団の戦士長。本名は「防人 衛(さきもり まもる)」。
カズキを錬金戦団にスカウトし、以後カズキの師となってカズキを鍛え上げた。厳しくも優しい性格で、カズキたちからの尊敬は厚い。しかし、カズキが戦団より抹殺対象と認定されると、大多数の命を優先し非情なまでの決断で自らカズキを殺めようとし、カズキの前に立ちふさがる。
自分のことを聞かれると、「それは秘密。なぜならそのほうがカッコいいから!!」と誤魔化す。どばばばざっぶーんだ!!センスはカズキと同レベル。
本来は敵同士であるパピヨンとは何だかんだで結構ウマが合い、共にロッテリや(アニメではウマカバーガー)に乱入し、以来常連客となっている。
再殺部隊に実質乱入する形でカズキと戦うも激戦のシルバースキンを完全に破られ敗北、その成長を認め後を託したが、直後に現れた火渡の攻撃からカズキたちを守って全身に大火傷を負い(連載が続いていた場合、シルバースキンでカズキ達を守って跡形もなく消滅する予定だった)、戦線離脱を余儀なくされる。
決戦後は寄宿舎の管理人を続けているが、デザインが気に入ったらしくシルバースキンをまねたコートと帽子をオーダーメイドしている。

「背中に人生を」のポーズはウルトラマンの仁王立ちポーズ。

◇核鉄のシリアルナンバー: C(100)
◇武装練金名: シルバースキン(防護服(メタルジャケット))
◇特性: 瞬間的な金属硬化と再生による絶対防御、チップ状に分解して遠隔操作、相手に裏返しに着せて拘束(シルバースキン・リバース)、大多数の人物を同時に拘束出来る巨大な網(ストレイト・ネット(アニメ版のみ))。

武装錬金の形状・特性上、攻撃手段は徒手格闘に限られる。それでもなお、彼を上位戦力たらしめているのは磨き抜かれた身体能力と13のブラボーアーツである。その身体能力は人間としては最高レベルであり、下手な戦士や人間型ホムンクルスなど軽く凌駕する。
連載期間の都合か、半数ほどしか登場しなかったがいずれも描写が激しく(電柱を粉砕する、海を真っ二つにする、ムーンフェイス軍団を一瞬で蹴散らすなど)、彼の超人的な能力が窺える。以下は一覧。

  • 流星・ブラボー脚
  • 両断・ブラボチョップ
  • 粉砕・ブラボラッシュ
  • 直撃・ブラボー拳
  • 悩殺・ブラボキッス
  • 心眼・ブラボーアイ
  • 一・撃・必・殺・ブラボー正拳
  • 退却・ブラボーダッシュ(アニメのみ)


中村 剛太(なかむら ごうた)
声: 川田伸司

錬金戦団における斗貴子の後輩。過去に自分の戦士としての在り方を示してくれた斗貴子に狂信的に惚れている。ヤンデレスレスレ。
とある事情により、戦団から追われる身となった斗貴子たちに同行することになる。
カズキのことは、戦団が抹殺対象としている「化け物」であることもあって一方的に嫌っていたが、後に戦団の意向に疑問を持つと同時にカズキの素直で真っ直ぐな性格を知ったことで恋敵、そして戦友と認めるようになる。
まだ実戦経験こそ少ないが実力は高く、カズキを倒す自信と実力があると自ら断言しているほか、斗貴子も彼の戦い方を熟知した上で頼りにしている。
ドラマCDでは集英社版とアニメ版とで扱いがガラっと変わっており、集英社版では原作から男気を磨く傍ら失恋による傷心を垣間見せるが、アニメ版では露骨に扱いが酷い…。

◇核鉄のシリアルナンバー: LV(55)
◇武装練金名: モーターギア(戦輪(チャクラム))
◇特性: 速度・角度・回転数を事前インプットしたチャクラムの射出・装着。


早坂 桜花(はやさか おうか)
声: 生天目仁美

カズキの高校の生徒会長であり、ホムンクルスの共同体であるLXEの信奉者(ホムンクルスに忠誠を誓った人間)。容姿端麗・成績優秀だが非常に腹黒い性格。
実は彼女と弟の秋水を育てていた母親は実母ではなく、父親の家庭より自分たちを誘拐した父親の浮気相手の女性・早坂真由美だった。
カズキに敗北したことにより戦団に保護されるが、カズキ抹殺指令について聞かされてパピヨンと共にカズキのサポートに回る。本編後は大学の推薦合格を果たした模様。
るろうに剣心」の雪代巴がモデル。

◇核鉄のシリアルナンバー: XXⅡ(22)
◇武装練金名: エンゼル御前(弓矢(アーチェリー))
◇特性: 自動人形(オートマトン)「ゴゼン様」による精密射撃、鏑矢(ハートアロー)によるダメージ転送


ゴゼン様
声:水田わさび

武装錬金としての詳細は下記の一覧表参照。初登場時は「エンゼル様」と呼ばれていたが、カズキがこう呼び出してからそれが定着した。ちなみになぜか大浜も知っている。
桜花の創造する武装錬金「エンゼル御前」のオートマトン部分。正確にはこの名前はオートマトンの方を指す。桜花の生命力で稼動し、彼女のペルソナを模倣した独立自我を持っている。そのため、言動・行動とも男っぽく見えるが一応女(そもそも「御前」とは高貴な身の上の女性を指す言葉である)。桜花の腹黒い一面がメインであるためか、悪ガキのようにお調子者で浮ついている。また、あくまで独立自我であるため桜花本人と共有しているのは潜在意識のみで、人格としては完全に別個。
桜花本体と離れても全く問題なく行動が可能で、距離は不問。生体エネルギーで動くためヴィクターのエネルギードレインを喰らってしまうが、稼動不能になると自動的に解除される。
頭のハート型の触覚はライトになる他、桜花の装着する籠手との通信機能が備わっている。武装錬金としてはかなり多機能な変り種で、弓矢よりもこちらの方が目立っている。銀成学園高校襲撃以降ほぼ出ずっぱりであり、そういう意味では作中もっとも出番の多かった武装錬金と言える。
ヴィクターとの決戦後は桜花が引き続き所持しているLXXの核鉄で武装され、自由奔放な日々を送っている(照星は知っているが、戦団にナンバーが登録されていないという理由で黙認状態)。


早坂 秋水(はやさか しゅうすい)
声: 谷山紀章

桜花の双子の弟。姉と同じく容姿端麗・成績優秀であり、LXEの信奉者。女子から絶大の人気を誇るイケメン。
剣道の達人で、特に「逆胴(本来の胴は右の腹部に打つが、左の腹部を打つのが逆胴で、昔の武士にとっては左の腰には刀の鞘が邪魔で致命傷になりにくいため、通常の胴より判定が厳しい)」を得意とし、真剣なら鞘ごと胴を切断できるほどと言われている。実際カズキと戦った際は危うく彼を真っ二つにするところまで言ったが、サンライトハートを武装解除されたことで心臓に戻った核鉄で攻撃を止められ、直後に展開されたサンライトハートの直撃を食らって敗北。
あくまで敵として姉弟を殺そうとする斗貴子をカズキが止めている間に、負けを確認した桜花の言葉を受けて逆上、背後からカズキを攻撃。が、そのダメージを桜花が引き受けたことにショックを受け、戦団に保護された後は己を鍛えなおすべく核鉄を手放して剣術の師の元に武者修行に出かけた。その後いかなる経緯を経たかは不明であるが、ヴィクター復活を受けた照星から招集され、錬金戦団の一員となった。最終章ではバスターバロンの右肩に搭乗、エネルギー攻撃の防御を担当していた。
後日談での動向では武者修行を続けているらしく、また桜花を腹黒いと思っているらしい。
男の部分も美しいらしい。
アニメでは戦団に加入後はヴィクター調査隊に配属され、出番を大幅に増やされた。
「るろうに剣心」の雪代縁がモデル。

◇核鉄のシリアルナンバー: XXⅢ(23)
◇武装練金名: ソードサムライX(日本刀)
◇特性: エネルギー攻撃の完全無効化。エネルギー攻撃による遠距離戦を否定し、近距離戦に持ち込むことができるが、特性自体は完全に受け身の能力で、これ自体は単なる「よく切れる日本刀」を超える武器ではない。そのため、戦闘力は本人の剣術の腕前に依存しているが、秋水が達人級の腕前なので大きな問題とはなっていない。



火渡 赤馬(ひわたり せきま)
声: 関智一

錬金戦団の戦士長の一人で、カズキを抹殺することを目的とする再殺部隊の隊長兼一号戦士。28歳。
錬金の戦士で最大の攻撃力を保持していることで恐れられている。口癖は「殺すぞ」。
ブラボーとは昔、「照星部隊」という同じ部隊の仲間だった。ヘビースモーカーで荒っぽい性格の捻くれ者。ロリコン疑惑あり。
7年前の任務失敗の件を引きずるブラボーを「そんなんじゃあいつの方が死ぬぞ」と気にしていたが、実は火渡本人もかなり引きずっており、その事件の首謀者のホムンクルスを執念の末捕獲し、その事件以来「不条理を不条理で捻じ伏せる」という信念を貫き「正論が常にまかり通りはしない」と割り切り非道な行為にも躊躇いはない。逆に、己の思惑が外れた場合でも「不条理の中で生きているんだからそういうのもあり」と気にしない。
元照星部隊の面々を中心に仲間意識は割と強く、自身の攻撃でブラボーの姿が消えた際は言葉が出なくなる程のショックを受けていた。
ちなみにライナーノートによると、打ち切られなかった場合ブラボーと同タイミングでカズキに敗れて死亡する予定だったらしい。
決戦後は英語教師になっている。

◇核鉄のシリアルナンバー: XX(20)
◇武装練金名: ブレイズオブグローリー(焼夷弾(ナパーム))
◇特性: 使用者の肉体を火炎と同化


楯山 千歳(たてやま ちとせ)
声: 小林ゆう

錬金戦団の戦士で、ブラボーや火渡と同じ「照星部隊」出身の女性で、ブラボーとは相思相愛の仲だが、関係は恋人未満に収まっている。
感情表現が希薄であるが、これはかつて作戦失敗により島一つを壊滅させてしまった過去のトラウマに起因する。
再殺部隊の一員として召集をかけられるが、カズキの抹殺作戦には加わらず、戦団側では唯一カズキを救おうとした。ヴィクターの調査のため単独でニュートンアップル女学院に潜入する。
このとき、彼女はセーラー服を着ているが、これは元々彼女の保有する武装錬金「クロム・クレイドル・トゥ・グレイブ」によって肉体年齢の操作ができるという設定の伏線になるはずだった。
しかし、連載打ち切りの煽りを受けて彼女の武装錬金が以下の「ヘルメスドライブ」に変更された結果、彼女は「27歳でセーラー服」という、「年齢不相応のコスプレをする残念なお姉さん」という設定になってしまった。アフターアフターでもそのネタについて触れられている。
だが結果として「搦手でカズキ達を苦しめる悪女」から「クールでありながらも、優しく熱い心を持った女性」というキャラ変更になったため、結果オーライとも言える。
アニメ版ではヴィクター調査隊の隊長となっており、原作での違和感が解消された。

◇核鉄のシリアルナンバー: XCV(95)
◇武装練金名: ヘルメスドライブ(レーダー)
◇特性: 使用者と使用者と接触している者の空間転移(ワープ)。盾も兼ねている。


毒島 華花(ぶすじま はなか)
声:矢作紗友里

再殺部隊の二号戦士。16歳。
常に自身の武装錬金であるガスマスク「エアリアルオペレーター」を被っており素顔が見えない。
初登場の段階では武装錬金ありきのキャラクターで性別すら未定というお粗末ぶりだったが、最終的には女性ということになった。
極度の恥ずかしがりで、エアリアルオペレーターを被っていないとまともに会話も出来ない。素顔はかなりの美少女。
男性の好みは「炎のような人」で、そのものズバリの火渡が好き。なのだが当の火渡からはわりとぞんざいに扱われている。
決戦後はブラボーと同じく自身の武装錬金を模したフルヘルメットを被っていたが、結局外して銀成学園高校に転入した。
学園生活に関しては主にドラマCDで描かれており、まひろのノリや自分にベタ惚れした岡倉のアタックに翻弄されつつも楽しく暮らしている様子。
アニメで声優さんがかなり愛らしい声と演技を努力していたのだが、マスクをしている表現として 台詞にエフェクトがかけられていて 出番のほとんどはまともに声を聞き取ることはできなかった。
これについては監督が声優さんに謝罪している。だが安心して欲しい。彼女の素の声はドラマCD(アフター、サントラ内のミニドラマ)で存分に堪能できるぞ!


◇核鉄のシリアルナンバー:XXXIX(39)
◇武装錬金名:エアリアルオペレーター(ガスマスク)
◇特性:気体調合


戦部 厳至(いくさべ げんじ)
声:小山剛志

再殺部隊の三号戦士。28歳。身長190cm、体重120kgという巨漢で、体重のほとんどは筋肉。
勝ち負け関係なく戦うことを好むバトル野郎。豪放な性格の強者で、ホムンクルスの撃破数は戦団トップの記録保持者。
不意打ちやだまし討ちを嫌い正面衝突をよしとするなど独自の美学の持ち主。反面美意識はパピヨンと同レベルで、パピヨンスーツを見て「エレガント」と賞賛していた。
任務に赴く際は必ず「弁当」を持っていくのだが、これの正体は動物型ホムンクルスの死体
古代の戦士が倒した相手を食って強くなったという伝承を真似してルーキーの頃から続けている習慣であり、激戦の特性に伴う消耗をこれでリカバーしている(ただしホムンクルスの死骸に栄養価などはなく、あくまで闘争心を昂らせる儀式である。)。
パピヨンとの戦いで激戦の特性を逆手に取られて敗北を喫したが、根来の不意打ちで形勢を逆転。しかし、嫌っている不意打ちで救われたという事実を「仲間の不始末」と受け取り、パピヨンをカズキの許に運んだ後、任務を中断して撤退した。アニメ版では前後の展開や状況が一変していて純粋に敗北。
決戦後は漁師になっている。

◇核鉄のシリアルナンバー:XII(12)
◇武装錬金名:激戦(十文字槍(クロススピアー)
◇特性:使用者の肉体を含む高速自動修復


円山 円(まるやま まどか)
声:皆川純子

再殺部隊の四号戦士。23歳。普段は自身の武装錬金「バブルケイジ」を纏った太った大男の姿で動いているが、本人は中性的な外見のオカマ。
サディストであるが、苦痛に快感を覚えるマゾヒストでもあるという濃いキャラ。作者曰く、キャラが最後まで纏まらず難航したらしい。
斗貴子と二度戦ったが、二度目の戦いではバブルケイジの特性を逆手に取られて体内に入られ、文字通り腹をブチ破られて敗北。
根来共々その場に放置された(剛太は核鉄を持っていこうとしたが、犬飼のときにカズキに止められたのを思い出して見逃した)。
決戦後はダンサーになっている他、バブルケイジ風の着ぐるみをオーダーメイドしている。

◇核鉄のシリアルナンバー:XXXII(32)
◇武装錬金名:バブルケイジ(風船爆弾(フローティングマイン)
◇特性:爆風に触れた相手の身長縮小/爆破に伴う無限増殖


根来 忍(ねごろ しのぶ)
声:浜田賢二

再殺部隊の五号戦士。21歳。
自身の武装錬金「シークレットトレイル」を利用し、普段は姿を隠している。古風な言い回しが癖で、勝利のためには手段を選ばない。
戦友などいなくとも一人で戦えると自負しているが、軽視しているわけではなく連携プレーもきっちりこなす。
外国人墓地で剛太と戦い、一時は追い詰めるものの、バブルケイジとの比較から武装錬金の特性の詳細(創造者のDNAが亜空間への通行手形)を看破され、自分の血が付いた剛太のモーターギアの亜空間への侵入を許して敗北。円山共々その場に放置された。
決戦後は忍者村で働いている。ちなみに本物の忍者ではなく単なるニンジャマニアだが、隠密の腕は本物で、シークレットトレイルを使わずに円山の着ぐるみの中に本人すら気づかない間に潜むという本物の忍者顔負けのスニーキングぶりを発揮している。

◇核鉄のシリアルナンバー:XLV(14)
◇武装錬金名:シークレットトレイル(忍者刀)
◇特性:創造者のDNAを持つものの亜空間への出入り


犬飼 倫太郎(いぬかい りんたろう)
声:保村真

再殺部隊の六号戦士。21歳。前任の大戦士長の孫。
劣等感が強く自尊心の高い性格で、最初にカズキと戦ったものの、武装錬金の特性を自ら明かしてしまったのが原因で笛を奪われ自滅。敗れた後はいっそ殺せと叫ぶもカズキに拒否され泣く泣く撤退、その後は負け犬呼ばわりされている。
決戦後はペットショップで働いている。軍用犬の武装錬金を使うにも関わらず本人は犬が苦手であり、ショップの犬達に懐かれて困っている。
なお、るろ剣キネマ版で斎藤が言い放った「闘わなければ男は負け犬にすらなれやしない」の初出は読者に犬飼が負け犬キャラ扱いされた事に対して作者のフォローのコメントだったりする。

◇核鉄のシリアルナンバー:XCII(92)
◇武装錬金名:キラーレイビーズ軍用犬(ミリタリードッグ)
◇特性:2体の犬型オートマトンによる攻撃


坂口 照星(さかぐち しょうせい)
声: 速水奨

錬金戦団の亜細亜方面の大戦士長にして戦闘部門顧問。ブラボーたちがかつて所属していた「照星部隊」の元隊長でもある。
ウェスタン風の神父のような格好が特徴。少々強引な性格で、言うことを聞かなかったり文句を言ったりする部下には「HAHAHAHAHA!!」と笑いながらお仕置きをする。
ヴィクター討伐戦において前線で指揮を執るが、ヴィクターに惨敗する。このとき、ヴィクターの口からかつて戦団が行った非道な行為を知り、自らの行いもそれと大して変わらなかったことを悟り、心を痛める。
それを受け、決戦後は錬金戦団の活動を徐々に縮小し、登録されている核鉄の回収とホムンクルスの再人間化の研究を進めている。
ちなみに武装錬金のバスターバロンは作者の別作品の登場人物のリファイン。男爵様は無敵です!

◇核鉄のシリアルナンバー: XVⅡ(17)
◇武装練金名: 破壊男爵(バスターバロン) (全身甲冑(フルプレートアーマー)の巨大ロボ)
◇特性: 破壊男爵の両肩にあるサブコクピットに搭乗した戦士の武装錬金を、破壊男爵の装備サイズにまで巨大化し特性を強化


武藤ソウヤ(むとう-)
声:三浦祥朗

ゲーム版に登場するカズキと斗貴子の息子。育ての親はパピヨン。
両親同様錬金の戦士で、ムーンフェイスが生み出したホムンクルス「花蝶風月」によって荒廃した未来を救うため過去へと飛んで来た。
おにぎりが好物。

◇核鉄のシリアルナンバー:LXXIV(74)
◇武装錬金名:ライトニングペイルライダー(トライデント)
◇特性:内蔵エネルギーによる各部の展開・伸長



★超常選民同盟(LXE)★

Dr.バタフライ(ドクトル・バタフライ)
声: 長克巳

北関東最大のホムンクルスたちの共同体LXEの盟主である人型ホムンクルス。本名は「蝶野爆爵」で、パピヨン(蝶野攻爵)の高祖父にあたる。
チャームポイントは蝶の形にカットして整えた髭。美的センスは玄孫パピヨンと同レベルで、彼に与えたスーツは自分が戦闘時に着用するものの色違い(バタフライはその上にマントを装着)。
百年前、人間の錬金術師として行き詰まっていた時に戦団に追われていたヴィクターと出会い、「人間もホムンクルスも超えた第三の存在」である彼に魅せられて友情を結び、ホムンクルス化してLXEを組織してヴィクター復活のために暗躍する。そして後にカズキたちの高校へ大規模の襲撃作戦に出ることとなる。
カズキの核鉄と同じLXX(70番)の核鉄を所持。こちらの方がオリジナルで、カズキの方は黒い核鉄を通常レベルに調整した試作体である。
ちなみに「カーニバル」の語源を「カニバリズム」と勘違いしている(リアル事情としては作者の間違い)。

◇核鉄のシリアルナンバー: LXX(70)
◇武装練金名: アリス・イン・ワンダーランド(チャフ)
◇特性: 拡散状態での方向感覚・距離感のかく乱、密集状態での精神攻撃


ムーンフェイス
声:関智一

LXEに所属する人型ホムンクルス。本名は「ルナール・ニコラエフ」。口癖は「むーん」。
好奇心が強く飄々とした掴みどころのない性格で、月が好き。そのためか、ホムンクルス化した現在は頭部を月の形に改造するという意味不明な拘りを見せている。
無邪気にも見える残虐性の持ち主で、カズキの前にいたブラボーの部下・剣持を抹殺した張本人。
銀成学園高校の襲撃時は本拠地に残って脚止めを担当。武装錬金の特性を利用してブラボーに消耗戦を仕掛けたが敗北した。原作では描かれなかったがアニメ版ではブラボーのアナザータイプで発動されたストレイド・ネットで増殖体全てを含めて拘束され一網打尽にされた。
その後は次なる行動の機会を伺っていたが、ヴィクターの騒動の影響でチャンスを逃し、以後再登場は特別編までなかった。
ゲームで設定が追加され、元々はロシアの宇宙飛行士の成れの果てでありそれ故月に執着していたことや、自身の人格の中で最も残虐性が強い"死魄"が月への未練より地球の支配を目論んだことにより創られたホムンクルス「花蝶風月」が未来の地球を荒廃させているなど、漫画では回収出来なかったその後の野望が描かれている。
具体的な戦闘能力は原作ではあまり描かれなかったが、ドラマCDでややパラレル気味な形でカズキ&斗貴子と対決。武装錬金の能力こそ使わなかったが斗貴子の連撃とカズキの突撃のコンビネーションを余裕でいなす程の身体能力を見せたが、アナザータイプを発動させた斗貴子の超精密攻撃は流石に捌ききれなかった。
一体でもこれほどの立ち回りが出来るのに30体の無限増殖で一気に襲いかかってくるというのは絶望的である。

◇核鉄のシリアルナンバー:XXX(30)
◇武装錬金名:サテライト30(サーティ)(月牙(げつが))
◇特性:最大30体への増殖


金城
声:土田大

LXEに所属する人型ホムンクルス。口癖は「ヒャッホウ!」。単純バカな性格で正面衝突を好む。人型ホムンクルスなので自分で舌を噛み切っても死なない
初めて登場した「敵側の武装錬金使用者」だが、ブラボー評は「雑魚だが、(その時点の)カズキと斗貴子が組んでも勝てない」レベル。
使用する核鉄はムーンフェイスに殺されたブラボーの部下が持っていたもので、そのブラボーに殴り倒されて核鉄を奪われ、その後機密保持のため陣内に始末されて消滅した。その際恨み言一つ言わず、それどころか楽に殺された事に礼を述べた。

◇核鉄のシリアルナンバー:LII(52)
◇武装錬金名:ピーキーガリバー(右篭手(ライトガントレット))
◇特性:巨大化


陣内
声:千葉進歩

LXEに所属する人型ホムンクルス。冷静を装っているが、感情が高ぶると喋り方が支離滅裂になる。
武装錬金の力で寄宿舎の生徒を操りLIIの核鉄を斗貴子から取り返そうとしたが阻止され、最後は手足を切断され逆上するも惨殺された。ちなみに斗貴子が狂気の戦士と煽り文句付けられたのはこの時。
アニメ版では規制で四肢切断などが露骨に隠され、それでいて戦いの流れは変えなかったので何が起こっているのかよく分からなくなっていた。
なお、LXIの核鉄はその直後に現れたパピヨンが奪った。
彼が戦いの最中、斗貴子から受けたダメージを回復するべくまひろの友達であるちーちんこと若宮千里に襲いかかった事で彼女に強いトラウマを刻み、後の学校での「カーニバル」に於いて騒動の火種の遠因になってしまう他、斗貴子の過去の惨劇の断片が描かれた。

◇核鉄のシリアルナンバー:LXI(61)
◇武装錬金名:ノイズィハーメルン(鉄鞭(スチールウィップ))
◇特性:音波による催眠誘導


鈴木震洋
声:坪井智浩

LXEの信奉者。普段は銀成学園高校3年生で生徒会書記(桜花が入院時は会長代理)。
Dr.バタフライが銀成高校を襲撃した際、その立場を利用して銀成学園を守りに来たカズキと斗貴子を化物を認識するよう生徒をアジって二人を追い詰めようとしたが、六舛らの奮闘により徐々にボロが出てしまい、挙句バタフライからも用済みとして見捨てられる。最後は岡倉とゴゼン様の鉄拳制裁を食らい出番終了。作者からも「再登場はキッパリありません。」と断言され、以後は登場せず…

★パワード一家★

ヴィクター・パワード
声: 小山力也

100年前の錬金戦団の戦士長だった男。瀕死の重傷を負った際に心臓に黒い核鉄を埋め込んだ結果、「人間もホムンクルスも超えた第三の存在」になってしまい、戦団から追われる身となってしまう。
戦団側はヴィクターのことを、当時の戦団の失態の隠蔽も込めて、「自分をホムンクルス化させて脱走した裏切りの戦士」として公表。その情報が後世に伝えられるようになる。
逃亡の中である事態に直面して激昂、錬金術の全てを地上から滅ぼそうと戦い始めたが、力及ばず致命傷を負う。
死にかけの状態で放浪しているところを、当時は人間の錬金術師だった蝶野爆爵と出会い、彼によって組織されたLXEの「王」としてかくまわれていた。
その100年後、パピヨンを使ってのテストに成功した修復フラスコに移動されて肉体のダメージを修復。中盤のLXEの銀成学園襲撃事件の折に復活を遂げ、学園中の生徒からエネルギードレインで力を吸収して回復。カズキと斗貴子を一蹴して姿を消した。
「錬金術とそれにまつわる存在は人に害を成す、ゆえに消し去る」という考えを持っており、錬金術に関するすべてを憎んでいる。
だがそれでも、劇中ではヴィクター自身は誰一人として人間を殺す事はなかった。
学園でもう少しエネルギードレインが続いてたら死んでいた可能性は高かったが、ヴィクターの人間としての良心がそれを拒んだのだろう。
そもそも、錬金の戦士を倒しているのは上述の理由ゆえであり、方向性は違うものの世界と人々のために戦っている
尤も、蝶野爆爵に錬金術の知識を教えてしまったがためにLXEが民間人に被害をもたらしているので、彼自身に全く責任がないというわけでもないが…

イギリス人なのにネイティブアメリカンの格好をしているが、これは単なる趣味らしい。2mを超える巨漢。
元々戦士長だっただけあり戦闘力は折り紙つきに高く、復活後は完全無敗、ダメージも僅少という無敵っぷりを発揮。バルキリースカートの連続攻撃を左手一本で返り討ち、サンライトハートの突撃を素手で止める、パンチの衝撃が相手を突き抜けて壁を粉砕するなど身体能力と強度が黒い核鉄の影響で恐ろしいことになっている。
最終決戦ではアレキサンドリアの精製した白い核鉄を叩き込まれるが、変化が進行していたことで元には戻らず、完全決着を企図したカズキにより月面に押し出される。
同じ境遇に置かれながら「みんなを守る」という希望を捨てないカズキの姿に錬金の戦士としての自分を思い出し、最後の交錯で彼を気絶させて休息させ、サンライトハートのエネルギーで救助信号を発した後自身の武装錬金でカズキを宇宙へ打ち上げようとする。
が、諦めないカズキによって自分も引っ張り出され、救援に来たバスターバロンに回収、錬金戦団がパピヨンのデバイスで用意した白い核鉄で人間に戻った(このため、核鉄が体内に三つも存在する)。
その後、ヴィクトリア達が人間に戻れる時まで生きるため、自身も人間型ホムンクルスとなり、彼らをつれて月に渡った。
ライナーノートによるとヴィクトリアの尻に敷かれているらしい。

服装のデザインは映画『ジェヴォーダンの獣』で主人公の相棒を勤めたインディアンのマニがモチーフ。よくネタにされるフンドシルックも映画そのままである。
アニメでのキャスティングが狙った物か定かではないが、ヴィクター役の小山氏は映画でマニの日本語吹き替えを担当していた。

◇核鉄のシリアルナンバー: Ⅰ(1)=黒い核金
◇武装練金名: フェイタルアトラクション(大戦斧(グレートアックス))
◇特性: 重力操作


アレキサンドリア・パワード
声:勝生真沙子

ヴィクターの妻。100年前の錬金戦団で賢者の石の研究チームに所属しており、黒い核金の開発者の一人だった。
ヴィクターが瀕死の重傷を負った際に、黒い核金を埋め込んで蘇生させることを了承し、埋め込みに立ち会ったが、ヴィクターが黒い核鉄の影響で暴走した際の事故で瀕死の重傷を負って肉体を失い、脳髄だけの状態で生存することになった。外部との意思疎通は脳を収めたケースのガラスの振動による発声、あるいは武装錬金による他者の乗っ取り(一応、本人の了承を得ているとの事)で行っている。
怪物となった夫を救うべく、クローン技術で脳を複製して直結することで思考力を高め、ニュートンアップル女学院の生徒たちの身体を乗っ取りながら研究を続けた結果、黒い核鉄の力を解除することの出来る「白い核鉄」をひとつだけ精製することに成功した。
しかし、それを最後に限界を迎えてしまい、娘のヴィクトリアにヴィクターへの愛を伝えてくれるよう頼んで死亡した。

◇核鉄のシリアルナンバー:L(50)
◇武装錬金名:ルリヲヘッド((ヘルム)
◇特性:装着者の肉体のハッキング


ヴィクトリア・パワード
声:釘宮理恵

ヴィクターの娘。現在は人型ホムンクルスと化しているが、人を喰う代わりに母のクローン体の出来損ないを調理したパイやその血を固めたキャンディーを口にしている。
元々は錬金術とは何のかかわりもない普通の少女だったが、ヴィクターが暴走した際、瀕死となった母の代わりにその責任を押し付けられ、ヴィクターを討つためにホムンクルスにされた過去を持つ。
そのため父同様、一家の運命を歪めた錬金術を嫌っており、この関係でリアリストな毒舌家という現在の性格が出来上がった。
要するに100年前の錬金戦団の腐敗ぶりの象徴であり、最大の被害者
追っ手の中にヴィクトリアの姿を見つけたヴィクターは事態を理解して完全にブチ切れ、錬金術の全てを葬り去るため戦い始めることになった。
逆にアレキサンドリアには真相を話せば母がショックを受けると考えてか、彼女の最期までホムンクルスになった経緯を伏せていた。
ニュートンアップル女学院の地下にあるアレキサンドリアの脳髄保管区画に潜んでおり、ルリヲヘッドを装着して彼女のアバターを務めていることもある。
決戦後はホムンクルスとなった父と共に他のホムンクルスたちを連れ、月へと移住。ヴィクターを尻に敷きつつリーダーとして行動しているらしい。
アフターアフターのラストで、ヴィクターの粋な計らいで銀成学園高校に転入が決定。

◇核鉄のシリアルナンバー:LI(51)
◇武装錬金名:アンダーグラウンドサーチライト(避難壕(シェルター))
◇特性:避難壕の構築



【用語】

核鉄(かくがね)
ホムンクルスと並ぶ、錬金術研究(戦術兵器の開発)の成果。
通常は片手に収まるほどの大きさをした六角形の金属塊であるが、使用者の闘争本能に呼応し展開、使用者固有の武器「武装錬金」へと形を変える。
また、所有者の治癒能力を強化させることもできる。ただし核鉄が回復させているのではなく本人の治癒力をフルに酷使して回復力を上げているだけなので乱用すると逆にダメージに繋がる。
心臓を破壊された人間の体内に埋め込むことで心臓の代わりとなり死者蘇生が可能、と斗貴子は聞いており第一話でカズキに実行したが、
後にこれは後述の黒い核鉄が隠蔽されたことによる誤解と判明する。
一つ一つシリアルナンバーがローマ数字で刻まれており、計100個存在する。
なお「核」と誤記されることが多いが「核」である(5巻でもバタフライの台詞でこの誤記がある)。

ホムンクルス
元は錬金術における人工生命体。
本作では錬金術の成果(人造生命の研究の産物)とされ、なんらかの生物の細胞をベースに培養した胎児のような寄生体(「本体」と呼称される)が人間に寄生することで作り出される。
具体的には、寄生体が人間の脳に入り込むと対象の精神を乗っ取って、寄生体のそれに成り代わり肉体を変質させる*1。ベースが動物や植物であっても寄生元の人間の知性や記憶と融合するため元の人間と同じように振る舞える。脳でなくとも人体に付着すれば脳に向かって少しずつ触手を伸ばしていき、触手が脳に達すれば同じ運命。
ただし寄生体自体は消化器官を持たないため、密閉された培養フラスコの外では寄生しないと1日しか生きられないほど脆弱。でも寄生した対象の動作の妨害はできる。
人間を食料とし、人間を超えるパワーと再生能力を備え、錬金術の力以外受け付けない(普通の武器でもダメージは与えられるがたとえ粉々にしても必ず再生してしまう)。また不老不死となる他、真空中でも生存・活動可能になる。
武装錬金以外では倒せないと思われがちだがあくまで錬金術の産物であるか否かが条件なため、作中でもあったが同じホムンクルスの攻撃もまた致命傷になる。
大きく分けて動物型(植物もこちらに分類される)と、寄生先の本人をベースにした寄生体を用いる人間型が存在する。
ちなみに、人間を食べるのは生存には全く必要ないが、その食人衝動に抗える存在はたった一人を除いて皆無。一応他のものも食べられるがエネルギー効率などは劣る。また「章印」という印が浮かぶのが特徴で、ここを貫かれると生命活動が停止する。
動物型と人間型の違いは次の通り。

◆寄生された人間の自我や精神
  • 動物型→寄生体のそれに完全に上書きされるため消失するも同然
  • 人間型→本人がベースなので事実上自我を保ったままでいられる
◆捕食方法
  • 動物型→口から喰らう
  • 人間型→口以外に掌から一瞬で吸収できる
◆出力
  • 動物型→本体を表す外骨格を展開しないと力が出ない
  • 人間型→そのままでも強い
◆戦闘法
  • 動物型→爪や牙など肉体でしか戦えない
  • 人間型→武器が使える=武装錬金を創造できる
◆章印の位置
  • 動物型→額
  • パピヨン以外の人間型→心臓やや左(ヴィクター化したものの核鉄ナンバーが浮かぶのもここ)

食人衝動の正体は、アレキサンドリアの研究によると、本体の寄生先である人間の部分が人間に戻ろうとする「本能の未練」らしい。他のホムンクルスは動物型はもとより、人間型も「人間としての目的」のためにホムンクルスとなったため、この「未練」を残しているが、パピヨンだけは「人間であることをやめる」ためだったためか、この「未練=食人衝動」がなくなっている。

バタフライはかつてのLXEの信奉者たちを改造し、人型ホムンクルスを戦闘特化に調整した「調整体」を大量生産していたが、カズキと斗貴子によってまともに戦う暇もなく殲滅されている。

武装錬金
人間の闘争本能に応じて展開された核鉄が変形して生成される武器。
使用者ごとに生成される武器は決まっており、それぞれ現代科学では解明できない武装錬金固有の「特性」が備わっている。
通常、核鉄は1つ1つ使用者が割り振られていることがほとんどだが、他人の核鉄を使用した場合、特性こそ同じだがオリジナルとは異なるデザインの武装錬金が生成される。これを「アナザー・タイプ」と呼称し、劇中ではカズキとブラボーと桜花(小説版ではパピヨンも)が使用している。アナザー・タイプを発動する核鉄が他人の使用していたものだった場合、元の使用者の武装錬金の影響を受けることがある(バタフライの核鉄で発動したエンゼル御前はゴゼン様の羽根が蝶になり、火渡の核鉄で発動したニアデスハピネスは炎を吹くようになった)。
また、使用者が人型ホムンクルス化やヴィクター化などによって別の存在になった場合、生成される武装錬金も別のものに変化する。
展開時には機械的な部品が見えるが、後述の黒い核鉄は粘液状になっている。
ブラボー曰く「盤上の駒」で、存在自体がそのまま手にした側の大きな戦力になる上100個しかない希少品なので、人間の戦士もホムンクルス側も少しでも多く集めようと奮闘している。ホムンクルス側からも「ホムンクルスの替えはいくらでも利くが核鉄はそうはいかない」との事。
なお形状は武器に限らず鎧や服、兜など防具も存在するが、中には猟犬などの「戦闘に関わる生物」、戦闘機や潜水艦などの「兵器」、果ては「避難壕」「秘密基地」など建造物まで幅広い。
発動には昂る闘争心が不可欠であり、それに関連してある程度の気力や体力も必要で、本人の消耗があまりに激しいと闘争心があっても発動できない。

+ 武装錬金一覧
◆サンライトハート
  • シリアルナンバー:LXX(70)=偽装された黒い核鉄、XLIV(44、アナザー)
  • 形状:突撃槍(ランス)
  • 創造者:武藤カズキ
  • 特性:飾り布状のエネルギーによる突進力・破壊力強化
  • 備考:当初は名前が決まっておらず、斗貴子のホムンクルス化阻止後に彼女に命名された。由来は発するエネルギーが太陽の光を想起させる山吹色であることから。アナザータイプはパピヨンとの初戦で斗貴子から借りてきた核鉄で発動。オリジナルの方は当初70番に偽装されていた。核鉄がカズキの心臓になっているので、槍へのダメージがそのままカズキのダメージになる(核鉄状態では破壊不可能)。穂先の部分は外装になっており、芯の部分だけでも武器として使用できる。

◆サンライトハート+(プラス、資料によっては「サンライトハート改」とも)
  • シリアルナンバー:III(3)=黒い核鉄
  • 形状:突撃槍
  • 創造者:武藤カズキ
  • 特性:創造者の生命エネルギーによる各部の展開・伸長、突進力強化
  • 備考:カズキのヴィクター化により変化した姿。龍頭の意匠が石突に移動し、通常形態では剣に近い。石突を伸張させながら突き刺して突撃する、穂先を地面に突き刺したまま展開して飛び上がるなど応用次第で使い方が増える。ヴィクター化と併用するとエネルギードレインとの合わせ技で出力が跳ね上がり、ヴィクターごと大気圏を突破して月面に到達できるほどになる。武装としての本体は龍頭を象った石突の方で、ここが無事であれば穂先が破壊されてもカズキの生命に影響はない。また石突からもエネルギーの放射が可能。アニメ版では衝撃波のようなものを放っている。

◆バルキリースカート
  • シリアルナンバー:XLIV(44)
  • 形状:デスサイズ
  • 創造者:津村斗貴子
  • 特性:ブレード部分の高速精密操作
  • 備考:略称「バルスカ」。形状が「太腿に装着されたリングから伸びるブレードつきのアーム」なので、初見だと何の武装錬金かわかり辛い。かなり緻密な操作が可能で、乱戦時に最も効果を発揮する。刃の部分は分離可能で、手持ちの剣として使うことも可能(アームの力が弱いため、威力自体はこちらの方が高い)。また縮めて待機状態にすることで消耗を抑えることも出来る。初期設定ではアームが8本で、ドラマCDのアナザータイプはその形。デザインは再筆版るろ剣の本城鎌足の鎌に流用されている。

◆シルバースキン
  • シリアルナンバー:C(100)、LII(52、アナザー)
  • 形状:防護服(メタルジャケット)
  • 創造者:キャプテンブラボー(防人衛)
  • 特性:外部からの攻撃の遮断
  • 備考:錬金戦団最大の防御力を誇る武装錬金。並の攻撃では硬化に阻まれ、その再生力によって追撃も許されない。闘争本能が昂ればミサイルの直撃を受けてもビクともしないらしい。武装錬金自体に攻撃能力はなく、攻撃はブラボーの身体能力に依存。デザインはブラボーの趣味。攻撃性能はないが、手袋やブーツも武装錬金なので徒手格闘でもホムンクルスを倒せる。裏返すと外部「への」攻撃を遮断する拘束服(ストレイトジャケット)の武装錬金「シルバースキンリバース」に変わり、そのまま圧殺するという奥の手もある。アニメ版ではジャケットを分解して巨大な網として対象を拘束する「ストレイド・ネット」という形態も登場。アナザータイプは海賊の船長、オリジナルは「ジェヴォーダンの獣」の防護服がモデル。六角形の無数のチップで構成されており、耐久限度を超えるダメージを受けるとバラけるが即座に再生する。しかし強大な衝撃を受けると再生に若干時間がかかり、そこを突かれるとダメージを受けてしまう。チップの状態で射出することも出来るが精密操作は不可能。また物理的攻撃に限らず、エネルギーやABC兵器なども遮断する上、これの応用で宇宙服としても使用できる。
    デザインのモチーフは映画『ジェヴォーダンの獣』の主人公が来ていた防疫服との事。何の因果か同じく「ブラボー」と訳せる某ゲームと同じモチーフである。

◆ピーキーガリバー
  • シリアルナンバー:LII(52)
  • 形状:右籠手(ライトガントレット)
  • 創造者:金城
  • 特性:質量操作による巨大化
  • 備考:質量変化は空中の元素を吸収することで行われる。金城はこれをもらってから3日で使いこなし、いくつか技も編み出していた。元々はロケットパンチとしてデザインされていた。作者曰く「つまるところ『ヒャッホウ!』に尽きる」であり、コミックス5巻で紹介された際のアオリは実際に「ヒャッホォウッッッッ!!」であった。核鉄は元々ブラボーの部下・剣持真希士が持っていたもので、金城撃破後はブラボーが奪い返して使用している。

◆ノイズィハーメルン
  • シリアルナンバー:LXI(61)
  • 形状:鉄鞭(スチールウィップ)
  • 創造者:陣内
  • 特性:音波による催眠誘導
  • 備考:鞭としてはごく普通の性能しか持たない。大人数を催眠にかけると内容が単純になる。また鞭に伝わる振動を音に変換することで集音が出来るほか、突き刺した相手を通じて会話することも出来る。核鉄は後にパピヨンが奪取した。

◆ソードサムライX
  • シリアルナンバー:XXIII(23)
  • 形状:日本刀
  • 創造者:早坂秋水
  • 特性:刀身に接触したエネルギーの吸収・飾り輪からの放出による無効化
  • 備考:作者が「刀を使った遠隔攻撃」に難色を示した結果考案された「そういうのに対するカウンター」。刀としては切れ味以外普通の刀なので、使い手の腕次第で威力は変わる。吸収したエネルギーを即放出せず貯めることで攻撃にも転用可能。エネルギーをまとった突進を受けてもエネルギー分およびその衝撃まで吸収する。なお、名前の元ネタはるろ剣の海外版タイトル。

◆エンゼル御前
  • シリアルナンバー:XXII(22)、LXX(70、アナザー)
  • 形状:弓矢(アーチェリー)
  • 創造者:早坂桜花
  • 特性:オートマトンによる精密高速射撃、鏑矢によるダメージ転送
  • 備考:キャラクターとしての「ゴゼン様」は上記「エンゼル御前」を参照。武装としては左腕にボウガン、右腕に籠手が装着される。ゴゼン様が矢弾を生み出し、左腕のボウガンを操作することで正確な照準の射撃を立て続けに行うことが出来、手数はバルキリースカートと同等。籠手の方は鏑矢を精製する機能があり、これを番えて対象を射抜くと、対象の負っているダメージを創造者が引き受けることが出来る。オリジナルの核鉄は桜花が投降した際に没収され、後にパピヨンが回収して来たバタフライの核鉄でアナザータイプが誕生した(この時ゴゼン様の羽が蝶の羽になった)。

◆サテライト30
  • シリアルナンバー:XXX(30)
  • 形状:月牙
  • 創造者:ムーンフェイス
  • 特性:2~30人への増殖
  • 備考:増殖体は全て意識を共有する本体。倒されれば死体が残るが、一人残れば再増殖可能。ムーンフェイスの増殖体は月齢に応じて頭部の形状が変わり、満月はまん丸、新月は首なしになる。ちなみに月牙とは戟や円月刀の穂先になっている刃のことで武器自体ではない。

◆ニアデスハピネス
  • シリアルナンバー:LXI(61)、XX(20、アナザー)
  • 形状:黒色火薬(ブラックパウダー)
  • 創造者:パピヨン(蝶野攻爵)
  • 特性:火薬の自在操作・着火
  • 備考:「臨死の恍惚」が由来。蝶の羽の形はパピヨンの趣味。火薬自体が武装錬金なので使い尽くすと三日ほど補充の時間が必要。一部を燃焼させることで飛行も出来るほか、固めて配置して爆弾にすることも出来る。爆発の威力はかなり高く、収束すれば並大抵では傷すらつかないサンライトハート改を木っ端微塵に出来るほど。本誌掲載時は「パピネス」と誤植されていた。アナザータイプは本編の後、パピヨンが火渡から盗んできた核鉄で発動している。

◆アリス・イン・ワンダーランド
  • シリアルナンバー:LXX(70)
  • 形状:チャフ
  • 創造者:Dr.バタフライ(蝶野爆爵)
  • 特性:拡散→方向感覚・距離感をかく乱、密集→光情報から精神を侵食破壊
  • 備考:描写はニアデスハピネスの白バージョン。拡散状態の威力半径は500mで、電子機器を狂わせる、離れた相手と会話するなどの応用も可能。ただし武装錬金をかく乱することは出来ず、エンゼル御前は影響を受けなかった。密集状態では放った光で相手の視覚から脳に信号を与える事が出来、相手のトラウマなどを自在に刺激し精神にダメージを与えたり規格外の激痛の情報を叩きつける事でショック死させる芸当すら可能。この状態だと背中に蝶の羽の形で集まるが、これはバタフライの趣味。ニアデスハピネスと違い飛行は出来ないが、足元に集めればその上に立つことが出来、背中に集めれば移動できない代わり空中に留まれる。作中では霧になっていたが、これは水分が付着したことによるもの。名前はまんま「ふしぎの国のアリス」。当初LXE側の武装錬金は全て童話縛りだったことの名残である。

◆モーターギア
  • シリアルナンバー:LV(55)/XIII(23、アナザータイプ)
  • 形状:戦輪(チャクラム)
  • 創造者:中村剛太
  • 特性:回転数インプット
  • 備考:二つ一組。生体電流をチャージして動き、投擲前に回転数や射出方向などを事前にインプットができる。攻撃力は最低クラスだが応用が利き、拳に上乗せする事で打撃力を上げる「ナックルダスターモード」、足首に装着することで機動力を上げる「スカイウォーカーモード」、足裏に装着することで水中での機動力を上げる「マリンダイバーモード」の3つのモードに展開する。ちなみに剛太はもう一つLXV(65)の核鉄を持っている。アフターアフターでは秋水が使用していたXIIの核鉄でアナザータイプを発動。ソードサムライXの名残か、全体的に鋭利になっている。

◆キラーレイビーズ
  • シリアルナンバー:XCII(92)
  • 形状:軍用犬
  • 創造者:犬飼倫太郎
  • 特性:オートマトンによる攻撃
  • 備考:展開直後はリミッターがかかっている。武装の一部である犬笛を特定の調子で吹くことでリミッターが外れ、名前の由来である狂犬病に罹患したような暴走状態に戻り暴れ回る。運動能力は犬の10倍で嗅覚は犬の更に倍とのこと。更に暴走状態でも作中の描写から精密な動作も可能。ちなみにこの暴走状態がデフォルト。犬笛を持つ者以外を無差別に攻撃するが、奪われると創造者も攻撃される。ちなみに犬飼は本物の犬が苦手。

◆バブルケイジ
  • シリアルナンバー:XXXII(32)
  • 形状:風船爆弾(フローティングマイン)
  • 創造者:円山円
  • 特性:被弾者の身長縮小(原作)/爆発に伴う増殖(アニメ)
  • 備考:縮む身長は1発につき15cm。本来の身長以上に縮むと消滅してしまうが、存在のケタが違う相手にはそもそも無効。衣服には効果がないが、武装錬金を発動していればそれごと縮む。爆弾には顔があり、アヒアヒ言っているがただの機能で知性はない。なお、武装の本体はバックルつきのベルト。アニメ版では特性が違い、爆発するたびに増殖するという特性になっている。

◆激戦
  • シリアルナンバー:XII(12)
  • 形状:十文字槍(クロススピアー)
  • 創造者:戦部厳至
  • 特性:高速自動修復
  • 備考:「戦闘狂に相応しい武装錬金とは何だ」という考えから生まれた武装。修復は槍本体だけではなく創造者の肉体にも及び、生命力を消費するものの何と完全消滅状態からも修復する。武器ごと纏めて破壊されても修復できるが、肉体のみがダメージを負った時点で手放されていると破損の事実を認識できず修復されない(その後に持てば修復する)。また、「高速自動」ゆえにタイミングもスピードもコントロールできず、異物を巻き込んでいるとそれごと修復してしまう。また、着ている服までは再生しないため、全身修復を行うと全裸になる。なお、数少ない漢字表記の武装錬金である。

◆シークレットトレイル
  • シリアルナンバー:XLV(14)
  • 形状:忍者刀
  • 創造者:根来忍
  • 特性:亜空間への出入り
  • 備考:刀で斬った部分を入り口に亜空間へ出入りする。通行パスは創造者のDNAなので、そのままだと衣服が入れない欠点あり。そのため根来は髪の毛を服に編み込んでいる。また、刀のみを亜空間から投擲した場合、現実世界には留まらずどこかにぶつかった時点で亜空間に戻って来る。亜空間に潜っても水や空中が通れるわけではなく、あくまで地上に重なっている部分しか通れない。

◆ブレイズ・オブ・グローリー
  • シリアルナンバー:XX(20)
  • 形状:焼夷弾(ナパーム)
  • 創造者:火渡赤馬
  • 特性:火炎同化
  • 備考:本体は巨大な焼夷弾。爆発するのではなく全体から周囲500m、最大5100度の炎を発する。また炎は創造者の肉体と同化、燃焼するほどに大きく強くなる。このため、同化中に鎮火されるとそのまま死亡に繋がるリスクもあり、それゆえ酸素が不足する高度における空中戦には不向き。武装錬金自体に飛行能力があるため、火渡は炎を纏ったこれに乗って移動していることが多い。また高熱を吸収するという隠れ特性があり、これで火山の噴火を阻止したことがある。

◆ルリヲヘッド
  • シリアルナンバー:L(50)
  • 形状:兜(ヘルム)
  • 創造者:アレキサンドリア・パワード
  • 特性:肉体のハッキング
  • 備考:被った人間の肉体を操作して行動することが可能。創造者が女性のため、女性のほうがコントロールしやすい。肩帯が伸びており、先端のナイフを操ることで攻撃も可能。その特性から、恐らくアレキサンドリアが肉体を失った後に誕生した武装錬金であると思われる。バンド「筋肉少女帯」の楽曲「風車男ルリヲ」が元ネタ。

◆アンダーグラウンドサーチライト
  • シリアルナンバー:LI(51)
  • 形状:避難壕(シェルター)
  • 創造者:ヴィクトリア・パワード
  • 特性:壁や地面への避難壕展開
  • 備考:避難壕のライフラインは周囲から引っ張り込み、一ヶ月程度なら自給可能。「武装」には全く見えないが、これはヴィクトリアの生存・防衛本能から誕生したもので、シルバースキンと同系列の「防御特化型」である。大槻ケンヂのソロバンド「アンダーグラウンド・サーチライト」が元ネタ。

◆バスターバロン
  • シリアルナンバー:XVII(17)
  • 形状:全身甲冑(フルプレートアーマー)
  • 創造者:坂口照星
  • 特性:肩部サブ・コクピットに登場した戦士の武装錬金をコピー・拡大による強化
  • 備考:「GUN BLAZE WEST」に登場した「甲冑男爵」のリボーン。まんま巨大ロボットなので屋内戦では使用できない。手足など一部のみを展開することも出来るがそれでも巨大。メイン・コクピットは頭部で、肩のサブ・コクピットに他の戦士を乗せることができる。特性増幅は最大5つまで同時に可能。背中のガンザックにより短時間であれば飛行も可能。エアリアルオペレーターで酸素を調合、ブレイズオブグローリーをエンジンとして接続することで大気圏を突破することが出来る。

◆ディープブレッシング
  • シリアルナンバー:LXXVII(77)
  • 形状:潜水艦(サブマリン)
  • 創造者:船長(本名不明)
  • 特性:突撃潜水艦
  • 備考:水中から一気に空中へ突撃できる。それ以外は通常の戦艦と同じだがある程度飛行も可能。アニメ版ではさらにLXXVIII(78)、LXXIX(79)の核鉄とあわせることで変形可能になっており、先端がドリルになった形態が登場。

◆ジェノサイドサーカス
  • シリアルナンバー:LXVI(66)
  • 形状:ミサイルポッド
  • 創造者:不明
  • 特性:無限弾装
  • 備考:演出の都合で考案された武装。あまり詳細な設定はない。ワイルドアームズ5に同名の技があるがこっちが先。

◆錬金力研究所
  • シリアルナンバー:XI(11)
  • 形状:秘密基地(シークレットベース)
  • 創造者:不明
  • 特性:完全迷彩
  • 備考:同上。

◆エアリアル=オペレーター
  • シリアルナンバー:XXXIX(39)
  • 形状:ガスマスク
  • 創造者:毒島華花
  • 特性:気体調合
  • 備考:分子構造を調整してあらゆる気体を合成できる。1度噴射すると濃度が薄まらない限り再調合出来ない。チューブの一部はフィルターになっており、華花本人は気体の影響を受けない。またゴーグルは赤外線、望遠鏡・顕微鏡など視覚をフォローする。華花は極度の恥ずかしがりやであるため、顔を隠すために常時これを装着、核鉄を提出した後もわざわざ同型のマスクをオーダーメイドして被っている。周囲の空気を短時間で致死性の毒ガスに変えるなどのえげつない攻撃が可能で、敵に回っていた場合は 作者がどう倒させればいいか悩んだほど の強力な武装錬金である。アニメ版では周囲一帯を高濃度の酸素で満たす事で火渡の武装錬金の威力を極限まで引き上げた。

◆ヘルメスドライブ
  • シリアルナンバー:XCV(95)
  • 形状:レーダー
  • 創造者:楯山千歳
  • 特性:索敵・瞬間移動
  • 備考:創造者が知っている人間の探索が可能。瞬間移動の距離や回数は精神力と生命力に比例する。移動可能な質量は本人含め100Kg。千歳が47Kgなので、53kgまで転移可能。

◆クロム クレイドル トゥ グレイブ
  • シリアルナンバー:XCV(95)
  • 形状:キドニーダガー
  • 創造者:楯山千歳
  • 特性:年齢交換
  • 備考:千歳が本来使うはずだったボツ武装錬金。自身や他者の年齢をやり取りすることで肉体年齢を操作する、という地味ながら恐るべき特性を持つ。ニュートンアップル女学院に潜入していた際はこれの特性で高校生まで若くなっているという設定であり、その時までは登場予定だったのだが、連載の運びの変更により上記のヘルメスドライブに取って代わられることに……。

◆フェイタルアトラクション
  • シリアルナンバー:I(1)=黒い核鉄
  • 形状:大戦斧(グレートアックス)
  • 創造者:ヴィクター・パワード
  • 特性:重力操作
  • 備考:初登場時と決戦時で形状が違う。これはリアル事情としては作者がリファインを試みて失敗したため、設定としてヴィクター化の進行による変化。初登場時はヴィクターのエネルギーが不足しており人間時代のデザインであった。斧と言いつつ実態は刃のない打撃武器で、命中時に重力を操作することで威力を制御できる。最大出力だとちょっとしたブラックホールが一瞬だけ発生し、これでバスターバロンを木っ端微塵にした。中央部で分割することでトマホークになる。カズキのサンライトハート改同様、核鉄が心臓の代わりなので武装へのダメージがヴィクターへのダメージとなるが、本人があまりに強すぎるのと、特性ゆえに武装がダメージを受けづらいため弱点として機能していない。なお、劇中で使用している黒い核鉄は完成直後にヴィクターの心臓に埋め込まれており、それまでヴィクターは別の核鉄を使用していたと思われるため、劇中に登場するフェイタルアトラクションはアナザータイプである可能性が高い。「X-MEN」のシリーズタイトルが元ネタ。

◆ギガントマーチ
  • シリアルナンバー:不明(LXIV?)
  • 形状:戦闘槌(ウォーハンマー)
  • 創造者:西山
  • 特性:地震発生
  • 備考:斗貴子の通っていた小学校を破壊したホムンクルスの持っていた武装錬金。地面を殴ることで局地的な地震を引き起こす。西山は小学校の人間をあらかた食い尽くした後、この武装錬金で地すべりを起こして痕跡を災害に見せかけ隠滅した。この一件は照星部隊が初めて失敗した任務でもある。小説版のみ登場だが、この特性では昨今の情勢上アニメ化したとしても没になるか変更されていただろう。

◆バーバリアンハウンド
  • シリアルナンバー:不明
  • 形状:探知犬(ディテクタードッグ)
  • 創造者:大戦士長・犬飼
  • 特性:錬金術探知
  • 備考:倫太郎の祖父が使用していた武装錬金。錬金術で作られたものを嗅ぎ出す。

◆アンシャッター・ブラザーフッド
  • シリアルナンバー:LII(52)
  • 形状:両手剣(ツヴァイハンダー)
  • 創造者:剣持真希士
  • 特性:筋力増強
  • 備考:両手剣、補助アーム、両腕の鎧で構成されている超攻撃型。元はカズキのライバルの武装錬金として考えられていたものだが、作者の友人の漫画家のアイデアとかぶった為自主的に取り下げた経緯がある。/Zに登場。核鉄は剣持がムーンフェイスに敗れて戦死した後金城に渡され、その後ブラボーが奪還している。

◆フライング・バニー
  • シリアルナンバー:不明
  • 形状:戦闘機
  • 創造者:不明
  • 特製:不明
  • 備考:/Zに登場。戦闘機の武装錬金である事以外不明。小説シリーズが続けば詳細が明かされていたかもしれない。武装錬金の中でも最不遇かも。

◆ライトニングペイルライダー
  • シリアルナンバー:LXXLV(74)
  • 形状:三叉鉾(トライデント)
  • 創造者:武藤ソウヤ
  • 特性:内蔵エネルギーによる各部の展開・伸張
  • 備考:カズキと斗貴子の息子・ソウヤの武装錬金。何の因果かサンライトハート+とほとんど同じ特性を持つ。

◆フロム クレイドル トゥ グレイヴ
  • シリアルナンバー:XLVIII(48)
  • 形状:投擲短剣(スローイングナイフ)
  • 創造者:鈴木震洋
  • 特性:年齢操作
  • 備考:アフターアフターに登場。打ち切りの都合で没になった上記のクロム クレイドル トゥ グレイブが連載から10年以上の年月を経て本編に登場。特性はクロムと同じく年齢操作だが、黒と白で1組になっており、黒を刺せば若返り、白を刺せば老化させる。その特性上、2本同時に刺すと若返りと老化が相殺されて効果は表れず、肉体が固定されているホムンクルスにも効かない。またギドニーダガーから投擲短剣に変更したことにより、短剣単体をファンネルのように空中に飛ばすことも可能。核鉄が無かったとは言え、ブラボー、火渡(千歳は相手にされなかったため若返り出来ず、心底ガッカリ)、斗貴子を倒し、更には武装錬金を用いた闘いでも早坂兄弟、剛太を返討ちにすると、何気に作中の戦士を尽く打ち破ったトンデモ。なお、震洋が使っていた核鉄はDr.バタフライの隠しアジトからくすねた物。定期的に若返りを刺すことで半不老不死になるという副作用もある。

◆ウィッチアルケミア
  • シリアルナンバー:XIII(23)
  • 形状:戦杖(バトルロッド)
  • 創造者:武藤まひろ
  • 特性:変身
  • 備考:アフターアフターに登場。剛太の持っていたXIIIの核鉄で発動された。魔法少女の姿に変身するという特性を持つが、武装錬金の発動は「闘争本能」が絶対条件となるため、一般人のまひろでは条件が満たせず核鉄に戻ってしまった。

LXE
正式名は「超常選民同盟」、LXEはその英訳の略称(“the League of eXtraordinary Elects”)。
Dr.バタフライを盟主とし、北関東一帯を勢力下にしているホムンクルスとその信奉者の集団。
ホムンクルスはその性質上人間社会に溶け込んで暮らすのは非常に難しい為、LXEに限らず何らかのコミュニティを作っている事が多いという。
複数の核鉄を保有しているがDr.バタフライが一括管理しており、また錬金術について扱えるのもDr.バタフライのみなので、組織体制は実質Dr.バタフライのワンマン体制となっている。
組織内では合言葉(沢田研二の「サムライ」の歌詞が元ネタ)が決められており、内容は「片手にピストル 心に花束 唇に火の酒 そして背中に人生を」。締めである「背中に人生を」の際にはそれぞれのメンバーが「決めポーズ」を持っている。
銀成学園高校襲撃事件にてバタフライが戦死、パピヨンが離反し、残ったムーンフェイスも捕縛されたため組織としては消滅した。
バタフライがヴィクターを修復するまでの間、錬金の戦士から守るためのガードとして組織したのが始まり。

信奉者
人間でありながらホムンクルスに与している人物。上記のホムンクルスの集団は最下層としてこういった人間を擁している事がある。
財力や権力を持つ者はそれらを使ってホムンクルスがスムーズに人間社会で活動するサポートをし、それらを持たない人間は労働力や早坂姉弟のように鍛えられてスパイ兼戦力などとして行使される。
具体的にどのようにスカウトしているのかはあまり明らかになっていないが、早坂姉弟は事実上孤児の状態で町を浮浪していた所を拾われており子飼いのような手口も使われている模様。
また、外部の人間と間違えて喰わないよう信奉者の胸などにホムンクルスのそれと同じ証印のペイントがされるなど、最低限の区別はつけられる。
しかし、ホムンクルスにとっての食糧でしかない立場である事は変わらず、何らかの要因で使い物にならなくなったり、たとえそれまでにどんなに貢献をしていようと用済みと判断された場合は 容赦なく喰われる 運命にあり、ホムンクルスに下った時点でその命運は決まってるようなものである。長らく人間を食していない場合の非常食的な目的もあると思われる。
仮に錬金の戦士の襲撃により解放されるような事はあっても、作中でもあったようにホムンクルスに与している存在として一緒に始末される事もありうる。

黒い核鉄
シリアルナンバー1~3の核鉄をベースとして作られた錬金術の集大成である万能石「賢者の石」の試作品。これを心臓に埋め込んだ人間はホムンクルスをも凌駕する怪物「ヴィクター」と化してしまう。
核鉄には違いないので武装錬金も発動可能。ナンバー1はヴィクターに移植され進化を続け、ナンバー2はアレクによって白い核鉄に変えられた。ナンバー3は力を制御し通常の核鉄に戻したものでカズキに移植されたが、覚醒したヴィクターとの激突の際、ナンバー1と共鳴して黒い核鉄に戻ってしまった。

白い核鉄
アレキサンドリア・パワードがシリアルナンバー2の黒い核鉄をベースに再改良した核鉄。黒い核鉄のエネルギーを完全に無効化し、ヴィクター化した人間を元に戻す効果がある。アレキサンドリアはこれ一つしか精製できなかったが、カズキとの決着に拘るパピヨンは諦めず、バタフライの残した修復フラスコとアレキサンドリアの研究データを元に自力で精製装置を開発、わずか1ヶ月で白い核鉄の精製を成功させている。
本来は赤い核鉄だったのだが、回想シーンの描写に手間取りトーンを張れなかった為白になった。作者は9巻の表紙に白い核鉄が出たのを聞いて「無理にでも赤い核鉄にしておくべきだった」と後悔したらしい。
核鉄には違いないため一応武装錬金も発動可能。

ヴィクター
黒い核鉄を心臓に埋め込んだ人間が変貌するホムンクルスをも凌駕する「人間もホムンクルスも超えた第三の存在」。名前は最初の症例者であるヴィクター・パワードより。
赤銅色の肌と蛍火のように輝く髪が特徴で、あらゆる生物から強制的に生命力を奪う「エネルギードレイン」を持つ。これは任意の特殊能力ではなく呼吸などと同じ生態機能なので、ヴィクター化した人間の意思で止めるのは困難(調節や任意発動は可能)。何もしなくても人間を含む生物たちが脅威に晒されるため、錬金戦団はヴィクター化した人間は抹殺対象としている。

錬金戦団
錬金術の技術を管理し、人々を襲うホムンクルスを倒すための組織。
……だったのだが……。



【余談】

打ち切り作品ながら作者の和月ならではの小ネタやオマージュが散りばめられており、キャラの凄まじい濃さ、ダーク・過激な描写の数々やそんな中でも確かに光る少年漫画の王道たるボーイミーツガールな展開から今でもコアなファンが多い。

だが連載が続いていた場合、現在からは考えられないぐらいの鬱展開になっていたらしいので、むしろこれで良かったのだという声が多い。そういう展開は次作『エンバーミング』に継承された。

また、打ち切りが決まってからやけにメディア展開に恵まれたことで知られ、完結後にアニメ化が決まった際は作者が思わず「今更ァ!?」と言ってしまったそうな。
ちなみに、加戸誉夫監督は武装錬金について話を受けた際に「あと2巻くらいで連載が終わると聞いたので2クールにはちょうどいいんじゃないか」と判断したそうなので、
打ち切りが決まらなかったらスムーズにアニメ化しなかった可能性もある。

錬金術」というジャンル上、連載当初『鋼の錬金術師』のパクリ疑惑が指摘されたが、単に偶然「錬金術」のジャンルが被っただけだったので誤解されなきよう。
そもそも鋼の錬金術師の読者が、錬金術を「『鋼の錬金術師』の作者の荒川氏が考えた架空の設定」と勘違いしたのが主な原因だが。

和月、荒川両氏共に「やっぱり和月さんは上手い(荒川)」「この作家さんとは同じ釜の飯を食った気がする(和月)」とお互いの作品を高く評価しあっている。


ちなみに、和月氏とストーリー協力の黒崎薫嬢はこの作品をきっかけに交際、ご結婚した。
おめでとうございます。

なお、アニメ版のエンドテロップは公式が病気レベルに自重してない。


ちなみに、カズキ役の福山氏はヴィクター役の小山氏と共に『リーンの翼』において主人公のエイサップと敵方のサコミズを演じており、「武装錬金」のラジオにて「エイサップがサコミズに最後まで勝てなかったのが心残りだった」と語っている。そのため今作の収録では「今度こそ小山さんの役に勝ちたい」と宣言していたが、やっぱり最後まで勝てなかった。



「何を隠そう、オレは追記・修正の達人だぁ!!」
「キミ、wiki篭りは程々にしなさい…」

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最終更新:2024年01月21日 19:27

*1 乗っ取られた人間の記憶と人格は一応残るが、寄生体の人格が大半を占めてしまい、元の人格は無くなったも同然となってしまう。