ラヴァルバル・チェイン

登録日:2011/11/14(月) 01:33:22
更新日:2024/03/12 Tue 23:56:04
所要時間:約 14 分で読めます





俺はレベル4のモンスター2体で
オーバーレイネットワークを構築!


これ何する人なん? 現れよ!
ラヴァルバル・チェイン!



\TUEEEEEEEEEEEEE!/


「ラヴァルバル・チェイン」とは遊戯王OCGに存在するカードの1つ。
DUEL TERMINAL13で登場したエクシーズモンスターである。

ラヴァルバル・チェイン
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/炎属性/海竜族/攻1800/守1000
レベル4モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●デッキからカード1枚を選んで墓地へ送る。
●デッキからモンスター1体を選んでデッキの一番上に置く。


【概要】

炎属性海竜族という異質な組み合わせであり、この組み合わせはこのカードが初。

ステータスがランク4にしてはかなり低く、素材となるレベル4モンスターの中にはデメリット無しでこのカードのステータスを上回るものも多い。

だがその分、非常に強力な2つの効果を備えている。


1つ目はデッキから任意のカード1枚を墓地へ送る効果。

墓地にあるカードの活用が重要な遊戯王OCGでは言うまでもなく強力な効果。属性や種族等の制限もないため非常に汎用性が高い。
単体ではディスアドバンテージにしかならない「おろかな埋葬」が制限カードと考えればその強さがわかるだろう。
それがレベル4を2体並べるだけですぐに呼び出せるのである。

デッキのキーカードを埋葬して蘇生やサルベージに繋げるのは鉄板。
グローアップ・バルブ」などの墓地発動の定番カードを落とすだけでも十分強力。
裁きの龍」や「ダーク・アームド・ドラゴン」の召喚条件を整えるのに利用したり、
馬頭鬼」や「ディアボリックガイ」など墓地にあると都合のいいカードを準備するのにも使える。

影霊衣】では墓地に落とした「リリーサー」で「クラウソラスの影霊衣」を出すというコンボがある。

自身が属するラヴァルとの相性も抜群である。

トリック・クラウン」および「サウザンド・ブレード」との相性も抜群であり、
どちらかをエクシーズ素材にして出すことにより、セットで墓地に送ることが出来る。
すると、2体のコンボが発生してすぐさま別のランク4を立てることが可能。

またモンスターだけでなく魔法や罠を落とすこともできる。
特に「レスキューラビット」から出して「ジェムナイトフュージョン」を落として回収できることから、【ジェムナイト】の株が急上昇した。
おそらくラヴァルと同盟関係にあるリチュアのキーカードである儀水鏡を落とせるように
魔法罠も対象になっているのだろうが、敵対関係にあるジェムナイトに最も貢献してしまうという皮肉な結果となった。


2つ目はデッキのモンスターをデッキトップに持ってくる効果。

こちらもレベルやステータス等の縛りがなく、モンスターであれば何でも持ってこれる。
タイムラグこそあるが、条件のないモンスターのサーチは非常に貴重である。
早い話が、開闢の使者ダーク・アームド・ドラゴン等、切り札級モンスターをいとも簡単に持ってこれるということである。
とはいえ1つ目以上にカードアドバンテージは取れない効果であり、遊戯王OCGが前述のようなパワーカードをタイムラグ覚悟でもサーチすれば何とかなるゲームだったのはだいぶ昔の話である。
実際には、こちらの効果を積極的に使うデッキは特別な理由があるごく一部であった。

「サモンプリースト」との組み合わせで、前者は光属性モンスターを、後者は終末の騎士を特殊召喚すればそれだけで召喚条件が整うのもポイント。
変わったところでは、「インフェルニティ・デーモン」をデッキトップに置き、次のドローで確実に効果を発動するという使い方もある。
1つ目の墓地肥やし効果で「ヘルウェイ・パトロール」を落とせることと合わせて、インフェルニティとは特に相性が良い。
IFはチェインが複数積みされる数少ないデッキの1つであった。


【弱点】

良いことばかり書いたが当然このカードにも弱点は存在する。

まずは先にも述べたがステータスが低い点。
下級アタッカー程度の攻撃力であり、それを補う効果もないので、戦力としては期待できない。
もちろん、戦力が必要な状況であればチェインの素材から別のランク4を出せば済む話なので、大きな弱点ではない。

また、2つとも強力な効果だが直接アドを取っている訳ではないので注意。
OCGでは墓地肥やしでアドが取れないことの方が少ないのは改めて言うまでもないが。
下級2体を使って下級1体分の戦力でしかないチェインを出した時点で1枚ディスアドに等しく、それ以上のアドに繋がらなければ本末転倒である。
特に墓地肥やしに関しては他のカードで足りることも割とあるので、よく考えて使いたい。


【環境において】

非常に汎用性が高い万能墓地肥やしという効果から、登場して間もなく多くのデッキで採用される。
デッキによっては重要なキーカードとして扱われ、デッキの潤滑油として多くのプレイヤーに愛される存在であった。
一方で、レベル4×2体で出せるというあまりのお手軽さから、他のランク4ともども強力すぎるのではないかという意見も多く見られるようになった。
とはいえ、ステータスの低さという無視できない弱点もあり、環境に大きな影響を与えていたわけでは無かった為、無制限カードのままであった。

しかし、第9期になると【EM竜剣士】で先攻で「ナチュル・ビースト」のシンクロをサポートするという使われ方をし、
これが決め手になってか遂に2016年4月1日付けで禁止カードに指定されることが決定した。

この時の改訂では近年でも稀に見るほど多くの変更があったが、このカードの禁止化は特に反響が大きかった。

特に、チェインを複数枚使用するエクシーズ型インフェルニティには致命的とも言える大打撃であり、多くの満足民が血涙のオーガと化した。
まああいつらのことだからすぐに別の型を考案して復活したが

ともあれ、万能墓地肥やしが可能なエクシーズモンスターの座はランク6の「ベアトリーチェ」に譲り渡すこととなった。


【余談】

このカード自身の汎用性の高さもさることながら、これが収録されたDT13は「ウルトラレアにハズレが無い弾」と言われ、
大きなお友達を中心に高速で回された結果、あっという間に品薄・在庫切れになってしまったのだ。
更に某有名ショップに効果を高く評価され、買い取り価格を吊り上げられた事も相まって価格は高騰。
市販されているカードとしては高額で取引されている時期があった。
おかげで某動画サイトや某掲示板ではこのカードが出る度に「TUEEEE!」と言うのがデフォルトになっている。

そして2022年、このチェイン事件の裏話が明らかになったのだが……あまりにも胸糞悪い話なので検索は自己責任で。

その後、GOLD SERIES 2013で再録されたが、安定のノーマルレア
そのため再録版もそこそこ高かったのだが、段々と値段は落ち着きを見せるようになった。

そして2014年の年末にはTHE RARITY COLLECTIONに収録。
一箱に絶対1枚は入っているため値段はかなり落ち入手しやすくなった。
禁止カードであることもあり、かつてはレアリティに拘らなければ安く入手できていた。

なお、ノーマル(ノーマルレア)、ウルトラレア、ゴールドレア、ゴールドシークレットレア、シークレットレア、コレクターズレアと何気にレアリティが多い。
更に同じレアリティでも収録エキスパンションによっては多少の違いがある。
コレクションとして集めてみるのも一興かもしれない。

だがその後数々の禁止カードがそのまま・エラッタされ復帰する機会が増えてきたことでこのカードにも注目が集まっておりシークレットなど高レアリティは
禁止カードにもかかわらずレギュレーション改訂前には高値になる傾向が続いている。
中でもクロニクルで再録されたシークレットはその稀少性も相まって2020年時点では店によっては買取で10,000円以上という高値がついている。

本来の姿ともいえるリチュア・チェインも【影霊衣】で評価され、一時期は高騰していた。

【DT世界】

リチュア&ラヴァルvsジェムナイト&ガスタの一環として(?)、リチュア・チェインがラヴァルを取り込んだことにより誕生。
とは言うものの種族やステータスは元のままだが名前や属性がラヴァルな辺り、完全には取り込めていないのかもしれない。
実際マスターガイドによると、全てのラヴァル族を取り込めておらずラヴァル・フロギスは難を逃れたという。
またOCGで一番喜んでいるのは上記の通り敵のジェムナイトである。




追記・修正はデッキのカードを墓地かデッキトップに送ってからお願いします。


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最終更新:2024年03月12日 23:56